あすなろの木（一歩一歩進む）

2008年02月29日15:07

カテゴリ: 雇用; 特例子会社

東京電力も特例子会社設立へ

特例子会社を設立すると言うので、当社のＨＰを覗いてみるとサステナビリティレポートで法定雇用率（１．８％に対して、２００６年６月１日現在１．９３％、４９１名：同報告書６２頁）はクリアしていることがわかる。
準公共企業として、社会的責任をより重く考えているのだろうか？（国や地方公共団体２．１％）
ＮＩＫＫＥＩ　ＮＥＴによれば、新会社は平成２０年７月をも目途に設立し、１０月からの営業開始を目指しているという。
営業開始後、特例子会社の認定を申請する予定であり概要は下記の通り。
記
社名：未定
所在地：東京都日野市百草４６０（同社総合研修センター内）
事業内容：印刷・清掃業・園芸業（花の栽培、花壇への植栽）等
資本金：６０００万円
出資構成：東京電力株式会社　１００％
従業員（予定）：４０名程度（内障がいの有る方２０名程度）
以上

タグ：: #東京都; #就労

2008年02月29日10:44

カテゴリ: 障碍のある人; 地域

東京都で心身障害者扶養共済制度始まる

東京都福祉保険局のHPに表題が掲載されていた。
詳しくは、同HP「東京都心身障害者扶養共済制度について」を見て頂くとして概要を紹介しよう。
１　制度実施：平成20年4月1日
２　加入申込受付開始：平成20年2月1日
３　制度の概要：心身障害者の保護者（加入者）の万一に備えて生存中に毎月一定の掛け金を納める事により、加入者死亡・重度障害があった時に、扶養障害者に終身一定額の年金を支給するというもの。
４　加入申込者の要件：下記の全てを満たす事
① 心身障害者の保護者である事
② 東京都内に住所があること
③ 加入年度の初日（４月１日）の保護者（加入者）の年令が６５歳未満であること
④ 特別な疾病や障害がなく、保険契約の対象となる健康状態であること
５　掛け金（例）：加入者が３５歳未満の場合、一口・月額９，３００円
６　掛け金の減額（一口目に限り半額となる）
① 生活保護を受けている事
② 住民税が非課税または免除されている場合
③ その他、知事が特に減額を必要と認める場合（罹災）
７　年金支給額：一口・月額　２０，０００円
８　支給期間：加入者が死亡した（又は重度障害となった）月から、心身障害者が死亡する月まで。
９　申請の窓口
① 平成２０年３月３１日まで：東京都（福祉保健局扶養年金係）
② 平成２０年４月１日から：保護者の居住する区市町村の障害者福祉担当課

この制度は、全国的な仕組みで運営されるものなので東京都以外ではどのようになっているのか、最寄行政の福祉担当窓口にお問い合わせ願いたい。

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タグ：: #保険; #福祉; #東京都

2008年02月27日15:50

カテゴリ: 地域; 就労支援

バリアフリー情報誌「ネバーランド」を再度紹介します。

この情報誌は、記事を2度・イベントに関連して一度紹介しました。
HPを運営しているのは、島根県にある社会福祉法人「ふらっと」と障害者支援施設「ピー・ター・パン」です。
この障害者支援施設「ピー・ター・パン」が発行している季刊誌（A4－8ページ）が「Never　Land」という総合バリアフリー情報誌です。
読んで面白く、それでいて発行者の熱が伝わるような誌面が充実しているので注目をしており長い間NO１３号（2005.7.25）までがHPにアップされていましたが、このたび１４号から１８号まで5号が一挙に掲載された。
相変わらずエキサイティングな内容なので、是非読んで欲しい。
私が注目している、「Working Now （障害者の雇用を考える）」というシリーズのコーナーでは、14号では地元の中国料理店「五十番」での障害者雇用体験インタビュー、15号ではコーナー休載だが「障害者の就業を考える新春スペシャル対談」読ませる記事を掲載、1６号では社会福祉法人ふらっとが、島根県では第一号の「在宅就業支援団体」認可を受けたことの関連記事、17号では上育堂（WAKE－DO）川本浩之氏の熱のこもった寄稿、18号では。コーナー休載の替わり？に「障害者は本当に働けるのか？」というショッキングなタイトルで、社会福祉法人「桑友」の武田さんと社会福祉法人「ふらっと」の新田さんが真摯な対談が掲載されている。
この情報誌と偶然かもしれないが2月24日NHK教育で放送された「きらっといきる」で紹介された発達障碍のある河上光君が浜田市在住である事、続けて紹介された出雲市の作業所など島根県の障害者を巡る状況がなんとなく暖かそうに思える。
是非「ピー・ター・パン」のHP
訪問して、「ネバーランド」を読んで下さい。（PDFで提供されていますので、プリントしてじっくり読むことも可能です。

