ルネサンスのセレブたち

歴史・美術・本。ネクラな趣味に生きるローマ在住ジャッポネーゼ

コロンブスが書いた「アメリカ大陸発見」の手紙

コロンブス
1519年にセバスティアーノ・デル・ピオンボ ( Sebastiano del Piombo ) によって描かれたコロンブスの肖像画。


先日も申し上げた通り、仕事が立て込んでおりましてブログはほぼ休止状態です。
申し訳ございません。
今朝、ボローニャに出張した夫から「これは読んだほうがいいよ」というメッセージが。
なんと、コロンブスが「アメリカ発見」について触れた手紙が本日ローマでお目見えだそうです。
短い記事でしたので、仕事の合間にさらさらっと訳します。


フィレンツェから盗まれアメリカで見つかったコロンブス ( Cristoforo Colombo ) の手紙が本日、ローマで行われる会議に登場します。
コロンブスが「アメリカ大陸発見」について書いたといわれるこの手紙、本日11時からアンジェリカ図書館 ( Biblioteca Angelica ) において美術遺産保護部隊 ( Carabinieri per la Tutela del Patrimonio Culturale ) の隊長マリアーノ・モッサ ( Mariano Mossa ) 、文化財文化活動省大臣ダーリオ・フランチェスキーニ ( Dario Francheschini ) 、アメリカ合衆国大使ジョン・フィリップス ( John.R.Phillips ) 臨席のもと、公開されます。

この手紙は、1492年にコロンブスがアメリカ大陸を発見したことを受けて、本人が1493年に書いたものでその歴史的価値は計り知れないといわれています。

この会議の主催理由として、まず二国間の協力のもとに歴史的価値のあるものの調査が進められることの意義、文化遺産の不正取引の取り締まりの重要性、などがあげられており、文化遺産の保護について国境を越えて話し合う必要性を強調しているようです。


詳しいことはまだなにも発表されていません。
しかしいつ、フィレンツェからこんな歴史的価値のある手紙が盗まれたのでしょう。
しゃあしゃあと盗んでおきながら、「二国間の協力」などと言われてもなんだかしっくりこないお話ではあります。
また続報がありましたら記事にいたします。





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ヴェローナで盗まれた17作品、ウクライナで見つかる!

tintoretto
ウクライナで無事保護された作品のひとつ、ティントレットの『サムソン』。そのほかにもルーベンス、マンテーニャ、ピサネッロなどなど大作が17作品も盗まれた歴史に残る盗難事件でした。



2015年11月19日にヴェローナで発生した盗難事件、一時は作品の帰還が絶望視されていましたが、なんと盗まれた17作品すべてがウクライナで発見されました。

実は今仕事が立て込んでいて、ブログはしばらく休止しようかと思っていたのですが、これを読まなくては寝ることなどできません。


それではいってみましょう。続きを読む

ヴァティカンで見よう 真夏の夜の夢

liberazione san pietro
ラッファエッロが1514年ごろに描いた『聖ペテロの釈放』。牢の外には月が見えて、天使たちが発する光が美しいこの作品は夜の情景です。このように美しい夜をヴァティカン美術館でお過ごしください、とヴァティカン美術館館長が述べております。


ヴァティカン美術館館長アントニオ・パオルッチ ( Antonio Paolucci ) は、5月6日から美術館の夜間開館を実施する、と発表しました。
ラッファエッロがが描いた『聖ペテロの釈放』のような美しい夜を、と記事にはありました。

詳しいところをお伝えいたします。

ヴァティカン美術館館長によるこのありがたいはからいは、5月6日からと7月29日まで、9月2日からと10月28日までの二回にわたって実施されます。
この期間は金曜日の夜に限り、ヴァティカン美術館は23時まで開館しているそうです。 ( 入場は21時30分まで ) 。
パオルッチ館長の意図は、なるべくローマ市民にこの機会を利用してヴァティカン美術館を訪れてほしいとのことで、地元でありながらなかなか長蛇の列に並んで入館する気が起こらないローマっ子へのプレゼント、といったところ。

さらに美術館では、サンタ・チェチーリア音楽院とイタリア国立音楽委員会( Comitato Nazionale Italiano Musica ) が提携しコンサートも行われます。
世界各国の音楽、ピアソラのタンゴからロシアの合唱、ジャズなどがヴァティカン美術館内グレゴリアーノ館 ( Museo Gregoriano Profano ) で演奏される予定。

「これを ( 夜間にヴァティカン美術館内で美術と音楽に触れること ) を幸福といわずしてなんというのでしょう?」とパオルッチ館長は語っています。







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炭化したパピルスの解読技術

papiro arrotolato
炭化してしまった巻物。これまでは炭化したパピルスは、細心の注意を持って一枚一枚はがしていかないと読めなかったんだそうです。それが、最新技術によりこのまま解読可能になりました。




