オマーン/第29カ国目
2009年11月13日
2009/10/12(月)~13(火)
いよいよ、本当にマスカットとお別れ。 ホテルの隣にあったカレー屋さんともお別れ。
辛いもの嫌いなあたしには超辛かったけど、安い・美味い・早いの三拍子揃った店だった。。。
そして昨夜一晩掛けて、夜行バスでサラーラに着きました。
夜行バスは風邪をひくリスクが高かったり(車内冷房の寒さや乾燥のため)、旦那様の腰痛に影響が出たりするので、やむをえない場
合以外は安さだけでは選ばないようにしています。
が。
オマーンは宿泊費が高いので・・・なんとしてもそこを浮かせたく、わざわざ夜行を選択。
早朝6時にサラーラ到着。
ここがイエメン行きの基点の街となります。。。
朝っぱらからホテルを捜し、チェックイン。やはり安宿レベルで15リアル(=約3500円)・・・
と思ったら!! 超キレイだし、もてあますくらい広い。
おそらくこんなキレイな部屋、この旅初!
室内バス・トイレ、エアコン、テレビ(衛星放送付)、冷蔵庫、浴室用サンダル、バスタオル・・・
普通にエレベーターがあって、受付も立派な2つ星ホテル。
今まで4階5階まで階段で上がらせられることが当たり前だったのに、素晴らしすぎる!
貧乏旅行者にはもったいないね。。。
むしろこんな立派じゃなくて良いからもっと安い宿があれば、それが一番なんですが。
少し部屋で休んだら、観光を兼ねて街歩きに繰り出す。
イエメンは情勢が安定してない国で、日本の外務省も地域によって「危険度3」を発令中。
アフガニスタンやイランがMAXの危険度4で、それに次ぐわけです。
確かに日本でもよく誘拐事件のニュース見るよね。
(テロや誘拐の標的になるのは、過去の統計では東洋人より西洋系のほうが圧倒的に多い)
そんな国だから、外国人が国内を移動するときにポリスの許可証が必要だったり、ポリスの護衛がなきゃ行けない観光地があったり、いろいろトラブル満載な予感・・・。
ただし、これらは外国人に対してのみ実施される。
つまり外国人だとわからなければ、めんどうなことも危ないことも回避できるのでは??
なのでスークやマーケットに繰り出し、ムスリムに変装作戦を決行!
注:わたしたちはムスリム(イスラム教徒)ではありません。
旦那様はマイミク:エリマキトカゲからの情報でヒゲを伸ばしてた成果を今だ!と発揮。
確かにヒゲがあるだけで、しょっちゅう地元民からムスリムか?とか言われてたし。
あたしは忍びのよう・・・。
ムスリムの国にも規制が厳しい国ゆるい国といろいろあり・・・イエメンは厳しいほうなので女性は絶対に肌を見せてはならないという教えに忠実らしく、こういった結果になりやした。
地元の男性たちはさ、こんな女性の中から結婚相手を決めるわけじゃん?
すごいよね・・・
確かに結婚は顔が全てではないにしろ、外見要素は目だけで判断しなきゃならないわけよ。
ともあれ、これならパッと見は外国人だってわかるまい!?
まずは最初の関門だといわれているイエメン入国から目的地のムカッラまでの道のりがこの作戦で乗り切れるのかどうか・・・次回をお楽しみに。
2009/10/11(日)
思わぬ足止めをくらい暇なので、せっかくだから観光することに。
ホテルの紹介によるレンタカーで今いるマスカットから100kmちょっと離れたナハレへ。
ホテルの受付が交渉してくれたんだけど、パンフの金額より若干値切ってくれたしその上マニュアル車で手配したのに、実物は意外にもオートマ。
やっぱ今までの貧しさよりは一段上の余裕を行くね、オマーン!!!
