2011年03月23日

東北地方太平洋沖地震について 〜怒りや葛藤をお持ちの方へ、お子様をお持ちのお母さまへ〜

こんにちは。
地震から約10日経ちました。
復興へ向ける話題が多くなってきたり、ほんの少し落ち着きを取り戻して来つつあるように感じます。
皆様はいかがですか??


カウンセリングの中では、まだまだ地震や災害の話題が多く出てきます。


その中で怒りと共に混乱の中にいる症状をおっしゃるクライアントさんや地震以来、不安定になってしまったと言うお子様をお持ちのお母様へお話した内容について、
皆様にとってもヒントになるのではないかと思い、記事にしたいと思います。


地震以来、不安定になってしまったお子様をお持ちのお母様からの相談でした。(*了承を得て掲載しています)
「なんで地震が起こるの?」
「なんでたくさん人が死ぬの?」
「なんでその人達なの?」
という質問をしきりとしてきたそうです。


どう答えていいのか、どうしてあげたら子供の心が安定するのかわからず、悩んでのご相談でした。
人生について、生きることや死ぬことについて、生きるための摂理について、そんなテーマを前にすると、子供は哲学者になります。
その子は、今回の地震の体験で、そういったテーマに引っかかったのでしょう。


お母様に、こんな風にお伝えしました。

「まずは、地震についての基礎的なことを教えてあげたほうがいいと思います。
地球にはプレートというものがあって、私たちはその上で生きているということ。
そのプレートは動いているのだと言うこと。その動きが地震を作りだすのだと言うこと。」


哲学者になった子供にとって、事実や仕組みは、視野を広げ、感じたり考えたりするためのツールとなりますし、それが助けとなる場合があります。


そして、お母様に続けました。


「その上で、こうお話してみてください。

私たちは、地球で生きてるんだよ。
そして、地球は、私たちと同じように生きてるの。

○○君も、悲しくなったら泣くし、嫌なことがあったら怒るでしょう?
それは、○○君が生きているからなの。
泣いちゃダメ、怒っちゃダメ、ってすると、今度は心が病気になっちゃうんだよ。
くしゃみも、せきもしちゃダメってすると、体も病気になっちゃうんだよ。


それと同じで、生きている地球も、地震が起きたり、噴火が起きたりするの。
それは、生きている証拠なんだよ。
そしてね、私たちは生きてる地球の上に住まわせてもらってるんだよ。」


「そして、『たくさんの人が亡くなったのは、とっても悲しいね。
ママも悲しいし心が痛いよ。』

そんな風に、悲しみを共有してあげてください。」



その後、その内容をベースに、何度かコミュニケーションを取って、お子様は落ち着いて来たと連絡がきました。


***


大きな痛みを前にした時、私たちは誰もが助けたい衝動を持ちます
でも、助けられない、そんな自分が無力だと感じると、助けられないことに罪悪感を感じ始めます。


罪悪感とは、「誰が悪いのか探し」の心理を作ってしまうんです。
そして、けなげな子供は、いつも「自分が悪い子だからこうなっちゃうんだ。」と、「自分が悪い」と感じるのです。
両親の仲が悪い時、子供はよく「自分がいい子じゃないから、お父さんとお母さんは仲が悪いんだ。」と考えます。


その子は、震災を前にして、罪悪感を感じ、自分を責める気持ちが出てきて混乱していたんですね。
彼の「何で?」は、「誰が悪いの? 何が悪いの?」のサインだったのだと思います。
だから、地震の仕組みから説明しながら、すごく悲しくてすごくつらいけど、誰も悪くないんだよ、って伝えてもらったんですね。


***


子供はわかりやすく出てきますが、この罪悪感という心理は大人にもおこります。
イライラしたり、怒りを伴う葛藤や混乱がある時、どこかに罪悪感が生まれていることが多いんです。
実際、このお話は、10代、20代、30代の方にも、何回かお話しています。
そして皆さん、一様に、「何だか落ち着いた」とおっしゃいます。


大人の場合、「これは天罰だ。」「地球が怒ってるんだ。」「やっぱり、○○だから。。。」
そんな風に出てきます。
自分が悪いから、人間が悪いから、だからこんな風に罰せられてしまうんだ。。。
怒り、混乱、あきらめ、無気力。。。



ですが、罪悪感は、私たちの恐れが創り出した、間違えた観念です。
そして、それは手放すために浮上してくるのです。


誰も、あなたを罰することを望んではいません。



もし、怒りや罪悪感で苦しくなってしまったら、一つは祈ることです。


そして、もう一つは、今私が学ぶべきものは何だろう?という視点を持ってみることです。


罪悪感は「助けたいのに助けられない、無力な私。。。」が、根底にあります。


バリバリとボランティア活動ができたなら、罪悪感は感じないでしょう。
そうしたいけれどできない、そんな時に、「助けに行きたい!!」と願うエネルギーが行き場を失って、罪悪感に変わっていくんです。


ですから、そのエネルギーを受け取る方へ、「今、私は何を見て、何を受け取ればいいんだろう?」
そんな視点を持ってみると、混乱から、愛や光のほうへと進むことができます。


それは、
あなたの中に、こんなにも心を痛めるほどの、大きな愛情や優しさがあることを知ることかもしれません。
今あなたの側にいる人があなたを守ってくれていることに気づくことかもしれません。
あなたに「大丈夫だった?」ってメールや電話をくれた人たちの愛情を受け取ることかもしれません。
日本人の強さと気高さ、素晴らしさを知ることかも知れません。
日本人であることの誇りを受け取ることかもしれません。



学び、受け取ることが、あなたを罪悪感から未来へ、自分を責めるエネルギーを未来を創るエネルギーへと変えていってくれます。


誰かを責めるのではなく、自分を責めるのでもなく、もう一つ先の未来へと日本全体が進んで行くことを、切に願っています。


何回かお話をしていて、「心が落ち着いた」とおっしゃる方が多いので、参考にしていただければ幸いです。


村本明嬉子

cs_acco at 04:49│ 東北地方太平洋沖地震 | 日々のつれづれ