2009年07月27日

Angela Aki Concert Tour 2009 ANSWER  ( Okayama, July 25th. )

昨年10月のFCライブ以来、実に9ヶ月ぶりとなるアンジーのライブだった。ツアーが始まってもう3ヶ月以上にもなろうかというのに、訳あって今まで参加できずにいたのだ。

彼女にとっても久しぶりとなる、第二のふるさとでのライブ、何としても行かなくてはならなかった。
そんな私と気持ちを同じくする同志たちが、東京から、名古屋から、京都から、神戸から、そして徳島から、続々と集結してくれるのが嬉しかった。

実は、前回の岡山でのライブ、某ビッグネームと日程がカブッてしまい、ショボいホールで演らなくてはならなかったので、次こそは音の良いシンフォニーホールで、というのは悲願だった。
Hall

その思いがやっと叶ったこの日、ホールを前にして鼓動が高鳴るのを抑えきれなかった。
アンジーも同じ気持ちであったに違いない。

 




ステージ上にはアーチ型のライティング・セットが組まれている。
それを見て、思わずRAINBOWの電飾を連想してしまったのは、私だけではあるまい。



これまでのアンジーのライブに比べ、オーディエンスの年齢層がググッと下がり、小学生や幼児の比率多し。ピアノ教室の発表会か?と、心の中で突っ込みを入れる。
(すみませんね、ピュアなハートを失ってて・・・)

Black Glasses をイントロダクションとしてメンバーが登場。

たしかに
すぐに場内はオールスタンディングに。これはもうお約束かな。

Knockin' On Heaven's Door
沖山さんと村石さんのコーラスが素晴らしい!
アンジーもこの唄を完全に自分のものにしており、ディランのテイストなど微塵も感じられなくなっているのは見事だ。
CDはほとんど聴かないが、これはまったく別物と言っていい。

Final Destination
このドライブ感がたまらない。
またまたコーラス隊がいい仕事をしてくれている。

HOME
ここで唐突にこの曲。ほんとに唐突過ぎて、声を上げそうになった。
パフォーマンスそのものは秀逸で、これまで何度となく聴いてきた、どの「HOME」よりもグレードアップしていたのに、流れとしてしっくりこなかったなあ、というのが正直な感想。

心地良過ぎたのか、まわりの子供たち、ここで何人か寝てしまう。

アンジーが登場してすぐ、お約束として、「私のライブ、今日が初めての人?」とオーディエンスに訊ねる。この日は初見の人が半分くらいいて、アンジーのふるさとなのにそんなに?と、私はかなり落胆したのだが、ライブ後のオフ会で皆が言うには、他の会場では7割〜8割の人が初見らしく、岡山はまだ少ない方だと。
それを聞いて少し溜飲を下げたが、いずれにしてもまだまだアンジーのライブに初めて足を運ぶ人はたくさん居るわけで、「HOME」をここで演るのは、そういう人たちに対する名刺替わりなんだろう、そう思うことにした。

Hey Jude
恒例のあのコーナー、今回はこの曲がテーマだ。
アンジーが絶対にやめる気はないと言うから、あのコーナーのことを否定するつもりはないけど、尺が長過ぎると、それまでのパフォーマンスの余韻が薄れてしまうし、子供たちも置いていかれてむずかり始めていたので、もちっと尺を短くお願いしますね、次からは。

Again
前のコーナーでやや沈滞した空気を一気に吹き飛ばしてくれる爽やかなナンバー。
・・・なんて、大貫憲章みたいなことを言ってみたりして。

黄昏
ステージ上にアップライトベースが置いてあればこの曲、なければ「リフレクション」ということのようだ。今回は入場してすぐにアップライトベースが見えたので、アンジーには悪いが、内心ホッとしていた。オーディエンスが夏休み仕様だったので、「リフレクション」の方が盛り上がるだろうが、やはりここは「黄昏」でなきゃダメだ(きっぱり)。

レクイエム
曲に入る前の、「いつの日が人生最後の日になるかわからないから・・・」というアンジーの言葉が、ズシッと胸に突き刺さる。

パフォーマンスは、もう「すごい」なんていう陳腐な言葉では表現できないくらいのスケール。アンジーにしか創れない世界、演奏者も観客も一緒にトランス状態に陥ってしまう。これほどのパフォーマンスを観せられるミュージシャンが、我が国に何人いるだろう? 