旦那様が前回のレンタカーでもう要らないと判断し地図を捨ててしまう失態・・・
けど道は青標識通りに行けば迷わずつけるほど単純で、難なく着きましたナハルフォート。
城マニアとしては一応オマーンの城も見ておきたかったので、満足。
その後は近くに天然温泉があるというので、地元民に道を尋ねながら行ってみる。
オマーンは基本的に乾燥地帯だけど、ここは緑も水もあるし、川に温泉の湯が流れてたりなんかほっこり心休まる場所だった。秘境チックな感じでね。
浴室(?)は清掃中でしたがもともと入る気もなかったので、近くの温泉が流れる川で足湯。
ピクニックに来てるカップルや、川で子供を水浴びさせながら洗濯してるオマーン人もいた。
特別何があるってわけでもないし、日本ならちょっと田舎に入ればどこにでもありそうな場所なんだけど、やっぱこの乾燥地帯の中でここだけ水と緑があるっていうのが人々の憩いの場所になってるゆえんかなーと。
今回のレンタカーは12リアル/24hで、走行距離200kmを越えると1km毎に0.05リアル追加というシステムなので、用が済んだらさっさと返却。
ガソリン代込みで、総額17リアル(=約4000円)で済みました。
ホテル代とか高い割にはレンタカーはお手軽値段。しかも産油国だからガソリン代が激安。
26ℓリットルで3リアル・・・つまり、リッター約27円という安さ!!!
日本じゃ考えられないね。。。
2009年11月09日
オマーンはガイドブックを見ても目玉観光がございません。
強いて言うならば、自然だろうか。
ガイドブックにはオマーンの自然は素晴らしい!!というウリ文句が度々登場するのは本当にオマーンの自然が美しいからなのか・他にウリがないための苦し紛れなのか・・・。
というわけで、自然に親しむ旅に出てきました。
首都マスカットから公共バスで約4時間半のスールという街。
運賃はひとり4リアル(約1000円)。この額でも今までの物価水準から見るとやっぱ高い!!
ガイドブックにも軽くしか紹介されず街の地図さえ載っていない、マイナーなこの街。
ここを起点にワディ・シャーブ、ワディ・バニ・ハリッド、ワヒバ砂漠を見るためのドライブに行ってきました~。
まずはスールから1時間もかからずに着いたワディ・シャーブ。
ゴツゴツした岩場の道に現れた入り江で、オマーン人にこの名称を言うとみんな知っていた。
有名スポットらしく、休日には家族で弁当を持ってピクニックに行ったりするとか。
そうはいっても我々からしてみればなんてことない普通の入り江で、5分くらいで即退却。
お次はスールから約170km離れたワディ・バニ・ハリッド。
ここもワディ・シャーブ同様、岩場に現れた入り江とか緑のオアシスみたいな景観。
本当は緑の道も通ったんだけど、この岩場の色調がなんとも印象的で撮影。
最後はワヒバ砂漠という、オマーンの有名観光地。
エジプトで行った砂漠ツアーのときとはまた違った雰囲気の砂漠っぽかったからマスカットのツアー会社でツアーの値段を聞いてみたら、なんと!!日帰りツアーで180リアル(=約42500円)って言うの・・・そんなん行けるわけないよね。
で、スールから行ったほうが安いということで道を捜して行ってみました。
砂漠って、こんな風に突然クッキリ終わるものなんだって初めて知った。
野良ラクダが多いのでしょう、日本では見かけないこんな標識もちょいちょいある。
うちらにとって砂漠キャンプはエジプトで経験してるし、少し雰囲気を見れれば満足だったから、おそらくこの方法が一番安く観光できる方法だったと思う。
ちなみにレンタカー代は15リアル(=約3500円)/24時間だから、マニュアル車を運転する手間さえクリアできれば絶対にオトク!
