Vittoria_Colonna
1525年頃にミケランジェロが描いたヴィットリア・コロンナ。ミケランジェロ50才、ヴィットリア35才。さて、ミケランジェロはどこにいるでしょうか。


体調はすっかり良くなったので、もう一つ記事を更新です。

数日前に気になっていたニュースがあったので、久々にミケランジェロの記事です。

ミケランジェロが心酔し、作品の中にその姿を映したといわれるヴィットリア・コロンナ。
ミケランジェロが描いたヴィットリア・コロンナのデッサンに、なんとミケランジェロの自画像が描かれていた、と発表されました。
が、その格好を見ると「なぜ、このポーズ?」とつっこみたくなりました。

とりあえず、美術ニュースのみならずイタリアの新聞紙面を飾ったその概要をまとめてみます。
ミケランジェロが50歳の時に描いたといわれる『ヴィットリア・コロンナの肖像』は、現在は大英博物館が所有しています。当時ヴィットリアは35歳。

彼女の腹部に、ドレスに隠れるようにして描かれている小さな男性、これが今回問題になっている「ミケランジェロの自画像」です。
「Clinical Anatomy」に掲載された記事は、ブラジルのシエンシアス・ダ・サウーデ・デ・ポルト・アレグレ国立大学によるもので、この研究チームは1年ほど前にミケランジェロが設計したフィレンツェにあるメディチ家礼拝堂やヴァティカンのシスティーナ礼拝堂のフレスコ画に、卵巣や子宮といった女性の臓器を描いていたと発表して話題になったこともあります。(私にはこじつけにしか見えませんでした)。ご覧になりたいかたは、こちらで見られます。
数年前には、こんなニュースもありました。

そして今回「発見」されたミケランジェロ像は、1509年にミケランジェロが友人のジョヴァンニ・ダ・ピストイアに贈ったソネットの傍らに描かれた「自画像」とよく似ているのだそうです。

ジョヴァンニ・ダ・ピストイアに贈った「自画像」はシスティーナ礼拝堂のフレスコ画の人物を思い起こさせるような直立で描かれています。一方、今回発見されたヴィットリア・コロンナの中に描かれた自画像は、お辞儀をするかのようにお尻をこちらに向けて体を大きく曲げているのが特徴。

Vittoria_Colonna
わかりますでしょうか。お尻を左側に突き出して、深くかがみ込んでいる人物が。足から探すとわかりやすいです。ブラジルの大学は、これがミケランジェロの「自画像」であり、「サイン」の代りだと主張しています。さらに、ここから当時のミケランジェロの健康状態まで探ろうという野心まで持っているようで(絶句)。


ポルト・アレグレ国立大学の研究チームは、この自画像は一種の「サイン」ではないかという説を発表しています。
そして、50才前後のミケランジェロの体型や健康状態をさらに調査するとも言っています。
また、当時の芸術家たちには多くの制約があり、その制約の一つに作品へのサインができなかったのだとか(ホント?)。
大学では、これこそがミケランジェロが隠し描いたシンボルを発見する第一歩だ、と鼻高々のようです。


しかし、なにを好んでこんなヘンテコリンな格好の自画像を、憎からず思っていた女性の自画像に描くのでしょうか。
ミケランジェロほどの天才ですから、なにかそこに深い意味があったかもしれませんが、私にはピンと来ない記事でした。
それにしても、アメリカ大陸の学者たちはミケランジェロの作品の中に「暗号」とか「秘密」とか「隠されたシンボル」とかを探すのが本当に好きだなあと実感。

せっかくブログを更新するのなら、もうちょっとマシな記事を選べば良かったと、読んで書いてから後悔いたしました。すみません。


そういえば先日、本当に久々にヴァティカン美術館に行ってシスティーナ礼拝堂のフレスコ画を見てきました。
若かった私が見たミケランジェロのフレスコ画は、なんだか怖くて恐ろしかったけど、年齢を重ねてからみるミケランジェロには男らしい魅力を感じて、ほっこり守られている気分になりました。
あの天井画のものすごい立体感は、ともに描かれている画家たちの作品がのっぺり見えてしまうほどで、やっぱりローマにはミケランジェロがいてくれないとと思った次第です。
偏屈で怒りっぽくて気難しかったらしいけど、やっぱり好き。












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