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2011年04月04日

弱い自分を許す機会。

震災の後にお受けするカウンセリングで気付いたお話を紹介したいと思います。

それは「弱い自分」がとても表に出てきているということ。

アメブロの恋愛テクニックの連載で「震災後に元彼の存在感が高まった話」を紹介させていただきましたが、もっと広く、今まで隠れていた(隠していた?)弱い自分が震災の後、表出し、普段の自分を見失ってしまってるケースによく出会うのです。

まだ直接被災者の方とお話しする機会には恵まれておりませんが、東北に近い地域の方ほどその思いは強いですし、逆に遠く離れている九州に住んでいる方でも、そうしたお話を伺うことがあります。


例えば、自立して頑張って生きてきた女性。
仕事でも恋愛でも、人生を謳歌し、前向きに生きていた彼女。
震災の後、気付かないうちに自分らしさを失ってしまっているようです。
不安や怖れが強くなるのはもちろん、仕事や恋愛に対しても全然前向きになれません。(今まではむしろかなり強気で自信家だったのに)

「なんか、いつものあなたと違いますね。いつものあなただったら、上司からそういう注文出されても平気で口答えしてたような・・・違います?」

「えっ!?確かに言われて見れば・・・」


そういう方、見た目はあんまり変わらないんです。むしろ、「前向きな私」の看板を背負ってる分、「計画停電も、電車の本数が少ないのも、水が売ってないのも、街の飲食店が看板を消してるのも、あたしは平気よ」みたいなノリで頑張ろうとしてるのかもしれません。


ここで紹介したのは女性の例えですが、実際この問題は女性よりも男性の方が実は強いのかな、と思ったりもしています。

今回の震災で、とても無力な自分を痛感させられませんでした?
大自然の元では、ほんとうに無力な自分。何もできない自分。

そこから「できることを探して、できることから始める」と切り替えられたらいいのですが、自立的に生きてきた人ほど、潜在的なショックは大きく、故に、実は心の中に強い不安や怖れ、無力感を抱えているのかもしれないな、と感じています。


阪神大震災の後もそうでしたが、こうした災害の後って、アルコール依存症になる方、意外と多いんですよね。また、張り切って頑張ってワーカホリックになってしまう方も。

以前書いたブログ「頑張り過ぎに注意!燃え尽き症候群にならないために。 」でも紹介しましたが、不安や怖れ、すなわち、弱い自分を隠して頑張ろうとすると、その不安、怖れ、弱さをアルコールや仕事、ギャンブル、薬などの力を使って麻痺させなければいけなくなるんです。


だから、そういう方にとっては、今は素直に、その怖がっている自分、不安な自分、そして、弱い自分を受け入れて、許してあげる時期ではないかと思うのです。

今まで弱い自分を嫌って自立してきました。
そうして弱さを毛嫌いしてきた分だけ、弱い自分をあなたは猛烈に攻撃してしまいます。
今もそんな自分ではダメだと、鞭を振るおうとしてしまうのかもしれません。

でも、それではますます自分が傷つくだけではないでしょうか?
これだけの災害の後です。
今までのように頑張って前向きになろうとしても、今回はうまく行かなかったのではないでしょうか?

まだまだ不安を掻き立てる要素、たくさんありますよね。

だから、強がるのはちょっとやめて、今は素直に弱い自分を感じてみませんか。
震えてもいいし、怖くなってもいいんです。
将来に不安を覚えてどうしていいのか分からなくなってもかまいません。

あなただけでなく、あなたの周りの人も表面上はふつうにしている裏側でそんな顔がたくさんあるんじゃないかと私は思うのです。

だから、ちょっと勇気を出して、そんな不安を「実は俺さ・・・」「ほんとうは私は・・・」と周りの友人や仲間に切り出して見ませんか?
こんな時期ですからね。そんなあなたを見下す人は少ないと思うのです。
むしろ、「実は俺も・・・」「ほんとうは私も・・・」とつながりを感じられることもあるかもしれません。


弱い自分を受け入れると、実は、怖れるものがなくなるので、とても強くなります。

心理学にはこんな格言があります。

「本当の強さとは、弱さの中に入れるくらいの、強さである」と。


そうして弱い自分を許せば許すほど、あなたは強がる必要性から解放されて自由になります。
そして、弱い自分を許して強くなるほどに、今以上に可能性の扉が大きくなり、自然体で物事に向き合うことができるでしょう。


ちょっと想像してください。

目の前に、弱い弱い自分がいます。
今まではそんな自分を蹴飛ばしてきました。
でも、今日は、そっと抱きしめてあげてみませんか?