ポヨリンの映画批評

管理人の個人的映画批評です。映画館には行かないので旧作メインです。ネタバレには注意を。

    Sinkhole

    【英題】Sinkhole
    【監督】キム・ジフン
    【出演】チャ・スンウォン
    キム・ソンギュン
    イ・グァンス

    家族と共に新しいマンションを購入した課長職のドンウォンは、引っ越しの車が余計な車駐車で入れないと、住人であるマンスと早速ゴタゴタ騒ぎ。面白いのはこのマンス、写真撮影の社長をやっていたり、スポーツジムのトレーナーをしていたり、運転代行をしていたりと、ドンウォンの前でも色んな顔を見せる。

    そしてマンションが傾いている事が分かり、ちょっとした地盤沈下も起きた事でこのマンションが欠陥だらけである事が分かる。ドンウォンはそんな中でマンスや会社の部下達を招いて引っ越しパーティーを開く事になるが、そんな時にシンクホールが起きて、彼らのマンションだけ500m程地底に落下。そしてドンウォンやマンス達は地底でのサバイバルを強いられる事に。

    話が進むと、マンスの息子:スンテや、ドンウォンの息子:スチャンまで巻き込まれている事が分かる。でもある住人の息子でスチャンの友人だったソンフンは病気がちで、一緒に取り残されていたソンフンの祖母は、大雨でマンションが沈没危機にある中で、孫を1人には出来ないと一緒に残る事になるので、そこだけは切ない。

    でもドンウォンや会社の部下、マンスたちは何だかんだありながら帰還する為、緊迫感がありながら安心感もある。一応は救助隊も来ては居るのだが、地底500mと深い上に地盤が緩んでいる為普通の救助も出来ず苦悩。そして最初こそその態度などで嫌われていたマンスが最後まで結構大活躍。

    潜水艇みたいなもので助かるのだが、何時何処に潜水艇なんてあったのか疑問で、最後の救出劇は強引感も伺えた。ただ、例えマンションが施工不良であったとしても何か原因がないとシンクホールは起きない訳で、結局何が原因で起きたのかなどは何も語られず。

    《キャッチコピー》
    11年越しの夢の我が家が1分で地下500mへ沈む




    Black Kklansman

    【原題】Blackkklansman
    【監督】スパイク・リー
    【出演】ジョン・デヴィッド・ワシントン
    アダム・ドライバー
    トファー・グレイス

    州警察初の黒人刑事として赴任したロンは、新人がやるべき書類整理を嫌がり、潜入捜査官をやりたいと署長に直訴。黒人なので人種差別を受ける立場なのだが、ロン自身は結構自信家で人種差別をやられる覚悟はなく、潜入捜査に絶対的自信を持つ。

    ブラックパンサー党の元幹部で今は名前を代えているクワメの演説に参加し、その側近である女性:トゥーレと仲良くなったロンは、白人至上主義団体:KKKに電話して入会を希望。黒人が白人至上主義団体に入会出来る訳では無いので、ここはユダヤ系白人刑事:フリップが潜入を担当。つまり、フリップがロンとしてKKKに潜入捜査員として入り、裏からロンが電話などでサポート。そこでKKKが爆弾騒動を企んでいる事を知る事になるが、今のKKKは理事のデヴィッドのお陰で暴力的ではなくなっているそうで、所詮口だけだと余り本気にはしていない。

    さて、KKKは黒人だけではなくユダヤ系も排除しようとする団体だが、一員であるフェリックスだけはフリップに最初から警戒心を抱いている。フリップもユダヤ系なのに、ユダヤ系排斥の動きを見せるKKKに良く耐え忍んでいるなと考えずにはいられない。

    相棒映画だが、黒人の方が白人の方を仕切ると言うのが斬新。そして躊躇なく黒人とユダヤ系を排斥しているので、その辺の人種差別系統を耐えられるかに作品の面白さが掛かっている(監督も黒人なのに凄いな)。

