もの食う人びと (角川文庫)
もの食う人びと (角川文庫)
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最近、本の自炊を始めました。もともと本に関してはそれほどのジャンキーではないので量そのものはないんですが、いかんせん住環境に恵まれていないため、棚からこぼれ落ちたものが部屋の隅に堆積した状況がどうにも許せなくなってきてたわけ。まぁ、昔の本を読み返す機会なんてほんとにないもんですね。でも、本を裁断してスキャナーに送り込む際にパラパラ見てると、「おー、これ結構面白いなぁ」なんて、そこまでの状況になってはじめて再発見したり。

辺見庸の「もの食う人びと」、学生の頃に買って読んですごく衝撃を受けた記憶がありますが、これをスキャンしてるときにチェルノブイリの章が目に留まって、そこでしばらく読みふけってしまった。事故後8年経ったあとにチェルノブイリ周辺住民の食の状況を取材したルポですがね、今読むと実に味わいがあります。いまの日本のテレビではチェルノブイリのことをそれほどの被害者が出なかったとして総括してる先生方がいらっしゃいますがね。しかし、このルポルタージュに出てくる原発周辺の森に住んできのこをムシャムシャ食べてるおばあちゃんやらがホントに調査対象になってたのだろうか・・・。

今の日本の状況は報道やネットメディアに目を通しても、なにかコトが至近距離にありすぎてわけがわからなくなっているので、時間と場所がすこし離れたこのチェルノブイリの状況を読んでいるとすこしクールになれます。ネットメディアに浸りきりになった合間におすすめ。