CoQ10摂取に加齢臭抑制効果のあることが発見された!

519日に発売された『本当は健康寿命が短い日本人の体質』(宝島社)はアマゾンの本の売れ筋ランキングの医学カテゴリーと老化カテゴリーにおいてベストセラー1位を4日間続けるという、おかげ様でいい売れ行きを示していますが、私の最も伝えたかったことは「健康寿命が短い日本人の体質にはヒトケミカルの摂取が必要だ!」ということでした。

 

そのような中、三大ヒトケミカルの一つであるコエンザイムQ10CoQ10)に体表ではなく体内から放出される“おじさん臭”とも言われる加齢臭の原因物質であるノネナールの発生を抑制する効果のあることが資生堂の研究グループによって世界で初めて発見され、20173月に日本補完代替医療学会誌(第14巻第1号、P17-P22)に報告されました。原著は「コエンザイムQ10摂取が高齢女性の皮膚ガス中の加齢臭成分ノネナールに与える影響」というタイトルです。

 

三大ヒトケミカルとはヒトの生体内において生産され、60兆個の細胞にあるミトコンドリアにおいてエネルギーを作る際に欠かせない成分でCoQ10R-αリポ酸、そしてL-カルニチンのことを示しています。
2017061501















だた、この三大ヒトケミカルは残念ながら20才を境にその生産量が減少し、その結果、加齢とともに、ミトコンドリアにおけるエネルギー生産量も減少していくのです。

 

その三大ヒトケミカルの一つであるCoQ104週間摂取したところ、肌から放出されているノネナールの濃度が23割減少し、加齢臭が顕著に抑制されることが判ったのです。

 

2001年に資生堂は加齢と2-ノネナールの関係を論文発表しています。その論文では加齢とともに増加する体臭成分として2-ノネナールが関係していること明らかとしています。

 

2-Nonenal Newly Found in Human Body Odor Tends to Increase with Aging

S. Haze et al, Jounal of Investigative Dermatology, 116(4), 520 (2001)

 

2-ノネナール量は、特に40歳以上の被験者において加齢とともに増加する傾向を示したとのことです。40歳未満と40歳以上の2群間においては、2-ノネナール量に有意な差が認められています。


2017061502















今回の報告では、おじさん臭として知られているノネナールですが、被験者としては6574歳の通院していない健常な日本人の高齢女性24名を対象としています。

 

試験品 はQHソフトカプセル (還元型CoQ10100mg、サフラワー油:194mg、グリセリン脂肪酸エステル:6mg)Q10ソフトカプセル (酸化型CoQ10100mg、サフラワー油:194mg、グリセリン脂肪酸エステル:6mg)、ビタミンEソフトカプセル (α-トコフェロール:134mg)、プラセボソフトカプセル (サフラワー油:270mg、グリセリン脂肪酸エステル:30mg)です。

 

試験方法 は被験者24名を6人ずつの4グループに分け、それぞれにQHカプセル、Q10カプセル、ビタミンEカプセル、プラセボカプセルを4週間摂取させる二重遮蔽試験を実施しています。そして、摂取前後に皮膚ガスの採取を行い、各群の体調と皮膚ガスの変化を比較しています。尚、ノネナールはノナナールで補正して比較しています。

 

その結果、ノネナール比 において、Q10群とQH群が試験開始前に対し、有意に減少しています。(Q10群;p<0.05QH群;p<0.01)QH群では、プラセボ群に対しても有意な減少となっています。(p<0.05)


2017061503















このように、酸化型CoQ10であっても、還元型CoQ10と同様に体内から発生するノネナールの減少効果が認められています。すなわち、CoQ10を経口摂取することにより、体内中の脂質の酸化を抑制し、皮膚表面から蒸散する皮膚ガス中に存在する体臭の原因成分ノネナール濃度が減少することが明らかとなりました。

 

ヒトケミカルのCoQ10の経口摂取が体臭発生に影響を与える可能性が示唆されます。


本当は健康寿命が短い日本人の体質(その9. 女性が男性よりも冷えやすい理由 )

201762日に宝島社から『本当は健康寿命が短い日本人の体質』という本が発行されることになりました。そこで、この『健康まめ知識』では、その内容の中で特に知っておいて欲しいことをセレクトしてお伝えしています。