    クワメとトゥーレも黒人解放の革命で武器を取りたいと言っているし、KKKも黒人への憎悪を深めたいと考えているので、言ってみれば白人と黒人の人種戦争危機。

    白人と黒人では発声のニュアンスが異なるそうだが、ロンはそのニュアンスを使い分けてKKKを信じさせる事に成功している。ただ、基本KKKもクワメ達黒人全員を嫌っていると言うよりかは、警察を嫌っているトゥーレを標的にしている感が強い(警官は白人が多いのでKKKの味方も多い)。その為、フェリックス以外は考え方などが冷静でまとも。

    ジャンル的にはコメディなんだけど、コメディ要素としたら、黒人のロンが受話器の発声の白人ニュアンスなだけでKKKを信じさせる所ぐらいか。フリップの行動を何でも怪しむフェリックスに対して潜入捜査がバレそうでバレない緊張感はあったけど、ちょっと放映時間が長すぎたかなと。

    ずっと表立ってフリップ、裏からロンだったのだが、ある時脅迫状の件でデヴィッドの護衛をロンに任された事で、KKKBの集会にフリップとロンが居る事になるが、人員不足だからとKKKの集会にロンを送り込む警察も問題な気がする。と言うか悪徳警官のランダースの手が空いてたよね!?。

    《キャッチコピー》
    この真実は、キケンだ




    【監督】宍倉徳子
    【出演】黒部進
    小林昭二
    毒蝮三太夫

    ウルトラマンの星で地球の危機を察知。ウルトラキングは地球への危機を救う為にウルトラマンを指名し、ウルトラマンは科学特捜隊のハヤタの体を借りて何時でもウルトラマンに変身出来るように。

    一応ウルトラマン以外のウルトラ太郎等もナレーションと必殺技で紹介。元はドラマ版のエピソードの幾つかを編集しての上映なので、『怪獣大決戦』と謳いながら何体もの怪獣が一気に襲って来るとかでは無い。まぁ怪獣同士の争いはあるけど。

    地球上で何かしら問題が起きる→科学捜査隊出動→怪獣出現でピンチ→ハヤタが人の居ない所に行ってウルトラマンに変身→メイン怪獣と対峙…の繰り返し。ドラマ版のエピソード再編集である以上、お互いで話が繋がっているって事はなく、メイン怪獣を倒して数分後にはもう別のエピソードの話に入っている感じ。

    ウルトラの父と母とキングを除けば9体程ウルトラマンが居るにも関わらず、ウルトラキングが地球の危機で選抜されるのはウルトラマンだけなのも疑問。ウルトラマンの強さを過剰に見ているのか、怪獣の強さを舐めているのか…。まぁ地球は別の星なので、丁度暇だから他の星も救いに行ってやるか程度の腹積もりだったかも知れない。

    悪の怪獣が殆どではあるが、人間を助ける怪獣も居れば、バルタン星人のように地球人との共生を求める怪獣も居て案外様々。当時の人気(?)怪獣だったバルタン星人とレッドキングは趣向を変えて2回登場。バルタン星人は連続登場だったけど。

    当時のゴジラ人気も意識してか、水爆燃料を入れたハイドロジェットや、水爆を飲み込んでしまって徐に戦えない怪獣等も登場。バルタン星人がある宇宙飛行士を洗脳するシーンは観ているこっちも変になりそうだった。

    怪獣同士の争いや怪獣がウルトラマンに倒されるシーンでは、リアルに赤い血が出ていて飛び散る所などが若干エグい。怪獣の動きはコミカルだったかなと。



    The Diabolical

    【原題】The Diabolical
    【監督】アリステア・ルグラン
    【出演】アリ・ラーター
    アルジュン・グプタ
    パトリック・フィスクラー

    夜な夜な顔が熔けた怪人の出現に悩まされているマディソンは、息子のジェイコブ、娘のヘイリーと暮らしていて、金が払えず家賃も滞納気味で差押え危機にも陥っている。そしてこの怪人、実はマディソンだけではなく、ジェイコブやヘイリーも時折見ているのでマディソンの前だけに現れる訳ではない。

