2013年09月

2013年09月13日

瞳の中のセンター

こんにちは、カウンセリングサービスの河合一孝です。
AKB48シリーズ引き続き、です。

AKB48には毎年恒例となっている選抜総選挙というイベントがあります。
AKB48グループは、国内だけでも全部で250人を超すメンバーを抱えています。
この全員で同じ曲を歌い踊るとなるとさすがに人数が多すぎて収拾がつきません。
ということで、曲ごとに選ばれた何人かのメンバーが代表して歌うわけです。
シングル曲を発売する場合も、都度その曲を歌うメンバーが選抜されるわけですが、当然のことながら通常この選抜は運営が行います。
ところが、この選抜総選挙というのは、年に一回、これをファン投票で決めてしまおう、というイベントなのです。
メンバーも、自分の人気が数字となってはっきり出てしまいますから、ここで結果を出せるよう一年間必死で頑張ります。
ファンも、お気に入りのメンバーを選抜入りさせるべく、選抜入りできなくても少しでも上の順位に押し上げてともに喜ぶべく、必死になって投票します。
言ってしまえばただの人気投票なのですが、メンバーにとってもファンにとってもただの人気投票では済ますことができない、熱いイベントなのです。

さて、その選抜総選挙、今年もこの6月に行われました。
シングル曲の選抜メンバーはグループ総勢250人の中のたった16人。
64位まで発表されたのですが(3/4のメンバーには順位が付きすらしないのです!)、カウントダウン式でメンバーの名前が呼ばれるごとに、悲喜こもごものドラマがありました。
この一年の頑張りが報われて昨年より順位を上げることができたメンバーが喜びの表情とともに更なる躍進を誓えば、頑張りが通じずに順位を落としてしまったメンバーも悔しさをこらえてファンへの感謝を述べます。

そんな中、今回の選挙で躍進し、初めてAKB48のシングル曲選抜メンバーに入ることができた須田亜香里さんがこんなコメントを残しました。

「(劇場公演では)私はステージの一番隅が自分のポジションです。3年半ずっとそのポジションでも私を見つけてくださる方がいて、私をみなさんの瞳の中のセンターにしてくれたから、こうやって前に進むことができて…。」

劇場公演でも人気メンバーがステージの中央に立ちます。
でも、隅の目立たないところにいる私を応援してくれる人たちがいる。
その人たちが応援してくれたから、私は頑張れた。

今回の選抜総選挙の結果、シングル曲『恋するフォーチュンクッキー』のセンターポジションには1位になった指原莉乃さんが立つことになりました。
選抜ぎりぎり16位の須田さんのポジションは、やはり一番後ろの一番隅です。
それでも、彼女のファンの視線は彼女を追いかけます。
彼女のファンの瞳の中では常に彼女がセンターにいるのです。

その自覚があるからなのでしょうね。
選抜メンバーでテレビに出てトークをしていても、もっと人気があり名前も売れている他のメンバーが目立つ位置にいて、須田さんはやはりひな壇の一番後ろの一番隅です。
画面にもめったに映りませんし、喋る機会もほとんどありません。
それでも、彼女は一生懸命話を聞いて、空回りも厭わず全力でリアクションを取り続けます。
どんなに目立たないところにいても、常に一生懸命で気も手も抜いていません。
だって、どこにいても見ていてくれる人がいるのだから。

批判する人たちもいます。
でも、応援してくれる人たちもいます。
その人たちのために、彼女は頑張ります。

そして、そうやって頑張っている彼女を見て、彼女のファンはますます彼女を応援するのでしょう。


私、この夏の5大ドームツアーとして行われたコンサートに2回ほど行ってまいりました。
2回とも残念ながらアリーナ席は取れずにスタンド席だったのですが、スタンド席だとステージなどはるか遠く、メンバーは豆粒ほどにしか見えません。
もちろんモニターもあって、ステージの様子を大きく映してくれていますから、遠くからでもステージの様子はよくわかります。
ですが、モニターに映るのは人気メンバーばかりです。

私が特に応援しているのはそれほど人気がないメンバーですので、モニターにもめったに映りません。
が、そんなことは最初から予想済み。
しっかり持参しておりますオペラグラスでそのメンバーの姿を探します。
彼女は、身体はとても小さいのですが常に全力で大きく踊っていますので、すぐにわかります。
さくっと見つけて出番の間ずっとオペラグラスでその子を追いかけます。
オペラグラスのセンターにはずっと彼女です。

