よく言われるように、日本人にとってインドでの時間管理は大きな問題である。 

日本人の時間感覚は電車に例えられる。つまり、完全に道筋が決められており、レールを外れることが無い。 進む方向は分かっているし、将来辿り着く駅は決して変わらない。 従って、予測・管理することが容易である。

それに対して、インドの時間管理はゴルフのようである。ゴルフボールを打った場合、良いショットになるか悪いショットになるか打ってみるまで分からないので、進んでいく道筋を完全に予測することは難しい。そのため、次のショットをどのように打つかは次のボールの位置を確認してから考えるべきであり、球を打つ前から次のショットについて長考することは時間の無駄である。何にしても、ともかく前に進むべきである。


おそらくこの違いは社会のリスクの高さに関連していると思う。日本のようにインフラや交通網が発達しており、周りのすべてが時間に正確に動いているようなリスクの少ない社会では日本のような管理は成り立つ。しかし、インドではいつ停電が起こるか分からないし、渋滞や事故、洪水などもよく起こるし、ただでさえ色々な設備がよく故障したり、担当者が食中毒で休んだり、そもそも仕事に対するプロ意識の低さ等々…リスクだらけで計画通りに進むことの方が少ない。

このような社会で日本式の管理を持ち込むと、ほとんど毎日のように工程見直しが発生し、状況の聞き取りをして工程表を見直しをしてそれを日本に報告しているだけで1日が終わってしまうこともしばしばである。このような管理の仕方は、まさに球を打つ前から次のショットのことを考えるやり方であり、インド人にとって理解できないことだと思われる。

工程が遅れ始めると日本の本社への報告要求が毎月から隔週→毎週→隔日とどんどん厳しくなっていくのだが、そんなことをする意味がインド人には理解できないし、ますます仕事が進まなくなるだけであることが多い。日本に報告しても結局大した援助はもらえないので、むしろこちらが困っているときだけ連絡するから、それに対して素早いレスポンスが欲しいと思う。

より良い仕事のためには日本人もインドの状況をよく知り、適応すべきである。


にほんブログ村 外国語ブログ 中国語へ           ←クリックして頂けると喜びます
にほんブログ村      人気ブログランキング