あたしは一応マニュアル免許だけど、教習所以来マニュアル車は運転したこと無いからほとんどの運転は元マニュアル車所有の旦那様におまかせした。
バイクみたいなギアチェンジ出来れば超簡単なのに、四輪のマニュアルって難しいなぁ・・・。
翌朝、スールからマスカットへ帰るのにバス停へ向かってたら、タクシーが勧誘してきた。
聞くとマスカット行き:4人の乗り合いで4リアルとバスと同じ値段で我々が行きたいバス会社を知ってるというので、試しに乗ってみることに。。。
これが大失敗。
バスより飛ばすからだいぶ早く着いたのはいいけど、よくわからない場所で下ろされる。
どうやらそこは既にマスカット市内で、ここが終点だと言い出した。
我々は話が違う!と訴えるも、なんとドライバーはほとんど英語が話せないらしい。
最初に我々が伝えた会社も実際は知らないし行く気もなかったようで、「とにかく運賃4リアルずつよこせ!!!」と主張、しかもその会社まで行くなら更に追加料金をくれと請求してくるという愚か者。
そんな奴にみすみす大切な旅資金を渡してなるものか・・・通訳をはさみ、あたしは戦う。
『我々はこの会社までって彼に言ったら彼は知ってるよ・OKだと約束したのに、ここで終わりならお金は払わない。 彼はなぜわからないのにOKなんて言ったの?』と。
その場はもめつつもあたしの勝利で、再度バス会社まで行くことになった。
けど、結局目当てのバス会社には行かず、バス会社のある地区内に辿り着くと止まりまた同じ問答の繰り返し。 結局、彼は「とにかく金をよこせ」の一点張り。
お話にならないので、また他の通訳を通して『約束と違うから7リアルしか払わないよ(本来は8リアルのはずだった)。
あんたが行ってくれないから、我々はこの1リアルで移動しなきゃならないの。』
彼は最後まで納得していないようで、せめて7.5リアルくれよ!と卑しい抵抗をしてたけどもはやギャラリーとして集まってきた他のドライバーたちも呆れていた様子だった。
そのギャラリーの中のひとりに目当てのバス会社前まで乗せてもらったけど、そのおっさんも「あいつはクレイジーだ、金が好きなんだ」とか言ってたし。
バス会社へ辿り着きこの先のチケット詳細を尋ねると、次のサラーラ→サユーン行きのバスは10/12(月)だけど、既に満席だと言われた・・・チーン。
イエメンに行くバスは2009年10月現在Gulf Transport社の1社しか運行しておらず、
サラーラ(オマーン)→サユーン(イエメン)行きは月・金の早朝発
サラーラ(オマーン)→ムカッラ(イエメン)行きは水の9:00発ということで・・・
本当はサユーンに行きたいんだけど、物価の高いオマーンよりイエメンのほうが滞在費用が絶対に安いから、10/14(水)のムカッラ行きに挑んでみることにした。
そんなわけで待ち時間であるこの数日の空白をマスカットとサラーラで埋めることになりとりあえず前回世話になった安宿へ(それでも約3500円/一泊なんだけど)。
偶然声を掛けてきたワゴン車のおっさんが、タクシー代わりに1リアルで乗せてってやるというので、ホテルまで送ってもらうことに。。。
しかしその車内でおっさんと軽く会話をしてるうちに、「君たちはグッドパーソンだからお金はいらないよ。また用があったら連絡をくれ。」と言って、以前のバスのおっちゃん同様お金を受け取らない。
でも運賃は運賃だし、ちゃんと払うよというとしばらくしてようやく受け取ってくれた。
このようにオマーン人は基本的に気の良い親切な人が多いことは確か。
しかし運とタイミングによっては、他国同様ボッタクリや金に執着のある人にも遭遇する。
オマーン到着初日。
ホテルに荷物を置いてすぐさま日本大使館へと向かう。
我々が泊まってるマトラ地区という安宿街からは乗り合いタクシーで約30分。
乗り合いタクシーは大通りのみなので、そこから大使館地区をひたすら歩く。
大使館はどこの国も大体同じ地区に密集してて、午前中だけで業務が終わることが多いからこの日は話を聞きに行くくらいしか期待してなかったけど、推薦状作成には約1時間かかるから1時間待つか、翌朝8時以降にということだったのでどうせ明日もこの近くまで来るからってことで推薦状の申請だけして帰る。
2日目。
乗り合いタクシー+徒歩ののち、日本大使館で推薦状をゲット。しかもコイツは無料。
その足でイエメン大使館へ行ってビザ申請手続き後、イラン大使館に行って詳細を尋ねる。
まさに大使館巡り。
その帰り、偶然公営バスが通りかかったので乗ってみた。
大使館周辺と大通りを繋いでるバスで、ひと乗り約26円で徒歩30分の道をラク出来る!
