あすなろの木(一歩一歩進む)

おもに障碍と雇用について、感じたことをメモしています。(2011年まで民間企業で知的に障碍のある人の雇用担当でした2017年3月障害のある人の支援の仕事を退職しました)息抜きでは有りませんが、最近読んだ本・CD等も紹介しています。(2006年2月7日、初記事掲載)

川越駅 念願ホームドア(読売新聞)

2018年3月16日の朝刊・地域(埼玉東・南)に表題の記事が掲載されていた。
記事の冒頭を転載(一部略)する。
>東武鉄道は17日から、東武東上線川越駅の上下線ホームでホームドアの使用を開始する。
>同駅では、2012年に視覚障害のある男性が通勤途上にホームから転落、電車にはねられ亡くなった。
>男性は、同駅に通学バスの発着場がある埼玉県立特別支援学校塙保己一学園(旧県立盲学校)の卒業生で、同校関係者は「ホームドア設置で視覚障害者が積極的に社会にでるための大きな一歩になる」と話す。

さらに記事は、現在塙保己一学園の生徒35人の児童・生徒が同駅を使用しており、2010年に「点字ブロックは私たちの目」と訴える活動を継続し川越市もホームドアの設置を東武鉄道に要望してきたことを伝えている。
本ブログでは、同校について「留学生ニアさん」(2011年7月31日)「視覚障害者の悲惨な事故を防ぐ取り組み」(2013年6月30日)に取り上げている。
特に2013年の記事に関しては、同校で過去の卒業生が亡くなっていることに強い危機意識をもち当時の校長自らコバトンの着ぐるみを着用するなどPTAを巻き込み街頭でティッシュ配布していた姿に感動したことを思い出す。


ホームドア設置にかかる多額な事業費の3分の2は、国と県、市が補助しており市の負担は約1億1279万円になるという。(全体では約6億8千万円になる?)
ホームからの転落・飛び降りなどによる電車運休・遅延などの報道を良く目にする現状では、視覚障害者のみならず事故防止に大きな効果を持ちたぶん経済効果も期待できるホームドア設置が乗降客の多い駅を中心に進められていくことを切望する。

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15歳のコーヒー屋さん 岩野響

群馬県桐生市でコーヒーの焙煎を行い通販で売っている著者には発達障害があるという。
本人と両親がそれぞれの立場から響さんの生育の経過が述べられているが、幼いときにはちょっと変わった子供として
母親には障害が受容でき無かったようだが、父親を初めとして困難さを感じ始め10歳の時に発達障害(アスペルガー症候群)の診断を受けることができた。

医師の勧めも有り本人には知らせず苦しい思いをしながら、どうにか小学校を卒業し中学に進むと定型発達の人向けの学習に付いていけなくなり、父親の決断もあり学校にいかなくなる。
高校進学に希望を見いだせなくなった両親と響さんが選んだのは、響さんが一人の社会人として自立するための路を探すことだった。

社会性やコミュニケーション能力に欠ける彼にも「一つのことに集中できる力(時として過度な)」「深く掘り下げる探究心(こだわり?)」があった。
元来のコーヒー好きが昂じてコーヒーの焙煎の楽しさにのめり込んでいく。
これを活かそうとした両親のサポートや周囲の人々の支援を受け、自宅物置を改築した自ら焙煎を行うお店を中学卒業と同時に開店(ホライズンデポ:現在は通販のみ)する。

開店から1年が立とうとしている現在も、マスコミや本書の評判で繁盛しているようだ。
岩野一家が副題にある「ぼくができることから、ぼくにしかできないことへ」と取り組み形にしたことは素晴らしく賞賛に値しよう。

たしかに障害のある人に「できないことを無理に修正することより、できることを認め伸ばすこと」が必要でさらに「できることのみでなく、その人にしかできないこと」を見つけることが望ましいのだろう。

自立のなかでも大きな位置をしめる就労という場面を考えると求職する側の「好きな仕事・やりたい仕事、できること、できないこと」は求人側の「してもらいたい仕事、給料に見合う能力」などと一致することが必要となり「ぼくにしかできないこと」にマッチングすることは希有になるのではないだろうか?
定型発達の人と同じような折り合いが必要になると思うのだが「一流企業の快適なオフィスで事務職」という保護者の極普通の希望が「本人のやりたいこと適性」と合わなく永く働き続けられなくなるような選択が減って行けば良いと考えるのは、世間で3Kと呼ばれる職種で生き生きと働く人を多く見てきた性なのだろうか。