 

今回は、女性が男性よりも冷えやすい理由』・・・です。

 

体熱は細胞の中でエネルギー代謝によって作り出されていますが、全身の細胞の中でも筋肉の細胞が最もエネルギーを作り出しています。筋肉は基礎代謝のうち3538%ものエネルギーを作り出しています。これは日本人の平均的なエネルギー消費量の割合で、筋肉が多い人ほどエネルギーが多く作られ、体温も高まることになります。日本人は欧米人などに比べて筋肉量が少ないので、それだけでも冷えやすくなっているのです。

 

筋肉量は男性のほうが多く、1日のエネルギー摂取量は平均すると男性は女性に比べて25%ほども多くなっています。日本人の女性で冷えを訴える人が多いのは、このことが大きく影響しています。筋肉が少ない分だけ、筋肉を動かして、消費エネルギー量を増やすという方法もあります。しかし、筋肉量の違いを補うだけの運動をしても、やはり女性のほうが体温は高まりにくくなっているのです。このようなことが起こるのは、女性の体には体脂肪が多いからなのです。

 

体脂肪というと、余分なエネルギーを蓄積しておく貯蔵庫という印象があるかもしれませんが、脂肪細胞の中には血液が送りこまれ、脂肪細胞の中ではホルモンや生理活性物質が作られています。これらの成分が脂肪細胞から出ていくのは血管で、この血管を通じて脂肪も出入りしています。女性は男性に比べて10%以上も脂肪細胞が多くなっています。そのために、脂肪細胞に送られる血液も多くなり、その分だけ体を温めるために使われる血液が減ることになるのです。

 

これは女性に限ったことではなく、男性でメタボリックシンドロームと診断されるほど内臓脂肪が多く蓄積されている人は、そこに血液が使われて、やはり全身を巡る血液が減ることになります。

 

体脂肪が多いと、「脂肪が厚いので冷えにくい」と思われています。分厚い着物を着ていれば温かいことから、脂肪が厚いと温かくなるという印象でしょうが、体脂肪が多いと体内で発生した熱のうち放射される量が減るために発熱量が少なくても冷えないようになります。最近になって太った人は、その体質にはなりきれていないとしても、以前から太っていた人は発熱が少ない体質となっているために冷えやすくなる傾向があるのです。

 

太っていると体が冷えるのには、他にも理由があります。内臓に脂肪が多く蓄積されていると、その脂肪が血管を圧迫することから血流が低下するようになります。脂肪細胞の中に多く脂肪が蓄積されていることは正常な状態ではないため、脂肪細胞の中に蓄積されている中性脂肪を分解して脂肪酸を血液中の放出するために、分解を進める働きがある興奮ホルモンのアドレナリンが多く分泌されます。その分泌は、脂肪細胞が正常な量に減るまで出続けます。アドレナリンには血管を収縮させ、血圧を上昇させる作用があるため、血流が弱まることになり、その結果として冷えることになるわけです。

 

体熱は肝臓でも多く作られています。肝臓は〝人体の化学工場〟と呼ばれるほど多くの化学反応を起こしていて、そのために多くの熱を発生させています。肝臓は体重の50分の1ほどの大きさがあります。日本人は欧米人に比べて体格が小さい分だけ、肝臓が小さく、その分だけ発熱も少ないのです。女性は男性に比べて体が小さいので、さらに発熱量が少ないことになります。

 

では、次回は、加齢で調整能力が大きく低下する』・・・につきまして、お話させていただきます。

本当は健康寿命が短い日本人の体質(その8. 肉類の脂肪が日本人は特に血液中で固まりやすい )

201762日に宝島社から『本当は健康寿命が短い日本人の体質』という本が発行されることになりました。そこで、この『健康まめ知識』では、その内容の中で特に知っておいて欲しいことをセレクトしてお伝えしています。

 

今回は、肉類の脂肪が日本人は特に血液中で固まりやすい』・・・です。

 

肉類を多く摂ると飽和脂肪酸の摂りすぎになるから血管に負担がかかり、これが動脈硬化のリスクを高める結果となることは知られていますが、日本人の血液の温度の低さが、肉類を多く食べることによるリスクを、さらに高めています。