タグ：: #島根県; #社会福祉法人

2008年02月22日17:09

カテゴリ: 雇用; 障碍のある人

中途採用のプロセス

このブログでは、過去に特別支援学校高等部からの新卒採用のフローを掲載した。
知的な障碍のある人の中途採用について、東京都の場合だが紹介してみよう。
支援機関などとの直接交渉は、ケースにより違法な場合も出てくるのでハローワークと連絡を欠かさない事が重要。
① 社内での職務の洗い出し（すぐ出来そうなこと、時間を掛ければできそうなこと中心に６時間ないし４時間以上の雇用時間が確保できる仕事）
②（求人票の提出：一般的にはここでハローワークと相談して人材を絞り込む）
② ハローワークとの相談（実習などを実施する場合求人票は、後日提出が実際的）
③ 人材の絞込み（実習対象者を、ハローワーク・就労支援機関・障害者職業センターなどから絞り込む）
④ 面接・面談（実習対象者の不安を取り除くために職場見学も検討）
⑤ 実習の実施（使用できる社会資源を最大に使用、２週間程度が必要）
⑥ 実習評価（仕事本位での評価に注意・短期であるので結果が良くても良く見極めるために多くの場合トライアル雇用を実施したほうが良い結果を得られる、だめな場合は理由を明確に示して断わる）
⑦ 求人申込書の提出（求人票を提出する、実習対象者を指名求人）
⑧ トライアル雇用制度の利用を同時に申し込む（最大３カ月、トライアル雇用実施連絡票他の記載、「試行雇用奨励金」を受けるための該当要件は①雇用保険の適用事業主②トライアル雇用開始日前日の６カ月前の日から、トライアル雇用終了の日までに当該事業所で雇用保険被保険者を事業主都合で解雇していないこと等がある）
＊（対象者の求職登録があること前提）
＊（対象者または，支援者が少なくとも雇用決定以前に紹介状を取りにいき、受け取った企業は、採用結果をハローワークに提出）
⑨ トライアル雇用に関わる雇用契約締結（社会保険等の加入手続き）
⑩ トライアル雇用の実施（評価期間であり、アンマッチの場合継続雇用の義務がないが雇用率にカウントもできない）
⑪ トライアル雇用の評価（雇用可否の決定）
⑫ 通常の雇用契約締結（この時点で、雇用率にカウントできる）
⑬ トライアル雇用実施後、試行雇用奨励金支給申請書をハローワークに提出する。
と概略このようなプロセスを踏むことになる。
もちろん、優秀な人材であれば実習やトライアル雇用のプロセスを飛ばすことも出来るかも知れない。

2008年02月16日14:47

カテゴリ: イベント情報; 地域

足立区で障害者就労促進シンポジウム

ハローワーク足立と足立区の主催によるシンポジウムが下記により開催される。
概要を案内する。
記
日時：平成２０年２月２８日（木）午後１時３０分開演
場所：東京芸術センター２１階、天空劇場（住所：足立区千住１－４－１、最寄駅北千住駅西口から徒歩８分）
入場無料
＜内容＞
基調講演：「今、障害者が働くために求められていること」講師、社会福祉法人電機神奈川福祉センター理事長、土師修司

パネルディスカッション
コーディネーター：関東学院大学講師、大漉憲一
パネリスト：社会福祉法人電機神奈川福祉センター理事長、土師修司
NPO法人　チャレンジドステーション・クジラ　理事　東條由美子
障害者就業・生活支援センター　アイ・キャリア　センター長　根本真理子

後援：社団法人　東京都雇用開発協会足立支部　足立荒川職業協会
協賛：足立養護学校PTA　城東地域障害者雇用促進企業懇談会

問い合わせ先：ハローワーク足立（０３－３８７０－８８９４）
足立区地域生活支援センター「ふれんどりぃ」（０３－３８８３－７１７７）
足立区障害福祉センター「あしすと」雇用支援室（０３－５６８１－０１３３）

