主演田中麗奈、清水真実、葵若菜、真野きりな、久積絵夢監督・脚本磯村一路
製作1998年、日本
のんびりした青春
1976年の愛媛県を舞台に、ボートに青春を燃やした五人の少女たちを描いた作品。原作は敷村良子の同名小説。
1976年の春。愛媛県随一の進学校伊予東高校(松山東高校がモデルのようだ)に入学した悦ネエこと篠村悦子(田中麗奈)は、たった一人で仲間を集め、それまで男子ボート部しかなかった伊予東高に女子ボート部を創設する。女子ボートはナックルフォアという五人競技が主流なので、ヒメこと中崎敦子(清水真実)、リーこと矢野利絵(葵若菜)、ダッコこと菊池多恵子(真野きりな)、イモッチこと中浦真由美(久積絵夢)の四人のメンバーを集めるが、四人はいずれも運動未経験者だった…。
70年代の松山市の高校生たちの青春を描いた作品。ボート部創設から大会出場としては最後になる二年生の秋までの二年間を描いている。海のモチーフを中心とした映像美、76〜77年当時の歴史、伊予松山という地方色、少女期という人生に一度きりの時期の生命の輝き、淡い恋愛の切なさ、スポ根など、色々盛り込まれた作品だ。
70年代の日本は、「戦後」が終り、豊かになったが、ポストモダン型の消費社会が到来するにはまだ少し間があるという、歴史の隙間に一瞬生じたような平穏な時代。この映画はそうした時代の日常を淡々と描き、昔こんな青春があった、という映像記録のような撮り方だ。伊予方言をうまく使った間の取り方も、当時の地方都市のゆったりとした時間の流れを映像化することに成功している。
同じ時期の下関市の高校生たちを描いた『チルソクの夏』と観比べてみるのも面白いだろう。
(☆☆☆)
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がんばっていきまっしょい 原作 田中麗奈 真野きりな 磯村一路






