February 20, 2007

一澤帆布工業の跡目争い泥沼化

Yahoo!ニュース−信三郎に13億円の賠償求め提訴
 手作りかばんで知られる一澤帆布工業(京都市東山区)が14日、経営権をめぐる争いで同社から独立した新会社「一澤信三郎帆布」(東山区)と経営者らに総額約13億3000万円の損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こした。遺産相続をきっかけとした兄弟間の争いが、再び法廷に持ち込まれることになった。
 訴状によると、一澤帆布工業は2005年12月の臨時株主総会で、現在の代表取締役の一澤信太郎さん(61)らが弟の一澤信三郎さん(58)の社長解任を決議した。信三郎さんは社長時代の同年3月に「一澤帆布加工所」を設立し、同工業の製造部門の社員の大半を移して製品製造を全面的に手掛けており、昨年4月に販売などを担当する「一澤信三郎帆布」を新たに立ち上げて独立した。
 一澤帆布工業側は「信三郎さんが解任後にミシンなどの製造機器や原材料をすべて持ち去り、休業せざるを得なくなった」と主張する。具体的な損害として、一澤帆布加工所を設立して以降の逸失利益約6億9000万円や役員報酬計約3億円などを請求している。

 以前、女優の吉川十和子が嫁入りした老舗の洋服ブランド、君島家でも同じ様な争いがあり、ワイドショーに格好の素材を提供していたのを覚えています。当然の事ながら、こうした醜聞が長引けば長引くほど、これまで築き上げてきたブランドに傷付け、消費者離れの原因ともなりかねません。兄弟揃って共倒れ、という最悪の事態を避ける為にも、一刻も早い解決を祈りたいところです。

 しかしこの問題、果たしてマスコミの様に、遺産をめぐっての兄弟喧嘩とだけ理解していて良いのでしょうか。一澤信太郎氏にせよ、信三郎氏にせよ、名門かばんメーカーの実子として生まれ、かばん作りに全てを捧げる父の背中を見て育ってきた筈です。恐らく、かばん作りに対する情熱は誰にも負けない、という自負もあった事でしょう。しかし、何という運命の悪戯、兄と弟はかばん作りに対し、全く正反対の理想を抱いていました。やがて、兄弟がこれからの一澤帆布工業が進むべき道をめぐって、激しく反目し合います。

「だから、かばんってのは結局は入れ物なんだよ!」
 兄の信太郎が、激昂して叫びます。彼は、「かばんは、入れ物である」というポリシーを頑なに守り通し、「1つのかばんにどれだけ沢山のポケットが付けられるか」という事に血道を上げてきました。先日も、ポケットが30000個付いているウエストポーチを開発し、役員達の度肝を抜いたところです。
「そんな考え方は古いんだよ!これからのかばんは、デザイン性を重視すべきだ!」
 弟の信三郎も負けてはいません。彼は、「かばんは、ファッションである」という信条の下に、兄とは全く異ったかばん作りの道を模索し、独自の立場を築いてきたからです。
「だからって、チャックもポケットも無い、そもそも物を入れる事の出来ないかばんなんか作るな!」
 信太郎が、眼の前の何だかよく分からない布のオブジェを指差します。
「物なんか入れたら、この斬新なデザインが崩れるだろう!兄さんこそ、東京ドームが3個入るかばんなんか作って、どうするんだよ!」
「うるさい!大は小を兼ねるだ!」

 両者が早く仲直りし、お互いの主張する理想のかばん像を活かして、夢のかばんを作ってくれる事を心より願っています。
(今日のニュースソースは、ちえさんのリクエストでした)

cyprish at 17:47│Comments(4)TrackBack(1)経済 

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この記事へのコメント

1. Posted by ちえ   February 20, 2007 23:13
早速記事にして頂きありがとうございましたm(__)m(^_^)うれしいです!(笑)

>眼の前の何だかよく分からない布のオブジェ・・・
 笑笑(^O^)

実はこの騒動で「一澤帆布」を始めて知りました。
案外こういう人多いのではないでしょうか。。。
こんなに世間に知られて、いい宣伝になってますよネ(笑)


2. Posted by ニュース23号   February 21, 2007 10:51
こちらこそ、リクエストありがとうございました。私も、この騒動が持ち上がるまで一澤帆布については全く知りませんでした。そこで妻に、「何か、どっかのかばん屋の遺産をめぐって、兄弟で喧嘩してるらしいね」と訊いてみると、「あんなに仲良く三味線弾いてたのにねえ」との答え。どうやら、「かばん屋→吉田カバン→吉田兄弟→三味線」という、複雑な勘違いをしている様です。
3. Posted by とおりすがり   February 23, 2007 02:48
兄の信太郎氏は東海銀行の元行員でいままで
帆布の仕事には何にも関わってこなかったのです。
一方、弟信三郎は26年間帆布一筋に頑張ってこられました。
弟が守ってきたカンバンを信太郎氏が遺言書を持ち出して弟と先代が守ってきた会社を乗っ取ろうとしたのです。
で、会社を乗っ取ったところまではうまくいったのですが、職人や素材を卸している業者は全て、
信三郎氏を支持して兄が社長となった一澤帆布とは取引を停止したのです。
そういう流れを見ていると如何に兄が狡猾か分かると思います。ここで書かれているような内容は甚だしく異なると思いますが。。。
4. Posted by ニュース23号   February 23, 2007 11:06
なるほど、そうした経緯があったのですか。詳細な情報ありがとうございました。確かに、私の記事は事実と全く異なりますね。まあ、東京ドームが3個入るかばんなんかある訳ないんですが。

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