ヒラリー・ハーンの2009年来日公演@しらかわホール

プログラムはイザイの無伴奏やアイヴズのヴァイオリンソナタなど。。。

正直言うと、今回のはちょっと微妙だったなぁというのが総じての感想というかなんというか・・・。すごいのは間違いないのですが。イザイの無伴奏ソナタ4番など超絶的でした。「子供の夢」もアンコールのカンタービレもハーンならではの精妙な歌い回しは素晴らしかった。でも、ハーン自身もそういうところを賞賛されることには主眼が無いようにもみえるし。

お正月休みにこのJapan ARTSのインタビュー記事で今回の狙いを読んだ。「聴衆と演奏家が共に成長するようなプログラム」というのは、なるほどたしかにその通りだったかもしれない。アイヴズなど呆気にとられてしまうので、拍手にタイムラグも発生するんですが、まぁそれも無理はない。それでいいのかもしれないし。

もうひとつのこのインタビューにおけるハーンの言動を見ても、ヴァイオリンを弾くことよりも、視野を広げて演奏を通じた社会貢献のようなものを志向しているようです。自身弾きながらも、このプログラムの意図が伝達されるところをクールに俯瞰的に眺めているもうひとりの自分がいるのではないかと。。。そういうクールさと、今回のメインとなった民族的舞曲の性格が少しちぐはぐな気がしないでもないのです。

ヴァイオリン音楽としてはありえないぐらいの高みにあるのは間違いないのですが。ハーンの意図はそことはずれているのかもしれなくて、「巧さ」だけを指摘するのはかえって失礼なような。そうかといって今回のプログラムの意図を私は直接聴いてもいまいちピンとこなかったというのもある。あとあとになってわかるのだろうか。それとも、こうやって考えていること自体が聴衆の成長に繋がるとでも言うのかい?

・・・というようなことを彼女自身にも聞いてみたいのだが、そんなややこしい英語力は持ちあわせていないのが残念。今回もサイン会は盛況だったみたいですが、とにかく列がすごくてね。私は待ってる根性がないので退散しました。前回貰ってたし。