本日は、先日のブログ「生理痛と排卵痛の原因は胃下垂だった!!」に対するコメントで、「胃下垂は鍼灸で治りますか?」という質問があったので、私なりの解答を書きたいと思います。

まず、胃下垂は、胃が通常の位置より、下に下がった状態のことを言います。

下に下がる原因としては、胃や食道を作っている筋肉が弱い、または、その周りを固める脂肪が少ないなどが、考えられています。

この考えは、東西両医学とも同じだと思います。

しかし、東洋医学では、さらに、違う捉え方をします。

西洋医学では、体内が陰圧であるということが言われていますが、東洋医学では、さらに陰気と陽気で支えあっていると考えています。

陰気とは、下降性の、しっかりした、固定力のある、身体を維持するための気です。

陽気とは、上昇性の、活動的な気で、身体を動かすための気です。

そして、どちらかというと、陰気は冷たい、陽気は温かい気のことを言います。


五臓六腑という言葉を聞いたことがあると思いますが、この五臓とは、肝臓、心臓、脾臓、肺、腎臓のこと、六腑とは、胆のう、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦のことを言います。

三焦については、完全に東洋医学独特の言葉で、身体全体の気や水分(血液も含む)の流れを調整し、バランスを取る機能のことであり、臓器としての実物は存在しません。

従って、ここでは、三焦を除いて、五臓五腑として考えます。


五臓は、陰気を多くもった臓器で、五腑は、陽気を多くもった臓器。

そして、身体のどこに臓器があるかで、その臓器にどのくらいの割合の気があるかがわかります。


陰気は下降性、陽気は上昇性と、先に記しましたが、言葉の通り、身体の上にあるほど陽気が多く、下にあるほど陰気が多いということがわかります。

そこで、上から順に五臓五腑を並べ替えてみると、



五臓は、肺、心臓、肝臓、脾臓、腎臓

五腑は、胃、胆のう、大腸、小腸、膀胱



ということになります。

場所的や形的に難しい臓器もありますが、大体こんな位置関係にあるのが、通常の身体です。


これを見れば明らかな通り、陽気の多い五腑の中でも、胃が一番上に存在します。


要は、陽中の陽ということになります。


こう考えると、お腹の中では、胃が一番上になければならないはずが、胃下垂になると、下に下がってしまっている。

陽気は、上昇性の気です。

陽気が足りなくなってくると、上に上る力が足りなくなるということです。


従って、胃の陽気を上げるような治療を施せば、十分に治せるということです。


そして、この陽気や陰気を正しく導く治療方法が、鍼灸なのです。



ということで、コメントの質問に対する答えは、「胃下垂は、鍼灸で治ります。」



ただし、陽気が足りない(陽気不足)というのは、働きすぎや運動のしすぎで疲れが溜まっていたり、睡眠不足で疲れを回復していなかったり、ダイエットなどで食事を抜いていて栄養不足になっていたりすることで、起こります。

当てはまる人は、まず生活を改めることから始めましょう。

また、腹筋力、特に横隔膜のパワーが足りないと、胃のパワーも落ちますので、深呼吸、できれば腹式呼吸を行い、横隔膜を鍛えましょう。


これらの自己調整を、半年ぐらい頑張ってみて(長い年月かけて下がったものですので、時間はかかります。)、結果が思わしくない場合には、鍼灸を考えてみるというのがいいのではないでしょうか?



ちなみに、陽気(温かい気)を増やそうと、カイロや温湿布で直接温めるというのは、少し問題があります。

温かい=上昇性、というのが、陽気の特徴です。

しかし、カイロや湿布で臓器を直接温めても、臓器は上に上昇していこうとはしません。

なぜかというと、カイロや湿布を貼っているところが、一番温かいので、そこへ向かってしまうからです。


お腹が冷えた時に、貼るぐらいであれば問題ないのですが、常時貼っていると、胃がカイロや湿布から離れなくなります。

冬のコタツみたいなものですね!

寒い日に、コタツに入ると、「もう出たくない!」ってなりますね!


こうならないために、生活に変化をつけ、筋力をつけ、自ら本来の位置へ、胃を導きましょう。

 
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 コメント一覧 (3)

    • 3. curehouse
    • 2009年02月14日 19:32
    • 5 bobserさんこんばんは。
      コメントありがとうございました。
      腹式呼吸で横隔膜を鍛えることは、他の臓器に対しても、とても良いことなので、頑張ってください。

      ただ、胃もたれと胃痛に関しては、胃下垂の問題とは違うところにあるかもしれません。
      。横音〜2時までしっかり睡眠を取っているか?
      濃い味付けのものを好んで食べていないか?
      コーヒーを空腹時によく飲んでいないか?
      ご嵜をしていないか?
      イ△泙螻まずに飲み込んでいないか?
      Χ腹でもないのに食べていないか?
      Э後すぐに動き回っていないか?
      ┐酒を飲み過ぎていないか?
      喫煙していないか?
      以上の項目のうち、ひとつでも当てはまる場合は、そこを改善することが先決です。
      とりあえず、自分自身で改善できる項目を挙げてみました。
      難しいかもしれませんが、チャレンジしてみてください。
    • 2. bobser
    • 2009年02月13日 22:42
    • こんばんは。
      勉強になります。私は胃もたれやら胃痛やらで悩むことが多く、胃下垂からはじまっていると思っています。腹筋がきくとよく言われているので、ちょっとは割れるまでになりました。しかし胃が気持ち悪くなるのはまだ腹圧が弱いのだと思います。
      今日から、腹式呼吸をして横隔膜を鍛えてみようと素直に思いました。ありがとうございました。
    • 1. まき
    • 2009年02月01日 19:32
    • 5 解りやすくありがとうございました^^

      やはり寝不足と、筋力不足を回復できるように、まず生活を立て直すのが一番ですね。
      コタツよりコメント中につき、湯たんぽも理解しました(笑)。

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