運転手のおじちゃんはかなり陽気。
イスラム教徒にもかかわらず「写真を撮ってくれ!」と言い、電話番号まで渡された。笑
彼の名は『サレム』。

3日目。
今日はイエメン大使館でビザを取った後すぐイラン大使館に直行してまたビザ申請の予定。
昨日でバスの存在を知った我々は、乗り合いタクシー下車後バスを見回すも姿は無く・・・
諦めて徒歩30分の道をとぼとぼ歩き出す。
と、その時反対側の車線にバスがっ!!
あのバスは大使館地区と大通りを繋いでるだけだから、反対側の車線にいる=いずれ来ると見込んで、バスを心待ちにしながら歩いていると、『ぶろろぉぉぉぉ・・・』アッサリ横を通過。
しまった、油断した!!!!
けど信号の少ないこの道でバスに追い越されたら、もはや走って追けるものではない。
なんだかんだでもう半分以上来てるし、歩けばいっか~という意見の一致によりバス諦めた途端、100メートルくらい先でバスが止まった。
「乗降中か?でももう歩きでいいよね、走るのもめんどくさいし・・・」と話す我々をよそにバスはなかなか発車しない。
その時、ムスリムの服装をした男がバスの後方に現れてこっちに向かって手を振っている。
昨日のドライバーのおっちゃんだ!
・・・あんた、仕事中に何やってんのさ!?
彼は昨日乗せた我々の姿を見つけるや否やバスを止めて、我々を握手で迎えてくれた。笑
ウケる再会に、せっかくだからバス乗るかってことで乗り込んでみると乗客がふたり、ドライバーの消えた車内でおとなしく待っていた。
おっちゃん・・・乗客ほったらかして、一度会っただけの日本人の出迎えしてていーのか・・・。
昨日の時点でイエメン大使館に用があることは話してたから、イエメン大使館に着くと、絶対公共バスの経路じゃないイエメン大使館の敷地までバスを乗り入れてくれた。
しかも俺が乗れって言ったんだからいいんだよ、とバス代は受け取らず「帰りのバス停はあそこだから俺を待ってなよ!!」と言い残してバスは去って行った。。。
昨日イラン大使館で申請は12時までと言われ、イエメン大使館では11時に出来上がると言われていたので、必ず11時に渡してくれと念を押しておいた効力があったのか10:45の時点で既にビザを受け取ることが出来た!
・・・布石は打っておくべきである。。。
イラン大使館へ行って申請用紙をチェックしてもらうと、ビザ代はバンクマスカットへの振り込み証明を持って引き換えだと言い渡される。
えーっ!?
銀行までは近いから徒歩15分だっていうけど、絶対ウソだろ!!
それで12時に間に合わなかったらタイムオーバーとか言うんでしょ、どーせ・・・。
時すでに11:20、タクシー使うのが無難か?と話しながら、足早に歩き出す我々。
と、そこにちょうど通りかかったバスには、あのおっちゃん。
当然のように我々の前で止まり、陽気に乗れよ!と言うおっちゃんに、銀行へ行かなきゃならないから今は乗らない旨を伝えると「銀行は遠いぞ、いいから乗れ!」と言う。
どうなるかわからないまま とりあえずバスに乗り込むと、バスは突然Uターンを始めた。
これ、確実にルートはずれてるよね・・・。
そう。バスは我々のためだけに銀行へ向かい出した。(他に乗客が居なかったのが救い)
15分かかることなくアッサリと銀行に着き、しかもおっちゃんは「This is Bank. I wait you hear!! No problem!!!! No problem!!!!」と言って笑っていた。
日本だったらproblemありすぎですけど・・・。
そして5分くらいで振込みが終了したのち、本当に待っていてくれて帰りも送ってくれた。
気にすんな、と言わんばかりに我々を大使館前で下ろして「今は早く大使館へ急げ!!またあとでな!」と仕事に戻っていった。。。
おかげさまで申請締め切りの12時には余裕で間に合い、しかも受取日を今日午後に前倒ししてもらうという特別措置を以って大使館をあとにする。
と、またしてもいいタイミングで一周して来たと思われるおっちゃんのバス発見っ!!
