■カウンセリングサービスの浅野寿和です。いつもありがとうございます。

さて、昨日お知らせしましたが、昨日発売の雑誌「PRESIDENT」に僕が取材協力させていただいた記事が掲載されました。

また一つ、この仕事をしている中での「目標」にしていたことがクリアできた感がありますね。

そこで今日は、雑誌には載っていない「マウンディング」についてのコラムをアップしたいと思います。

よろしければどうぞ。


■なぜ、マウンティングをするのか

人より目立ちたい。つい相手より自分を大きく見せたい。力を誇示したい。時には相手を叩き潰すまで力で相手に迫る。

対人関係の中で行われるマウンディング。

その深層心理には「劣等感」であることが多いものです。

そもそも劣等感という感情や、それに付随する感覚は日常では意識されていない事が多いもの。

しかし、その感覚レベルで、自分はありのままでは不十分である、未だ満たされていない承認欲求、対人関係の中での対等さという感覚の欠如があると、つい対人関係の中で〜ときには半ば無意識的に〜マンティングポジションを取っていることも少なくないもの。

これに気づいて「私、つい上から物を言ってしまうようなんです・・・」と悩まれている方のお話も伺いますが、それは女性が多くて、男性はあまりいらっしゃいませんね。

そもそも男性は一人になることで心のバランスをとることが多い。

一方、女性は対人関係のつながりの中で心の安定を図りますからね。その違いは確かにあるのかもしれません。



また、マウンティングの心理を見つめていくと見えてくる要素として代表的なものは「オトナ」です。

僕たちはその成長過程でいろいろな知識、観念、感覚を学び取っていきますが、その中に「オトナ」という観念も学び取るでしょう。

ここで「オトナ」とは穏やかで寛容で包容力があるものだ、と学んでいれば、おそらく過剰な競争心やマウンティングしたくなる意識は薄くなるでしょうね。

しかし、「オトナ」とは偉そう、威圧的、攻撃的、不寛容・・・そういったイメージを持つこともあり得るかも知れない。

そんな感覚を持って、自分自身が「オトナ」になり「オトナの世界」にはいるとなれば、それは恐怖心や周囲からの攻撃性を感じるかもしれない。

すると自ら「オトナ」と関われない、頼れない、という問題が起きることがあるわけです。

自分の気持ちをそのまま素直にコミュニケーションしたり、対等な立場・目線で物事を感じ、考え、思いを分かち合えなくなることもある。

だから、つい対人関係でマウントポジションを取る、という場合もあります。



そういった心理をさらに深く見つめていくと、父親などから想起される『権威』に対する葛藤〜未だ権威から愛されていない、認めてもらていないと感じる承認欲求の影響など〜もか大きいものですね。

父や権威から愛されることもまた、母から愛されるとは別の意味での「安心感」をもたらす要因です。

特に父の要素は深層心理レベルで「社会・ルール・規律」といった社会性の部分を司っているものと考えられています。

そう考えると、父と葛藤がある、ということは、「社会との葛藤」「ルール・規律との葛藤」と言うものを持ちやすくなる可能性がある。

であれば、マウンティングする人の心も、葛藤や脅威を常に感じていておだやかではない、常にストレスに晒され続けていることも十分に考えられるわけです。もちろんその態度からはなかなか読み取れないとは思いますが。

よって、マウンティングとは「自分の思い通りの状況を作ることで、脅威を無くしたい」という怖れからの「コントロール」であることも少なくないものですね。


■マウンティングされたとき、どう対処するといいか

いわゆるコミュニティや職場レベルのマウンティングの問題は、マウンティングする人、そしてされる人、それを傍観するリーダー全ての人望を低下させる作用があります。

あからさまなマウンティングする人が嫌がられたり、人望を失うことは分かりやすいですね。

また、マウンティングされる側の人は被害者になるわけで、なんとも納得がいかないと思うのです。

ですが、あまりに自己主張をしないまま被害者の立場で居続けると、周囲から悪い人のようには思われないですが、いざという時に頼れない人、といった印象を持たれてしまうこともあるわけです。

これが厄介な問題の一つです。

もちろん、いくらマウンティングされても傷つかず、相手を寛大に理解している人であれば別です。そこまでいくと「マウンティングしている人はその人に依存している」という構図になり、まぁ見え方も変わってきます。

