2011年06月

2011年06月28日

ヴィクティム ['99 香]

The Victim

【英題】The Victim
【監督】リンゴ・ラム
【出演】ラウ・チンワン
    レオン・カーフェイ
    エミリー・クワン

 駐車場で轢き逃げ事故が起きその捜査をする事になった刑事・ピット。車の持ち主であるマーと言う男に行き当たるけど、防犯ビデオの映像からマーは誘拐されある館に閉じ込められていた・・・。

 その館は過去に家主が酔って妻を殺害し息子と心中した曰く付きの家で数十年経った今でもその家族の写真や、家主が残した血文字、肖像画、殺害現場の痕・・・などがそのまま残っていて、拉致されていたマーも無事に保護されるけど犯人は居ず、マーは性格が急変。でも今までのマーの性格がどんな感じだったのかが映されないので、性格が急変したとか言っても、結局はマーの恋人・エミーの証言だけなので説得力に欠ける。

 ピットが相棒と共にマーが良く電話を掛けていた女性の場所へ駆け付けるといきなりヤクザのような人たちが撃って来て銃撃戦となり相棒が死亡。ヤクザ者はマーの代わりにエミーを誘拐。マーは過去に造幣局をクビになっていて、それを利用して偽札作りに協力させようと画策。

 終盤のマーは完全に一家心中した家主の霊が取り憑いていて殺人鬼に変貌し自分を拉致監禁したヤクザ者の2人を殺害し、家に帰って今度はエミーを狙い始める。でもエミーはエミーで性格が急変したマーと良く一緒に暮らせるなと思ったり・・・。エミーが危ないところでピットが駆け付けるんだけど。一家の霊が成仏出来たのかは定かではない。



2011年06月24日

ウォール街 ['87 米]

Wall Street

【原題】Wall Street
【監督】オリヴァー・ストーン
【出演】マイケル・ダグラス
    チャーリー・シーン
    ダリル・ハンナ

 証券と株の話なので優良株の企業には実在する企業が登場する。大富豪のゲッコーに59回も取り入って貰おうと電話していた証券マンのバド。流石にそのしつこさにはゲッコーも白けていたが。ゲッコーはどの株も1株22ドル以上は支払わない拘りを持っていて、バドは各企業の株の配当を大体は覚えている。

 そんなゲッコーは自分の株主だった企業を横取りして損させたワイルドマン卿に借りを返す為にバドにスパイを頼みワイルドマンがどの企業を買おうとしているのか先読みする。株を使った心理戦が数々展開。ゲッコーは色々拘りがあるが、ハーバード大卒のようなインテリは顧客としては向いてないらしく金を余り持っていない方が義理堅く顧客に向いているらしい。

 高級美術品の収集家でもあるゲッコーだけどセンスは割と最悪。一攫千金を夢見ているバドは優良物件を見つけると清掃人に変装してまで中の様子を探る。そしてゲッコーのお陰もあって昇進し身なりも良くなりマンションも高級になる。

 そんな折、ゲッコーに航空会社の株の買い取りを薦めるバド。父が整備者として働いていて経営は火の車。ゲッコー自身航空会社は組合が面倒だからとずっと避けて通ってきた道だがバドの説得で組合員との交渉の場を設ける。ゲッコーもバドも巧い説得力を見せてはいたけどバドの父であるカールは反対。カールはゲッコーの真髄を見抜いていて彼には金しかないと言いくるめるがバドは聞く耳を持たない。

 でもカールの言った通り、ゲッコーはその航空会社を買い取る気は更々なく逆に解体を画策。その影響かカールも心臓発作で倒れる。自分がゲッコーに利用されたと知ったバドが、甘い汁を吸い続けていた現実を見直し、ワイルドマンや友人に協力させてゲッコーの買い取りを阻止する過程は中々秀逸。

 ただ、株の仕組みを少しは知っておかないとサッパリ楽しめないだろう作品。





2011年06月22日

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア ['97 独]

Knockin' on Heaven's Door

【原題】Knockin' on Heaven's Door
【監督】トーマス・ヤーン
【出演】ティル・シュヴァイガー
    ヤン・ヨーゼフ・リーファース
    ティエリー・ファン・ヴェルフェーケ

 脳腫瘍のマーチンと骨肉腫(癌)のルディは余命幾ばくもない宣告を受け末期病棟で同じ部屋に。そこで海を見た事ないルディの為に病棟を抜け出し海を見に行く為の旅へと出る。

 でも無一文なのでベンツを盗んだり強盗をしたりと荒稼ぎ。マーチンは犯罪行為も積極的なんだけどルディは消極的。マーチンはどうせ直ぐに死ぬんだからと怖いモノ知らずに。でも盗んだベンツがギャングのモノだった事からギャングと警察に追われる事に。警察の方は犯人を掴んでいるんだけどギャング側は”2人組の男”である事以外素顔を見ている訳ではないので追うギャングとマーチンとルディの2人組は偶然色んな所で鉢合わせしている。