響さんの完璧を目指し、時間を掛け焙煎されたコーヒーは当然量産品に比較して高価格になるのは当然だが、競争社会のなかで同情や善意だけではなく、長く生活の糧として継続していくことを望み注目していきたいと思う。



15歳のコーヒー屋さん 発達障害のぼくができることから ぼくにしかできないことへ
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図書館が障害者へ多様なサービス(読売新聞)

3月1日の読売新聞朝刊「やさしい図書館」とのタイトルで表題のが掲載されていたので引用紹介する。

記事で取り上げられていたのは、
東京都調布市立中央図書館が「ハンディキャップサービス」をもうけ大きな活字の本や録音図書、手が不自由でも破く心配をせずに読める本など各種の本が展示されていた。

同市では、1976年に朗読テープの貸し出しを初め現在は視覚障害者向けの本の対面朗読、文字が読みにくい識字障害の人がパソコンで音声を聞くことのできる電子図書の貸し出しなどを手がけ、来館の難しい人に宅配も行うという。

市内の図書館登録者9万人のうちハンディキャップサービスや宅配サービスの利用者は約300名だという。

スウェーデンでは多くの図書館に「読みやすい本」のコーナーが有り、識字障害を抱えた人や、外国出身者が利用しやすく配慮された棚となり、近くにはスウェーデン語の学習書も置かれて様々な立場の人が本を利用することができる工夫がされているという。

「日本でも在留外国人や高齢者が増加した。障害者向けのものや多様な資料の提供が必要になる。」と薬袋(みない)・筑波大名誉教授は述べている。

障害者向けの図書は、購入するには高額であったり点字や大きな文字への変換・印刷・編綴などには多くの能力と時間が必要であることが課題でもある。

私の住んでいる市の図書館には、ボランティアの手(PC利用)による大きな字体による市の広報誌が常置されているが、作成は大変そうだ。

川崎市立宮前図書館では、「認知症のひとに優しい小さな本棚」と名付け認知症関連の170冊やチラシ・パンフレットをまとめているという。
「自分や家族が認知症ではと疑った時、いきなり医療施設に行くのではなく図書館で調べたい人は多いのでは」との意見も掲載されている。

高齢者が元気で長生きする要因の一つに「知的好奇心を失わない」ことが上げられるが、高価な書籍も手軽に手に取れる図書館の役割は大きなものが有ると思う。

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けんかつ鉄道フェア2018(埼玉県)

鉄道模型の展示・実演やミニ電気機関車の乗車体験、埼玉県内各鉄道会社によるブース、鉄道グッズ等の販売など多彩なイベントが開催されるので概要を掲載します。

1.けんかつ鉄道フェア2018
2.日時:2月17日(土)10:00〜15:00
3.会場:埼玉県県民活動総合センター(伊奈町内宿台6−26)
4.主なイベント
・鉄道模型(HOゲージ)の展示・実演:申し込み制による運転体験あり
・ミニ電気機関車の乗車体験:有料(1回50円)
・鉄道会社ブース:オリジナルグッズ、制服着用体験等
・全国有名駅弁&B級グルメ販売
・プラレール他展示:芝浦工業大学鉄道研究会
・「川工鉄道」展示:川越工業高校電気科製作の台車他の展示
・鉄道グッズ販売
・そのた
5.問い合わせ先:同センター経営企画担当(048−728−7117)
6.アクセス:埼玉新都市交通(ニューシャトル)内宿駅から無料送迎バス運行、蓮田駅、桶川駅から路線バス(運行回数少ないので注意)あり。県民活動センター下車(構内に停車)

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障害者雇用普及啓発セミナー(東京都)

