とうとう、トリノ五輪も大詰め。
先日、ボブスレーの機体の模様を自分がデザインしたことを明らかにしましたが、自分のブログでも五輪でのボブスレーネタはとりあえず最終章になりました。
過去、冬季オリンピックというものを、こんなに真剣に見たことはありませんでした。
あらためて、ボブスレー日本代表選手の皆さん、スタッフの皆さんお疲れ様でした!

と言う事で自分なりのトリノボブスレー総集編として、自分が今回関わって来たソリの『デザイン』について顛末記をまとめてみました。

BOBindex用

男子ボブスレーチームのソリは歌舞伎の隈取のデザイン

BOBindex用3

女子ボブスレーチームのソリはのイメージです。

 


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【プロローグ】
事の始まりは、2005年の暮れにかかって来た一本の電話からでした。
アルファ乗りの仲間であり、女子ボブスレーチームの強化コーチであるジャンボさんからの電話。
『今度のオリンピックのボブスレーに日本が出るの知ってますよね?ソリのステッカーデザインやってみません?』
一瞬躊躇したのは言うまでもありません(笑)。なんてったって普通のサラリーマンである自分のところに突然そんなビッグな話が来るなんて通常はありえませんから・・・。
様々な事情などを聞いているうちに、だんだんとやる気が出てきました。
そして、その日の晩から早速デザインについて考え始めたのです。

【デザイン】
選手たちからの要望は、ジャンボさんを通じて入ってきます。
テーマは、“The JAPAN!” 日本の歌舞伎をイメージしてほしいとの事でした。
歌舞伎といえば派手な衣装と役者のメークである隈取です。
自分的にはちょこまかした細かいものを散りばめるのではなく、『シンプルでいて派手なもの』をデザインコンセプトにしました。
となると、派手な衣装よりは、歌舞伎の隈取のイメージです。
そこで、歌舞伎の隈取について調べてみました。
歌舞伎隈取
まず、歌舞伎では観客に善悪の役の違いをわかりやすくするために、善人の隈取りの色を赤、悪人は青と黒に分けています。
よって赤を基調としてデザインすることが決まります。ただ、赤一色ではイメージ的には単調になってしまいます。そこで、ここで敢えて歌舞伎では『悪』の色である、青も入れることにしました。悪である青を、善の赤が押さえつける。これならば理由はつくだろう(笑)
まずは実際に隈取を描いてみました。
そして出来上がったのが右のイメージ図です。
描いている途中で漫画のデビルマンを思い出しました(笑)
大体の構想が決まったところで、実際にボブスレーのソリにイメージを移してみました。


最初のイメージデザインがこれです。
ソリ車体色は最初から男子は白、女子は黒と決まっています。
男子デザイン1女子デザイン1

デザインはセンターよりも後ろの部分で、と言う条件付だったので、ちょっと中途半端になってしまいました。ちょっとオドロオドロシイ雰囲気にですね(汗)

そこでもう少し幾何学的なデザインも作ってみました。ついでに赤だけにしてみます。

男子デザイン2女子デザイン2

ちょっと単調ですね。しかも航空機のようです(ToT)
また、どうしてもセンターから後ろだけだとデザインが寸詰まりになってしまうので、無理があります。

 

ちょっと前まではみ出してデザインしてみました。この方がデザインに無理がありません。

男子デザイン3女子デザイン3

なんか、今度はスニーカーのようになってしまいました。自分のデザインセンスの無さを恨みます(苦笑)

 

 

この時点でで男子からは最初のイメージが良いとのお返事をいただきました。
女子は一転、『桜』のイメージでもう一度デザインしてほしいとの依頼が
ここで、男子と女子はデザインが別々になりました。
センターより前の部分も横であればデザインが入っても良いとのことになったので、今度は図面をもらい清書として描いていきました。ボブスレー日本デザイン男子101

全体的な色とバランスを考え、歌舞伎の隈取のイメージを壊さないように注意しました。
男子はこれで決定しました。


 

ボブスレー日本デザイン女子101

問題は女子・・・桜の花びらが舞う様なイメージとの依頼でした。
自分のセンスではこれがかなりの難題・・・とりあえずデザインしたのがこれです。花びらが舞うのはギブアップでした。桜の花びらを幾何学模様にしてデザインしました。
結局女子は完全OKが出ず、センターからの後ろの部分だけを使用したようです。
前の方は、別のデザイナーさんが日本の黒蝶である『オオムラサキ』のデザインと桜の花びらを散りばめたデザインを施したようです。

こうしてデザインが終わり、あとは実際に本番を待つだけとなったのですが・・・。

場資格問題勃発!!
トリノ冬季五輪のボブスレー日本代表に選ばれている男女の2人乗り各1組計4選手が大会に出場できない可能性があるとの報道でした。二日後になんとか問題解決。
いやぁ一時はどうなることかと思いました(大汗) 本当によかったです。
結果的にはこの問題のおかげでメディアにも大きく取り上げられ、ボブスレーと言うものが広く認知されたのは不幸中の幸いでした。ステッカーも幻とならずに済みました

【いざ出陣!】
そして、待ちに待った当日!
まずは日本男子ボブスレーチームが晴れの大舞台で全力疾走しました!

BOBCap1BOBCap2BOBCap3

 

 

 

 

続いて日本女子ボブスレーチームも全力を尽くしました。

BOBPic女2

結果は男子が27位、女子が15位と、世界との差を見せつけられる形となってしまいました。
が、その頑張った姿はしっかりと目に焼きついています。
これから次回にむけての課題は山積みでしょうが、これからの活躍を期待しています。

 

そして、一介の素人である自分にこのような大役を任せてくださったジャンボコーチをはじめとする関係者の皆様には本当に感謝しています。自分にとっても楽しい良い思い出ができました。
これからもC−GARAGEは、出来うる限り、日本ボブスレーチームをサポートしていきたいと思っています。(完)