2017年11月04日

LIVE

今年8月、鳥海山登山後、酒田市で久しぶりに再会した友人のバンドが東京上陸を果たすと報せを受けていた。
今夜、早稲田のライブハウスZONE-Bにおいて行なわれるイベントに出演するという。
会場に向かう前に、これまた過去一緒にバンドでやっていた男と待ち合わせし、神楽坂で数時間飲酒する。
数年ぶりの再会が楽しい。
会場に到着し、2バンドほど観た後、酒田のバンド、THE BRIDALSの登場である。
7バンド中7番目の出演で、21時半過ぎのスタート。
30分ほどの演奏をステージ最前でしっかりと受け止める。
いわゆる「プロ」以外のLIVEを観るのは、実に久しぶりのことであり、小屋内の雰囲気などもどこか懐かしさ覚える。
演奏の技術面ではない。汗の一粒に懸命さが伝わり、ステージ上に立っている彼らへの羨ましさを感じた。
生の爆音の最中に身を置く感覚は、やはり気持ちいい。
終演後、出演者、観客入り混じり、そこら中でざわざわと固まりが出来る。
久しぶりに3人で喋る。10数年前のバンドの4名中の3人である。
単純に懐かしく嬉しい。
23時前、東西線で帰宅。



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2017年10月12日

OH!!TAM

仕事を終えて渋谷まで。
O-WESTにて行なわれるたむらぱんのライブ「OH!!TAM」を観に行く。
初めてたむらぱんの曲を耳にしたのは、2009年頃だと記憶している。
休日の昼間にテレビ放送されていたアニメがあり、その原作者が好きな漫画家だったので、なんとなく視聴するようになったのだが、そのオープニングテーマがたむらぱんの「マウンテン」という曲であった。
その歌声に、わりと早い段階で魅了され、その歌詞や曲の雰囲気も自分好みであった。
すぐにインターネットで検索し、たむらぱんの存在を知った次第である。
当時、「マウンテン」は音源化がまだであったが、すでに発売されていた2ndアルバムを購入してみたところ、案の定ハマってしまったのであった。
以降、発表されるアルバムは勿論、シングルまでも買い揃えてきた。
2ndアルバムに至っては、初回盤のDVD欲しさにさらに一枚買い足したし、シングル「SOS」は、カップリング曲の違いから2枚購入し、アルバム「wordwide」は2種類の(CD+DVD)が発売されたため、これも共に購入する執心ぶりで、我ながら気恥ずかしい想いを覚えたものであった。
そんなこんなで初めて聴いてから8年、初めてのLIVEである。
これまでも何度か足を向けてみようかと考えなかったわけではなかったが、普段自分が通っているLIVEとは客層の違いも容易に想像され、場違い感が邪魔をし実現させなかった。
開場から30分後に会場に入ると、すでに客席はほとんど立ち客で埋まっていた。
およそ予想していた通り、男客で占められている。これも予想通りだが、ロックっぽさなど希薄なタイプが多そうである。

いよいよ開演。「近くの愛情」から。
初めて肉眼で見るたむらぱんは小さい。
自分は決して彼女をアイドル視するものいではないが、生ぱんに心がうきうきしてきた。
「スポンジ」「ココ」「ゼロ」「アミリオン」「第2ステージ」「ズンダ」などと続いていく。
バックの各演奏も素晴らしく、人垣でステージが見づらいのが残念。
LIVE用のアレンジはほぼ皆無と感じる。録音したものを忠実に再現していく感じ。
中盤過ぎ、大好きな「テレパシー」が始まる。
のびやかなぱんちゃんの声に聴き惚れる。
新曲と思われる2曲も良かった。早くCD化して欲しいところ。
「バンブー」は聴けたが、同じシングルの「マウンテン」はやってくれなかった。
個人的に記念すべき出会い曲なので残念だが仕方なし。
アンコールの「こんなにたくさん」は、もちろん知っている曲だが、これほどの名曲かと目からウロコであった。
LIVEで聴くと、また新たな感触である。
小さな身体のたむらぱんだが、歌唱の迫力はとんでもなかった。
少なめのMCにも、どこか可笑しみと可愛さがあって、期待以上の内容にまた来たいと強く感じる。
ここ4年ほど新譜が出ていないが、今後もたむらぱんの活動に注目する。
終演後、かつて通っていた焼鳥屋で一杯呑んで帰宅。