東京都主催・東京労働局後援の表題のセミナー(障害者雇用に取り組む企業の方へ)が開催される。
詳細は東京都の下記HPでご覧いただくとして概要を紹介する。

1.開催日時:平成30年3月1日(木) 13:00から16:30(受付:12:30から)
2.会場:星陵会館(千代田区永田町2−16−2)
3.対象者:障害者雇用を考えている経営者や、障害者雇用のノウハウを知りたい企業の人事担当者等
4・内容
第一部[基調講演]「障害者の採用と職場定着(精神障害者と知的障害者のケース)」
・障害者就業・生活支援センター オープナー 施設長 山地圭子氏
・世田谷区立障害者就労支援センター スキップ 施設長 西村周治氏
第二部:精神障害者と知的障害者の雇用事例発表とパネルディスカッション
ヽ式会社 内外テクノス 総務部総務課 課長 斉藤元久氏 他2名
株式会社 ウチダシステムズ 管理部 部長 鈴木朋夫氏 他2名

申込み方法
・定員320名(先着順受付)
「TOKYOはたらくネット」HPから専用申込みフォームおよびFAXにて申し込む。

問い合わせ先
東京都 産業労働局 雇用就業部 就業推進課 障害者雇用促進担当(03−5320−4663)

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新設された特例子会社(平成29年6月1日現在・厚生労働省発表による)

例年年内に発表されている特例子会社一覧が、ようやく年を越して1月(先週は掲載されていなかった?)になって厚生労働省から発表された。
特例子会社一覧のなかで、昨年発表以降に新設された特例子会社のリストを掲載してみます。
総数では、448社が464社と16社の増加となっている。

都道府県別の新設数は、茨城県1社、千葉県1社、東京都5社、石川県1社、岐阜県2社、愛知県2社、京都府3社、大阪府3社、兵庫県2社、和歌山県1社、愛媛県2社、高知県1社、福岡県1社)

一覧表平成28年6月1日現在発表数値からの増加数(移転、社名変更、親会社の社名変更など実質変化のない企業を気が付いた範囲で除いてある)

(注)
特例子会社制度は、昭和51年に局長通達により定められ、昭和62年の法改正により法律上規定された(昭和63年4月施行)。

特例子会社名  特例所在地 親会社名 親会社所在地 認定年月日 の順に掲載

茨城県(1社)
(株)アンシェール 鹿島市 医療法人社団 善仁会 28.10.3

千葉県(1社)
(株)星野リゾート・ワクワクシステムズ 千葉市美浜区 (株)星野リゾート 長野 28.12.6

東京都(5社)
(株)マイナビパートナーズ 千代田区 (株)マイナビ 東京 28.9.1
長谷川ソーシャルワークス 豊島区 長谷川ホールディングス(株) 東京 28.11.1
UTハートフル(株) 品川区 UTグループ(株) 東京 28.11.22
農林中金ビジネスアシスト(株) 千代田区 農林中央金庫 29.3.1
(株)ゴルフ・アライアンス 品川区 (株アコーディアゴルフ 東京 29.4.1

石川県(1社)
(株)ハートコープいしかわ 白山市 生活協同組合コープいしかわ 石川 28.10.26

岐阜(2社)
ナブテスコリンク(株) 不破郡 ナブテスコ(株) 東京 28.10.3
(株)ドゥメンテックス 岐阜市  ドルフィン(株) 岐阜 29.4.28

愛知(2社)
(株)ハートコープあいち 名古屋市 生活協同組合 コープあいち 愛知 29.2.27
(株)デンソーブラッサム 刈谷市 (株)デンソー 愛知 29.5.23

京都(3社)
(株)ピーエムドゥ 京都市中京区 (株)ハウスドゥ 京都 28.8.17
(株)立命館ぷらす 京都市北区 学校法人立命館 京都 29.3.1
(株)王将ハートフル 京都市山科区 (株)王将フードサービス 京都 29.4.20

大阪(3社) 
(有)エイチ・ツー・オースマイル 大阪市北区 エイチ・ツー・オーリテイリング(株) 大阪 29・3・31
京阪スマイルハート(株) 大阪市中央区 京阪ホールディングス(株) 大阪 29.5.1
(株)瀧定関西商品センター 箕面市 スタイレム(株) 大阪 29.5.16