    そして遂にはマディソンの恋人であるニックもこの怪人を見た事で、彼の協力の下、何故マディソン家だけに現れるのか、怪人が一体何者なのかを調べる事に。

    怪人は光って現れるんだけど、何処に現れるかは家の中以外決まっていないので、洗濯乾燥機の中から現れたりもする。壁などをすり抜ける者も居れば痛みを感じる者も居ての3体程。こちらから手を出さない限りは襲って来る事までは無いが、そもそも怪人の方も「ここはドコ(・ω・≡・ω・)ドコ」とか考えてそう。

    そしてその怪人達が40年以上先から現れた未来の囚人である事や40年間事業が停止されていた瞬間移動の人体実験である事等を知るが、じゃ何故マディソン家だけに現れるのかの謎は残ったまま。

    中盤までの怪人は瞬間移動を体に受け付けなかったのか顔だけドロドロの状態だったけど(何故顔だけなのかは分からない)、終盤に現れたのは怪人ではなく普通に人間だったなぁ。最後の怪人だけは皆で対峙する事になるけど、ここで最後の怪人だけは正体が未来描写で分かるようになっている。ちょっとターミネーター要素。

    唯一ヘイリーだけは怪人を目の前にしても話し掛けたりで冷静だったのに、それでも直に見れば怖がったりして一体どっち!?とは思ったけど。引っ越したいけどお金が無いので引っ越せないって事で事故物件に住んでいる家族のような描写になっているので、終盤に行く程怪人の所為で阿鼻叫喚。

    囚人を過去に送る意味って何だ!?

    《キャッチコピー》
    恐怖は、時を超えた。




    Faust

    【英題】Faust
    【監督】ヤン・シュヴァンクマイエル
    【出演】ペトル・チェペク
    【声の出演】アンドリュー・サックス

    平凡で冴えない男だったファウストは、ある時配布されている地図に興味を持ち、その場所で今度は悪魔憑きに興味を持つようになる…。

    劇中は、アニメと実写の融合…と言うよりかは、人形劇と実写の融合。ファウスト自身が操り人形になる事もあり、違和感なき融合は秀逸だが、小難しい作品でもある。

    ファウストが唱えた呪文で導かれてやって来るのは、魔界の統治者で大魔王の堕天使:ルシファーの下僕で墮精霊とされるメフィスト。そしてファウストは、魂と引き換えに24年間ルシファーとメフィストを下僕にして自分の思い通りにさせる事を決意させるが、何をさせるのかは基本全て人形劇で語らせている。

    ファウストが何が起きてもずっと無表情なのは気になったし、彼の周りをウロウロしていた男性2人組も結局何者だったのか分からない。メフィストとルシファーの誕生が粘土でコネコネされる感じで登場するのはCGもあって面白かったけど。

    でもいざ魂が抜き取られる直前になると、例え悪魔に魂を売ったのを自分で選んだ道だとしても怖くなるんですかね。悪魔を召喚したがった癖に、悪魔の住処へは行きたくないって事!?。あと、注文してもいない食べ物を何の躊躇もなしに食べるのは止めた方が良いかと。



    【監督】前田哲
    【出演】松山ケンイチ
    長澤まさみ
    柄本明

    訪問介護をしている欺波は誰からも信頼され好かれている。ある時、欺波が勤めるケアセンターの団長とその団長が訪問介護していた男性が遺体として見つかる事件が起き、検事の秀美も事件担当になるが、これから事件が大きく動き出す事になる…。

    先ずはこのケアセンターの担当者の病死、自然死が余りにも多い事、死者が1つの時間と曜日に固まっている事。そこから容疑者として捕まるのは、その曜日は何時も休業日だった欺波。ただ、欺波もサイコパスとかではなく、介護で苦しんでいる者を「救う」、“喪失の介護=ロストケア”であるとして、殺人ではないと開き直り。

    とは言っても、欺波の言う通り、介護は終わりなき地獄で、介護生活は〔社会の穴〕。欺波自身父の介護を経験した身なので説得力はあるが、実は秀美も母が認知症で介護施設に入所している。介護の家族の辛さを綴っているので、欺波が言う介護者を家族から救う為に殺したというのも分からないでもないが、秀美の言うように他人の死に際を勝手に決めるのも良くないしで微妙な所。