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2017年10月01日

石尾根

自宅最寄りの地下鉄駅を6時半に出発、中野駅で下車し、6時50分発ホリデー快速奥多摩に乗り換えた。
早朝にも関わらず、車内は混雑している。
ドアのそばに立ち、文庫本読みながら過ごしていると、終点のひとつ手前の 御嶽で着席することが出来た。
1時間以上立ち続けて、両脚が痛んだ。
奥多摩駅の到着は8時21分であった。
駅前のベンチで足元を整えたりして、8時37分、むかし道の起点を目指して歩き始めた。
奥多摩駅では大勢の登山者が下車したが、殆どの者は鴨沢や奥多摩湖へ向かうのか、バスに乗り込んでしまい、周辺に人気はない。
駅から数分でむかし道起点へ辿り着いたが、むかし道へは進まず、六ツ石山と案内標識が示す登り道(石尾根縦走路)へ入っていった。
しばらくは舗装された林道を登り続けた。
道はなかなかの勾配で、登山口に着く頃には相当高度を稼いだようである。
9時20分、登山口が現れ、ここから山道がはじまった。
雲取山から鷹ノ巣山辺りのきつい起伏はなく、緩やかに緩やかに登って行く道は、さほど体力を使うこともない。
一部、日陰の道がぬかるんでいて難儀した後、石尾根らしい急勾配の道が現れる。不老山への道のようである。
視界の先の先まで見渡せ、これから歩いて行く登り道を見通せる。
それは途方のない登り坂に見え、無意識に苦笑をもらしたりしたが、一歩一歩歩を進めると、難なく越えられるものである。
急登を登りきり、歩いてきた下方を望めば、何とも言えない気持ちを覚える。
11時37分、六ツ石山分岐の標識が立っている。
この標識には見覚えがある。昨年、雲取山からここまで歩いてきたのだった。
ここから数分、登って行くと六ツ石山の山頂(1478m)である。11時42分着。
山頂には4、5人の姿があり、それぞれ休憩していたりした。
大した眺望は望めないが、それでも重なり合う山影が彼方まで続く様子は清々しい。
持参した食料で昼食とし、食後のコーヒーも淹れる。
約1時間、のんびりと頂上に滞在して、早々に下山の途に。
昨年、厳しい下り道に苦しんだ印象が強く、嫌な予感しかしなかったが、今日はここまで体力を消耗しておらず、思いのほか容易な道中であった。
1時間40分ほどで奥多摩湖の水と緑のふれあい館に辿り着く。
ふれあい館の売店で缶ビール購入して、うまうまと飲み干した。
15時04分のバスに乗り、奥多摩駅15時27分発の電車に乗車。
帰路もうまいことホリデー快速に乗ることが出来た。
ホリデー快速に乗れなければ、1回ないし2回の乗り換えを余儀なくなれるが、中野まで乗り換えなしで運んでもらえるのは素晴らしい。
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2017年09月16日