今回アンジーのライブに来てくれた人たちにお願いしたい。感想を訊かれたら、「トークが面白かった」とか、「見た目と中身のギャップが大きくて驚いた」とか、そんなどうでもいいことは伝えなくていいから、「レクイエムって曲、絶対にライブで聴いてみて。」と答えてほしい。

Rain
嵐が過ぎ去り、しとしと雨に変わって、空から一筋の光明が差し込んできたような、そんな感じにさせてくれる、最適の選曲だった。

ダリア
「Rain」と同じ、アンジー自身が体験した哀しい恋愛体験に基づいた唄である、という前振りの段階で、すでに何人もがハンカチで眼を押さえている。そして、唄いはじめると、あちこちですすり泣きが聞こえるようになった。せつない歌詞を情感たっぷりに唄い上げるアンジー。唄い終わった後も、うつむいて手で顔を覆ったまま動こうとしない。泣いていたのだ。

レクイエム〜Rain〜ダリアの3曲が今回のハイライトだろう。
この3曲だけでも、ライブに足を運んだ価値は充分にあった。

サクラ色
ワシントンD.C.時代の辛い思い出を時間が解決してくれて、やっと過去と冷静に向き合えるようになった今の自分がある、という意味でこの位置にセットされたのだろう。この曲が入るとしたら、ここしかない。
しかし、タイアップとは恐ろしいもので、この曲を聴いても、私は小学校の入学式しか眼に浮かばない。武道館に一度も行けていないから、それはもう仕方が無いんですけどね。

あえて非難を覚悟で極私的意見を述べさせてもらえば、ここは「Our Story」を選んでほしかった。
ANSWERツアーなのに、アルバムで最も光っているこの曲、そしてアンジーのピアニストとしての力量が最も良く発揮されているこの曲を、なぜ一度も演らないのか、それがとても不思議だ。本編で演らないなら、アンコールの2曲目、最後のシメでもよかったのに。
ま、あくまでも極私的意見ということで、スルーしてください。

ファイター
村石さんの「カッ・・・ カッ・・・」というスネアワークが非常に効果的な名曲。沖山さんのウネるようなベースも、いいスパイスになっている。この曲もライブで聴かなきゃ本当の良さはわからない。

ANSWER
今回はこの唄の「足してそれを2で割ると」に引っ掛け、ライブで訪れる先々の名物を「ご当地方程式」という形で唄うのが、お約束になっているようだ。
今回は岡山ということで、吉備団子と後楽園だった。

手紙〜拝啓 十五の君へ〜
先ほどまでイビキかいて寝ていた子供たち、トークについて行けなくて退屈そうにしていた子供たちも、ようやく自分たちの出番が来た、とばかり唄いはじめる。そして、その家族の様子をビデオカメラが追っている。
まさか、またDVD出す気じゃ・・・? それとも、またドキュメンタリー放送? など、いろんな大人の事情が頭の中を駆け巡り、集中できなかった。

(Encore)
今すぐKiss Me
つい先ごろ、リンドバーグ活動再開のニュースがあったばかりなので、このコーナーはこれしかないだろう。何か仕掛けてくるかなと思ったが、そのまま唄っておしまいだった。

自分にも似たようなタイトルの曲があるんだから、いっそ合体させて、「今すぐKiss Me Good-Bye」にすれば面白かったのに。

♪いますぐ きぃ〜〜〜っすみぃ ぐうっばぁ〜〜〜い♪

なんて、どうよ?

