【ワシントン=佐々木類】民主党の小沢一郎幹事長の訪米が中止になったが、米政府は3月末、小沢氏が訪米してもオバマ大統領をはじめ、ホワイトハウスの政府高官は面会しない意向を伝えていた。訪米中止の背景には、こうした米国側の冷ややかな対応があったとみられる。

 発端は、ホワイトハウス高官の「激怒」だった。

 そもそも小沢氏の訪米は、キャンベル国務次官補が2月初めに来日した際にもちかけられたもので、小沢氏サイドが民主党本部を通じて米大使館と直接、日程調整を進めていたという。外務省は小沢氏の訪米について「一切ノータッチだ。何も知らされていない」(幹部)としている。

 小沢氏はキャンベル氏に訪米を打診された際、「せっかく行くなら、オバマ大統領にも十分な時間をとってもらわないと困る」と述べ、大統領との面会が訪米の条件になるとの考えを示していた。

 しかし、小沢氏が政治と金の問題で、東京地検特捜部の捜査対象となっていたことから、「小沢氏の発言を聞いたホワイトハウス高官が激怒した」(日米関係筋)上、こうした報道が出たこと自体に強い不快感を示したのだという。

 このため、米議会が招待する形で訪米の日程調整を進めることになったが、小沢氏サイドがあくまでも米政府の招待にこだわったため、米政府側は最終的に、オバマ大統領やホワイトハウス高官が面会する意向がないことを伝えた。

 国務省サイドは当初、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題で、鳩山政権が迷走する中、政権に強い影響力のある小沢氏の手腕に期待感をもっていたのは事実。しかし、「政治と金の問題を抱える小沢氏をホワイトハウスに迎えれば、オバマ大統領に傷が付く」(米政府関係者)として、米政府が招待する形での訪米は認めなかった。

 日米関係筋によると、米政府の方針は、在京の米国大使館から民主党本部に伝えられたという。

 米政権側の小沢氏への認識が改まらない限り、今後も小沢氏とオバマ大統領の会談は難しそうだ。

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