入笠山

新宿7時27分発のあずさ3号に乗車した。
目的地、富士見駅着は9時42分、千葉発の同列車は毎日大変混雑するらしいが、確保した指定席でゆったりと2時間少々の移動時間を過ごすことが出来た。
天気予報によれば、列島には台風が接近中で、それに伴い各地で降雨の予想。
今日から三連休の自分は、当初1泊で南アルプスを巡ろうと考えていたのだが、悪天候ゆえそれを中止し、それでもどこか出掛けたいと諦めきれず、日帰りハイキングを決行することにした次第である。
あずさ3号は定刻に富士見駅に到着。
改札を出ると、駅前のロータリーにいやに古ぼけたバスが停車していた。
富士見パノラマリゾートの無料シャトルバスであった。
往路の新宿行きの指定席特急券を購入し、その古めかしいバスに乗り込む。
するとにわかに雨がぱらつき始め、バスのガラス窓を濡らし始めた。
夕方くらいまでは天気は持つかという希望的観測は甘かったようである。
10時に出発したシャトルバスは、10分ほどで富士見パノラマリゾートに到着する。
ゴンドラの乗車券を購入し、施設に入ると売店やレストランが並んでいる。
ここではマウンテンバイクを山道で楽しめるようで、レンタル小屋にはよく手入れされた自転車が並べられていた。
ゴンドラ乗り場まで歩いていく。辺りは霧雨が立ちこめている。
閑散とした乗り場で一台の箱に乗り込み、急斜面をゴンドラで一気に1700m以上の高度まで上がっていった。
このゴンドラは冬場、スキー客で賑わうらしい。
ゴンドラ内からの外の眺めは現在真っ白な霧しか見えないが、天候が良ければ素晴らしい眺望だということが、手にしたパンフレットで想像出来た。
10数分でゴンドラ山頂駅に辿り着く。
辺りの霧はますます濃く、視界が悪い。
レインウェアを着用し、それでも入笠山山頂を目指して歩き始める。
山頂まではわずか60分と行程は短い。
砂利道を行き、シカ対策と思しき鉄柵の扉をくぐると、木製の下り階段。
全面雨に濡れ、滑りそうなので注意を要した。
周囲は一面植物で覆われ、咲き残った紫色の花など幾つか数えられた。
階段が終わると大書きの入笠湿原の看板。
霧の中、すずらんの花が幻想的と言えば言えそうな佇まいで直立している。
その先は徐々に勾配の加わる変哲のない山道であった。
40分ほどで入笠山山頂(1955m)に到着する。
天候のせいで道中人の姿は数える程度しか見かけなかったが、山頂には10数人の登山者の姿があり意外であった。
山頂からの眺めは八ヶ岳、甲斐駒、北アルプス、中央アルプスが見渡せるという触れ込みなのだが、当然のことながら雲に遮られ、視界はないに等しい。雲の切れ間にわずかに八ヶ岳の稜線を確認出来た。
10分ほど滞在し、すぐに下りることにする。
ここで少し雨が落ち始める。リュックにレインカバーを装着した。
道が滑りやすく歩行に神経を使った。
とは言え、30分ほどでほぼ下りてしまった。
マナスル山荘で昼食を摂る。三元豚のカツカレーが想定以上に美味く、思わず破顔する。
山荘からゴンドラ山頂駅まではわずかである。
雨が少しずつ強まってきていた。
山頂駅の売店でルバーブソフトなるものを頂いた。
ルバーブは富士見町特産の野菜とのこと、甘酸っぱい味が美味しかった。
ゴンドラで下界に下りる。
さらに濃くなった霧の中を進んでいくゴンドラは、ある意味別世界のような気分になった。
15時のシャトルバスまで1時間以上を持て余す。
売店をうろうろし、自家用の土産を何品か。
15時のシャトルバスで富士見駅まで行くが、特急あずさ24号の発車時刻まで再び約50分の待ち時間。
いい加減うんざりしてきた。
15時59分のあずさに乗車し、新宿には18時06分到着した。
天気の良い日にもう一度、入笠山には改めて訪れたいと思う。
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2017年08月19日