兵庫(2社)
(株)トリドールD&K 神戸市中央区 (株)トリドールホールディングス 兵庫 28.12.26
(株)すまいるこころ 神戸市須磨区 (株)フロンティア 大阪 29.3.2

和歌山(1社)
紀陽ビジネスサービス(株) 和歌山市 (株)紀陽銀行 和歌山 28.11.17

愛媛(2社)
スミリンウッドピース(株) 新居浜市 住友林業(株) 東京 29.4.3
ミウラジヨブパートナー(株) 松山市 三浦工業(株) 愛媛 29.5.8

高知(1社)
(株)ハートフルコープこうち 南国市 こうち生活協同組合 高知 28.7.27

福岡(1社)
西部ガス絆結(株) 春日市 西部ガス(株) 福岡 29.3.13

25企業が新設された一方で、9企業が減っている。
新設企業では、生活協同組合組合の特例子会社が目立つ(3社)、減った会社では雇用率の高い(株)エフピコの特例子会社が目立つ、親会社への転籍や特例子会社の集約などが行われたのだろうか?
歴史のある三愛エスポワールが無くなったようだが、先進的な特例がなくなったのは寂しい、家庭を持っている女子社員が頑張っていたのが印象的だった。リコーグループとして従業員全員が転籍雇用されていることを願う。


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障害者と税

税務署に用事があり待ち時間に表題のリーフレットを見つけました。
ご存じの方が多いとは思いますが、良くまとまった資料なので主な項目を紹介します。

1. 障害者本人が受けられる特例
ア. 所得税の障害者控除:納税者本人が障害者のときは、障害者控除として27万円(特別障害者:40万円)が所得金額から差し引かれます。
イ. 相続税の障害者控除:相続人が障害者のときは、85歳に達するまでの年数1年につき10万円(特別障害者20万円)が障害者控除として相続税額から差し引かれます。
ウ. 心身障害者扶養共済制度に基づく給付金の非課税
エ. 少額貯蓄の利子等の非課税:身体障害者手帳等を持っている人や一定の条件を満たした人の受け取る一定の預貯金等(マル優・特別マル優)利子等については、350万円を非課税貯蓄限度額として非課税の適用が受けられる。(手続きが必要)
2. 障害者である親族を扶養している人の受けられる特例
ア. 所得税の障害者控除:控除対象配偶者または扶養親族が障害者(または特別障害者)の時は、障害者1人あたり27万円(特別障害者40万円)が所得金額から差し引かれます。
イ. 特別障害者と同居している場合:障害者控除として1人あたり75万円が所得金額から差し引かれます(条件等の詳細は同資料で確認してください。)
3.障害者とは:税法で定義される障害者は、障害者手帳(身体・知的・精神)所持者より範囲が広いようなので詳細は同資料で確認してください。

なお、国税庁のHPに「暮らしの税情報・平成29年度版 パンフレット」として同資料が掲載されているのでご覧ください。

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杉山城の時代 西股 総生

あなたは、城好きなら一度は訪れてみたいと憧れるという杉山城を知っていますか?

浅学にして、杉山城にたいして全く名前も知らない状態であったが地元である埼玉県所在の城でありその成立年代に論争があることを知り本書を読むことになった。

杉山城は、財団法人日本城郭協会が2006年に「日本100名城」を選定した後、今年2017年に「続日本100名城」を制定した中に含まれる埼玉県嵐山町に所在する国の史跡に指定された城(遺構のみで復元された建物はない)で、上杉氏の築城とされている。

著者は、本書で公式見解である築城が発掘調査による出土品が15世紀後半から16世紀前半に収まるとしの年代を根拠に上杉氏とされているのに真っ向から反論している。
堀越公方と古河公方が対立する中執事の上杉氏が山内上杉と扇谷上杉の間の抗争をする中、1546年関東管領である上杉氏が北条氏康に越後に追いやられ伊豆・相模・武蔵・上野の4国を支配する時代背景のなか、武蔵における多くの城を永年研究した成果をもとに、嵐山町の所在する比企地方の城を立地・縄張り(構造)・地理的関係・史料(文書)・伝聞・地名などを詳細に比較している。