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タグ：: #就労支援; #東京都; #雇用

2008年02月13日10:21

カテゴリ: 雇用; イベント情報

連合が、障がい者雇用シンポジウム開催

２00８年２月５日、最大の労働組合の組織である連合（日本労働組合連合会）が、全電通ホールで、「いま、障がい者雇用を進めよう－障がい者雇用の課題と労働組合の役割－」のスローガンのもとシンポジウムを開催した。
主催を代表して、高木剛連合会長自らが挨拶をする気合の入ったものだったようだ。
先日、入手した当日のレジュメや参考資料の載った冊子で内容を紹介してみよう。
１　基調講演「障がい者雇用の現状と課題」松矢勝宏・目白大学教授
２　障がい者関連団体、労働組合からの問題提起と意見交換
＜問題提起者＞
鈴木孝幸：日本盲人会連合情報部長（視覚障害者の雇用と就労継続に向けて）
副島宏克：全日本手をつなぐ育成会理事長（育成会として）
松井逸朗：日本身体障害者団体連合会会長（障がい者の就労と生きがい）
金子鮎子：全国精神障害者就労支援事業所連合会専務理事、株式会社ストローク代表取締役（ストロークの活動）
堀江美里：就業・生活支援センターＷＥＬ`Ｓ　ＴＯＫＹＯ　副センター長（障害者雇用サポートについて）
内藤純朗：基幹労連委員長、連合副会長、雇用法制委員会副座長（連合の考え方）

と先ずは、３障害にたいする基本的な理解と就労支援体制の理解、連合の基本的な姿勢を参加組織にアピールする目的にしたものと思われる。

企業で、障害者雇用を担当する立場のものとしては仲間として障碍のある人を積極的に受け入れていこうと言う労働組合の意識が浸透していく事は、企業として進めるうえで大変ありがたいことであり、歓迎したい。

１回だけのシンポジュウムで終わることなく、各地域・産別組織などでの広がりを期待したいものである。

内藤氏の「連合の考え方」で言及されている労働政策審議会の意見書は案（そのまま提出）が厚生労働省ＨＰに掲載されているのでご覧下さい。

タグ：: #障害者; #就労支援

2008年02月13日09:37

カテゴリ: 最近読んだ本（国内）

自閉っ子、えっちらおっちら世を渡る　ニキ・リンコ

「俺ルール！自閉は急に止まれない」を含めて自閉っ子シリーズとみると第5作目となる。
自閉っ子シリーズを似たような内容であることを承知で読んでしまうのは、同じ様なことの記述の中にいつも新たな発見があるから・・・
そして、社員の言葉がどうして出てきているか思い当たることがあるからだろう。
引用が長くなるが、私が首都圏の私鉄の路線名を昔の名前で言ったときに、社員からすかさず「○○電鉄○○線は、１９○○年に◇◇線に名称変更、そんなこと知らないのか！覚えろよ！」と激しい調子でいわれて、驚き・言葉を失った事があります。
ニキさんが浅見社長に対し道修町の読み方を＜あのね、「どしょうまち」って読むの。薬のメーカーが集まっているところなの。そんなの絶対知っていると思った。なのに読み方もしらないなんて。おとなのくせに～、社長のくせに～」との会話に似たものを感じました。
思いついた事を、言って良い事か悪い事か、相手がどう思うだろうか判断せずに口からついでてしまうという特性以外に「大人で会社の偉い人が、自分の知っていることを知らない？」という心の働きがあったのかもしれないと気付きました。
後ほどでてくる、ニキさんのご主人の「それ本気で言ってる」と聞くという方法も参考になった言葉です。
是非社員が、ギョっとするような言葉を使った時に「それ本気で言ってる」と聞いてみよう！！
「会社は、仕事をしてお金をもうけるところだ。なら、もうからないことはやらないだろう。採算を度外視して（従業員）いやがらせに走る社長も、たまにはいるだろうが結構レアだろう」という言葉は、儲けることが本業の会社で、コストをかけていじめるはずがない。という誠にあたりまえの言葉で新鮮に感じる。
部下をいじめては「自分は教育していると思い違えている」人に聞かせたい言葉です。
そんなこんなで面白く読んでしまいました。

自閉っ子、えっちらおっちら世を渡る

タグ：: #自閉症; #花風社

2008年02月09日14:54

カテゴリ: 雇用; 地域

働く障害者のチャレンジストーリー（５）

１カ月に１度のペースで掲載されている、表題が更新されていたので紹介します。
今回掲載されていたのは、三芳町にある㈱三愛エスポワールという特例子会社で㈱三愛（婦人服製造・販売＝SAN・AIブランドでお馴染み）の物流業務を請け負っている会社。
インタビューの内容は、障害者の採用から雇用管理に視点を置いたものとなっている。
同社石川真太郎さんの「採用は、あくまでも仕事にたいする本人の能力を評価」「自分の企業の採用基準を明確にすること」「困った時には管理者自らが支援する」「障害者雇用には覚悟が必要」など実際に長年雇用を経た言葉は、これから障害者を雇用をしようとする企業・団体に参考になるものではないだろうか？
従業員の対するインタビューでは、２人の社員が自信に満ち、やりがいを感じていることが伝わってくる。
是非本文を読んでいただきたい。