野音

今年で何度目になるのだろうか。
毎年恒例のsion野音。
記憶が正しければ自分尾場合、18年ほど欠かさず観ているはず。
自宅最寄りの停留所で都バスに乗り、経済通産省前で下車。
午前中からどんよりした空が広がっていたが、バス車中でいよいよぱらぱらっと降り始めた。
新橋辺りまで足を延ばし、居酒屋で昼飲みで数杯。
その間に土砂降りの雨となった模様。雨雲レーダーを確かめると降雨量を物語るような真っ赤っか。
開場時間を少し過ぎた頃、濡れるの覚悟で野外音楽堂に到着していた。
このとき、雨は弱まり加減であった。
この後、開演から終演まで、本格的な降りを免れる奇跡的な1時間半だった。
今年の野音のセットリスト。
意外性もあり、もちろん定番のあり。
会場の一番上の場所で、旧友と肩を並べて俯瞰で眺めていた。
会場はそれは盛り上がっていた。
自分はsionのLIVEに以前のような熱狂は感じなくなっている。
それは決して冷めているわけではない。
これだけの長い期間、一人のアーティストの動く姿を見つめ続けてきた例は他になく、その過ぎ去ってしまった、個人的な長い時間がLIVE中脳裡に蘇ったりもして、なんとも途方のない感傷を覚えたりするのである。
今年の野音も良かった。今年の野音も観ることが出来た。
それでいい。

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2017年08月08日

酒田にて

昨夜は酒田にて懐かしい友人と再会を果たした。
その男とは15、6年前に共にバンド活動をしていた。
現在は生まれ故郷の酒田で暮らしている彼は、当時まだ大学生の若手だったが、久しぶりに対面し、今年すでに37歳と訊いて、月日の経過に目を見開いたりした。
彼の行きつけの居酒屋で待ち合わせ、美味い地酒と地魚で楽しい時間を過ごす。
すこぶる美味い地元産の岩牡蠣はじめ、先週、当夜のために店主と打ち合わせたという料理の数々は、間違いなく絶品であった。
友の心遣いに感謝しながら、懐かしい話から近況に至るまで話は尽きないのだった。
15年ぶりに会っている感覚はまるでなく、つい昨日会っていたような時間が流れた。
友達は地元の企業で懸命には働きながら、一方ではバンド活動も精力的に行なっているらしい。
生まれ故郷でしっかり根を張って生きていることに頼もしさ感じ、また、山形県酒田市という自分には未知なる地方都市にもライブハウスが存在し、音楽活動も楽しめている事を知り、自分のことのように嬉しくなったりした。
23時の閉店後、これも彼の行きつけのロック系のバーに連れて行かれ、その店のマスターとも親しく話した。
日中、酒田の閑散とした町並を垣間見、友の暮らしぶりをあれこれ想像していたが、この夜の数時間だけで、彼の充実した生活を感じ、なんとなく安心したりした。
今朝、6時に起床し、ホテルのバイキング式の朝食を食べ、待ち合わせの10時にホテルへ出る。
しばらくすると、友達のスイフトが颯爽と現れた。
そこから酒田市内のドライブと相成った。
日和山公園、日枝神社を見ながら海岸の方へ回ると、風力発電の風車が迫ってきた。
分かっていたことだが、やはり巨大だ。実際間近にすると目を見張るものがあった。
どこに立ち寄るわけでもなく、車窓に見える酒田の町並を話題に車は走り続けた。
車がどちらに向かって走行していても、常に鳥海山の姿がくっきりと眺められる。
そして、車は余目へと辿り着く。
余目は別の友人(現在のバンドのベース)の出身地ということで、一度訪れてみたいと自分が所望したのである。
初めて訪れた余目町は、市町村合併で現在は庄内町というらしい。
余目駅前の庄内町新産業創造館クラッセという真新しい施設で、地産の野菜や果物、土産物など物色した。
再び車は酒田へ戻っていく。酒田のB級グルメ「あとかけソース焼きそば」で昼食。なかなか美味しい。
食後、山居倉庫(さんきょそうこ)まで運んでもらい、友達の仕事のためここでお別れとなった。
別れ際、友達の1stデモCDを手渡される。売価の200円を支払った。
山居倉庫は明治に建てられた米倉庫で、現在も実際に使用されているようだが、敷地内に観光物産館、歴史資料館のある観光施設でもある。
酒田から乗車する列車の時間まで、ぶらぶらと過ごした。
タクシーを呼び、酒田駅まで。
酒田駅14時26分発の特急いなほ10号に乗車した。
初めて乗る羽越線の日本海を望む車窓の眺めが楽しい。
新潟駅には16時33分到着。新潟からはMaxとき336に乗り換える。二階席。
たまにしか乗ることはないが、新潟新幹線では毎回くつろぐことが難しい。
大抵満席なのだが、二階建て車両のせいか、狭っ苦しくて仕方ない。
18時54分、上野で下車。
短い夏休みが終わった。
ずっと念願としていた鳥海山に登り、古い友人と酒を飲むことも出来、なかなか良い休暇となった。
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2017年08月07日

