2013年04月08日

ビヨンセとJayZがキューバにやって来た!

24a0def4.jpg先週、あの有名なアメリカの歌手のBeyonce(ビヨンセ)とその夫のJayZが、ハバナを訪れたそうです。
目的は、彼らの結婚5周年を祝うためとのこと。
なので、商業目的でも政治的なミッションでもなく、全くのプライベート。

ハバナ旧市街を、ボディーガードを従えて歩く二人の姿や、ハバナのセントロ地区にある有名なレストラン "La Guarida(ラ・グアリーダ)"で食事をし、そこのスタッフたちとにこやかにスナップに収まる様子を見ました。
ちなみにこのレストランは、"Fresa y Chocolate(苺とチョコレート)"という、ゲイをテーマにして当時キューバで物議をかもしだした映画のロケにも使われた場所です。
海外から大物スターなどが来ると、決まってここを訪れる名所にもなっていて、店内の壁にはジャック・ニコルソン、スピルバーグ監督などなどの大御所たちの写真が見られます!

さて、ビヨンセたちがどういう経路でキューバしたのか不明ですが、原則的に一般のアメリカ人がキューバに行くことは、厳しく制限されています。
以前にも書きましたが、アーティスト、ジャーナリスト、宗教関係者やアメリカ国籍を持つキューバ人には、特別にビザがおりて渡航することができるようです。
ただし、これはあくまでもアメリカ側の規制です。
キューバでは、アメリカ国籍の一般人が、メキシコやパナマなどの国を経由して、観光目的で入国することには、なんら規制を設けていません。
誰もがとらなくてはいけないビザさえ持っていれば、ご親切にもキューバに入国したことがアメリカ人のパスポートに残らないように、別の紙に入国スタンプを押してくれるほどなんですよ〜(笑)。

実際、トロントやメキシコのカンクンなどの空港では、キューバ行きの飛行機を待つアメリカ人を多く見かけます。
あくまでもアメリカ政府に見つかりさえしなければ、アメリカ人もキューバに行くことができます(キューバへ渡航したことがバレた場合、禁固刑や罰金刑が課せられるので大変ですが...)。

というわけで、プライベート目的でキューバに来たビヨンセたちは、どういう経路で来たんでしょう...?!

興味深いのは、キューバから発信された情報と、アメリカからの情報の温度差の違いでした。

ハバナでは、La Charanga Habanera(ラ・チャランガ アバネーラ)という有名バンドのライブがあり、そこにビヨンセたちが観客として来たそうです。
ただ商魂逞しい関係者の仕業か、もしくはキューバお得意の「ウワサに尾ひれがついた結果」だったのか分かりませんが、「ビヨンセたちが来る」というのを、ビヨンセたちもパフォーマンスするかも...という風にもとれるニュアンスがついてしまい、50CUC(約¥4500〜5000)もするチケットはあっというまに売れてしまったとか...。
通常大物のアーティストが、外国人観光客も来るようなライブハウスなどで演奏する場合の相場が上記値段の半額以下の20CUCくらいなので、この高額な値段についビヨンセもパフォーマンスするのかも?という期待を裏付ける結果になったことは確かでしょう。

まあ同じ空間にビヨンセとJayZといられるだけでいい!というファン心理も分かりますが...。
キューバでは、大方のライブ会場やコンサート会場で、iphoneなどで動画を撮ったり写真を撮るのはOKなので、観客として純粋に楽しみたいと思ったビヨンセたちは、落ち着いてライブを聞いているどころではなかっただろうな...と、同情したい気持ちになります。

逆にアメリカでは、主にキューバ系のアメリカ人たちから批判の声が上がっているようです。
経済封鎖などで市民も苦しい生活を強いられ、基本的人権が守られていないと世界からも批判されているキューバに、大富豪級の資産を持つビヨンセたちがチャリティー目的でもなく、お気楽な旅行でハバナを訪れたことに批判の声が上がっていると聞きました。
またアメリカにとっては、あくまでもキューバは「敵国」。
そんなところに行くなんて!という意見が出るのも、仕方がないことなのかもしれません。
恐らく渡航に関するアメリカ政府の許可などは取れているのでしょうから、そこに関する批判はないかと思われますが...。 

常々感じていることなのですが、市民レベルではキューバ人のほとんどがアメリカ(政治をのぞく文化的なもの)に対していい感情を持っていたように思いました。 
若いキューバ人たちはビヨンセやJayZの曲やビデオを日常的に聞いたり見たりしているし、素直に彼らがキューバに来たことが嬉しいはずだと思います。