我々を待ってバスはいつも通り、メインストリートに向かう道を走り出した。
メインターミナルの終点に着いたとき、あたしたちは今日の一連のことのお礼も含めていつも支払う乗車賃よりだいぶ多めのお金を差し出すと、彼はやっぱり受け取らなかった。
こっちとしては乗車賃としての義務というより感謝の気持ちのようなものだったのに、『I want pay for you!!(あなたにお金を支払いたいの!)』とふたりでねばっても彼はfriendだからお金はいらない、と絶対に受け取らなかった。
お金を受け取ってもらえないまま、最後はいつも通り握手をして別れたのでした・・・。
ホントの親切ってこういうことをいうよね。
ヨーロッパを終えてから、今まで何度もこういう親切に見せかけて下心満載な金をせびる連中に裏切られてきたから“おっちゃんも下心があるかもしれない”って覚悟はしてた。
そしてたとえ彼がそうだったとしても、乗車賃+感謝のお金を渡すことは決めてたけどあたしの心のには“受け取らないで欲しい”って気持ちがあったんだよね。
エチオピア編のときにもさんざん書いたように、それはもちろんお金どうこうじゃなく“結局 目当ては金、この関係は金のためだけの繋がりだったんだ”と思いたくなかったの。
でも、金目当てでなく人を助ける。それが当たり前だと思える人間
である彼に出会えたこと。
それが本当に嬉しくて、久しぶりに「じぃぃぃぃぃん・・・」と心が熱くなったよ。
人の心って複雑だけど、やっぱり単純。
こういう経験をすると、オマーン全体がなんとなく良く見えてくる。
人がいい国は滞在も観光もしやすくて思い出が作れるから、人にも勧めたくなる。
たったこれだけのことで「オマーンはいい国だよね」って印象が生まれる。
我々も日本に来た外人さんと関わることがあったら、是非そう感じてもらいたいよね。
仕事してても同じ事が言えるよね。
あたしたちから見たら、ただの外人の一人や大勢いる客のひとりに過ぎないけど、相手からから見たら、日本人の代表として、会社の代表として、あたしらのこと見てる。
その些細な出来事が、会社全体や日本全体の印象を決めることにもなりかねない。
たとえ対応自体が上手じゃなかったとしても、そういう気持ちを忘れないで誠実にヒト対ヒトの付き合いをせにゃならんなぁと。。。
とはいっても、オマーンにだって約束を破る無責任な輩や金だけが目当てのタクシーはたくさんいますので運とタイミング次第だとは思いますが。
まぁ・・・仕事的にはおのおっちゃん、私用にバスを使った上に正規
運賃さえもらってないから失格だけどね。笑
2009年11月03日
10枚目の周遊券を使って、来ましたオマーンはマスカット!!
日本にいる母に「アンマン(ヨルダン)からマスカット(オマーン)に飛ぶよ」と連絡したら『なんだか食べ歩きみたいね』という回答が来ました。
確かにそう言われてみれば・・・笑。
可愛くないですか?? こんな発言をするうちの母。。。
こんなくだらないこと考えるなんて日本って本ッ当に平和だなぁと感じさせられる一言。
さてさて・・・
「オマーンってどこ??」と思われる皆さん、無理もありません。
このオマーンという国には、手付かずの自然が素晴らしい!というウリはあるみたいだけどおそらくそれは他に何もないために出来た、苦し紛れの謳い文句でしょう・・・。
アラビア半島の東岸に位置し、UAE(アラブ首長国連邦)・イエメン・サウジアラビアと国境を接しています。
そう!!その周辺の国と言えば!!!
『オイルマネー。』
ここ最近は石油の値段が不安定な時期ではあるにせよ、やはり国家は潤っているようで同じアラブの国でも、今まで行ったチュニジア・モロッコ・エジプト・ヨルダンとは全然違う。
例えば・・・日本でいえば、車の中でエアコンがきいてるなんて当たり前でしょ?
