寂しさを感じたことがありますか?

今、まさに寂しさを感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。



寂しさという感情は、ふるくはお母さんのお腹から出てきた時に持つと言われます。

10ヶ月もの間お母さんと一心同体で過ごしてきたわけですから、そりゃぁ離れ離れになるのは寂しいだろうと思います。



もしかしたら、今、私たちが住んでいる地球から、ひとり宇宙に放り出されるくらいの感覚かもしれませんね。

全く知らない想像もつかない、未知の世界。

ワクワクと楽しみでもあるような、でもやはり、そこにひとり放り出されることはさぞ不安で心細いことでしょう。



お腹の中から出てきて、へその緒をプツンと切られてお母さんと ”分離” するわけですから、その時に寂しさを持ったとしても不思議ではないですよねぇ。



この世に産まれてその後、私たちは育ってゆくわけですが、その過程で色んなことを経験します。

それぞれの経験の中で ”一人ぼっち” を感じたり ”孤独” を感じたり。

家族と上手く折り合えない時や、友達と上手く付き合えない。

誰かとの ”つながり” を感じれない時に寂しさを感じるかと思います。



そしてなぜか、パートナーとも仲良く友達関係も良好、家族とも上手くいっているのに ”寂しさ” を感じるということがあります。

いえ、感じると言うほどのはっきりしたものではないかも。



心の奥深いところに静かにひっそりと横たわっている様な、深海の底に ”寂しさ” という薄い薄いヴェールのような膜が張っている、そんなイメージでしょうか。

なので、あまり寂しいとは感じず、でも、どこかうっすら侘しいような、ひとりぽつんと取り残されたようなそんな感じ。



なんだけど、周りの人とは上手くいっているし 「そんなこと感じる私がヘンかも」 と打ち消してしまうことありませんか?

若しくは 「こんなに恵まれているのに寂しいなんて感じるわけないよね」

と “寂しさ” を無かったことにしてしまう。



子供のころから、特に家庭に問題があったわけでもなく、人間関係で悩むようなことも無く、ほぼほぼ自分の思い通りに生きてきた。



望むものはほとんど手にして来たんだけど、ここにきてハードワークやパートナーシップ、セックスの問題や職場での人間関係の壁にぶつかり、自分自身と向き合おうとした時、この ”寂しさ” を上手く感じれない、という時があります。



「両親や周りの人達にも恵まれて、自分の夢はほとんど叶ってきたのだから寂しいはずはない」


という感じでしょうか。

そんな風にして、心の奥深くに知らず知らず ”寂しさ” という薄いヴェールを重ねてきたのかもしれません。

どんな感情も気づいてあげて感じてあげないと、色んな問題を引き起こして気づいてもらおうと暴れ出すことがあります。



”寂しさ” の ”サミーちゃん(単純でスミマセン)” が 
「私はココにいるよー!気づいてよ」 と。

「気づいてくれないなら、強烈に感じるようにしてやろうじゃないか!」 
と悪さをするんですね。

そして、そんな巨大化したサミーちゃんを恐ろしくて直視出来なくなってしまうんです。
溜めこんできた寂しさを感じてしまうと、あまりにダメージが強くて自分が壊れてしまいそうな恐れに呑みこまれてしまいそうに感じるんですね。


周りの環境に恵まれていても物事が上手く回っていても、なぜか “寂しさ” を感じる時。

「そんなことないや」

と、見過ごさずに “寂しさ” が疼いていることに気付いてあげて下さい。



理由なんてなくても、訳が分からなくてもいいんです。

感じていることに根拠も理由も要りません。

それは後からわかることもあれば、そのままわからないこともあるでしょう。


感情が不意に浮き上がってきた時は、何も考えずに 「私は今、なぜか寂しいんだなぁ」 と、そのまま受け止めてみてくださいね