下山

昨夜、宿泊した山頂御室小屋。
2組の団体客と鉢合わせとなり、食事は3回に分かれる盛況ぶりであった。
当然、雑魚寝もぱんぱんの飽和状態である。
耳栓突っ込んで割と熟睡していたが、3時半頃の点灯で起こされる。
ご来光を見に行く人のための措置である。
団体客をはじめ、多くの者が出掛けていった。
ご来光を見るためには小屋からさらに上へと登るわけだが、新山の頂上は狭く、小屋番からは外輪山の七高山へ行くことを、前夜薦められていた。
自分は帰路、外輪山から下山することになっていたこともあり、ご来光は
遠慮し、小屋の前の広場で日の出を待つことにする。
4時40分を過ぎた頃、西に見える外輪山の稜線の向こう側に朝日が満ちてくる気配。
それからは秒刻みの展開であった。瞬く間に空が明るんでいった。
東の空の先には広がる日本海に、やおら三角形の影が浮かんだ。
その影は少しずつ大きくなっていく。これが噂に聞いた影鳥海であった。
周囲の誰もがカメラを構えていた。
5時半の朝食後、ペットボトルの水を500円で購入し、小屋を6時に出発した。
外輪山コースに入るためには、一旦斜面を下り急な岩場を登って行かなければならない。
斜面を下りきると、雪渓が現れる。人の踏み跡があるが、滑りそうな雰囲気に足元に注意を払い渡りきる。
急登を上がり、外輪山の稜線に取り付いたのは6時19分である。
遮るものの何もない稜線上に、降り注ぐ朝日の光線。
今日も暑くなりそうだと思った。
鳥海山の山頂からは見えない角度に、秋田県の横手市、湯沢市辺りと思われる町並が遥かに見える。
基本的に下って行く行程ながら、稜線は小さなアップダウンも続いた。
どこの稜線でもそうなのだが、行く手はもちろんのこと、歩いてきた道程も見渡せる山歩きは格別のものがあった。
対面には山頂御室小屋が見え、鳥海山山頂をぐるりと巻くように歩いて行った。
左手には山形県酒田市の海岸線に建った風車まで見渡せ、庄内平野が広々と続いている。
右手を見下ろせば、メインコースを並んで歩くグループが点々と見える。
こちらのコースにはあちらと違い、歩く人はほとんどいない。
文殊岳を過ぎ、昨日歩いた大雪渓を下に見ながら、8時03分、外輪山分岐地点に辿り着いた。
もう一方のメインコースと合流したわけである。
ここから目に見えて周辺に登山者の姿が増えた。
扇子森の起伏を大汗かきかき越えると、美しい鳥海湖が姿を現し、さらに進めば御浜小屋であった。このとき8時56分。
この先、岩を敷いた歩道となる。
下山の残りはわずかとなる、賽ノ河原まで来て、休息することにした。
リュックを降ろし、清流のそばまで近付いて、カップに酌んだ水を数杯。
冷たく清らかな水が美味い。
顔や手を洗ったりして、20分以上の憩いの時間となった。
賽ノ河原から鉾立までは50分ほどを要した。
10時半、無事に下山することが出来た。
ビジターセンターの売店でファンタを買い、一気に流し込む。
とにかく晴天に焼かれ、身体中が渇きを訴えていた。
象潟駅までの乗合タクシーまで時間があるので、ついでに食堂で昼食も。
ラーメンを平らげる。その後、かき氷にも手を出した。
鉾立口12時25分発のブルーライナーで象潟駅まで。
象潟駅から13時16分発の羽越本線の普通列車へ乗車した。
秋田県から山形県へ入り、酒田駅に到着したのは13時55分であった。
羽越本線のどこを走っていても、車窓からは鳥海山の優美な姿が認められる。
少し雲が出て、上の方が隠れていたが、2日がかりで先ほどまで歩いた山だと思えば、また違った感慨も感じられるようであった。
酒田駅前に予約してたホテルのチェックイン時間が15時だったため、リュックを預けて町を散策する。
思った通りというべきか、地方都市によくあるような、全体的に閑散とした雰囲気である。
恐ろしいほどの暑気に目眩を起こしそうだった。
真っ赤に日焼けした両腕のあまりの痛みに、探しに探して小さなスーパーで化粧水を買ったりして、15時過ぎ、ホテルに投宿した。
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2017年08月06日