タグ：: #埼玉県; #障害者; #埼玉県障害者雇用サポートセンター

2008年02月08日14:18

カテゴリ: 地域; イベント情報

島根・鳥取地区でフォーラム開催

このブログで何回か取り上げた、意欲的な広報誌「ネバーランド」を発行しているピーターパンと社会福祉法人ふらっとの主催で「地域で私たちが活きる」を本気で考えるＩＮ米子というフォーラムが副題「活性化に向けての動きは小さく弱きところから」のもと、下記により開催される。
記
１日時：平成２０年２月２１日（木）１３：３０～１６：３０
２場所：米子市コンベンションセンタービッグシップ
３主催：社会福祉法人ふらっと　ピーターパン
４共催：鳥取障害者就業・生活支援センターしゅーと、ＮＰＯ法人・鳥取障害者就労事業振興センター、ＮＰＯ法人・ＧＡＳＳＨＯ
５協力機関：鳥取労働局、島根労働局
６後援：両県の他、両県教育委員会、松江市、米子市など
７開催目的：地域活性化に向けた動きは小さく弱きところから、誰もが夢を持ち社会の一員として役割を果たし、誇りをもっていきていくにはどうしたら良いのか・・・略
８詳細な開催要領などは、社会法人ふらっとの理事でもある閣下のブログを参照ください。
公式ＨＰなどで探したのですが掲載されていませんでした。

主催者の努力がどのようなものであったかは想像するに過ぎないが、ＮＰＯ法人が「障碍のあるひとがどう地域でいきるか」当事者の視点でフォーラムを開くという新鮮な発信スタイルに驚かされる。
また、単独で開催されずにこれも例を見ない２つの労働局、２つの県と県庁所在地行政や企業家団体などを巻き込んだ形で開催した力や考え方に拍手を送りたい。
このブログを見ている方で、この日に予定が空いているかた壮大な一歩を踏み出す瞬間に立ち会われたら如何だろうか？
首都圏での開催であれば是非参加したい催し。

タグ：: #島根; #鳥取; #松江; #米子; #労働局

2008年02月07日21:07

カテゴリ: 障碍のある人; 最近読んだ本（国内）

発達障害の子どもたち　杉山登志郎

読んで良かったと思える数少ない本。
どんな内容か目次を掲載させていただく。
第一章：発達障害は治るのか
第二章：「生まれつき」か「環境」か
第三章：精神遅滞と境界知能
第四章：自閉症という文化
第五章：アスペルガー問題
第六章：ADHDと学習障害
第七章：子ども虐待という発達障害
第八章：発達障害の早期療育
第九章：どのクラスで学ぶか
第十章：薬は必要か
私の認識を改めなければならないのが、周りから聞いたり本で読んで信じていた「脳機能に異常があることに起因する障害は病気でなく完治しない」と思っていたことである。
著者は、困難を抱えながらも社会生活を送ることが出来れば障害を克服する一つの到達点＝「社会性の欠如」のある意味での完治と捕らえて医学的な治療と治療的教育によって発達障害は治ると言われる。
これは、わが社の障碍のある社員が会社勤務になれあたりまえに働く姿をみていると、確かに定型発達者と能率などが異なるにしても会社にとって生産性をもち厚生年金などを自ら支払う立派な社会人であることを考えれば理解できる。
脳機能の異常があろうが、社会性に問題がなければ障害が完治したと考えるべきであろう。
その他にも、通常学級と特殊学級（特別支援教育）の差異、薬物使用の目的と効果等なかなか素人に知りえない知識が平明に書かれている。
中でも著者の～最悪の対応は「放置」である。しばしば自主性の名の下に発達の凹凸を強烈に持つ子どもが放置されている状況を見ている。自由保育の弊害である。放置されたツケは後に回ってくるのであるが、幼児教育に従事するものが、後年の子どもたちの様子を知る機会はきわめて乏しいことが大きな問題である～という言葉は、永い間実際に幼児から成人にいたるまでの発達障害を永い期間にわたって見てこられた実感が篭っていると感じてしまうのは私の知識不足のためだろうか？

目次の一項目でも興味をおぼえたら新書版で値段も安いこの本はお買い得では？

発達障害の子どもたち (講談社現代新書 1922)

タグ：: #リタリン; #学級崩壊; #アスペルガー; #自閉症