 

日本人の血液の温度は3738℃となっていますが、それに対して羊は約44℃、牛と豚は約40℃、鶏は約42℃です。これらの動物に触れてみると体温の高さがわかります。羊や牛などに含まれる飽和脂肪酸は、その高めの温度の血液の中で溶けていますが、それよりも温度が低い人間の血液の中では固まりやすくなります。これが肉を多く食べると血液をドロドロになるといわれる理由なのです。

 

これらの肉類を多く食べてから数時間経つと固まった脂肪酸が血液の粘度を高くし、血液が流れにくくなります。そのために、血液によって細胞に送られる酸素や栄養素の供給が低下し、細胞から排出される二酸化炭素や老廃物の除去も遅れるようになります。

 

獣肉類(牛、豚、鶏など)が恒温動物であるのに対して、魚類は棲息する環境によって体温が変化する変温動物です。魚類は水温に合わせて血液の温度が変化して、温かな海でも冷たい海でも生き延びることができます。環境によって血液の温度に開きはあるものの、水の中に棲んでいるために人間の血液温度よりも低いのは当然です。その低い温度の中で溶けているのが不飽和脂肪酸ですので、それよりも温かな人間の血液の中では、さらに溶けやすくなります。これが魚を食べると血液をサラサラになるといわれる理由なのです。

 

日本人は飽和脂肪酸が血液中で固まりやすいのに対して、血液の温度が高めの欧米人は、動物の血液の温度に近いために、日本人よりも飽和脂肪酸が固まりにくくなっています。つまり、同じだけ脂肪が含まれた肉類を食べても健康被害が出にくく、逆に日本人が肉食を増やすと脂肪による健康被害が出やすいということなのです。

 

以前は高齢者の肉食は動脈硬化のリスクを高めるとの理由から、できるだけ減らすように指導されてきました。ところが、今では「高齢者は肉を食べろ」と言われるように、肉食を増やすことがすすめられています。これは日本人が血管の弱い体質で、高齢者になると特に動物性たんぱく質を充分に補っておかないと血管の老化が進むことが明らかになったからなのです。

 

しかし、肉類には脂肪が多く含まれており、日本人は脂肪を吸収しやすい体質であることを考えると、肉類なら何を食べてもよいとは言えません。同じ肉類であっても牛肉には動脈硬化のリスクを高める飽和脂肪酸が多く、豚肉は飽和脂肪酸が少なめです。それよりも鶏肉のほうが少なく、動脈硬化のリスクを考えるなら、飽和脂肪酸が少ない肉類がすすめられるわけです。

 

この例としてよく出されるのが沖縄県の肉食と疾病の話です。沖縄県は昔から肉食が盛んで、沖縄県は長寿日本一を誇っていましたので、肉食こそが長寿の秘訣と言われてきました。ところが、2000年(平成12年)に「26ショック」と呼ばれる大きな変化が起こりました。これは長寿県として過去に第1位であった沖縄県の男性の平均寿命が第26位と大きく下がり、そのギャップに沖縄県のみならず全国に衝撃を与えました。

 

2013年(平成25年)では男性は第30位、女性は第3位となっていて、これは「330ショック」と呼ばれています。その原因としてあげられているのは、やはり肉食の増加です。沖縄県は歴史的に肉食が多かったといっても豚肉が中心で、豚肉は動脈硬化のリスクを高める飽和脂肪酸が牛肉に比べて少なめで、不飽和脂肪酸が多く含まれています。それに対して今、沖縄県で多く食べられているのは飽和脂肪酸が多く、不飽和脂肪酸のほうが少ない牛肉となっているのです。これは戦後にアメリカに統治された関係で牛肉が多く食べられ、今でも牛肉が安く流通されていることと関係しています。肉類を多く食べていたから健康であったという考えは改めるべきであり、どんな種類の肉を食べていたかが重要なのです。これから私たちは体質に合わせて、どんな肉を食べるべきかを考えなければならず、そのヒントが沖縄県の食生活にあるのです。

 

では、次回は、女性が男性よりも冷えやすい理由』・・・につきまして、お話させていただきます。

livedoor プロフィール
カテゴリ別アーカイブ
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