韓国が仲介して、アメリカ大統領と北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の主席のトップ会談が5月頃に行われることになったという。アメリカ大統領が北朝鮮の主席と会談すると、史上初めてのことになるという。

 驚きだ。

 この驚きは、韓国の仲介の見事さや、米朝のコンタクトの進み具合の異常な速さに対して感じたのではない。

 北朝鮮の現政権の内政力や外交力の高さを、認めざるをえないと感じたからだ(だからと言って、独裁体制を認めようということはまったくないのですが)。

 前政権に比べると、飢饉の頻度なども低下し、内政は安定しつつあるように感じる。おまけに外交ではアメリカ、中国、ロシア、日本という周辺の大国を相手にして堂々と立ち回り、国が崩壊するどころか、アメリカを外交の自分の舞台にひきづりだしてしまった。

 民主主義でないから、つい偏見やバイアスで北朝鮮の政権を眺めてしまうのだが、これを独裁政権として認知して改めて分析すると、極めて高い政治力を有する独裁国家ではないかと考えられてしまう。

 仮に今が戦国時代で、戦国大名の一つに北朝鮮のような大名があったとすると、率直に大きな影響力を持つ大名にのし上がるのではないかと、つい思ってしまう。

 とはいえ、北朝鮮の周囲は敵性国家ばかりだったり、緊張関係のある国家ばかりだったりするので、冷静に考えると、まだ一波乱もふた波乱もありそうに思える。ただ、単に北朝鮮を「何を考えているかどうかわからないならず者国家」と呼ぶだけに終始するのは、かえって思考停止状態の戯言のように思えてならない気がしてしまう。