CVNひきこもり支援の集いのお知らせ

立ち寄ってくださってどうもありがとうございます。CVN(コミュニケーション・ボランティア・ネットワーク)という、主に長期ひきこもりの当事者や家族の支援の集いを埼玉県朝霞市で毎月開いています。2003年頃から活動しており、訪問サポートや個別相談、カウンセリング、若者の集い、家族教室などを催しています。主宰は石川清で、近著に「ドキュメント 長期ひきこもりの現場から」(洋泉社)などがあります。

2018年03月

移動の楽しさ、厳しさ

先月からこれまで、かなり移動が激しいです。

昨日から今日と札幌へ出かけ、明日の夜は羽田空港のカプセルホテル?に泊まって沖縄へ1泊。12日から24日まではフランス行きだったりします。

ちなみに先週は大分、その前の週は沖縄で、合間に2回、ひきこもり君と宿泊訓練をしていました。

とはいえ、もともと旅好きなので、札幌では温泉に入ったし、沖縄では黒島まで出かけたり、終日桜坂劇場で映画を見たりしたりして。(あ、これは暇ができた時や、いい島、いい宿探しの活動も兼ねてですが)

ちょっと時間が空いたら、古本屋や図書館にもよく出かけます。海外では路地裏歩きでしょうか。

ひきこもり君と一緒の時は、僕に付き合って同道してもらうこともありますね。

しかし、最近太り気味なので、合間にきちんと運動しないと。。。

4,5,6月のCVN家族教室のご案内です

 急に暖かくなってきました。ところで、4月7日(土)の個別面談の午後8時から空きが出ました。もし急ぎで個別面談を受けたい方はお知らせください。
 

 CVN家族教室は4月29日(日、会議室。個別面談のみ和室で、空きなし)、5月20日(日、会議室、空きなし)、6月17日(日、会議室、若干空きあり)に朝霞市の弁財市民センター(JR武蔵野線北朝霞駅、東上線朝霞台駅から徒歩10分。朝霞台駅南口出て右側の武蔵野線高架下を南の府中方面へ向かって歩き、二つ目の信号右側。角につけ麺屋「銀」)で開催します。午前9時から午後1時半までは個別面談(要予約。50分3千円)、家族教室は午後2時から5時半の間で(参加費1家族1千円。予約不要でどなたでも参加自由)、終了後少し茶話会をしています。午後6時半以降は若者の集い(無料。人生の楽しみ方 や悩み方?など話し合います)を開きます。家族教室では情報交換、コミュニケーション講座、ミニゼミをやります。
 

 4月7日(土、和室、午後8時に空きあり)、5月12日(土、和室、空きなし)、6月2日(土、和室、空きあり)の午前9時から午後9時(要予約、同上)まで個別相談の日を設けています。場所は弁財市民センターで、メールか電話で事前に予約が必要です。最近個別面談が混み合い、急ぎの相談を希望の方は別の日に随時入れることもできます。ご連絡ください。
 

 会場1階のホワイトボートの場所の表示には「コミュニケーション・ボランティア・ネットワーク」と書いてあります。1階ロビーにはベンチもあります。


4月29日(日)の会場は会議室です。

 ミニゼミのテーマは「強迫症状の予防と対策」です。今回は特に潔癖症状と、音への過敏な当事者の悩みの構造にしぼって話し合いたいと思います。潔癖の場合、今現在悩んでいる当事者もいれば、ひきこもり期間が長引くにつれて発現することもあるので、それらの対策や予防を考えます。音への過敏は、本人の苦痛が極めて大きく、改善が簡単ではありません。その難しさや対策を話し合います。サブゼミのテーマは「親の過ち~転ばぬ前の杖~」について話し合います。


5月20日(日)の会場は会議室です。

 ミニゼミのテーマは「脱ひきこもりと性や恋愛」です。ひきこもりの若者にとって、性や恋愛は大きなモチベーションにもなれば、心の傷の一因ともなります。今回は脱ひきこもりに向けて、恋愛感情や性の意識をどのように発達、成長していけばいいか、考えます。サブゼミのテーマは「親のコミュニケーション力の向上~子供への忖度(そんたく)の修正」です。ひきこもりを抱える家族には少なからずの忖度しあう家族があります。その問題の修正を考えます。

3月25日の大分での講演要旨

3月25日には大分県大分市の方で講演をさせていただきました。KHJ親の会の大分県支部であるSTEPの会のお招き(会長は松本さんで、10年来の旧知の方です)でした。

大分では、昨年、ひきこもりに関わる不幸な事件が2つほど発生し、その裁判も今月には始まったりしているもので、関心も集めていたようです。

講演では、前半で僕のひきこもり支援の手法や考え方などの要点を簡単に説明した後、長期ひきこもりの若者がアジアなどへ旅行することで、何が変わるのか、どんなメリットがあるのか、など話しました。講演後は、参加者の方々と懇談する時間を持てて、けっこう個別の家族の相談をうかがうこともでき、僕の方もいろいろ勉強になりました。