ただキューバ革命を境に、キューバを追われてマイアミへ亡命した人たちや、キューバでカストロ政権を信奉している人たちがまだ根強くいることも事実。
彼らの中には、何でも政治的なフィルターや、個人の恨みの感情を通して、今の世界を見てしまう傾向があるので、いろいろなことがややこしくからまったままになってしまうのでしょう。

最初「ビヨンセがキューバに来た!」という情報を聞いて、遠いアフリカの地で「いよいよビヨンセがハバナでコンサートができるほど、アメリカとの関係が改善されつつあるのかな」と期待しましたが、残念ながらどうやら違ったようです...。
(注:ご存知かと思いますが、現在私はアフリカのジブチ在住です。)

いつか市民レベルで、いろいろな文化交流ができるようになれば、以前の日本と韓国の関係のように、一部の政治家や政府が作るプロパガンダのメッキがはがれて、キューバとアメリカの間でも少しずついい交流関係が結べるようになるのでしょう! 












レストラン "La Guarida"のある建物のエントランス 
(セントロ地区という、下町のようなごちゃごちゃした場所にあるレストラン。建物にはアパートにもなっていて、階段を上がるといろいろな部屋の開け放された玄関ドアから、その家の様子が丸見えなので、一般家庭の生活風景がかいま見れるおまけつきです!ハバナに行く機会があったら、ぜひオススメしたいレストランの一つです!いつも込んでいるので要予約!) 

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2013年03月21日

ハバナの風景: 夕涼み

002ed304.jpgハバナだけではなく、キューバのあちこちで見られる風景の一つに、玄関先やベランダで何をするでもなく外を見たり、外の風に当たりながら通りを眺める人の姿があります。

ハバナという大都会で、一般的なキューバ人の住まいはとても狭く、開放的な空気を味わいたいということも、理由の一つかもしれません。
家庭にもよりますが、だいたい6畳ほどの食卓があり、テレビが置かれた小さな居間が家族の共有のスペースになっていて、あとは寝室のみという間取りなので、長い時間を過ごすとなると圧迫感を感じるでしょう。

また家の中にあるのは、キューバの国営放送(確か2〜3チャンネルくらいしかなかったと思います)のみが映るテレビだけ。
雑誌や新聞の類いもほとんどなく(新聞は同じく国営の"Granma"くらい)、インターネットもない家庭がほとんどなので、居間で何かをして過ごすという選択肢が限られている現状も...。
だから、テレビよりおもしろい通りを眺めていた方が、よっぽど楽しいのかもしれません!

知っている人が通りかかれば、大声でベランダから声をかけておしゃべりしたり。
街行く人たちのファッションなんかを眺めて、おしゃれの参考にする若い人もいるかもしれません。

子どもの頃、東京の下町で縁台を玄関先に出して夕涼みをしている人を見かけた記憶があります。
また田舎の祖母が縁側に座って縫い物なんかをしていて、通りかかる近所の人が「元気か〜?」と畑に向かう途中声をかけていたのも覚えています。

そんな昔の記憶があるから、ハバナの街のあちこちで、なんだか「懐かしいな」と思える風景に出会えるのかもしれません。 

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2013年03月19日

ハバナの風景: 盆栽屋さん

2e15f5b5.jpgハバナ旧市街のビエハ広場に近い通りで、盆栽を売るお店を見つけました!

名前は "Casa del Bonsai"。
直訳すると、「盆栽の家」とでもいうのでしょうか。
お店の前の道に、写真のように盆栽が並べられてました。

そういえばキューバに来た当初、とあるギャラリーで盆栽らしき植木を見かけて驚いたことがありましたっけ。
また、 生け花に関するレクチャーを、キューバ人講師から受けたことも。
(その時のことは、こちらで!) 

1世紀前に日本からの移民の方がキューバにやってきて、この地でしっかり根をはやして生活されてきたこと。
日本の文化に対しての、高い評価と憧れ。
また戦後のめざましい経済成長と、それを支えて来た日本人一人一人の勤勉さ。
名も無い人たちが築き上げて来た、こうした「日本」のブランドのおかげで、キューバに住んでいた私もその恩恵を受けたような気がします。

私にとっても「キューバ」という国は、 4年半住んだあとに、もはやその国の元首や体制が表す漠然とした印象の国でなくなりました。
キューバ人の友だち一人一人、笑顔で迎えてくれる市場で働いている人たち、その他の顔見知りの人たちや、親切にしてくれた見ず知らずの人。
そういう人たちと知り合ったおかげで、私なりのキューバというブランドができました。
一概に社会主義の国とか、やっかいな国、住みにくい国という印象をマスコミからは受けますが(特に米国発のもの)、やはり「百聞は一見にしかず」です。
ささいなことだけれど、名も無い人たちがくれた好印象は、私の中のキューバをいっそういい思い出に変えてくれました。 

