2006年06月19日

Top Of The World

(大阪の℃-ute FCイベントに行く人には、もしかしたらネタバレになるかもです)

今日の℃-uteイベントは本当に楽しかった。間違いなく今年最高のイベントだと思った。

言いたいことはいくつもあるようで、でも、いかにも「これが素晴らしかった!」と言えるようなものはなかったかのようで、言葉にしづらい。

とにかく最初からただただ緩かった。5mの幅の溝に10mのロープを張ったみたいな、そんなどうしようもない緩さが、(ライブを除けば)イベント全体を支配していた。そしてその緩さの中で、℃-uteのみんなはただただありのままだった。虚飾のないありのままの彼女らだった。

どこまでも自分自身の世界を持ち続けているサッキーや、はしゃぐオカールや、いつもどおりきちっとしていて、でも時にキツいことを口にしてしまう舞美さんや、一寸もその表情を崩さないまま歌い踊る梅さんや、ライブの時に「Love Me Do!」と僕らに弾丸を放ってきためーぐるや、いつもどおり優等生だった愛理や、どこまでもつかみどころのないまいまいや、ようやく自己主張のできるようになってきた栞菜のこと。梅さんのドラムと愛理のコルネットを軸にした生セッションの素晴らしさは言うまでもなく。どれもこれもが「これが素晴らしかった!」と言えるようなものではなかったようで、でもそんな瑣末な一つ一つの可愛らしさの集積が、僕にこの上ない多幸間をもたらしてくれた。

ライブ前、間をつなぐためのVTRで、あの子たちが Cutie Circuit をやっているときの映像が流されて、ライブのときのMCで、誰がいったかは忘れてしまったのだけれど、「Cutie Circuitをこれまでやってきて…」みたいなことを行ったとき、ああ僕はこの子達とここ一月ぐらいずっと一緒にいたのだ、と思ったら、なんだかとても感慨深かった。

それらの曲が僕自身の好みにあっているかはあえて今は言わないとしても、今までまわってきた関東近郊各所のイベント、そしてそのたびに聞いてきた「まっさらブルージーンズ」「即抱きしめて」「わっきゃない(Z)」、それらはみんな僕の思い出の一部で、そしてそれを今回のミニライブでまた聞くことが出来た。

特に、今まで決まってライブの最後に聞き続けていた「わっきゃない(Z)」が本当に感動的で、最初に一発打ち鳴らされるシンバルの音、僕にはあの音がもはや運命的な響きをさえ帯びて聞こえる。あの音が鳴り響き、そしてストリングスの音が入ってくるその瞬間に、その瞬間の全てが多幸感に染められるような気さえする。

あの子たちを好きなことは本当に正しいことなのか、そんな思いに僕はここ一週間ぐらいずっととらわれていて、それに輪をかけるように日常の出来事に対して僕が感じてしまう憂鬱、そんな疑いと迷いと憂鬱と落ち着かなさの混じった重い気持ちを抱えたままのイベント参加だった。そんな僕の迷いを、もしかしたら今この瞬間だけだとしても、あの子たちは振り切らせてくれた。あの子たちを見続けることは間違いじゃないと、僕にそう思わせてくれた。

何か、これもうまく言葉では言えないのだけれど、もっとあの子たちを見ていたいと、そしてそう僕が思うことは間違ってはいないのだと、そのことを改めて知らされ、許されたような気がしている。

「わっきゃない(Z)」の、「憧れのデートはまだお預け」という一節が、今回特に僕の心を射抜いた。あの子たちのことが好きで、でもあの子たちはまだインディーズの所属とかそんな感じのポジションで、それこそ「デートはまだお預け」で、でもあの子たちが本格的にデビューし、歌番組にもライブにも出るようになったら、そのデートは実現ということになってしまう。「わっきゃない(Z)」という曲は、そんな、僕たちの過渡期の関係を歌った歌なのではないか、そんなことを僕は思った。こうやって、イベントが開かれるたびに、朝早くから駆けつけて、長いこと並んで、そうまでしてでもあの子たちのことを追い続けたかった、そんなここ一月の僕たちのことに関して、「わっきゃない(Z)」という曲が、まるでアンセムのように響いているような気がしたのだ。

「憧れのデートはまだお預け」で、もしかしたらあの子たちは遠からずメジャーでのデビューを果たすのかもしれない。もしかしたら、その瞬間に、「わっきゃない(Z)」という曲は存在価値をなくし、そしてずっと葬られてしまうのかもしれない。だけど、それでいいとさえ今日僕は思った。「わっきゃない(Z)」が、もしかしたらこの瞬間を最後に聞けなくなってしまうのかもしれない、でもそれでもいいとさえ僕は今日思った。

あの子たちの成長を、絶え間ない獲得と喪失の過程を、
ありがちな涙と悲しみの美辞麗句で飾るな。
今この瞬間もあの子たちは呼吸し、成長し、生きている。
あの子たちの喪失に甘い涙を流す前に、
今この瞬間に存在するあの子たちのことを、即、抱きしめろ。

そんなことをさえ感じたイベントだった。


――――


帰りの電車で例のごとく寝過ごしそうになるも、新宿に着く前、代々木で無事目を覚ましたり、駅でポケットの鍵裂きから家の鍵を落として、そのまま帰りそうになるも(そのまま帰ってしまっていたらかかなりやばかった)、拾ってくれた人がいたり、まるで今晩は、全てが幸福な秩序の上で回っているような気さえする。

僕と、そして、あの子たちにも安らかな夜を。

2006年03月09日

今、℃-uteは初期衝動に満ちている

06年ハロコンめーぐる


06年ハロコンオカール


06年ハロコン愛理


 以前、今年のハロコンで「わっきゃない(Z)」を歌い踊る℃-uteの動画を見せてもらって、また、今年のハロコンのライブ写真を見て、そして思うことなのだけれど、今一番、歌い踊ることの原初的な喜びに満ちているのは℃-uteのみんなだという気がする。

一番最初の作品が、初期衝動ゆえに他の作品よりも一段優れるという例は音楽ではいくらかあって、今の℃-uteもその状態にあるのだと思う。もちろん、その「一番最初の輝き」だけを絶対視するのは危ないのだけれど、何にせよ、今℃-uteをよく見ておくべきである、そのことは事実だと思う。
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