翌日の大分合同新聞の朝刊社会面に掲載されたので、せっかくなので、その記事も添付させていただきます。 

別府の古い温泉旅館に泊めていただいて、古代の薬草サウナ(蒸し風呂)なども体験できました。ぜひまた来たいですね。安い宿やおいしい食堂も見つけたので、ひきこもりの若者と来れたらいいなと思っています。

(以下、レジュメの抜粋)

アジアがつないだ、ひきこもりとの接点


1 多様なひきこもりへの、多様なアプローチ

●ひきこもり3つの壁 ①孤立の壁 ②成長の壁 ③自立の壁

・孤立の壁:(支援)訪問、家族支援、安心感 (家族)“子供”→“大人”の部分の成長をはかる

・成長の壁:治療も検討。個性や長所を把握。家離れ、休息、楽しみ、対話、共同体験、学習

・自立の壁:就労や就学よりも、孤立状態の解消。友人、自信、家以外の居場所。
 

●タイプ⓪:思春期の孤立から長期化。精神疾患性は比較的小さい。

タイプ①:好不調などの波が激しい。調子のいい時は健常者並みの場合も。

タイプ②:自力で助けを求められる。居場所やデイケアで長期停滞するケースも。

タイプ③:助けを求められない頑ななタイプ。家族との交流や最低限の医療のケアはあることも

タイプ④:家族ともコミュニケーションがとれない。病識がない場合がほとんど。


※この辺は、僕がひきこもりの当事者やご家族を支援する際に、ちょっと気をつけていることです。医療に関わる前の時点での訪問がほとんどなので、症状や障害で分類することは、当初はしません(というか、できません)。上記のタイプを考慮したり、今どの辺の回復過程にいるのかを考えて、そのうえで環境、家族、本人へのアプローチなどを考えます。

2 アジアを歩いて、何が得られるのか。何が変わるのか。

・就労支援も生活保護も、既成の制度は十分なセイフティーネットとは言えない

・日本の貧困層の特徴:“他人と関わりたくない”“社会的なつながりを持てない”“排他的”

・フィリピンの田舎:低い自殺率、低い抑うつ症状率→地域の人のつながりがセーフティネットとして機能

・同じ釜の飯を食う体験→一生の友達:対等に向き合える多様な仲間に助けられる

・異文化を目の当たり→多数の“物差し”を吸収→視野が広がり、頑なさが消える

・“自分でする力”“休む力”“楽しむ力”“つながる力”“自信”“脳の活性化”などが獲得できる

・“強迫症”“インターネット・ゲーム障害““潔癖症”“人格障害”“逃避”“抑うつ”などが改善も

※ここでは旅行で得られるものを説明しました。ひきこもりが長期化していると、思春期などに本来すべきだったことをできないことがあります。そんな経験値の不足分を短期間で補えるところが、旅行療法のメリットでしょうか。その結果、自信や仲間を獲得し、人生の選択肢を増やすことができたりします。いくつかの症状や障害も改善することがあります。 


3 アジアを歩いたひきこもり(一部)

(2002)10数年ひきこもる男性と最初のアジアへの旅(1ヶ月半)

    中国の広州→桂林→昆明→西双版納→ラオス北部→タイ→帰国

(2005)他人と触れ合わずに生きたいひきこもりと(1ヶ月半)

    ベトナムのホーチミン→メコン→プノンペン→シアヌークビル→タイ南部→帰国

(2007)入院経験2回のひきこもりと(本人1ヶ月半)

    香港→広州→ヤンジャン(広州南部、石川帰国)→no guide→香港から単独帰国

(2016)長期ひきこもりの男性と シンガポール→インドネシア→マレーシア

(2011~)ピースボートでの洋上フリースクールでのナビゲーター(先生役)

・初めて笑う体験 ・多様なモデルとなる大人との出会い ・自分だけの体験→自信

・多文化体験→学習意欲(やる、という感覚)の発現 ・ホスピタリティーは最上の薬

※以上はこれまでにひきこもりの若者と海外旅行に行った際の一部の例です。旅行中に僕が目の当たりにした当事者の変化の様子も紹介しました(もちろん、プライバシーに配慮しての紹介であることは言うまでもありません)。 

CCI20180326大分合同新聞新聞記事
 

3月21日の若者の集い

 夕方6時半からの若者の集いでは、天気の悪いこともありましたが、全部で6人の若者が来てくれました。顔見知りの男性ばかりだったので、けっこうざっくばらんに、最近ではかなり深い話をしていたかもしれません。恋愛や性の悩み、旅の話など、話題は広かったかな。

 和室だったこともあって、ごろごろしながら歓談できるのでいいですね。

 若者の集いの後は、いつもの駅前の中華食堂で、11時過ぎまで延長戦をしていました。 

3月21日の家族教室「インターネット・ゲーム障害」

 今しがた、大分から戻ってきました。別府の蒸し風呂や、ボリュームいっぱいのとり天はなかなかよかったです。また今朝の大分合同新聞の社会面でも記事で取り上げていただきました。