    そんな事よりも、憧れの存在だった欺波が殺人犯として捕まったショックで介護士から風俗になるケアセンターの後輩だった由紀の唐突ぶりが良く分からなかった。欺波は死刑が妥当のようだが、実際欺波のお陰で救われた遺族だって存在する。

    パッと見た目は家族が介護に辛くて情緒不安定になっているとしても、本当の所はどうなのかは家族にしか分からない。介護とは何であるかを大きく取り上げていたと感じた。

    《キャッチコピー》
    彼は何故42人を殺したのか




    Quartet

    【原題】Quartet
    【監督】ダスティン・ホフマン
    【出演】マギー・スミス
    トム・コートネイ
    ビリー・コノリー

    存続危機に陥っている引退した音楽家だけが集まる老人ホーム。かつて四重奏(カルテット)仲間だったレジー、シシー、ウィルフも入所していて、存続危機から救う為に、入所者であるセドリックはある生誕日のショーでの入所者の歌と演奏を提案。

    このセドリックが最初から凄い我が物顔で偉そうなのが気になったけど、結局の所彼は何者だったんだ?演奏会でも鑑賞するだけで何もしないし。

    そんな中、四重奏仲間の最後の1人、ジーンが新たに入所して来た事で、セドリックは四重奏を提案。でもジーンはレジーと因縁があって、レジーはジーンを避けたがるし、ジーンは過去の栄光に囚われすぎて二度と歌いたくないと拒否。ジーンは昔有名歌手だったそうだが、その回想は何一つないので、ジーンの過去の栄光が良く分からず説得力皆無。

    ピアノ担当やチェロ奏者など至る所に過去に色んな戦績を残してきた本物のプロを招集して来ているので、最後の生誕祭などの演奏と歌が1番の見どころ。そしてシシーだけはジーンに対しても初対面から友達風に接しているが、認知症も悪化の一途。

    老人ホームという位置付けではあるが、各老人たちが皆元気でそこは明るい気持ちにさせてくれる。ただ、ジーンが歌う決意を固めても、彼女が歌っているシーンを直接見られなかったのは残念。

    《キャッチコピー》
    さぁ、クライマックスはこれから──




    Cat Daddies

    【原題】Cat Daddies
    【監督】マイ・ホン

    猫は呼んでも来ないし、手懐けにくい…と言う理由もあって男性陣からは嫌われやすい。そんな中で愛猫の為なら自らも犠牲にするような猫愛好家の男性9人にスポットを当てている。

    俳優でインフルエンサーのネイサンは4匹の猫と同居し、同居している猫との動画をYouTubeに時折アップ中。エンジニアのジェフは昔は猫を飼う事に気が進まなかったが今は愛し、そればかりか猫保護福祉の活動もしている。消防士のジョーダンは、個人で猫を飼うのではなく、勤務している消防署に猫が住み着いて、署員全員で愛している感じ。他にトラック運転手のデヴィッドや、スタントマンのライアン、学校教師のピーターの愛猫ぶりを描写。

    色んな意味で緊張したのは、ホームレスのデヴィッド。援助活動で住む家を得たデヴィッドだが、実は珍しい腕の癌を患っていて、その治療で1ヶ月以上愛猫を預かる羽目になり、今も癌が見つかった腕は殆ど動かせずに闘病中。彼だけ亡くなって終わるんじゃないかと緊張したが、闘病中ではあるが、一応元気ではあるらしい。

    愛猫の存在が、どんな事が起きても前向きにさせてくれる存在になっていて、どの猫たちも可愛い。特にコロナ禍の時はペットを飼う者が倍増したらしい。でも、新しいマンションなどを探す時に、ペット同伴可能でパートナーも猫好きと言うのが1番難儀で、犬は可能だけど猫はダメと言う所も多いらしい。

    NYのブルックリンは未だ動物福祉の部署がなく、新しい施策でも人間に対するモノばかりで、予算不足の為に野良猫が増え続けている問題がある。つまり、野良猫の去勢などが出来ないのでますます増えていく悪循環。それをジェフは、野良猫の去勢などを行う運動を副業としてこなしている。

    出演者たちの猫との出逢いが、大体ほぼ皆捨てられていたのを拾ってきた子ばかりなんだけど、自身の幸せよりも、先ずはその愛猫達の幸せを1番にも考えている。確かに飼われている猫たちは皆幸せそう。その飼っている猫がキューピッドになって恋人が出来るという展開は米国ではよくあるのか!?

