LDLコレステロール(LDL-C)は動脈硬化のリスクマーカーのとされていますが、本当にそうでしょうか?リポタンパクであるLDL-Cはコレステロールを全身の細胞に運ぶ大切な役割があります。コレステロールはホルモンや胆汁酸の材料になるだけではなく、細胞に運ばれたコレステロールはリン脂質とともに細胞膜、生体膜の維持に必要不可欠なものです。そこで、私はこれまで、真のリスクマーカーはLDL-Cではなく、小型LDLコレステロール(sd-LDL-C)であることを主張してきました。
そのように主張している私は、今年、2026年6月9日に健康診断があり、6月29日にその健診の結果報告書を受け取りました。結果、LDL-Cの数値が149mg/dLであり、基準値の60~119㎎/dLを大幅に超えており、スタチン服用を勧められる140㎎/dL以上なので、C判定(日常生活に注意を要し、経過観察が必要)となっていました。
LDLコレステロール値: 149㎎/dL
そこで、小型LDL-Cと正の相関のある血漿アテローム発生指数(API)を計算するために中性脂肪値とHDLコレステロール値(HDL-C)を確認しました。中性脂肪値は95㎎/dL、HDL-C値も95㎎/dLでしたので、これらの数値から、APIは0.00であり、心血管リスクは低いことが判明しました。尚、AIPが0.11未満の場合、心血管疾患のリスクは低く、011以上0.21未満の場合、リスクは中程度、0.21以上の場合、リスクが非常に高いとされています。
血漿アテローム発生指数(API): 0.00
アテローム発生指数を計算してみよう!
– ドクターシミズのひとりごと
さらに、普段は測定項目にない小型LDL-Cを実際に測定したところ、測定値は31.0㎎/dLであり、基準値である35㎎/dL未満であり、やはり、心血管疾患のリスクは低いことが確認され、APIと小型LDL-Cに相関のあることが示されました。
小型LDLコレステロール値: 31㎎/dL
また、せっかくの機会なので、小型LDL-Cと負の相関関係にあるアディポネクチンも測定してもらいました。
脂肪細胞から分泌されている善玉のサイトカインであるアディポネクチンは、長寿ホルモンとか痩せホルモンとも言われ、アディポネクチンを増やすことで、糖尿病予防、動脈硬化予防、肥満予防、がん予防となることが知られています。スーパー食物繊維であるα-オリゴ糖の摂取で、小型LDL-Cが減少し、アディポネクチンは増加します。
そこで、日頃からα-オリゴ糖を摂取している私のアディポネクチン量を調べたところ、測定値は13.2μg/mLと非常に高い数値でした。私が講演でよく使用するスライドをご確認ください。日本人全体のアディポネクチンの平均値は3.9㎍/mLです。そして、100歳以上の超高齢者のアディポネクチンの平均値は7.4㎍/mLで2倍以上です。このように、アディポネクチンが健康で長寿に不可欠な物質であることを示しています。私はその超高齢者の2倍に近いアディポネクチン量でした。
血中アディポネクチン量: 13.2μg/mL
アディポネクチンの高値と小型LDL-Cの低値はそれぞれ糖尿病と動脈硬化のリスク低減に大きく関与しています。私は、LDL-Cが高値ですので、本来であれば、スタチン系薬剤の服用を勧められるのですが、アテローム発生指数、小型LDL-C、アディポネクチンの測定値により、スタチン系薬剤の服用は避けるべきだと考えています。なぜなら、アテローム指数が低く、心血管リスクが低いにもかかわらず、LDL-Cが高いだけで、スタチン系薬剤を服用して、その副作用としてコエンザイムQ10の生合成の低減、アディポネクチンの分泌量減少、インスリン抵抗性増大により、糖尿病発症リスクが高まるからです。
私と同様にLDL-Cの値が高い方、スタチン系薬剤を服用するかどうか、是非、上記の数値を調べてください。小型LDL-Cやアディポネクチンを測定しなくても、HDL-Cと中性脂肪値(TG)でアテローム発症指数は確認できて心血管リスクは推測できます。
LDL-Cが少し高めの130㎎/dLだとしても、冠動脈疾患を発症する人もいれば、発症しない人もいるのです。その発症の原因が小型LDL-Cだからなのです。LDL-Cの量が130㎎だとして、その内、小型LDL-Cが20㎎/dLで残りの大型LDL-Cが110㎎/dLであれば、冠動脈疾患発症リスクは非常に低く、一方で、小型LDL-Cが50㎎/dLで大型LDL-Cが80㎎/dLであると、冠動脈疾患発症リスクは非常に高くなります。
実際に、冠動脈疾患患者の小型LDL-Cは非常に高い数値であることが確認されています。
したがって、健診でLDL-C高値が示された場合、HDL-Cと中性脂肪値(TG)でアテローム発症指数を確認しましょう。そして、その指数も高い場合は小型LDL-Cも測定しましょう。そして、小型LDL-Cも高値であった場合にスタチン系薬剤を服用しましょう。でも、その際には、必ずコエンザイムQ10サプリもお忘れなく併用しましょう。
最後に、小型LDL-Cを低減させるためには、αオリゴ糖6gを毎日、摂取しましょう。私自身、小型LDL-Cを低値に、アディポネクチンを高値に保てているのはα-オリゴ糖のおかげだと思っています。














