2017年09月11日

新感染ーファイナル・エクスプレスー

あーもしもし、もしもし。

予告を観た時から気になっていた映画です。

韓国映画をスクリーンで見るのは初めて。


*あらすじ*
ソウルでファンドマネージャーとして働くソグは妻と別居中で、まだ幼いひとり娘のスアンと暮らしている。
スアンは誕生日にプサンに居る母親に会いに行くと言い出し、ソグは仕方なく娘をプサンに送り届けることに。
ソウルを出発してプサンに向かう高速鉄道KTXに乗車した二人だったが、直前にソウル駅周辺では不審な騒ぎが起こり、二人の乗ったKTX101号にもウィルスに感染した一人の女性が転がり込んでいた。
主人公のソグ親子のほか、妊婦と夫、野球部の高校生たち、身勝手な中年サラリーマンなど、さまざまな乗客たちが極限状態の中で生き残りをかけて決死の戦いに挑み、それぞれの人間ドラマが描かれる。
(映画.comより引用)
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cronucia at 10:13|│Comments(0)

2017年09月04日

人形大使 「ミス三重」 里帰り展

あーもしもし、もしもし。

三重県立博物館で開催されていた『人形大使 ミス三重里帰り展』を見に行ってきました。

90年前、日米の友好を結ぶ目的として、各国の子供たちが人形を送りあいました。
1927年のひな祭りを目指して、アメリカネブラスカ州からは12000体の『青い目のお人形』が贈られ、日本からは58体の市松人形が答礼されたとのことです。

こちらはその時にやり取りされた手紙の一つ。
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高等小学校高等科第一学年というと、12〜13才かなと思うのですが、字の上手さに驚いちゃいますね。

文体も非常に折り目正しく、これ以外の手紙では「行く時は大勢でも港についたら1人。寂しいだろうけどきっと向こうのお嬢さんが可愛がってくれますよ」と人形を思いやる手紙もあってなごみました。

あと日米のことを日の國と星の國、と書いているところが何だか素敵だなと思います。
日本のことを櫻の國と書いてあるものもありました。これも素敵。

人形を贈るにあたって、学校では人形の送別会と健康診断が行われ、人形用のパスポートや乗船券、箪笥にお針箱なども用意されたそうです。
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ネブラスカから贈られた「青い目のお人形」たちは全国の学校で保管され学校行事に参加させるなどして可愛がられましたが、やがて戦争が始まると『敵国の産物』として処分対象になってしまいます。

多くの人形が捨てられ焼かれたとのことですが、そんな中で今も残っている「青い目のお人形」たちがこちら。
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この人形たちが生き残った背景には、学校の先生とその周囲の人たちの勇気ある行動がありました。

ある先生はゴミ箱に捨てられていた人形をこっそり持ち帰って蔵に隠し、またある先生は校長先生に頼まれて家の蔵に隠し、またある先生は家の蔵に隠した後密かに学校へ戻し、息子の代に託し……


だいたい蔵に隠してますね。蔵最強。


昨今も次々と隠されていた「青い目のお人形」が見つかり続けているとのことです。


こちらは新・友情人形と呼ばれる最新の「青い目のお人形」。
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そして今回の展示の目玉、答礼人形として90年前にアメリカへ渡り、最高の保存状態でこの企画のために里帰りした『ミス三重』です。
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かわいい歯が見えるのが特徴で、爪や指のしわまで作り込まれているとても美しい市松人形。

この日が最終日だったので、今頃はまたネブラスカの地にてアメリカの子供たちと過ごしていることでしょう。


無料の展示だったのですが、人形のエピソードもさることながら、係の人が一つ一つの資料を熱心に解説してくださったり、年配の来場者の方々が手紙をめくって自分の出身校を探す様子が見られたりなど、ほっこりと胸の温かくなる空間でした。

行ってよかった!

cronucia at 09:58|│Comments(0)

2017年08月24日

スパイダーマン ホームカミング

あーもしもし、もしもし。

観てきましたよ、ホームカミング!
タイトルがいいですね、何か語呂というかね。

*あらすじ*
ベルリンでのアベンジャーズ同士の戦いに参加し、キャプテン・アメリカのシールドを奪ったことに興奮するスパイダーマンこと15歳のピーター・パーカーは、ニューヨークに戻った後も、トニー・スタークから貰った特製スーツを駆使し、放課後の部活のノリで街を救う活動にいそしんでいた。
そんなニューヨークの街に、スタークに恨みを抱く謎の敵バルチャーが出現。
ヒーローとして認めてもらい、アベンジャーズの仲間入りをしたいピーターは、スタークの忠告を無視してひとりで戦いに挑むのだが……。
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cronucia at 22:18|│Comments(0)

2017年08月16日

千年の黙 異本源氏物語/森谷明子

こちらも図書館で出会いました。

表紙から平安時代の話だと分かったので、平安時代好きの妹にどうかなと思って最初のページをぱらりと読んでみたところ、ぐいぐいと引きこまれて「うむ、まずは自分が読もう」と決意するに至った次第でございます。


