こんにちは。
いつもご訪問ありがとうございます。
カウンセリングサービスの吉村ひろえです。



「今年は大物ばかりが逝ったなぁ」

その年の暮れに父がボソッと呟いた。

・昭和天皇
・手塚治虫さん
・松下幸之助さん
・美空ひばりさん

天皇陛下はもとより、確かにビッグネームばかり。

けれど、父にとっての一番の大物は母だった。
私的には、その年に逝かれた松田優作さんも大物だけど。

美空ひばりさんが亡くなられたとき、父も母もけっこうなショックを受けていた。
昭和の歌姫を亡くして日本中に衝撃が走り、世の中は悲しみに沈んでいた。ように思う。

それからその後1ヶ月も経たないうちに母が亡くなった。
突然。
脳幹出血という脳の幹部に出血が起こり、幹部ゆえに手術も出来ない。

「あらゆる神経が集まっている場所なので手の施しようがない」

医師がそう説明してくれた。

お風呂で倒れて病院に運ばれ、すぐ意識を無くしてそのまま帰らぬ人になった。
私は母が亡くなったことに現実味を感じられず、しばらくの期間を狐につままれたような感覚で過ごした。



私たちは、あまりにショックな出来事に遭遇すると心の防衛本能が働き、感情を感じさせないようにすることがあります。
辛さ・悲しみ・寂しさ・絶望・無力さ・怒りなどの感情を感じるに耐え切れないとき、心が壊れないように何も感じさせなくするのです。

私が母を亡くしたとき既に成人していましたが、あまりに突然すぎてなかなかその事実を受け入れることが出来ませんでした。
まるで夢の中の出来事のようで。
お葬式では最後のお別れをしたのに、全くと言っていいほど現実味が無く、しまいには

「もともと、母は存在していたのか?」
「母のいなくなった今が夢なのか?母がいた今までが夢だったのか?」

くらいわけがわからず、心は呆然としていました。

今でもあれは不思議な感覚だったと時折、思い出します。


カウンセリングでも大切な人をなくされたお話しを伺うことがあります。
人との別れは悲しいものですが、それが死という別れならなお一層悲しみは深くなるかと思うのです。

大人でも人の死を受け入れるのに時間を必要とすることがあるのに、子供の頃に親御さんを亡くされた場合なんかだと、尚更ですね。
なかなか死というものをキチンと理解していないこともありますし、理解していたとしても子供がゆえにその現実を受け入れるのはあまりに辛すぎて無意識に、その喪失感や親を切望する気持ちにシャッターを降ろしてきた、ということもあります。

本当はずっとずっと求めていたのに、その気持ちには蓋をして心の奥深くに沈めて、日々のやるべきことに気を紛らわせながら毎日をやり過ごす感じでしょうか。
いえ、紛らわしている意識もやり過ごしているつもりも、その当時は無いといったほうが正しいかもしれません。
求めたところで叶うわけはないし、求めれば求めるほど周りを困らせるだけだと、子供は感覚的に察知し、寂しさや悲しみは自動的に抑圧されて、それが当たり前かのように日常の生活を送るような日々という感じです。



奥様である小林麻央さんを亡くされた海老蔵さんのブログが、ネットニュースでよく取り上げられていますね。
本当に辛い心情をつづられていて、でも、なんとか前向きに生きてゆこうとされているのだな、と感じます。

最愛の人を失くした現実がなかなか受け入れられない
でも心の中には悲しみも無力感も喪失感も確かに、ある。
けれど、そんなことを感じてはいられない多忙な日々。
そんな中でも子供の成長する喜びを感じることも。
でも、その喜びを感じた瞬間に亡き人を想い、なんともいえない寂しさに襲われる。

そんなことの繰り返しで、心に穴があいたまま、空っぽのような気がしたまま、月日が流れていっているのかもしれません。

けれど、それでも少しづつ心は現実を受け入れ、感情を取り戻し悲しみを乗り越えてゆきます。
私たちの心はそんな強さも持っています。


けれど、幼い子供の場合、ずっと長い間そんな悲しさや寂しさを感じないように蓋をしてがんばって我慢してきたとしたら、やがて心の中には押し込められてきた悲しみでいっぱいいっぱいになっていっても不思議ではありません。



以前、母のことをカウンセラー仲間と話していて、話しながら涙が溢れて止まらなくなったことがありました。
1回目はコーヒーの美味しい喫茶店で(笑)
2回目は江坂の面談ルームで ← 2回もかいっ!
まだ、こんなにも涙が出るのかと自分でもびっくりしたくらい。

ずっと遠い昔に置き去りにされていた感情が心の奥深くに埋もれていたんですね、きっと。

でもね、たくさん泣いて泣いて泣いて、それはそれは

「子供かっ!」

っていうくらいたくさん泣くと、そうです、感情は解放されてゆきます。

そして

「今までもこれからも、母はずっと私の幸せを願って上から見てくれているだろう」

と思えて温かい気持ちになったのです。



時として、人の死をすぐに受け入れることが出来ないこともあります。
悲しいはずなのに涙が出ないことも。
でも、なにかの拍子にふと故人を思い出すことがあったなら、その人のことを思いながらその死を悼むことを自分に許すキッカケにしてほしいな、と思います。
昔、流せなかった涙をちゃんと流させてあげると、ひとつ、悲しみの感情が解放されてゆきます。

悲しみがあったその場所には、いろんなギフトが入ってきます。

・つながり
・勇気
・安心
・自信
・魅力

など。


肉体的には触れることは出来なくても、感覚的にはつながりを得ることも出来ます。
それが、心強さになり自分に自信を持つきっかけになることもあるのです。


あるクライアントさんは、子供のころに亡くなられたお父さんとつながってゆくことによって本当に変化されてゆきました。
表情も活き活きと、発するオーラがキラキラというか、本来の魅力に輝きが増した感じです。
結婚が決まったという嬉しいお知らせもいただきました。


人の死による悲しみに限らず、私たちは辛い感情にはつい蓋をしてしまうもの。
けれど、その辛い感情が浮上してきたときは、なるべくそのまま感じてみてください。
ひとりではキツ過ぎると思ったなら、誰かに頼ってみてください。
よかったらカウンセラーにでも。

ずっと何年も密やかに癒されることを待っていた、それもあなたの大切な感情です。
どんな辛い感情もちゃんと感じてあげれたら、解き放たれてゆきますから。

そのあとには、すばらしい恩恵が降ってきますよ。

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