本日のローマの新聞は、英国プレミアリーグのレスター優勝で埋まりました。
昨夜はローマ対ジェノアの試合もあったのに、そんなニュースはそっちのけでレスター優勝のニュースが新聞を埋めたのは、レスターの監督がローマ出身のクラウディオ・ラニエリであったからです。
ローマは下町テスタッチョの出身のラニエリ、過去にも監督としてかなりいいところまではいっていたのですが、リーグ優勝の経験はこれが初めて。レスターにとっても、クラブ創立132年目の快挙でした。
英語でのインタビューは、まるで喜劇俳優のようなのほほんとしたやり取りと独特の笑い声がほほえましいのですが、イタリア語になるとチャキチャキのローマ弁になります。
しかし、運にも才にも恵まれた今シーズンのラニエリ監督、いい顔をしているなあとインタビューを見ながら思いました。
彼は下町の肉屋の息子です。そして、レスターの優勝がかかっていたトッテナムとチェルシーの試合が行われていたころ、彼は96歳の母親に会いにイタリアに帰省中であった、というエピソードも人々に親しみを感じさせました。イギリスの新聞にも「マンマ・ミーア、ラニエリは優勝の可能性の瞬間はマンマを訪問中」と書かれていました。
というわけで、ラニエリの実家があるテスタッチョでも、彼の偉業をたたえたフェスタを企画中なんだとか。

話は飛んで。
新聞にも歴史雑誌にも載った少し前の記事です。
西暦79年に起きたヴェスビオ火山の大噴火で、周辺の町は火山灰に埋まりました。
その際、多くの書物も犠牲になりました。焼失はしなかったものの、火山灰の熱で炭化してしまった巻物の書物が、新しい技術により解読可能になるかも、というニュースです。
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今日は何の日 5月2日 レオナルド・ダ・ヴィンチの命日

leonardo autoritratto
本日はレオナルド・ダ・ヴィンチの命日です。1519年、67歳でフランスのアンボワーズで死去。亡くなる4年ほど前に描かれたとされるこの自画像は文句なしに美しいと思います。彼の才能は広範囲すぎて理解できませんが。





月曜日の私は忙しい。

週末に仕事をするので、月曜日は朝から家事に追われます。
本日5月2日がレオナルドの命日と知ったのは、買い物に行く車の中のラジオでした。
亡くなったのは1519年。67歳でした。
ラジオでは、レオナルドが書き残したといわれる一文を紹介していました。

La pittura è una poesia che si vede e non si sente, e la poesia è una pittura che si sente e non si vede.

「絵画とは、目で見る詩である。詩とは、耳で聞く絵画である」。

日本語にするとよけいに意味深長になるこの一文が、ラジオで聞いた後は頭から離れませんでした。

私は自分で絵は描きません。
なので、レオナルドの描いた絵はまったく根拠もなく眺めます。好きか嫌いか、といわれると絵画についてはあまり好きではありません。素描や彼が残した膨大な手稿は好きですが。

が、文章は私はシロウトでも書きます。
だから、レオナルドが書いた文章は、余韻として頭に残り色々なことを考えさせてくれます。
たしか、赤毛のアンも「ほら見て。私にはあそに詩が見えるわ」ときれいな景色を見て言うシーンがありました。まったく想像力のない友人のジェーンが、「アンの言っていることがわからない」とぼやくのが印象的でしたが。
レオナルドが創造したのは、なにも絵画や設計図だけなのではなく、文章も立派に作品になりうるのでしょう。
「どこから手をつけていいかわからない万能の天才」も、自分の趣味の分野からなら近寄れるかも、と思った本日でした。

それでは今から娘をプールに連れて行きます。









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ナチに強奪された3作品がミラノで見つかる

tre opere
70年ぶりに保護された3作品。左から、バルドヴィネッティ作『三位一体』、チーマ・ダ・コネリアーノ作『聖母子』、ジローラモ・ダイ・リーブリ作『キリストの割礼』。イタリアという国の所有ということになっているこの三点、居間に飾っていた二人は隠匿罪で取り調べを受けています。



イタリアから芸術作品を強奪したのはナポレオンだけではありません。
1944年、ナチの武装親衛隊 ( Waffen-SS ) はルッカ近郊の町からフェリックス・ボルボン=パルム公所有の美術品を盗み出していました。

戦後、フェリックス公が所有していたお宝の大半は元に戻ったのですが、今回見つかった3作品だけは行方不明になっておりました。

イタリア語の記事と英語の記事では伝えるところが微妙に違っておりますが、私はイタリア語の新聞記事を要約してみます。

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詩聖ダンテの睡眠障害

dante firenze
15世紀のフィレンツェで活動した画家ドメニコ・ディ・ミケリーノ ( Domenico di Michelino ) が描くダンテとフィレンツェの街、地獄、煉獄、天国。ダンテの『神曲』には、近代になって病気と認められた「ナルコレプシー」の症状が記されているのだそうです。