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2013年02月20日

聞き納め!

c9e1bfde.jpgご無沙汰してしまいました...。
少しずつキューバでの生活の記憶が、新しいここジブチでの生活に埋没しそうになりつつある今日このごろ...(冷汗)。
それでもキューバでの写真を見ると、ついつい気持ちがワープしてしまって記憶の深みにはまってしまい、なかなかブログの記事を書くまでにいたりませんでした(反省)。

さて、今日は出発間際の12月下旬に、幸運にも足を運ぶことができたキューバの大御所たちのコンサートについて書きたいと思います。

12月20日からハバナで開催された、"Festival Internacional Jazz Plaza"。
今年で28回目を数えるそう!
世界各地から、このフェスティバル目的で観光客がハバナに来ているほど、一部のファンの間では注目のイベントのようです。
距離的に近いこともあり、カナダやヨーロッパなどからパッケージツアーとして来ている人たちも大勢いました。
そういう人たちは、イベント期間中にあちこちで開催されるコンサートに出入りできる「パス」を事前に購入しているようで、皆首からそのパスを下げていましたよ。

その初日のコンサートが、Teatro Mellaという劇場で行なわれました。

その日の目玉は、なんといってもChucho Valdes(チューチョ・バルデス)!
キューバ人だったら知らない人はいない、ジャズ・ピアニストの大御所中の大御所で、過去にグラミー賞も受賞したことがある方です。

それから22日には、同じ劇場で若手ジャズ・ピアニストの Roberto Fonceca(ロベルト・フォンセカ)が演奏することになっていたので、こちらにも出かけることにしました。
丁度この日、カナダ在住の20年来の友人がハバナに来ることになっていて、彼が大のロベルト・フォンセカのファン!
でも今まで生で演奏を聞いたことがないと言っていたのです。
運良く彼がハバナに滞在する日にコンサートがあったので、一緒に聞きに行くことにしたわけです。

キューバを去る前に、彼らの演奏を聞く機会があったなんて、なんて幸運なんでしょう!!!!
今考えても、奇跡としか言いようがないラッキーさです〜。
特に初日のChucho Valdesの演奏は素晴らしかった〜!
過去に何回か彼の演奏を聞きましたが、どれも耳だけでなく全部の細胞が喜ぶのが分かるほど!
ジャズの即興性と、彼のパフォーマンスの質の高さが、「あぁ〜、この瞬間に立ち会えて本当に良かった〜」としみじみ思わせるのです。

Roberto Fonsecaは若手だけあって、モダンな力強いパフォーマンスでした。
電子ピアノを使うので、より新しさを感じさせる演奏になります。
やはりCDとかとは全然違う、生で聞く圧倒的なパワーが伝わって来ました!

実はこのコンサートのチケットを手に入れるのに、かなりの忍耐を強いられた...といういきさつがあります(苦笑)。
これも、いかにもキューバ!なので、ちょっとご紹介!

以前にも書きましたが、こうしたコンサートなどのチケットは、直接その会場まで足を運ばなければいけません。
また売り出す日もかなり曖昧で、そうした情報を手に入れるのもひと苦労(直接その会場に電話をしても、つながらないことがほとんどでした)。
今回、チケットを売り出す日時をゲットしたので、売り出す時間の1時間前に劇場へ行けば楽勝だな...なんて思い着いてみればすでに15人くらいが劇場の前にいたのです。
15人くらいだったら全然余裕...と気を取り直し、「誰が列の一番最後ですか?」と聞くと、ある女性が「私です」と言うので、その人の後に並べばいいんだと確認。
(ちなみにキューバで行列する場合、きっちり列になって順番を待つことはあまりありません。上記のように、誰が列の一番最後かをたずね、その人の次が自分の番だと確認するのが一般的です。)

そうこうするうちに、チケットを売り出す時間が近づきました。
係員が出て来て、劇場前の歩行者用道路に並ぶように指示されたので、思い思いに劇場前で座ったりしていた人たちが一斉に道路へ移動。
日なたに列をつくり、皆辛抱強く待ちます。
列の前後の見知らぬ人と、世間話を始めるのもこれまたキューバらしい風景です。
私も後ろに並んだ女性と「待ち時間長いね!」とため息をつきあったり、今回開かれているジャズ・フェスティバルの、別の会場での演奏について他の人たちと話したり...。
一応私も暇つぶしのために文庫本を持って来てはいましたが、実はこうした見知らぬ人たちとのおしゃべりのほうが断然好きなので、しっかりおしゃべりに参加させてもらいました(笑)。

