本書(文末に参考書籍のリンク)の第2章のタイトルは、

「魚」を与えよ!

そして副題は次のとおりだ。

「幸せを箱に入れて売る方法」


著者は本章でよく知られたことわざを挙げている。

「人に魚を捕ってやれば、その人は一日生きられる。
 魚の獲り方を教えれば、その人は一生生きられる」

これは本当だろうか?と著者は疑問を投げかけている。
著者の答えは、NO!だ。

欲しい物(魚)を与えよ!だ。


本題に入る前に。
この連載記事のテーマは

「個人が起業し、継続的に生計を立てるきっかけを与える」

ことだ。

たとえば、あなたはこの連載記事から何を得たいだろうか?

起業の方法?
起業ネタの発見方法?
アイデアの作り方?
お金の儲け方?
キャリア開発の方法?
顧客のニーズの見つけ方?
顧客とのコミュニケーションの方法?


本当にそうですか?

(上記に関することは、
 ネット検索すると得たい情報をほぼ網羅できる。
 どれを採用すればいいか、
 どんなタイミング行うか、は別にしてだが)


私が思うに、

「あなたは自身の能力やスキルを活かしたい」

のではないだろうか。

その結果が、
キャリア開発、起業の方向付けということではないだろうか?

そこで私はあなたに次のようなメッセージを送りたいと思っています。

  あなたが自分の能力やスキルを生かして、
  生計を立てようと考えているのならば、

  この記事の連載を読みアクションを起こすことで、

  あなたの持っているものや培ってきたものの大切さと
  顧客(クライアント、組織内の関係者など)
  との関係を理解することになるでしょう。

  あなた自身のキャリア開発と起業の
  きっかけを掴むことになるでしょう。

  なぜならマイクロビジネス起業、キャリア開発の本質は、
  あなたを起点としているからです。

  一連の記事はいつもそこに焦点を当てているからです。

また、本書の本質的な部分は

第1章のタイトルとおり

「自分を再発見しよう」だ。


さて、第2章の内容を見ていこう。

ちょっとした頼まれごともビジネスの種

ジョン・ヴァリアンと妻バーバラのケーススタディだ。

彼らの物語をパーソナルビジネスモデル・キャンバスに
落としこむと次のようになる。

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顧客にどんな価値を提供しているのかがポイントですね。

あなたがもしビジネスオーナーに
会うことがあったら尋ねてみよう。
聞いてみよう。

著者もやっていることだ。

それは2つの質問だ。

1.何を売っているのですか?
2.顧客はなぜあなたから買うのでしょうか?

多くのオーナーは次のように答えるそうだ。

「私たちが売るのはこれこれこういう製品で、
 人々はその製品がこういうときに必要だから買うんです」

ところがバーバラは次のように言う。

「私たちは乗馬体験を売っているわけではありません。
 自由を提供しているのです。
 来てくれた人がほんの束の間でも日常を離れて、
 思ってもみなかったような人間になるお手伝いをしているんです」

これが顧客に提供している「価値」だ。
この価値を乗馬という商品・サービスを通して、
顧客は買っていた。

広大な牧場、乗馬と食事のサービス提供。
顧客は乗馬愛好家などだ。
空気の澄んだ広い牧場で乗馬や食事を楽しみ、
日常から離れて解放感に浸る。

相当な費用がかかるだろう。

私たちが準備を整えて
国内外を旅行するのにも似ている。

いつもと違う環境でいつもと違う自分を
発見したいのだ。

著者は「幸せを箱に入れて売る方法」と表現している。
顧客に売るものを分かりやすくパッケージしているということだろう。


もう一つのケーススタディを。

その事務仕事を一生続けていいの?

エリートコースに疑問をいだいたケリー・ニューサムの例だ。

パーソナルビジネスモデル・キャンバスにしてみた。

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これは特定の顧客層に狙いを定めたものだ。
もちろん自分が身につけたヨガというスキルを利用している。

自分が得たものは充分な報酬とともに、

「仕事で誰かを幸せに出来るなんて、
 きっとすばらしい気分でしょうね」

という精神的な満足感だ。

ふたつの事例は、
新しい仕事を創り出す秘訣について気づかせてくれている。

それは、

人々が叶えたいと願う希望を見つけ、
 それを満たすことにある


ビジネスで難しいのはなんだろう?

第2章の冒頭部分はこうだ。

「ビジネスを始める一番難しいやり方は、
 自分の思いつきが顧客の心をつかめるかどうか心配し、
 迷いを抱えたまま進むことだろう


 逆に最も簡単な方法は、
 人が何を望んでいるのかを先に突き止め、
 それを提供する手段を見つけることだ


そのためにはどんな価値を顧客に提供するのか考えてみなくてはならない。
顧客に与える価値について考えてみよう。

価値の本当の意味
P48>>

価値=交換や努力によって生じる、望ましく役に立つもの
   =人々の役に立つこと
   =人を助けること
   =消費者が感じる「感情的な必要性」に結びついている

顧客が受け取るベネフィットについて語る(ベネフィットは感情的だ)
人の心を動かすものは、次のような関係だ。

ベネフィットに勝るものはない。

特徴や機能 < ベネフィット


ベネフィットを創り出す戦略
P51>>

1.隠れた本音を掘り起こせ
  人がほしいと言うものと、
  実際にほしがっているものは、たまに違う場合がある。

  ウェディングカメラマンの
  カイル・ヘップのパーソナルビジネスモデル・キャンバス。

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2.顧客をヒーローにしよう

  「エクセルの達人になる」トレーニングを提供している
  プルナ・ドゥギララのパーソナルビジネスモデル・キャンバス。

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3.人が買うものを売ろう

  これは必要だろうとあなたが簡単に考えるものを、
  人は必要としていない。もっと頭を絞って、
  人が本当に欲しがるものを考えるべきだ。

  著者の経験をパーソナルビジネスモデル・キャンバスにしてみた。

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ニーズの簡単な見つけ方
P57>>

私たちはみな、あるものをより多く増やしたいと願い、
あるものはより少なく減らしたいと願っている。
あなたのビジネスが、
人の欲しがるものをより多く提供するか、
欲しくないものを取り除くこと(あるいはその両方)を
目標にしているなら、そのやり方は間違っていない。

【増やしたいもの】 お金・愛・自由・時間
【減らしたいもの】ストレス・争い・葛藤・不安


アイデアはどこから生まれるのか?
P46>>

次のような日常の場面を注目してみよう。

・買物で感じた「不便」
・新しい技術が生み出す意外な需要
・空きスペース


参考書籍は、
クリス・ギレボー著『一万円起業』本田直之監訳
<片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法>


パーソナル(個人の)ビジネスモデルについては、以下のサイトをご確認ください。
当ブログと同じ管理者が運営しています。
http://bizmodelyou.com/
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