カウンセリングを利用されるクライエントさんの中には、問題が解決した後も継続的に心の学びを続けられているという方が少なくありません。

心を知る面白さに惹かれ、またよりよい対人関係の構築を目指して。

心理学やカウンセリングの知識を日常生活に取り入れていくことはとても有効な取り組みです。

今日はそんな、日常で使えるカウンセリングの手法についてお話をしてみようと思います。

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うまくいかないことがあるとき。

それを全部自分の責任のように感じ、自分ばかりを責めてしまう人がいます。

責任感が強く、
思い遣りがある。

優しい人ほど、そんな考えを持ち易く、苦しい状況にありながら、さらに自分を傷つけてしまいます。

もしあなたの周りにそんなタイプの友人がいたなら、注意深く耳を傾けてみて下さい。

きっと、

私のどこがダメなのか?
私の何がいけなかったのか?

と、自問自答の主語がいつも「私」になっていることに気づくでしょう。

カウンセリングではまず、この問いかけを「私たち」に置き換えるところから始めます。

私たちのどこがダメなのか?
私たちの何がいけなかったのか?

どうですか?

感じ方、少し変わると思いませんか?

ほとんどの場合、対人関係の問題は関係性の問題です。

私がいけないから、彼が離れていったのではなく、私と彼の間にうまくいかない理由があったから彼が離れたのです。

これ、似ているようで実のところ全く意味合いが異なります。

問題を解決するには、本質的な行き違いがどこで生まれたのかを見つける必要があります。

そのためには、

私がいけない
私が悪い

という考えから離れて、起こっている事実を俯瞰してみることが大切。

対人関係のカウンセリングは、まずここからスタートします。

もちろんこれは、逆も然り。

彼がいけない
彼が悪い

と、相手を責める気持ちが強い間は、なかなか問題解決のフェーズにたどり着くこともできません。

そんな時には、問題と向き合い続けるよりも、気分転換に出掛けたり、ゆっくり愚痴を聞いてあげることも大きなサポートになります。

大切なのは、あなたの存在を使って彼ら、彼女らの居場所を作ってあげること。
できるところからで構わないので。

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