やっとたった一つしかないチケット売り場の窓口が開きました!
うすうす気がついてはいましたが、その頃には私の前に並んでいた15人だった人の数が、ぐっと増えていたのです!
みんな友だちとか家族のようで、誰かが先に並び、後から仲間がそこに合流するので、15人だった行列が、いつの間にか50人近くにふくれあがっているのです!
私の周りの人たちは、あきらめ半分、でも「だからキューバはイヤなのよ。みんなこうやってちゃんと並んでいるのに、後から割り込みした人のせいで、どんどん順番が遅くなるんだもの!」と文句を言う人も。
私も同感です!
結局、正規のチケット売り出し開始時刻から、1時間半くらいたって私の順番がやっとまわって来ました...。
つまり、1時間早く並んだ私は、合計2時間半も列に並ぶ羽目に...。
悔しいけど仕方ありません...。

仲間に順番をとってもらい、そこに割り込んできた人たちの多くは、どうやらダフ屋のようでした。
というのも、コンサート当日にその人たちが劇場前に待機していて、チケットを欲しそうにしている人たちに声を掛けているのを見かけましたから...。
ちなみにどちらのコンサートも、入場料は(キューバ在住の人の値段で)10MN、つまり約¥40くらいでした!
恐らくダフ屋は、最低でも元の価格の25倍近く、1枚10CUC(約¥900)以上で売っていたはずです。
不当に長いこと列に並ぶ羽目になったことは、本当に腹が立つけど、なんだかお金を儲けるためにたくましく生きている人たちの連帯感に、妙に感心してしまいました(苦笑)。

Chucho Valdesのコンサートには、ずっとゆっくり話す機会を作りたくて、なかなかその時間が持てなかった友人夫妻をご招待。
またRoberto Foncecaの方は、先に書いたように、カナダから念願の生演奏の機会を楽しみにしてくれていた友人夫妻をご招待し、キューバでの思い出の時間を持つことができました!

そう考えると、炎天下で並んだ2時間半のあの待ち時間の苦労も、ふっとぶような気がしま〜す。













Roberto Foncecaの演奏風景
(写真の左側に写っている、帽子をかぶった男性がその人です。キューバ以外にあちこちの国で演奏しているようなので、もし日本で聞く機会があったらぜひ聞いてみて下さい!  ...ただし、入場料は¥40という訳にはいかないでしょうが...苦笑。)

 

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2013年02月10日

Bar "Madrigal(マドリガル)"

4432f240.jpgキューバ生活の最後の方は、新しいレストランがあちこちにできて、かなり外食生活も充実したものになりました。

その中で今日紹介するのは、レストランではなくバーです。
Vedado(ヴェダード)地区にある、1軒家の2階部分がまるごとバーになっていて、とっても落ち着いた、そしておしゃれな造りになっている割と新しいスポットです。

バーなのできちんとした食事はできませんが、ちょっとつまめるものはいろいろと置いてありました。
値段は覚えていないし、今となってはお店に再度行って調べることもできませんが、ハバナの普通のレストランなどで飲むドリンクの値段だったと思います。
なのでダイキリが5CUC(約¥400)くらいだったでしょうか...。

店内は写真のように、かなり証明がおとしてあります。
壁はレンガがむき出しになっていて、いい感じ。
キューバ人アーティストの絵が、あちこちに飾ってあるのも特徴的です。
このアーティスト、名前は忘れてしまいましたが、アメリカのドル札のような構図で、真ん中にチェ・ゲバラやマリリン・モンローなどの肖像画を入れる絵をよく描いています。
(写真の壁にも貼ってあるのが見えますか?)

音楽は落ち着いた感じのジャズとかがかかっていて、この空間にいるとまるでキューバにいる感じがしなかったのがとても新鮮でした!
まるで青山やニューヨークとかの隠れ家的なバーにいる感じ。 

こうしたお店が出来始めたのは、本当に2011年頃からのことでした。
いろいろな規制が緩和されたり、外国人だけでなくて、こういうお店でお金を使うキューバ人の層が増えて来たことも理由でしょう。
恐らく私がキューバを出た後も、あちこちで新しいお店がオープンしているはずです!
現にミラマー地区に、マリアッチ(メキシコの音楽団)の演奏がきけるメキシコ料理のレストランもオープンしたそうですよ〜!

ますますおもしろいスポットが増えている様子のハバナ!
とっても懐かしくなりました〜。










Madrigal (マドリガル)
Calle17 e/2 y 4  #809 Alto

ジョン・レノン公園のすぐ近くです。
テラスにも席があって、そこから公園のほうや街の様子を眺めるのもまた格別! 

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