2005年05月06日

がんばっていきまっしょい

主演田中麗奈、清水真実、葵若菜、真野きりな、久積絵夢
監督・脚本磯村一路
製作1998年、日本

のんびりした青春
1976年の愛媛県を舞台に、ボートに青春を燃やした五人の少女たちを描いた作品。原作は敷村良子の同名小説。
1976年の春。愛媛県随一の進学校伊予東高校(松山東高校がモデルのようだ)に入学した悦ネエこと篠村悦子(田中麗奈)は、たった一人で仲間を集め、それまで男子ボート部しかなかった伊予東高に女子ボート部を創設する。女子ボートはナックルフォアという五人競技が主流なので、ヒメこと中崎敦子(清水真実)、リーこと矢野利絵(葵若菜)、ダッコこと菊池多恵子(真野きりな)、イモッチこと中浦真由美(久積絵夢)の四人のメンバーを集めるが、四人はいずれも運動未経験者だった…。
70年代の松山市の高校生たちの青春を描いた作品。ボート部創設から大会出場としては最後になる二年生の秋までの二年間を描いている。海のモチーフを中心とした映像美、76〜77年当時の歴史、伊予松山という地方色、少女期という人生に一度きりの時期の生命の輝き、淡い恋愛の切なさ、スポ根など、色々盛り込まれた作品だ。
70年代の日本は、「戦後」が終り、豊かになったが、ポストモダン型の消費社会が到来するにはまだ少し間があるという、歴史の隙間に一瞬生じたような平穏な時代。この映画はそうした時代の日常を淡々と描き、昔こんな青春があった、という映像記録のような撮り方だ。伊予方言をうまく使った間の取り方も、当時の地方都市のゆったりとした時間の流れを映像化することに成功している。
同じ時期の下関市の高校生たちを描いた『チルソクの夏』と観比べてみるのも面白いだろう。
(☆☆☆)

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がんばっていきまっしょい 原作 田中麗奈 真野きりな 磯村一路  
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玩具修理者

主演田中麗奈、忍成修吾
監督はくぶん
脚本相良敦子、はくぶん、松尾奈津
製作2001年、日本

トイボーイ
小林泰三の短編小説「玩具修理者」を映画化した幻想綺譚。
とある玩具店に、サングラスをかけた若い女(田中麗奈)が訪れる。彼女は店員(忍成修吾)に、幼い頃どんな玩具でも直してくれた玩具修理者がいたという奇妙な想い出を語り始める。その玩具修理者は、修理する時「ようぐそうとほうとふ」と呟くことから、ようぐそうとほうとふと呼ばれていた。ある日、赤ん坊の弟の子守をしていて誤って弟を死なせてしまった彼女は、友達が死んだ猫をようぐそうとほうとふのところへ持って行ったことを思い出し、弟を修理者のもとへ運ぶ…。
CG作家のはくぶん監督の初監督作品。アイデアは面白いが(原作は未読)、映画としては特にどうということはなかった。CG作家だからか、映像世界を作り過ぎている。作り過ぎるのはいいのだが、そのことによって面白くなっていなければならない。しかし、これはエンターテインメント性より自己満足に終わっている。
田中麗奈のサングラス姿は怪しい。
(☆)

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玩具修理者 原作 田中麗奈 忍成修吾  
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2005年05月05日

GTO

主演反町隆史、藤原紀香、田中麗奈、笠原秀幸
監督鈴木雅之
脚本田辺満、長谷川隆
製作1999年、日本

北海道はでっかいどう
北海道の高校を舞台にグレート・ティーチャー・鬼塚が活躍する学園ドラマ。
町興しのテーマパーク「カナダ村」の経営に失敗し、今は訪れる者もなくさびれ切った北海道幌比内町の北文館学苑高校に、臨時教師鬼塚英吉(反町隆史)がやってきた。二年C組の担任になった鬼塚を、北海日報社会部記者の喜多嶋薫(藤原紀香)は全国指名手配中の連続強盗犯だと思い込み、執拗に追い回す。鬼塚はといえばそんなことには目もくれず、居候している家の息子で、C組の教え子のいじめられっ子市川楽(笠原秀幸)の片想いを遂げさせてやろうと画策。楽の片想いの相手とは町の実力者で理事長の娘桂木綾乃(田中麗奈)だった。綾乃は人間不信から孤立しており、この町から去ってロンドンに留学しようとしていた…。
原作の漫画やテレビ版は非常に面白いが、映画版は思いっ切り滑りまくっている。この題材で、これだけつまらなく撮れたのは、ある意味凄い。『GTO』は野生を持った人間が都市化した冷めた世界をかき回すところが魅力なわけだから、舞台を田舎に設定したのが間違いだったのかもしれない。
(☆)

