2017年06月18日

武曲MUKOKUと父の日

こんにちは。
カウンセリングサービスやなぎあこです。

昨日は「武曲MUKOKU」という映画を観てきました。
「父と息子の確執」が、映画の軸の一つです。
私は主演の綾野剛さんが好きなので、大変堪能しましたが、
物語はどことなく、私の父と祖父との関係をほうふつとさせ、
いろんなことが理解できたように思います。

私の父は、いわゆるダメンズのはしりのような人で、
父のギャンブル、借金、愛人問題などなどで、
ずいぶん振り回されたように思います。

父は、とても人当たりがいいところがありますし、
基本的に、人懐っこい人ではあるのですが、
心理学的には、とても強い罪悪感を感じているような人でした。

そもそも、男性は罪悪感という感情を感じやすいのですが、
父およびダメンズのみなさまがたは、
自分はとても大切な存在である、という、
自己愛の感覚が傷ついており、こころの深い部分で、
自分はとても罪深い悪人である、という感覚を感じています。

もちろん、潜在的なもので、普段は自覚しにくいのですが、
罪深い罪人であるという自己概念が「行動」として、
現れてくるのですね。
結果的に、「誰かに罰せられるようなこと」を、
無意識的に選択しがちです。

ちなみに「遅刻魔が潜在的に感じているのは罪悪感」、
などといいますが、遅刻って一般的には怒られやすいですよね。
遅刻という形で、「誰かに罰せられるようなこと」を、
表現している場合も多いのです。

ギャンブル依存だったり、借金だったり、愛人だったりと、
父は母に「罰せられるようなこと」をさんざん続けていたわけです。

しかし、今日は父母の関係ではなく、
父と祖父、つまり「父と息子」の関係のお話しです。

映画の中でも、父と息子の「愛憎」が描かれていましたが、
私の父は、祖父のことが嫌いだったなあ...と、
なんとなく思い出したのです。

でも、映画の物語を、私の父と祖父に投影してみると、
そうか、父は祖父に対してひどく罪悪感を感じていたのだな、
ということは感じられたのです。

ふたりの間に、どんなことがあったのかはわかりません。
ただ、祖父は少々複雑な事情によって、
自分の父親の愛情を知りません。
ですから、「お父さん」像がうまく持てないまま、
お父さんをしていたために、とても不器用な愛し方になっていた、
ということは推測ができます。

親父は厳しくて怖かった、と、父がよく言っていましたが、
祖父が父をうまく愛せていなかったことを証明している気がします。

父には兄と弟がいるのですが、家庭で唯一の戦後生まれの弟
(私からみておじ)にいつも嫉妬していました。

でも、祖父を人一倍愛していたのは、たぶん父だっただろう、
と私は踏んでいます。

こどものころ、一時期祖父母と同居していました。

父に限らず、結婚した家庭で自分の父母と同居するのは、
どこかに「想い」があるように感じます。
葛藤が強く、あまりうまく行っていなかった祖父と、
父が同居するというのも、どこかに父の祖父への「想い」を、
感じます。

でも、実際は同居していたころの父はとても荒れていましたし、
さまざまな問題を抱えていたのがこのころでした。

よく思うのですが(そして臨床的にもよく伺うお話しですが)、
いわゆるダメンズのひとたちは、お父さんとの葛藤を、
強く感じていることが多いようです。

そしてまた、ダメンズのお父さんも、さらに自分のお父さんが、
超絶に愛し下手だった、という背景があることが多いです。

目の前で誰かが怒っているときというのは、
「この人は私のことが嫌いなんだな」と、
解釈してしまいがちです。
こどもならなおさら。

嫌いなのではないのです。
むしろ、大切な宝物なのです。

でも、自己愛が深く傷ついていると、愛情表現も、
絶望的にへたくそになるのです。
多くの場合、「怒り」や「衝動」でしか、
感情を表現できないんですね。

こどもは、親を愛したい存在です。
でも、ずっと怒られ続けていると、
こんなにこの人が怒るのは、自分が悪い子だからだ、とか、
大好きな人をまったく笑顔にすることができなかった、と、
無力感や、罪悪感を強めていきます。

そして、潜在的に感じている感情を現実化するような行動を、
取るようになるわけですね。

私の父は、ほんとうに長いことかかって、
祖父を許したようです。
今年初めて、お墓参りに行ったようでした。

父は、私がこどものころ同居していた「おじいちゃん」と、
ほぼ変わらない歳になりましたが、おそらく、
祖父の年齢になってみてはじめて、祖父の想いを、
受け取れた瞬間があったのでしょう。

でも、もう祖父を憎まないで済むのなら、
父のこころはほんとうに自由になれただろうな、
と、私は感じています。

許せるようになるために憎み、
そして、憎むほど愛していたからこそ、
許せたんだろうと思います。

今日は父の日。
亡祖父の魂と、父のこころが、安寧でありますように。

そして日本中の「お父さん」に、
安らぎがありますように。

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