 ところで、21日の家族教室についてのご報告ですが、あいにくの季節外れの大雪が降る荒天だったにもかかわらず、10家族の方々が参加してくださいました。

 この日は、今年のWHOの診断基準でも、精神疾患に定められる予定の「インターネット・ゲーム障害(ネット依存、ゲーム依存)」について取り上げました。

 ネット依存については、昨年の7月の例会でも取り上げたのですが、各種統計類も出てきたため、主にデータから見るインターネット・ゲーム障害と、その対策などについて話し合いました。

 また後半には、家族のコミュニケーションの工夫を考えるということで、声かけについて話し合いました。家族内でのコミュニケーションがうまくいかない家庭が多いですから。

 レジュメと内容の一部は、以下の通りです。

インターネットゲーム障害



インターネットゲーム障害

■急速な普及

・ビデオやゲーム機依存(90年代)→PCネットゲーム(2000年)→無料ゲーム(2005年)

 →スマホ、SNSゲーム依存(2010年頃)→2018 WHOで障害認定

・バランスを崩す恐れ ・表面的には穏やかになる傾向も

※ここでは前回までのおさらいを簡単にしました。長期ひきこもりの当事者の場合、時間や時代感覚が、ひきこもった時点で止まってしまうことがあります。ですからインターネットが普及する前は、ビデオやゲーム機に執着することがよくみられます。今もビデオで録画をしています。かさばるうえに、最近のビデオテープは値段も高いので、ちょっとたいへんですね。スマホやSNSへの執着が強くなるのは、やはり2010年以降のことでしょうか。何かに依存することで、不安や苦痛がちょっとまぎれることもあります。ですから、表面上は穏やかになっていたりします。(それがいいか、悪いかは、また別のことです)


■インターネット(オンライン)ゲーム障害とは

「ネットに接続できる機器やスマホ、ソーシャルゲーム、ゲーム専用機など電子画面を備えたデジタル機器とそのサービスに長時間依存したり、執着することで生じる症状を“物質関連障害および嗜好性障害群”に含める」(DSMーⅤ、要点)
 

・4つの依存的症状

①利用したい衝動をコントロールできなくなる ②ネット環境から離れると離脱症状(不安、悲しみ、イライラ等) ③現実の生活にマイナス(友人など失う、就労や就学が危うくなる等)

④耐性(ネットやゲームに費やす時間が増加する)
 

※他にも“日常の不安や無力感をまぎらすためにネトゲ習慣が増大”、“問題が起きると知りながら依存が進んでしまう”、“他の趣味や興味を持てなくなる”などの症状も報告されています。でもまあ、最近のゲームは確かについはまってしまうものが多いですからね(笑)。
 

・プレイ時間が1日10時間以上におよぶと障害として深刻

・有病率は中国や韓国、日本など東アジア諸国で極めて高い。 ・12~20歳で最も高い

・アジアの青年(15~19歳)の有病率 男8.4% 女4.5%←ひきこもり内での有病率は数倍!

・学校での挫折、失業、結婚に支障。家族関係を希薄化させ、孤立化深刻。精神障害も合併することも

・子供では1割に背骨や足、膝などの運動器に障害。肥満や身体バランス低下の報告も。

・スマホを3時間以上使用する人としない人の間で平均して偏差値で10以上の差(中学生)


※DSMをはじめ、いろいろな情報を紹介しました。対策として、単純にゲームをさせない、というのは必ずしも良策ではないこともあります。ストレスがたまったり、家族関係がおかしくなってしまうこともありますから。いろいろな意味でバランスを取っていく方策を考えることがヒントかもしれません。


Ⅲ「声かけ」の工夫

・家族関係が皆無、もしくは疎遠な場合…「安心感」の構築を優先、態度や手法を変更

・家族関係が一応成立している場合…明るい、前向きな話題を提供。

・家族関係は比較的良好な場合…明るい話題+共同体験や行動の提案


※家族関係があまりにも疎遠だったり、あるいは普通に会話ができていたりする家庭もあったり、個々の家庭で状況が異なります。それぞれの家庭の状況に応じた声かけの仕方を考えて行きましょう。

 
ギャラリー
  • 2月27日の午後1時半から毛呂山で講演させていただきます
  • 2月2日に茨城県の鉾田市で「公開面接」に出向きます
  • 9月14日に茨城県鉾田市で講演をします
  • 「ドキュメント・長期ひきこもりの現場から」(洋泉社)の重版が決まりました
  • 6月6日の東京新聞朝刊の記事です
  • 6月6日の東京新聞朝刊の記事です
  • 6月6日の東京新聞朝刊の記事です
  • 「ひきこもり回復への3つの壁 〜2つの毒親とゆがんだトラウマ〜」2月24日愛媛県松山市で講演します
  • 「OUTREACH〜ひきこもり訪問記〜」と「ひきこもり世界を架ける」(コミキャン文庫4「まなぶ」所収)
メッセージ

名前
メール
本文