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はつ恋

主演田中麗奈、真田広之、原田美枝子、平田満
監督篠原哲雄
脚本長澤雅彦
製作2000年、日本

桜の木の下で
遂げられなかった母の初恋をめぐって、多感な年頃の娘が活躍する家族愛の物語。
会田聡夏(田中麗奈)は十七歳の高校生。春休みに入り、失恋してしまうが、母志津枝(原田美枝子)が倒れて入院し、感傷に耽っている間もない。母の入院中、聡夏は父泰仁(平田満)とふたりきりで暮らすことになるが、話が合わず、何となく気まずく過ごしていた。ある日、母に頼まれて古いオルゴールを探していた聡夏は、その中に投函されなかった手紙と写真を見つける。手紙は二十四年前の母が藤木真一路という人に書いたラブレターで、写真には若き日の志津枝と藤木らしい青年が写っていた。手紙には母の想いが綴られ、「あの願い桜の下でもう一度会って下さい」としたためてあった。聡夏は藤木を探し、二十四年の時を越えて母の願いを叶えたいと思う。聡夏は母の故郷長野県上伊那郡を訪ねるが、藤木は東京にいることがわかる。しかし、ようやく探し当てた藤木(真田広之)は、結婚に失敗して覇気の乏しい孤独な中年男になっていた。母の初恋の相手との再会を素敵なものにするために、聡夏は藤木の改造計画に着手…。
日常性のリアリティを踏まえつつ、理想的な方向にうまくドラマを作り上げていて、淡々とした地味な作品ながら、ほのぼのと心温まる。田中麗奈が母思いの女の子を演じているのだが、共演者との感情のやり取りの呼吸がさりげなくうまい。
(☆☆☆)

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ドラッグストア・ガール

主演田中麗奈、柄本明、三宅裕司、伊武雅刀、六平直政、徳井優
監督本木克英
脚本宮藤官九郎
製作2003年、日本

アイドル降臨
寂れた地方都市の商店街に進出してきた大手ドラッグストアをめぐる珍騒動を描いたドタバタコメディ。
大林恵子(田中麗奈)は薬科大学三年生で、ラクロス部に所属していた。同棲中の彼氏の浮気現場に遭遇したショックで何も考えずに電車に飛び乗り、見知らぬ田舎町「摩狭尾(まさお)」に降りる。寂れた商店街で開店仕立ての大手ドラッグストアチェーンのハッスルドラッグを見つけ、薬学部の学生ということでそのままバイトをすることになる。しかし、よろず屋でもある大型ドラッグストアの進出に商店街に反対運動が起こる…。
大型ドラッグストアの進出反対運動に立ち上がった商店街のオジサンたちが、店員の可愛い女子大生にメロメロになってしまう話。田中麗奈が理科系の気取らない女なのだが天性のコケティッシュな魅力を振りまく役で、商店街の薬局の鍋島(柄本明)だけではなくその息子信次(荒川良々)もイカレてしまう。
日本映画はそれほどコメディが得意とはいえないが、宮藤官九郎の脚本ということもあってこれはかなり面白い。色々個性的なキャラが登場するが、中でもホームレスのジェロニモ(徳井優)が最高だ。
(☆☆☆)

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2005年05月04日

ekiden[駅伝]