鳥海山

走行するバスの中で気がつくと、すでに山形自動車道から一般道へ下りていた。
時計を見ると4時30分、ほんの数時間だがまどろんでいたらしい。
窓を隠すカーテンを細く開くと、朝焼けに浮かんだ鳥海山の大きな影がくっきりと視界に飛び込む。
やがてバスは海岸沿いに延びる国道7号を北上しはじめる。
そして県境を越えて秋田県へと入っていた。
定刻より15分ほど早い5時に象潟駅へ到着した。
下車するのは山の恰好をした10名程度である。
象潟の駅前は閑散としており、コンビニの一軒すら見えない。
予報通りの上天気の早朝、次に乗ることになっている鳥海ブルーライナーの時間まで、何をするでもなくぼんやり待っていた。
6時20分、乗合タクシーの鳥海ブルーライナーがやって来る。
マイクロバスに乗り込んだのは、東京から共に移動してきた10名程度であった。
鳥海山の裾野をじわじわと高度を上げながら、35分後、ブルーライナーは鉾立口へと到着。
すでに駐車場には相当数の車両が並んでおり、辺りには登山者がちらほらと見受けられる。
足元を整え、7時20分登山開始。
しばらくは舗装された登り道が続く。展望台があったりして、登山はしなくとも鉾立口だけを目的とする観光客もいるのだろう。
8時前にもかかわらず強烈な日射しが降り注いで、早くも汗が流れはじめた。
Tシャツから露出した両腕が焼かれ、ひりひりと痛い。
8時43分、賽の河原に辿り着いた。
周囲には雪渓が残り、思わず感嘆の声を洩らす。
ここは水場になっていて、冷たく豊かな清流が音をたてていた。
水の流れに近付いて、顔を洗い両腕を浸すと、束の間生き返る心地。
タオルを濡らし首に巻く。ペラペラ水筒に水を補給した。
賽の河原から岩を敷きつめた道を登りきれば、御浜神社の鳥居が現れ、御浜小屋が建っている。9時25分。
小屋で缶コーラを500円で購入し、一気に喉に流し込んだ。至福。
小屋から進むと視界が開け、眼前には新山、七高山を見渡し、周囲には外輪山が連なる稜線が続いている。
眼下にはカルデラの鳥海湖を望み、素晴らしく広がる絶景に息を飲む。
巨大な雪渓が山肌に貼り付くように幾つも数えられ、登山道の至るところに花が咲き、異郷の感を新たにしたりした。
扇子森という雄大な丘を越えて、七五三掛を過ぎ、外輪山分岐を左へ。
急な斜面を降りて行くと、またもや雪渓が現れる。
足元にロープが渡され、雪渓を横断して行った。
冷気が煙のように立ち上り、時折冷たい空気の層が感じられる不思議な感覚であった。
雪渓を渡り、登山道を登って行くと再び雪渓越え、先ほどの雪渓の上部ということになる。
それほど大きな雪渓なのだった。
この先は延々と厳しい登りが続いた。
腕時計の標高の表示を睨みながら、息を整えながら踏ん張って歩き続ける。
事前のイメージ以上にハードな道程である。
なにしろ好天ゆえの暑さが疲労に拍車をかける。
12時49分、山小屋の建つ山頂へ辿り着いた。
休憩休息を除いても5時間半以上の行程であった。
頂上では湯を沸かしてカップラーメンの昼食。再度500円のコーラを飲み干す。
ピストンで下山すれば日帰りも可能かと思ったが、今回は山小屋泊でゆっくりと山上での時間を楽しむことにしていた。
小屋にチェックインし、雑魚寝のスペースを与えられ小休止。
心地良い疲労をまとい、横になって足を伸ばした。
その後、新山と呼ばれる鳥海山の本当の山頂へアタックする。
岩場で出来上がった荒々しいルートだが、ほとんど危険もなく苦労しない。
20分ほどで山頂へ。標高2236m地点である。
先ほどまでいた山小屋が小さく俯瞰で見える。
一仕事終えた気分となり、再び山小屋まで戻って行った。
戻り道、ずっと広がる雪渓に足を入れ、その冷たさに遊ぶ愉快さ。
山小屋まで戻り、生ビールを注文する。単価1000円の贅沢な一杯であった。
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2017年08月05日

