今回は自立の問題をテーマにしました。
はじめに
依存から自立へ向かうと自分でできることが多くなるため、出会い探しのアプリや出会いスポットもよいところを見分けられるようになったり、メッセージや会話の仕方なども慣れてきて、出会いや、出会った後の関わりでも自由で楽しみも増えていきます。社会復帰したりプライベートの時間を大切にしたいという方にも時間的経済的自由が増えて楽しめるようになるでしょう。友人知人からも頼られるようになったりパートナーにも役立つ場面が増えたりしていきます。
しかし自立が進んでいくと自立することだけでは対応しきれない問題も現れてきます。今回は自立の問題について考えてみましょう。
このような問題がありますか?
・孤立感がある
自立を目指す中で、他者に頼らないことにこだわりすぎた結果、周囲の人々とのつながりが希薄になり、孤立感を感じることがあります。例えば、友人知人やパートナーに頼らずに全てを自分でやり遂げようと決意した場合、結果として相手とのコミュニケーションが減少し、相手から「距離を感じる」と言われてしまうことがあります。このような孤立感は、パートナーシップについてもネット情報以外から知りえないなど社会的なサポートを失うことにも繋がり、ストレスや不安を抱え込みやすくなります。
・感情をガマンしてしまう
自立を求めるあまり、自分の感情を表に出さずに抑え込むことがよくあります。その結果、内面にイライラと怒りを感じてしまったり、心身の健康に悪影響を及ぼすことがあります。例えば、友人知人やパートナーとの間で不満があっても「大丈夫」と自分に言い聞かせて感情をガマンし続けると、些細なことがきっかけで繰り返しケンカをしたり、大きなケンカに発展してしまうことがあります。
・柔軟さがなくなる
自己主張や自立の意識が強まることで、他者の意見を受けいられらなくなり、人間関係で摩擦が生じたり、対立してしまうこともあります。例えば、友人知人やパートナーが何かアドバイスをしてくれたときに、自分のことは自分が一番よくわかっていると、相手の気持ちを無視してしまうことがあります。これにより、相手との間に距離ができたり、自分の問題点に気づかなかったり、関係が悪化することがあります。
・競争しすぎてしまう
自立を目指す過程で、他者との間に競争意識が強まることがあります。「誰にも頼らずに自分の力でやり遂げる」という意識が強くなるあまり、友人知人やパートナーに対しても競争的な態度を取ることがあります。例えば、友人知人やパートナーと楽しく会話する場面でも、「自分が正しい」と相手を論破してしまったり、「自分の方が優れている」と会話やSNSなどで相手にマウントをとってしまったりすることがあります。このような競争意識は、協力関係を築くことを難しくし、対立や摩擦の原因となることがあります。
自立の問題の背景
自立しすぎてしまい問題に陥ってしまう背景には、以前にもお伝えしてきましたように、過去の経験や育った環境が影響しています。幼少期に親から過度な独立を求められたり、自己責任を重く感じてきた人は、自立を強く志向する傾向があります。このような背景を持つ人は、自分で全てを解決しようとする意識が強くなりがちです。この過程で適度な依存の大切さを学ぶ機会を逃してしまうこともあります。
また、過去に他者に頼った結果、傷ついた経験がある場合、自分一人で何とかしようとする意識が強まり、自立が極端になりやすいです。例えば、過去の恋愛で相手に頼りすぎて失敗した経験があると、「もう誰にも頼らない」と決意し、自立を強調しすぎてしまうことがあります。これにより、自己と他者のバランスを取ることが難しくなります。
どうしたらいいの?
健全に自立していても自立しすぎてしまい問題に陥っているとしたら、他者と協力(相互依存)してよりよい状況をつくっていくことを目標にしてみてください。アプローチはいくつかありますが、2つを挙げてみました。
・感情を適切に表現する
感情を抑え込まず、適切に表現することを練習しましょう。感情をメモする日記をつける、友人知人やパートナー、カウンセラーと感情を共有するなどの方法が効果的です。例えば、パートナーに対して「今、自分が感じていること」を適切に伝える練習をしてみましょう。その上で実際に伝えてみます。1回目から必ずうまくいくとは限りませんが、お互いの理解を深めるることにつながります。感情を表現することで、内面のストレスを軽減し心の健康を保ちやすくなってきます。
・他者とのつながりの価値を理解する
他者とのつながりによって自分の発想や気持ちが変化したり、協力者を得たり、新しい目標が見つかるなど1人で自立していることでは得られなかった何かが得られる可能性が増えます。これが自立を超えて他者と協力(相互依存)することの価値でもあります。
周囲の人々とのつながりを意識的に保つことが大切です。友人や家族と時間を共有し、孤立感を和らげるよう努めましょう。例えば、週に1度は友人知人やパートナーと共に過ごす時間を設け、お互いの気持ちを話し合うことで、関係を深めることができます。カウンセリングなど社会的サポートを得ることでも、心理的な安定が得られたり、協力関係(相互依存)のレッスンになります。
おわりに
自立の過程での問題に向き合うことは、成長のための大切な一歩です。自分1人で全てを背負い込むのではなく、周囲の人々とのつながりを大切にしながら、バランスの取れた自立を目指しましょう。パートナーとの関係においても、適度な依存と自立のバランスを見つけることで、より豊かな関係を築くことができます。一歩ずつ、ご自身に合った方法でとりくんでいきましょう。ヒントにしてくださいね。応援しています。
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