縄張りの複雑さ(城の防御能力の高さ)や建築物の遺構が発掘されていないこと、戦略上の意味(北条氏の鉢形城との関係など)、戦国時代における戦闘法の変化(白兵戦から弓や戦国時代後半に顕著となる鉄砲の利用)から、上杉氏の抗争で同城が築城された可能性よりも、北条氏が築城した可能性がきわめて高いと主張している。

一方発掘調査の結果については、築城の目的が戦闘用の一時的なものと考え使い捨て前提で捨てても良いような古い食器を持ってきたのではないかと推測して時代を遅らせることは可能ではないかとしている。

歴史に詳しくない私だが、地元埼玉に所在する城に議論が存在し城好きが一度は行って見たいと思っているということに惹かれ最後まで読了した。
発掘調査に疑問を投げかける大胆な内容だが、北条氏の築城した鉢形城(日本百名城の一)を歩いてその遺構の精緻さに驚いた経験から著者が北条氏築城ではないかという主張が将来受け入れられれば良いなと思う。



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都道府県別・民間企業の障害者雇用率(2017年ロクイチ調査)

都道府県別の数字をまとめて見たので、掲載したい。(括弧内は、2016年の数値)

「実雇用率」トップ10:奈良2.62(2.6)山口2.56(2.47)佐賀2.52(2.43) 岡山2.52(2.45) 大分2.44(2.46)沖縄2.43(2.29)福井2.4(2.31)宮崎2.3(2.32)長崎2.26(2.21)和歌山2.25(2.41) 島根2.25(2.17)
*奈良県が昨年全国1位を守った。島根・沖縄の躍進が目立つ。

「実雇用率」ワースト10:東京1.88(1.84) 愛知1..89(1.85)千葉1.91(1.86) 神奈川1.92(1.87) 大阪1.92(1.88) 宮城1.94(1.88) 福島1.95(1.9)山梨1.95(1.92) 群馬1.96(1.9)新潟1.96(1.93)香川1.96(1.94)

*昨年からの東京がワーストワンは、変わらず、神奈川、愛知、神奈川、千葉、大阪と人口と企業数の多い都府県がワースト10になっているのは50名以上に報告義務が拡大しため当該グループの数による影響があるのだろうか?
ワースト10の雇用率が、1.96と法定雇用率に近づいていて現在の法定雇用率に達していないのは19都府県と約4割に減っている。
また、平成30年からの雇用率2.2%をすでに達成している県が13(全体の27.7%)あることにも注目したい。

懸念されるのは、障害者雇用の急激な拡大に今迄民間企業で求めていたレベルの障害者が労働市場にいなくなっているのではないかということです。
障害者雇用は、新たな段階に入ったということなのだろうか?

「法定雇用率達成企業の割合」トップ10:佐賀73.1(71.3) 島根68.1(66.3) 徳島66(63.7) 奈良63.2(-) 和歌山62.1(64.7) 鹿児島61.7(61.5) 沖縄61.6(-) 大分61.4(61.2) 三重61.3(60.8)
*奈良のベスト5入りが昨年の雇用率トップに続いて目を引く、徳島・島根の対前年ポイントアップに注目したい。

「法定雇用率達成企業の割合」ワースト5:東京34.1(33.2) 大坂45.5(45.3) 神奈川47.8(46.7) 愛知48.6(47.2)埼玉49.4(ー)

*ワースト4位までは昨年と変わらない。昨年5位の広島に代わり埼玉が5位になり一昨年と同順位となった。
人口の多い都府県となっており、サービス業など第三次産業の比率、中小企業数の多さなどの特徴が見られる地域。

「法定雇用率達成企業数」トップ10:東京6,454(6,184) 大坂3,364(3,265) 愛知2,806(2,662)神奈川2,089(2,008)福岡1,823(1,732)北海道1,778(1,677)兵庫1,667(1,598)埼玉1,476(1,389) 静岡1,407(1,355)千葉1,207(1,114)
*トップ10での合計企業数は、24,069社となり全国の52.8%(52.7%)を報告企業数の多い都道府県で占めウエイトは緩やかに上昇している。

「法定雇用率達成企業数」少ない県5:鳥取255(250)徳島284(269) 高知297(289)山梨326(312)和歌山341(ー)
*受け皿が少ない中、各県の法定雇用率達成企業割合が全国平均より高いことが目を惹く、5県の合計数は兵庫1県より少ない。