更に、あからさまに行われているマウンティングを「傍観」し、それをし放置しつづけるリーダーは、その人望を失いがちです。

このリーダーはいざという時に頼りにならない、と思われてしまうので。

※あまりに相手は人格否定を繰り返すなど、あまりに理不尽なマウントが続く場合はNOを伝えるようにしましょう。それが難しい場合は人に相談したり、距離を置くことをオススメします。一人で抱えるべきではないですよね。



では、自分がマウンティングされた時、どうすればいいのでしょうか。

基本的には「感情的にならずに冷静に対応し、過剰反応しないほうがいい」でしょうね。

もちろん心情的には怒りが湧いて「なんだよ!」と思うかもしれませんが、相手にすると人望が下がるというマウンティングの罠にハマらないようにしたいものです。

もし、言われて悔しいことがあるなら「自分のモチベーション」に変えるぐらいの意識の変換も必要かもしれませんね。怒りはやる気のエネルギーですから。

そういう意味でも、あなたのお仕事や日常が「自分が望む好きなこと」を実践していたほうが好ましいんですよね。ライフワークを生きる、といったね。

誰しも全くやる気の出ない仕事や関係性の中で「もっと自分を高めていこう」とはなかなか思えないこともあるでしょうから。



また、いろんなご相談を伺っていると、マウンティングする人を「あの人はかわいそうな人だから」と意味づけし、私の中の怒りを中和しようとする方がいますが、僕はあまりオススメしていませんね。

相手がかわいそうな人。

これもある意味でマウンティングだからです。

よって、マウンティングの罠から抜けられているとは僕は考えていませんし、これは私達の心を解放する「許し」ではないのですよね。

このように考えがちな人は、自分の怒りや不満を相手の欠点で中和しようとしているわけです。

そこでのあなたの視点はあくまでネガティヴです。相手の欠点を見ているわけですから。

このあなたの意識があなたの「投影」を作ります。

「私は、相手の欠点を見ている」→「人は私の欠点を見ているだろう」

結局、あなた自身が怖れや劣等感の罠から抜けられているわけではないんですね。



だとすれば、マウンティングする人をどう見ればいいか。

「あかんところもあるけど、いいところもある」と理解できればいいですね。

もしくは、相手の事情は理解する、ということ。

もちろん理解し、いいところを見るために、あなたが相手と関わり癒す、と考えるかどうかはまた別問題ですよ。ここを一緒にしないこと。

そうじゃないと「なんで私がそんなことしなきゃいけないの?」となります。


『あなたのマインドレベルで相手を理解し許すことができれば、あなたの気持ちが穏やかになる』

この心の法則はぜひ覚えておいてほしいんです。

逆に、『相手をあなたのマインドレベルで嫌い続ければ、あなたの気持ちが最悪になる』

ということ。

だから、あなたの気分はあなたが選んでいる〜アカウンタビリティの概念〜ということなんですよね。

そういう意味でも「相手はかわいそうな人」と思う方法を僕はオススメしていないだけなのです。



そもそもマウンティングする人と関わり、相手との信頼関係を結ぶことは勇気あるチャレンジです。

これができればあなたの人望は急上昇し、どこに行っても大丈夫、になるでしょう。

が、どこまでやるかはあなたの決断ですね。

ただ少なくとも、あなたの意識の持ち方一つで、あなたの投影が変わる=あなたの気分が変わる、ということは、どこか覚えておいていただくと日常で役に立ちかもしれませんね。



ちなみに詳しくはかけませんが、僕も会社員時代にこのマウンティング問題を「心理学」を使って必死こいて乗り越えた過去があります。

その当時の僕は、既にカウンセラー志望だったので

「この対人関係をどうにもできないようでは、俺はカウンセラーなんて無理だ」

と自分に言い聞かせてたんですねぇ。

んー・・・若いって素晴らしい(笑)

今だったらもうちょっとうまくできるかな・・・と思う部分もありますが。

ただこの話、流石にブログには書けないので、内容が知りたい方はカウンセリングやセミナーで聴いてくださいませ、お話することもできますのでね。