    《キャッチコピー》
    猫たちと、幸せを見つけ、優しく生きている人達がここにいます。




    Kinky Boots

    【原題】Kinky Boots
    【監督】ジュリアン・ジャロルド
    【出演】ジョエル・エドガートン
    キウェテル・イジョフォー
    サラ=ジェーン・ポッツ

    ハロルドが経営する老舗の紳士用靴工場。そしてハロルドが亡くなり、息子のチャーリーが跡継ぎとなるが、実は工場自体契約先との契約終了で経営も火の車状態だった事が分かり、チャーリーの初めての仕事は1番やりたくなかった15人程の従業員の首切り。

    この首切りにしても解雇する者の基準が良く分からない。年配者を切るのかと考えれば、メルのような年配者も残っているし、ドンのような偏見者まで残っている。若手のローレンを切ったかと思えば、彼女の別の考えに同調してアナリストとして再雇用。

    そんな時にドラッグクィーン(女装パフォーマー)の花形でもあるローラに出会い、今の紳士靴だけではダメだと、女装や女形にも通じる“キンキーブーツ”を造る事に路線を変更。老舗だからって売れる時代ではなくなっている事を象徴しているが、元々先代のハロルドの頃から売却話は出ていたらしい。

    ただ、従業員を数人切った事がトラウマになっているチャーリーなので、工場売却は全従業員解雇と同等なので、婚約者であるニコラの反対を押し切って自宅を抵当に入れてまで工場再建に覚悟を決めている。

    キンキーブーツのデザイン考案とアドバイスにローラも雇用するので、ローラは従業員とドラッグクィーンとの二足の草鞋。ニコラは工場売却推進派だが、売却予定の男と不倫していたので、どちらかと言えば工場乗っ取りを企んでいたのかも知れない…。

    何だかんだでローラのパフォーマンスのお陰で助かった感じだが、工場再建させた描写が何も無い為、その辺りが微妙。チャーリーと従業員の努力が報われたのか良く分からなかったのは残念。

    《キャッチコピー》
    幸せへと導くブーツ、お作りします。




    【監督】市川崑
    【出演】池部良
    水島道太郎
    伊藤雄之助

    交番巡査だが余り警官としての自覚は無い石川は、ある日逃げた麻薬の売人を追う内にその売人が轢死した事で、追わなければ死ぬ事はなかったと自責の念に駆られる事に。

    恋人の友子からも警官なんて辞めた方が良いと言われていて、石川自身も警官の境遇などに納得出来ず、何度も辞職しようとはするが、何だかんだで続けている。と言うか、寧ろ何故石川自身が警官になりたいと考えたのか、その辺が先ず疑問。

    モノクロであるが故に今現在そこに映っているのが誰なのかが分かりづらい。警官であるが故に銃は持っていても相手が撃ってこない限り撃てないし、なるべくは撃たないように漕ぎ着ける為、警官たちが射殺するって事は無い。

    紆余曲折を経て、最後は麻薬組織のアジトに踏み込んで摘発するという内容なので、ラストはアクション色は強い。でも刑事が居なくてほぼ全員制服警官と言うのは違和感しか無かった。そして警官側は銃は殆ど撃たない為、逆に撃たれて犬死してしまう警官が多い(犯人側は逮捕か自滅)。徒党を組んで命令通りに動くとか軍隊ですか!?。石川だけ1人単独行動して何も巻き込まれていなかったのは気になったけど。

    同期が銃の誤射で後輩を怪我させる…とかはあって交番警官のリアルにもなっている(何もお咎めはないけど)。恋人の友子と海へ行っているシーンは石川の言わばほのぼのシーンかとは思うが、モノクロなのでそこまでほのぼのせず。

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