「打撃があるということを前提にご質問をいただくのですが、そのことも踏まえて、社会実験によって客観的なデータに基づいた実態把握を行おうとしている」

国土交通省・馬淵副大臣は15日の定例会見で、心なし苛立った表情を見せた。高速道路無料化路線を打ち出したものの、公共交通への悪影響ばかりが取り沙汰されているからだ。

宇高航路の廃止を表明した四国フェリー(高松市)と国道フェリー(同)は、「国策に翻弄された」と無念さをにじませた。しかし、このことも馬淵氏にとってはやりきれない。「現行の土日祝日上限1000円などの割引は前政権の施策。高速道路に関する料金問題は現在検討しているので、これを出させていただく」と、前政権との違いを強調した。しかし、当初、予算額確定時に発表するとした新料金体案公表は、延び延びになったままだ。

すでに公表された来年度1000億円、高速道路総延長距離の16%に及ぶ無料化路線でも、思ったほど期待する声は聞こえない。「公共交通機関への影響を最大限考慮して選定している」というおきまりのフレーズについて、「公共交通機関に影響がないところを選んだということなら、影響はわからないのではないかとお叱りをいただくかもしれないが、最大限配慮しながら、一般道路、高速道路への交通の転換、クルマの流量の変化、公共交通機関における旅客、貨物の変化、こういったものも同時把握していきたいと思っている。(高速道路無料化は公共機関に影響するのではないかという)ご懸念の部分は最大限配慮して進めさせていただく」と、苦慮をにじませた。

さらに、「現時点で、公共機関が打撃を受けるからどのような補償をするのか、という議論ではないと思っている」という見解を示すなど、高速道路無料化実施前から先行する悲観論打ち消しに躍起だった。

《レスポンス 中島みなみ》

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