「報告対象企業数」トップ10:東京18,901(18,640)大坂7,401(7,215)愛知5,779(5,641) 神奈川4,371(4,295) 福岡3,502(3,385) 北海道3,288(3,257) 兵庫3,157(3,078)埼玉2,986(2,837)静岡2,658(2,635)千葉2,215(2,163)
*全都道府県に占めるトップ10の構成比は59.6%(59.5%)と人口の多いところに企業(本社所在地)が集中していることを表している。東京都だけでも20.8%(20.8%)と東京への企業(本社所在地)立地の一極集中状態はほとんど変わらない。
首都圏の占める割合は、31.3%となり首都圏集中も顕著となったいる。

前述したが、東京など大都市で雇用率の低さが顕著になった。
あくまでも素人で浅学な個人的な推測にすぎないが、今まで民間企業で求めてきた求人者像に対してすでに大都市圏では供給不足が生じているのではないだろうか?

求人側では、精神障害者の雇用率算定基礎参入及びそれによる雇用率の上昇を目前としている今採用基準の見直し(レベルの引き下げ)が必要になるのかもしれない。

厚生労働省が考えている短時間労働精神障害者の雇用率算定基準の見直しは、上記を先取りしているのだろうか?

雇用障害者数が毎年過去最高を更新し、雇用率の引き上げにも対応する企業の努力を見ると我が国の民間企業(特に規模の大きな企業)の姿勢の素晴らしさを(または国への従順さ)感じてしまうとともに、規模の小さな企業での取り組みの難しさを改めて感じてしまう。

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平成29年の障害者雇用率(2017年の民間企業障害者雇用率)

12月12日厚生労働省から、平成29年6月1日現在の障害者の雇用状況(いわゆるロクイチ報告)が発表された。
詳細は、厚生労働省のHPをご覧いただきたい。厚生労働省のまとめから主な数値を報告します。

民間企業(報告義務のある常用労働者50人以上の規模の企業:91,024企業)において、

○雇用されている障害者の数は、495,795人、前年に比較して4.5%増加(前年比21,421人増加)
○実雇用率は、1.97%(対前年同期比、0.05ポイント上昇)
○法定雇用率達成企業の割合が、50%(対前年同期比、1.2ポイント上昇)
雇用労働者数及び実雇用率は過去最高数値を更新しており、法定雇用率達成企業の割合が初めて50%に達した。

民間企業全体の実雇用率1.97%と比較して
企業規模では、300〜500人未満規模の企業、同100〜300人未満、同50〜100人未満での実雇用率が全体の雇用率を下回る結果となっているのは昨年と変わらない。
○同500〜1000人未満規模では、1.97%と全体の雇用率と等しくなった。
○1,000人以上規模の企業では、実雇用率が2.16%と法定雇用率を上回り、大企業での法定雇用率確保が進展していることを窺わせる数値となった。
2%を超える企業が珍しくない状況が続いている。

○特例子会社は、6月1日現在464社(前年より16社増)が認定され、雇用されている障害者の実雇用数は、29,769人と企業数増に応じた伸長を見ている。

特例の雇用者の内、身体障害者10,699.5(前年 10,277人)知的障害者15,402人(前年13,815人)精神障害者3,667.5人(前年2,888.5人)と、以前大きな増加率をしめしており、精神障害者の雇用ノウハウが拡大しているのだとしたら、今後さらに増加傾向が続くのかもしれない。

今年、東京都特別支援学校では、3年生の就職内定が、昨年からの傾向だそうだが早くなっていると聞く。
大企業を中心に雇用増が進んでおり、来年の法定雇用率のアップをにらんだ動きや、100人を超える企業が納付金対象になって雇用を進める動きがでてきて活発な求人が続いているのではないだろうか?

最低賃金の大幅アップが障害者の雇用にとってマイナス要因とならないこと、大幅な雇用増に追いつかない雇用支援(就労支援機関登録者の増加に対応する能力不足の状況)が将来の離職者増に繋がらないこと、経済の安定が継続してくれることを望んでやまない。


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