こんばんは、建部かずのぶです。

4/3(日)に春のセンバツ高校野球全国大会が終わりました。
例年、雨で日程変更の多いセンバツですが、今年は日程通りに運営され、そのぶんあっという間に終わった感じもあります。

個人的には、出身地から珍しく2校も出場し、しかも、一校は創部1年目の快挙!
そういう事もあり、出場校が決まった頃から注目していましたが、今回の地震で受け止め方も大きく変わったように感じます。

ちなみに選手宣誓は、創部1年目の創志高校の新2年生キャプテン!
ちょうど阪神大震災の年に生まれたということで、何か因縁めいたモノも感じ、また宣誓の素晴らしさに驚いたりもしました。


被災地からは、青森県八戸市の光星学院、宮城県仙台市の東北高校が出場しました。
特に被害の大きかった東北高校では、学校自体が避難所になったこともあり、部員たちは練習もせずにボランティアに励み続けたそうです。

彼らにとっては、一生懸命頑張った末につかみ取った甲子園への切符だったわけで、
晴れ舞台を前にぶっつけ本番の状態で大変だったと思いますが、
当初は大会の開催そのものが危ぶまれた大会だっただけに、無事に出場できて良かったなぁと思っています。


東北勢は、残念ながら1回戦負けでしたが、その一方で、福岡の九州国際大学付属高校が決勝まで残り(監督さんは仙台出身で東北高校OB)、
神奈川の東海大相模と対戦し、準優勝という結果で幕を閉じました。

インタビューでは仙台への思いをいろいろ口にされていましたが、監督さん自身も被災されていて、教え子の1人を亡くしたそうです。
また大会中は、「被災地に勇気を与えて下さい」という電話がたくさんかかってきた、とのこと。

テレビを通しての印象にはなりますが、東北高校の野球部員が甲子園に旅立つ際、避難している方々が、大きなエールで選手を送り出していました。
東北高校の試合中には、避難所でテレビを見ながら選手を応援している姿もありました。
九州国際大学付属高校の快進撃の裏には、東北勢2校のバトンと、被災地の人々へ勇気を与えたいという思いがあったように感じます。


依然として、被災地は大変だと思います。街の大部分が失われた地域も多数あります。
全く先の見えない状況に、途方に暮れている方もいらっしゃるでしょう。

そんな中、被災地の小、中学校の一部で、ちょっと遅い卒業式が行われました。
たまたま奥さまとテレビでそのニュースを見たのですが、損壊した校舎の代わりの中学校を使用したりしながらも、
人生の節目である卒業式を開催して、子どもたちのお祝いをしてあげたい、と願う関係者の皆さまの思いがテレビからも伝わってきました。

重みが全然違う卒業証書に、様々な思いが去来して泣きながら校歌を歌う卒業生。中には、子どもの晴れ姿を見て涙する保護者の方も。
それらの映像を見た奥さまも、まるでその場に参列した気持ちになり、いっしょになって泣いてしまいました。
そして、「こっちの方が逆に希望をもらったみたい」と胸を打たれ、ただ頭の下がる思いでいっぱいだった、とも言ってました。


震災は誰にも辛い出来事ですが、大人にとって野球部員や卒業生は、ふるさとの復興を担う、希望の光なのでしょう。
もちろん、震災によって失った物はあまりにも多く、彼らも相当心を痛めているはずです。
ですが、大人たちの切実な思いが分かるからこそ、将来に向けて力強い言葉が出てくるのだと思います。

大人から勇気と希望を託された彼らは、練習不足の状態でも甲子園で精一杯プレーをしていました。
(対戦した高校の野球部員も、やはり葛藤はあったそうですが、臆することなく全力で応えていました)
残念ながら敗退しましたが、そんな彼らのプレーに球場全体から、惜しみない拍手と声援が送られていました。

卒業生も、保護者や先生、地域の皆さまの思いを背に受けて、卒業証書を受け取り、校歌を歌っていました。
開催すら危ぶまれた卒業式ができ、子どもたちを送り出せたことが、大人たちにはただうれしかったことでしょう。

 

子どもの笑顔は大人に癒しを、若い人の真っ直ぐな瞳は見ているだけでも、勇気や希望を与えてくれます。
被災地の大変な状況においても、彼らのありのままの姿は、まさに希望の光そのものです。
だからこそ、大人は彼らからパワーをもらい、健やかに成長してほしいと願い、復興に向けて地道にこつこつと積み重ねていらっしゃいます。

そういう意味では、テレビを見ている日本中が、被災地の子どもたちの“親兄弟”のような心境になっているのではないでしょうか。
彼らの笑顔や若い力を見るたびに、私たちも勇気や希望をもらい、それが長期的な支援につながっていくかもしれません。
たくさんの希望の光がこれからも輝くように、自分自身をやさしく労りながら、私たちなりにできることを探していくことだと思っています。


震災直後は真冬だった東北にも、少しずつ春の足音が聞こえているのでしょうね。
終わりと始まりが交差するこの季節だからこそ、彼らのこれからの人生に心からのエールを送り続けようと思いました。