ここ数日、真冬のような寒さが戻っています。
衣替えをしようと思っていた矢先のこの寒さ、ヒートテックもコートもしまえないまま、暖房まで入れて過ごしています。

最近、ある日本のサイトに寄稿する機会がありました。
イタリアの新聞記事から興味深いものを選択し訳して寄稿する仕事だったのですが、このダンテの記事は「日本人はあまり興味がないから」と訳す前に却下されたものです。
あちらに載せないとなれば、私がブログに書いても問題ないだろうと思い、新聞記事や歴史雑誌に載ったこのテーマを今日は書いてみようと思います。

チューリッヒ大学の研究チームが、「ダンテは睡眠障害であった可能性が高い」と発表したのは今年の2月でした。
おこがましくも、私は不眠症です。
睡眠障害にもいろいろあるようで、わたしの不眠症と詩聖ダンテの症状は異なるようですが、真面目な研究発表でしたので、専門用語と格闘しながら読んでみました。

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ワインを飲む骸骨

scheltro
トルコ南部のハタイで見つかったモザイク。骸骨の手にはワインのグラス、アンフォラとパンらしきものが傍らに描かれています。人生を謳歌する骸骨です。


イタリアは3連休でしたが、我が家では珍しく娘が熱を出していて、おまけに冬が戻ったような寒さなので家に閉じこもっております。

日課で新聞を読んでいたら、こんな愉しいモザイク発見のニュースが。

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モナリザのモデルは男女二人!のニュース

monnalisa
有名すぎるモナリザ。この肖像画には、男女二人が描かれている、というのが今回の研究発表の主旨。



レオナルド・ダ・ヴィンチのニュースは、十中八九は眉に唾をつけて読まなければなりません。

今回の記事も紹介する価値があるのかないのか、私にはわかりかねますが、過去の記事にも関係しているので一応ご紹介まで。

2010年に、モナリザの瞳の中に文字を見つけた、と発表した環境・歴史・文化財再評価委員会 ( Comitato Nazionale per la Valorizzazione dei Beni storici, culturali e ambientali ) が、今回フィレンツェのサンタ・オルソラ教会 ( Chiesa di Sant' Orsola ) で公表したのが「モナリザのモデルは一人ではなく、男女一人ずつを使った」というものです。

「モナリザは両性具有だった!」なんてセンセーショナルなタイトルもあった英語、イタリア語で発信されているニュースをまとめてみました。




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春の夜のたわごと

fave
毎度お世話になる『健康大全 ( Tacuinum Sanitatis ) 』より。ソラマメの収穫。



最近の我が家はほぼヴェジタリアン生活なので ( 別に宗教上の理由でもなく動物愛護という気高い意識からでもなく、ただ健康のためです ) 、買ってくる野菜の量が尋常ではありません。
そして野菜は食べるまでの処理に時間がかかるので、季節を感じながら森の一画の市場で野菜を買うのは楽しいのですが、それを家に帰ってきて冷蔵庫にしまい、その日に使う野菜は根っこをとったり洗ったり皮をむいたりがめんどう。
なにしろ「ほうれん草をちょうだい」とおじさんに言うと、スーパーサイズのビニール袋が破裂するんじゃないかと思うくらい入れてくれるのです。これを洗い、根をとり、鍋をふたつ使って茹でるのは大変な作業になってしまいます。
葉物の野菜の悔しいところは、これだけ頑張って大量に調理しても、出来上がりは「え?」と思うくらい量が減ってしまうところ。

日本では春といえばフキノトウが懐かしいのですが、こちらでも春を感じるアスパラとかソラマメなどなどおいしいものはたくさんあります。アーティーチョークはそろそろ終わりで、大好きなので買っても以前のような柔らかさがありません。
ズッキーネはおいしくなってきましたが、私が大好きなのはズッキーネの花の部分で、芯をとった花をさっと炒めてパスタに絡めるのは非常に美味。花の中にモッツァレッラチーズを入れてフライパンで焼いても大変おいしい。
イタリアも春キャベツはおいしいので、娘は生でバリバリ食べます。
彼女はグリーンピースやインゲン豆も大好きですが、ソラマメは食べません。
私はソラマメはペコリーのチーズと一緒に生で食べていると、かっぱえびせんのごとく止まらなくなります。

最近記事にしたいなあと思うテーマは、とにかく長くなりそうなものばかりで、独身を謳歌する春の夜でも書く気になれずにおります。
というわけで今日は軽すぎる記事を書きます。

過去の記事に、マエストロ・マルティーノという愛すべき名前の料理研究家について書きました。
彼が残した「ソラマメとハープのスープ」をご紹介します。

マエストロ・マルティーノは、当時の貴族たちが山ほど調理に使っていた高価な香辛料ではなく、身近なハープを使うことを奨励した人です。
このスープにも、彼の真髄が表れております。


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