でも発展途上国はそうはいかない!
日本だったらとっくに廃車になってるような車が当たり前に走ってるだけでなく、タクシーとして、つまり旅客車としてお金を取ってるんだから。
乗ろうとしたらドアが壊れて開かず、片側しか出入りできないなんてことは日常茶飯事。
なのにこのオマーンは一味違う。
空港から一歩出ると、そこには日本で走ってそうな車ばかり。
今まで行ってきた各地で見て(乗って)きたポンコツ車は捜してもなかなか見つからない。
一般タクシーも・乗り合いタクシーも・市バスさえも全てエアコン完備と来た!!
今まではほとんど見なかったオートマ車もちょいちょい見かけるし・・・
すごいぜオマーン!
でも残念ながらちょっと物価が高い。
北アフリカ基準になってたこともあるけど、エジプトでは一泊900円以下が当然だったのにオマーンは安宿で一泊3500円(そのぶん設備はしっかりしてるけどね)。
食事とかはアジアからの出稼ぎ労働者が多いからインド系のレストランならわりと安い(一食2人分で約600円)けど、通常はやっぱり900円くらいかかるし・・・
今までみたいに交通費や備品類は安い安いとは言ってられない値段。
もともとの通貨単位が、1OR[オマーンリアル]=約300円って基準がデカイからねー。
しかし世界不況のおかげ(?)で1ORが236円まで下がってくれてるから、まだラッキーな時期ではあるのですが。
日本円の強さにほとほと感謝。。。
ところで、アンマンからの飛行機で降り立ったこのマスカットという地にはあまり観光すべきところもありません。
しかし今回ここにいる目的はビザ取得!! 現在イエメン・イランのビザ取得に成功☆
イエメンは昨日のうちに日本大使館へ行き、日本大使館からの推薦状をもらっといたので翌日発行とスムーズに状態での取得。
次の日イエメン大使館でパスポートを受け取るや、イラン大使館へ直行。
書類作成やビザ代銀行振り込みなど全て済ませて、最後に大使は「土曜日に来い」と言う。
えっ?? 昨日来た時点での事前調査では、翌日出来るってあんた言ってたじゃん!?
なんと、この周辺のアラブ圏では木・金が週末として考えられているらしい・・・。
(同じアラブ圏のエジプトでは金・土が週末扱いだったのに!)
「昨日の時点では明日(つまり今日)出来ると言ったけど、 今日は明日・明後日が休みだから次の営業日の土曜になるんだ」と言う大使。
いや、事情はわかるけど・・・だったら金を払う前にキチンと説明してくれ!!!
この宿代の高いオマーンで用もなく3日延長滞在は無理!
とはいえビザ代のOR56(=約13200円)は既に振込み済みで、おそらくもう戻っては来ない。
「お願い!今日中か明日、なんとかならない??土曜日までは待てない・・・」ねばるあたし。
しばらくして、大使が「じゃあ今日の夕方4時に戻って来い」と引換券をくれて、夕方16:30頃に無事イランビザの即日GETに成功したのでした。
イエメンは日本大使館からの推薦状あれば即日or翌日に取れるってのは知ってたけど、イランは大統領選挙戦の混乱でビザ発給率が下がってるって話だったから超ラッキー!!!!
そのうえ特急発行の追加料金もなく、大使はさほど嫌な顔もせず融通もきかせてくれたし。
これで行けないかもと半ば諦めていたイランにも今月末か来月初に行くことが決定。
それもこれもやっぱり日本国籍のおかげでございます。
“日本人だから”という理由で各観光費のみならずビザ代さえも高くつく場合はあるけど、逆に言えば、お金さえ支払えれば“日本人だから”という理由で簡単にビザが取れる。
日本人は当たり前に簡単に海外旅行をするけど、それ以前の問題で、ビザが取れず国外に出られない人達が世界中にはどれだけ多いことか。
そんなわけでオマーンの観光レポートは、また後日。