*あらすじ*
帝ご寵愛の猫はどこへ消えた?
出産のため宮中を退出する中宮定子に同行した猫は、清少納言が牛車に繋いでおいたにもかかわらず、いつの間にか消え失せていた。
帝を慮り左大臣藤原道長は大捜索の指令を出すが――。
気鋭が紫式部を探偵役に据え、平安の世に生きる女性たち、そして彼女たちを取り巻く謎とその解決を鮮やかに描き上げた絢爛たる王朝推理絵巻。
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あらすじの通り、紫式部が彰子に使える前の時期を舞台にして、その女房にあたる少女の目線を主に展開されていくミステリーです。

平安時代らしく、人々が奥ゆかしいが故の謎や歌に隠されたトリックがあり、その合間に雅な暮らしの様子が描かれている一冊で色々とおいしい小説です。

特に感動を狙ったような筋書きではないのですが、読んでいる最中何度も涙があふれそうになりました。
本音という名の熱いものを必死に秘めて生きている人たちが愛しくおかしく、そのままならなさの中に美しさとか悲しさを感じました。


また、大きく分けて三部構成となっているのですが、確かな時間の流れがあり、登場人物の成長があり、ため息のようにひそやかに姿を消していくひとがあり…。


読み終わった時、本当に身近な人たちのありし日の姿を見たような懐かしい寂しさを感じました。


人物描写もさることながら、平安時代に関する知識もふんだんに盛り込まれています。
私自身があまり詳しくないのであれなのですが、筆者が本当に平安時代とそこに生きた人々、そこに生まれた作品を愛していることが伝わってきました。

その愛が歴史の行間を埋めながら、時折真実と交わり合って、ただの雰囲気ミステリーではない説得力のある一冊になっていると思います。



本当に良い作品に出会えました。


cronucia at 23:17|│Comments(0)

マイナス・ゼロ/広瀬正


あーもしもし、もしもし。

図書館で見かけ、タイムトリップものの金字塔だということで興味がわいて読んでみました。

*あらすじ*
昭和20年5月26日、東京で空襲が続く中、中学生の浜田俊夫は、空襲の焼夷弾火災に巻き込まれた隣家の伊沢先生から「18年後にまた同じ場所に来てほしい」という遺言を受ける。
昭和38年同日、俊夫が遺言通り旧伊沢邸を訪れると、18年間行方不明だった伊沢啓子が当時の姿のまま現れた。
彼女は空襲時、伊沢先生の「研究室」にあった灰緑色の巨大な箱の中に入っていたという。
その箱がタイムマシンだと分かり、伊沢先生が遺したノートを調査。
しかし、俊夫は一人で中に入り操作してしまい、意図せず昭和7年に着いてしまった。ほどなくタイムマシンはアクシデントで俊夫を乗せず戻ってしまう。
俊夫はタイムマシンから持ち出してあった当時の紙幣と、戦後の知識を使ってうまく立ち回ろうとするが…。
***


古い小説です。
私が産まれる前に出版されています。

最近ではあまり使われない淡々とした台詞回しの中にちらほらとユーモアが覗き、粛々としながらも軽快な作品となっています。

特に印象に残るのが、「最高に腹が立つわ」「きみ、それって最高だ」などのような「最高」の使い方の幅の広さ。
もしかしたらこれが当時の流行り言葉だったのだろうか、と思いつつも、この作品・この作家さんの場合はあえてその時代背景に説得力を持たせるための装置とも考えられる。

そう、この小説は時代背景が語るべき視点として外せない。


戦時中に始まり、18年経過した戦後の日本を経て、タイムマシンで戦前へ戻ることになる浜田俊夫。

その三つの時代それぞれが、これでもかというほどの情報量で濃厚に描写されているのです。

タイムスリップと言うと、私なんかが思い浮かべるのは戦国時代に飛ばされて教科書で見た大名に出会ったりとか、歴史的大事件の一幕に関わって誰かの命を救うため奔走したりだとか、そういうたぐいのものなのですが。

この作品の主人公が舞い降りるのは常に『その時代の何の変哲もない日常の間』であり、彼が成そうとすることも「何かを変えよう、誰かを救おう、帰る方法を見つけよう」ではなく『この時代の人間として日々を暮らしていこう』ということです。

まあ彼の場合は帰る方法に目処が立っていたからではありますが、派手な事件を取り上げていない分、その時代の情報がとても細かく詳しく描写されていて、昭和好きにはたまりません。

そして、そうやって淡々と積み重ねられてたどり着く先、全ての伏線が回収されて腑に落ちるカタルシスたるや素晴らしいです。


何気なく読み飛ばしていた部分をもう一度遡って読みなおす、そんな瞬間が何回あっただろうか。


「ええ〜いつの間にそんな関係に!?」と言いたくなる箇所もありましたが、日々訪れる無数の茶飯事と時間旅行の妙を恐ろしくきっちり書き上げた読み応えたっぷりの小説です。

読むときは頭をフル回転させ、メモを用意してて挑むべし!


cronucia at 23:12|│Comments(0)
Misaco
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