彼女も人気メンバーではないので、須田さん同様いつも目立たないポジションなのですが、それでも常に一生懸命で気も手も抜きません。
テレビなどにもめったに出られないのですが、ごく稀に出ることがあってもやはりひな壇の後方が指定席です。
それでもいつも笑顔を崩さずに話を真剣に聞いてニコニコ頷いています。
そんな真面目で頑張り屋のところが大好きなのですが、オペラグラスのセンターにずっと据えていても、期待をまったく裏切らず、人一倍の一生懸命さを見せ続けてくれました。
250人の中に紛れてしまって、誰も見ていないかもしれないのに。
そして、こんなに一生懸命踊り続けても、さほど報われてもいないのに。

それでも頑張り続けている彼女の姿を見て、「僕ももっと頑張らなきゃな」と励まされ、また「彼女をもっと応援しよう」と想いを強くしたのです。


こういうことは、アイドルの世界だけにあることではありません。
今もどこかであなたを見て応援してくれている人がいるかもしれないのです。

もしかしたらあなたも目立たないところで一人頑張っているのかもしれません。
そんなあなたを見付け、認め、愛してくれる人が、いつどこにいてもおかしくはないのです。
仕事面でも、恋愛面でも、友情の面でも、その他どんな場面でも。

遠くで(こんなに熱烈に)応援している私の姿がそのメンバーに見えないように、あなたを応援している人の姿もあなたにはまったく見えないかもしれません。
それでも、ずっと隅で踊っていた須田さんが選抜メンバーに入ることができたように、あなたにとってもそういう人たちの積み重ねが花開くときが来ないとは言い切れません。

もちろん常に一生懸命さを見せ続けることだけが正解ではありません。
あくまでこれは例として挙げた彼女たちの個性。
AKB48グループ250名、それぞれ違った個性を持っています。
本人は一生懸命なのにやる気がないように見られ、「省エネダンス」だとか「ぽんこつ」だとか「塩対応」だとか揶揄されるメンバーもいます。
それでも、ちゃんとファンは付いています。
それぞれの個性に惹かれ、それぞれにファンが付いています。
誰にも応援されていない人なんていません。
彼女たちが見せてくれるそれぞれの個性の中で、ファン一人一人がそれぞれに好みの個性を見付け、応援しているのです。

あなたの個性を見付け、認め、愛してくれる人が、まさに今あなたの目の前にいるかもしれません。
そのチャンスを逃していませんか?


私の応援しているメンバーがどこかで語っていましたが、彼女は家を出たところから「アイドルモード」なのだそうです。
ということは、外ではずっと気を張っているということ。
途轍もなく疲れるでしょうね。
でも、そんなことは微塵も見せずにいつも一生懸命、そしてニコニコしています。

ファンの贔屓目かもしれませんが、彼女がしているだけの努力が報われているとはとても思えません。
もっと報われていいのに、もっと人気が出てもいいのに。
ずっとそう思っています。

これだけ努力してもさほど報われていないとしたら、悩むこともあるでしょう。
へとへとになるくらい疲れを感じて、くじけそうにもなるでしょう。
私はダメなのかと、不安に打ちのめされそうにもなるでしょう。

彼女たちも特別強い人間だというわけではありません。
20歳そこそこの普通の女の子なのです。
それにも関わらず、彼女たちはどうしてそんなに頑張り続けられるのでしょう。

アイドルとしての成功のために、彼女たちは頑張るのかもしれません。
アイドルとしての意地で、彼女たちは頑張るのかもしれません。
応援してくれている人たちに応えたくて、彼女たちは頑張るのかもしれません。

それがなんなのかはそれぞれでしょうが、いずれにしても彼女たちは頑張るに足りる理由を心の中に持っています。
そのなにかを信じて、彼女たちはひたすらに頑張っています。

そんな彼女たちは、とても輝いています。
私たちファンは、その姿を見て、励まされ、癒され、もっと応援したくなるのです。


今もどこかであなたを見て応援してくれている人がいるかもしれません。
あなたも、誰かの瞳の中でセンターに立っています。
瞳の中のセンターで、あなたはどんな姿を見てもらうのでしょうか。


最後に。

私、AKB48グループと直接の関係は一切なく、ただの一ファンにすぎませんので、実情がどうなのかなどまったく知りません。
ただファンの立場から知りうることだけを元にこの記事を書いていますので、そういうものだと思って読んでいただけたら幸いです。


今回も長々と書いたにも関わらず最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
では、失礼いたします。


cs_kawai at 11:30心理学 この記事をクリップ!
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