今回はトラウマをテーマにしました。
 

 パートナーシップとトラウマ

気づかぬうちに、または頭ではわかっているのに、同じパターンの問題を繰り返してしまうというお話をカウンセリングではよく伺います。原因としては、過去の経験や出来事によるトラウマが影響してしまっていることが少なくありません。今回は、トラウマがパートナーシップに与える影響についてお伝えします。


トラウマとは?

トラウマとは、過去に経験した辛い出来事などによる心の傷を指します。心の傷による感情的な痛みが影響して(無意識に抑えられている場合は痛みを感じないこともあります)、頭で考えているように(合理的に)上手に行動したりコミュニケーションすることが難しくなってしまい、その結果、問題に陥ってしまうケースがあります。
 

 
パートナーシップへの影響は?

トラウマは、パートナーシップにどのように影響するのでしょうか?

具体的には、過去に親や異性、元パートナーから傷つけられた経験がある場合、新しいパートナーに対しても同じように傷つくのではないかと無意識に考え、相手の要求にNOと言えず、すべてを受け入れてしまい、その結果、ストレスをため込んでしまい、イライラした態度をパートナーに向けてしまい、関係を悪化させてしまうことなどがあります。
 

また、過去に裏切られた経験がある場合、新しいパートナーに対しても無意識のうちに不信感を抱き、過度に疑ったり、束縛してしまうことで、信頼関係を築くことが難しくなり、結果として避けたかったはずのパートナーからの裏切られる状況が再現されてしまうこともあります。

このようにしてトラウマがパートナーシップへ影響し、問題へ陥ってしまうことがありますので、気をつけたいところです。

 
 
どうしたらいいの?

トラウマがパートナーシップに与える影響を軽減するためには、まず自分自身がそのトラウマに気づくことが大切です。トラウマは無意識に私たちの行動を支配していることが多いため、それに気づくことが最初の一歩です。

トラウマが強い場合は感情を意識しないことも大切です。無理をしない範囲でとりくんでみていただきたいです。もし安全にとりくめそうならば、自己観察やパートナーとのコミュニケーションを通じて、自分がどのような状況で感情が不安定になるのかを確かめてみてください。その場面でどのような対応ができていたら問題に陥らないでいられたのかをシュミレーションしてみましょう。


過去と同じようにまた傷つくのではという不安や恐怖を乗り越え、感情に振り回されず合理的な行動やコミュニケーションをとることができると自分の意志の力によって、トラウマが癒される場合もあります。

トラウマの影響を軽減することで、より健全なパートナーシップを築くことが可能になります。過度な不安を感じたときには、深呼吸をして心を落ち着ける習慣を持つ、パートナーとの約束を守ることを意識するなど、具体的なアクションを決めておくことも役立ちます。

 
おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。過去のトラウマは、私たちのパートナーシップや人生に大きな影響を与えることがありますが、その影響に気づき、適切に対処することで、より健全で幸せな関係を築くことができます。トラウマは決して克服できないものではなく、努力と理解をもって向き合えば、乗り越えることが可能です。カウンセリングやセラピーによって、トラウマやその影響を軽減し、より良いパートナーシップを築くためのサポートができます。カウンセリングにご興味がある方はぜひご相談ください。