主演伊藤高史、中村俊介、田中麗奈
監督浜本正機
脚本遊川和彦
製作2000年、日本

炎のランナー
廃部になっている実業団駅伝チームの復興の努力を描いたスポ根映画。
陵明大学駅伝チーム出身の早川義彦(中村俊介)は、名門実業団ランテックへ進み、オリンピック出場を期待されている。チームメイトだった岬壮介(伊藤高史)は、かつて名門駅伝部があった横須賀造船に入社したが、不況のために廃部になっている。壮介は大学時代のマネージャー矢木沢さおり(田中麗奈)と一緒に、駅伝部復活に奔走していた。営業部の和田(別所哲也)や工員の大森(小倉久寛)の参加によって新生駅伝部が誕生。地区大会などに出場するなど新しい出発をするが、会社に吸収合併の話が持ち上がり、部の存続は関東実業団大会の結果次第となる…。
この当時日本映画に多かったこの種の企画物映画の中ではよくできている。大人のスポ根というのが面白いし、結構盛り上がる。全体に流れる空気が爽やかで、楽しく観られる。
(☆☆)

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2005年03月15日

東京マリーゴールド

主演田中麗奈、小澤征悦、樹木希林、石田ひかり
監督・脚本市川準
製作2001年、日本

契約恋愛
地味な性格のOLが、合コンで知り合った会社員の期間限定の恋人になるという物語。林真理子の短編小説「一年ののち」を映画化したもの。
恋人と別れたばかりの二十一歳の酒井エリコ(田中麗奈)は、仕事を変えたり衝動買いをしたりしながら物足りない日々を過ごしていた。ある時、友達に誘われて参加した合コンで、少し年上の会社員タムラヒロシ(小澤征悦)に出会う。タムラは恋人が一年間留学しているのだが、何となく彼のことを好きになったエリコは彼女が帰国するまでの一年間だけ自分と付き合ってくれるように頼む。実はタムラに彼女がいるというのは作り話で、実際にはふられていたのだ。
付き合うようになってタムラはいつしかエリコのことを本気で好きになっていく。しかし優柔不断なタムラは、煮え切らない態度のままこれからも一緒にいたいと言い出せず、約束の一年が過ぎて、ふたりは別れることに…。
江戸以来の古い東京を愛する昔気質の(別の見方からすれば年寄り臭いセンスを持った)、どことなく周囲のノリとズレている青年。茫洋とした彼の優しさを好きになる大人になりたての娘。お互いにさびしさを抱えたふたりが愛し合い、別れるまでの期間限定の恋愛の描写がそこはかとなくよく、アドリブ的な会話のシーンも楽しい。そして、市川準が撮る東京の美しいこと。
田中麗奈の小悪魔的キュートさが開花した作品だ。
(☆☆☆)

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東京マリーゴールド 田中麗奈 小澤征悦 市川準  
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2005年02月24日

きょうのできごと〜a day on the planet〜

主演田中麗奈、妻夫木聡、伊藤歩、柏原収史、三浦誠己、石野敦士、松尾敏伸、池脇千鶴、佐藤仁美、山本太郎、北村一輝、派谷恵美、大倉孝二、津田寛治
監督行定勲
脚本行定勲・益子昌一
製作2003年、日本

うたかたの日常〜京都編
京都の大学院に進学する正道(柏原収史)は、京都の町屋を借りて大阪から引っ越すことになった。大学院進学と引っ越しのお祝いに、中沢(妻夫木聡)など大阪や大学の友人たちが町屋に集まってくる。京都とその周辺を舞台に、お祝いの夜から翌朝までの若者たちの行動を描いている。
正道の友人たちとは別に、ビルの谷間に挟まり救出を待つ男、砂浜に座礁したクジラに遭遇したサーファーと女子高校生などの一夜のエピソードが、同時並行的に進行して行く。
青春群像を描いているのだが、発生する個々の事件よりあくまで日常感に焦点を当てて撮っている。普通の会話をそのまま撮っているように見えて、とりとめない会話がドラマ的な効果になっている行定監督の手腕は見事である。散りばめられた小ネタのギャグも笑える。
若手実力派俳優を網羅したような豪華キャストで、妻夫木聡をはじめとして、関西のさりげない日常感を達者に演じ切っている。音楽も矢井田瞳という関西ぶり。
(☆☆☆☆)

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