出発

仕事を終えて、一旦帰宅し、オレンジ色のザックに荷物をまとめる。
使用しないことが望ましいが、上下のレインウェア、ペラペラの水筒、替えのTシャツ、ガスコンロにカップ、芯を抜いたトイレットペーパー、粉末のアミノ酸、行動食、帽子、タオルなどなど、その内容は様々である。
19時前、最寄りの地下鉄駅から大手町向かい、東京駅まで徒歩。
八重洲の居酒屋で軽く飲酒し、晩飯を済ませた。
その後、東京駅八重洲南口へ急いだ。
21時20分発車のドリーム鳥海号に乗車する。
夜行バスに乗るのはいつ以来だろうか。恐らく9年ぶりか。
鳥海号の車内は独立3列シートで、自分の席は右列先頭だった。
約7時間のバス移動が始まった。熟睡は難しいことは承知している。
首都高を走行するバスの車窓から国技館が見え、やがてスカイツリーが間近に迫る。
この先、東北自動車から山形自動車道と進むらしい。
浅い眠りを断ち切られる度、現在地を確かめると、栃木や福島辺りだったりした。

crass at 22:36|PermalinkComments(0)その他雑記 

2017年07月24日

カバー

久しぶりに下北沢を訪れた。
この街に来たらときどき立ち寄るビアバーで、地ビールを一杯だけ飲んでから、本日の会場となるお店へ移動した。
今夜は水戸華之介のカバーナイトと銘打たれたLIVEへやって来た。
会場はLIVEも出来る飲み屋さんで定員はわずか28名。
指定された日にメールで予約する方式で、席は早い者勝ちの争奪戦だったのだが、我ながらよく確保出来たものだと思う。
開場時間に店内へ入る。
なるほどこじんまりとした店である。
店内の角に小さなスペースがあり、そこで演者の場所らしい。
水戸ちゃんが座る椅子を正面に二列目の席を確保する。
水戸ちゃんまでの距離、2mほどか。
今夜の演奏は鍵盤が一人、枕元さんである。
カバー特集ということで、カラオケボックスに人を集めてカラオケを歌うようなコンセプトらしが、カラオケに入っていない曲まで歌えるのだと嘯き笑いを誘う水戸ちゃんであった。
セットリストは振り幅があり、30年前の博多、熊本で活動していたインディーバンドの曲、ARB、ロッカーズから郷ひろみ、氷川きよしまで。
知らない曲も多数あり、記憶も曖昧である。
約2時間、熱唱する水戸ちゃんを眺めながら、大いに楽しんだ。
だが、終演後、ひとつの結論に至った。
自分は水戸ちゃんが歌う、水戸ちゃんの歌が好きだということ。
これは数年前に観た、カバーバンド花吹雪のワンマンを見終わったときにも感じたことである。
水戸ちゃんという人は、いろいろな打ち出し方で客を楽しませようとする人だが、こちらはこちらで受け手側の好みということなのだろう。
カバーナイト、次回があるのかないのか不明だが、この次は遠慮しようかと思った。
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crass at 22:15|PermalinkComments(0)音楽