This Love
この曲でファンが一気に拡大したのだから、最後のシメはやはりこれに落ち着くのだろう。しかし、蒸し返すようだが、ここを「Our Story」にすれば、驚嘆と賞賛の嵐の中で終われたんじゃないかと、今でも私はそう思っている。これまでにこだわるより、これからにこだわったエンディングにした方が、次のステージにつながると思うから。

楽しい時間は、いつもあっという間に終わってしまう。
外に出ると、でかいツアートラックが停まっていた。

ADこれこそが、押しも押されぬビッグネームになった証だ。

 




アンジェラ・アキというアーティストにとって、CDに収められた音源は、単なる模範解答のようなものだと思う。ライブに足を運べば、良い答えはもっと他にたくさんあることがわかる。しかも、ライブを重ねるたびに、その答えはどんどん良くなってゆくのだ。

アンジー自身も言っている。「私はライブでCDの再現をしようとは思わない。ライブでしかできないこと、このメンバーでしかできないことをします。」、と。
その通りだ。これだけ意識の高いアーティストは滅多に居ない。

今回強く感じたのは、アンジーに良い意味での余裕が出てきたな、ということだった。自信がなければ余裕は生まれてこないから、これは確固たる自信が定着していることの証なのだ。ますます「プロ度」の上がった彼女を見て、本当に嬉しくなった。

■■


さて、ライブが終われば、もうひとつの楽しみが待っている。田町の「卜伝(ぼくでん)」に移動してプチ・オフ会だ。美味しい韓国料理を食べながら、あーでもないこーでもないと与太話に花が咲く。内容は過激すぎてここには書けないので、ご想像にお任せします。
BOKUDENCircle

 

 





明日は私を含めた4人で広島に突撃だぁ!


crazy_about_angela at 01:02│Comments(10)TrackBack(0)Angela Aki ; Live Report | Angela Aki

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この記事へのコメント

1. Posted by むて   2009年07月28日 21:53
記事完成を楽しみにしておりました(笑)

「Our Story」がセットリストに入ってこなくて僕も非常に残念です。
「HOME」、ラストの「This Love」もひとつのセットリストとしてはいいとしても、53公演もあるツアーでせっかくあのメンバーで回っているのだから、もうちょっと変えてきて欲しかったです。

あなたたちなら出来る!

滋賀・三重・岐阜公演を見て、「This Love」よりも「HOME」に思い入れがある僕としては「HOME」をあえてラストにもってくるのはどうかとも考えましたが、Kenさんのおっしゃる「これから」というのも面白そうです。
(かと言って「愛の季節」が今後入ってきたらちょっと微妙ですが)

広島のレビューも楽しみにしています。
2. Posted by Ken   2009年07月28日 22:48
>むて さん

今回のツアーでは、どうもお会いできませんね。
翌日の広島公演、セットリストもMCもまったく一緒だった
ので、レビューを書くファイトがあまり湧きませんねえ。
少しだけでもセットを変えてくれたらいいのにと思います。
リピーターが居ないことを前提にしているんでしょうか?

あなたたちなら出来る! って、僕もそれを言いたいです。
やはり「ネタバレBBS」を設けて、そこで活発に議論する
ことが必要なんじゃないでしょうか?
3. Posted by パンジー   2009年07月30日 18:01
岡山ではお世話になりました。
とても楽しかったです。そしてとても美味しかったで〜す。
皆さんのお話、面白かったです。
なんとなく感じてたことのANSWERを見つけた気がしました( ..)φメモメモ

あのメンバーで広島まで・・・またまた盛り上がったことでしょうね。
では、また・・・
4. Posted by Ken   2009年07月31日 00:43
>パンジーさん

岡山でANSWERが見つかりましたか。
プチ・オフ会を開いた甲斐がありましたね。

そう、あのメンバーで広島まで行きました。
車中は盛り上がりっぱなしでしたよ。
5. Posted by mista-bone   2009年08月01日 11:44
岡山では大変お世話になり、ありがとうございました。

"愛ある毒吐き大会"でも散々語りましたが、"Our Story"の件、誰がなんと言おうと、Kenさんのご意見に100%同意します!

あれだけの超名曲を演らないのは一種の犯罪ですよ(笑)。
6. Posted by Ken   2009年08月01日 20:56
>mista-boneさん

・・・ですよね〜! 犯罪ですよ、犯罪。

次回も「愛ある毒吐き大会」で盛り上がりましょう。
・・・って、いつになるんだか?
7. Posted by ひろし   2009年08月01日 21:39
Kenさん、はじめまして。
音楽に精通されているKenさんのブログを拝見し、こんなにたくさんの音楽を聴いている人がいいと言われている…、「やっぱりアンジーって凄いんだ」といつも感じます。
広島のライブに参加しましたが、Diary&Messageでは何も書かれていなかったので、盛り上がりがイマイチだったんでしょうか。広島のライブは他のアーティストでも盛り上がらないと聞いたことがあります。たくさんライブに行かれているKenさんはどう思われましたか?
8. Posted by Ken   2009年08月02日 01:22
>ひろし さん

はじめまして。
広島のファンは、とても熱かったと思います。
それに呼応して、アンジーも最初からハイで、
プレイも神がかっていたと感じました。
このツアーで3本の指に入るくらい良いライブ
だった、って彼女が言っていましたが、その
通りだと思いましたよ。
私はこの後のツアーには行けませんので、この
ブログのLinksの3番目にあるmista-boneさんの
レビューを是非ご覧になってください。
9. Posted by aiemon   2009年08月02日 21:55
岡山ライブのことを想い出して
ジーンとしちゃいました。
アンジーライブを2度楽しめた気がします〜♪
レポありがとうございます〜
10. Posted by Ken   2009年08月02日 22:38
>aiemonさん

ふるさとでのライブ、ほんとに素晴らしかったですよね〜
フロアに中学校の同級生やら、親戚やらがいっぱい居て、
アンジーも感極まるシーンが何度かありましたから。
いちおう広島公演のレポも、ぼちぼちしておきますね。

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Contents
自分がこれまでに行ったアンジェラ・アキさんのライブレポートです
(インストア・ライブを除く)

管理者:Ken

My Treasures
アンジェラがこれまでにカバーしてきた名曲のオリジナルアナログ盤を集めてみました。

A Whiter Shade Of Pale










サードシングルに収録されているカバー曲。オリジナルがヒットしたのは1967年。以来、実に様々なアーティストにカバーされている。1988年には日産シルビアのCMにも使われた。原曲のイントロはハモンドオルガンで、バッハのカンタータ、あるいはG線上のアリアのコード進行をモチーフにしたと言われている。関連記事

Will You Dance











1977年、つまりアンジェラの生まれた年にリリースされ、その年のTBSドラマ「岸辺のアルバム」のテーマに使われた曲。オリジナルには『Will You Dance?』とクエスチョン・マークが最後に付いている。

A Song For You











オリジナルのリリースは1970年。この曲も実に多くのアーティストにカバーされていて、1988年にはアサヒビールのキャンペーンソングにもなった。彼はジョー・コッカーなどのプロデュースをする傍ら、ソングライターとしても才能を発揮していて、この曲以外にも、カーペンターズがカバーした『Superstar』や、ジョージ・ベンソンなどがカバーした『This Masquerade』を書いている。

We're All Alone











スティーブ・ミラー・バンドのギタリストであったボズが、前作の「Slow Dancer」からAORに路線変更し、1976年にリリースしたアルバム「Silk Degrees」に収録されている。今でこそ彼の代表曲となっているが、当時アメリカではシングル・カットされておらず、1977年にリタ・クーリッジがカバーし、全米7位になってはじめて注目されるようになった。この曲がこんなに有名になったのは、リタのおかげなのだ。