 警察に囲まれても逃げるのが上手いマーチンはルディを”人質”とする事で難を逃れていたりして逃げ方が上手い。ギャングのボスはベンツのトランクにあった金が盗られている事で殺し屋まで雇っているのに結局は何の役にも立っていない。警察とギャングの銃撃戦はお互い全く弾が当たっていない(つまり死傷者なし)。

 ルディも徐々に自棄になってマーチンの横暴に付き合うようになっているが、マーチンは脳腫瘍の影響で時に発作を起こしてしまう。警察もマーチンたちが乗る車を集団で追跡しているのに赤信号で丁寧にも停止するのは笑った。

 ギャングにも最終的には捕まるんだけど2人とも余命幾ばくもない事を知ったボスは2人を殺せずそのボスたちギャングを更に仕切るカーチスと言う男が結局は2人を逃がし2人で海に行って終わる。2人が重病患者と言う設定が意外と重くのし掛かるので最後の海のシーンが少し切なくも感じる。

 ちなみに『ヘブンズ・ドア』と言うタイトルで邦画としてリメイクされている。





2011年06月20日

パラドックス・ハプニング ['04 米]

Last Goodbye

【原題】Last Goodbye
【監督】ジェイコブ・ジェントリー
【出演】クリストファー・ライデル
    クレメンタイン・フォード
    リアム・オニール

 人気女優のアグネスは人気バンドのボーカル・ピーターと付き合っている。そしてピーターが自分の家に泊めている精神衰弱の家出娘・ジェニファー、脇役俳優として人気のローランド・・・。

 アグネスがブレイクする切っ掛けとなった人間とヴァンパイアの対決を描いたアクションは劇中での撮影とは言っても意外と良く出来ている。オープニングロールは内容にそぐわないほどの明るめの出来。無駄に変なところでスローモーションが入り、場面もポンポン飛び現在と過去を同時に映すような演出を入れてややこしい。

 終盤になると上記の登場人物が何処かで結びつく。ローランドはジェニファーに恋をし(写真立てを見てだが)、ジェニファーは一緒に住まわせて貰っているピーターに恋をして、ピーターとアグネスは複雑な間柄。その内にピーターの女癖の悪さに飽き飽きしたアグネスが、ピーターと同じバンドに所属するシーモアと少し関係を持つも、シーモアとピーターの関係もギクシャク。

 ピーターはジェニファーがまだ高校生である事を知って破局し、落ち込んだジェニファーを偶然にも拾ったのはローランドだが、ローランドは後日ピーターが運転する車にはねられ重傷を負いピーターは警察に捕まり、何だかんだでジェニファーも結局は父親の下に帰り、アグネスも夫の下へ出向いて、身内が1番良いって事を感じる・・・。この作品で何を伝えたかったのかは不明だけど。





2011年06月18日

ライターをつけろ ['02 韓]

【英題】Break Out
【監督】チャン・ハンジュン
【出演】キム・スンウ
    チャ・スンウォン
    パク・ヨンギュ

 呼ばれていない同窓会に来たりノロマと評判で無職のダメ男・ボング。嫌々ながら行っている予備軍の訓練の帰り道、帰る為の交通費もなく今あるお金全てを使って購入したライターを駅のトイレへ置き忘れ、それを拾ったのはヤクザの頭であるチョルゴン。チョルゴンに返して欲しいように頼まれるも部下などを使って躱される。ここからライターを返して欲しい・・・それだけのボングの執念の追跡が始まる・・・。

 チョルゴンはこれから乗り込む列車に縁のある政治家が乗っている事を知り彼への脅迫の為にトレイン・ジャックを企てる。そんな事露知らずに乗り込むボング。政治家とチョルゴンの間でも意地の張り合い合戦が始まったり、追い出しても追い出してもライターを返して欲しいだけでチョルゴンに刃向かう(?)ボング。ボング自身は肝が小さく刀を向けられただけで怯えるほどなのだが、執念と頭の固さだけは人一倍強い。ボングにとってはチョルゴンが何を企んでようが何をしようが関係ない。でも人質にされた乗客はボングの殴られても諦めずにチョルゴンの下へ向かう様が”勇気”と称えられるようになりヤクザに立ち向かうようになって来る。

 列車を衝突させて政治家と共に死を選ぼうとするチョルゴン。でもここでも機関室にチョルゴンを屋根伝いに追って来たボングが現れてギリギリで列車を止める。ライターへの執念が事件をも解決させている。敢えてインタビューなども無視していたボングだけど、事件解決の張本人である事は伝わっていたようで、終盤の同窓会シーンではダメ人間から逞しくなったボングへと変わっている。ジャック事件を扱っていたけど、ちょっとお惚けな部下やお喋りな乗客などのお陰で決してシリアスにはなっていない。





2011年06月16日

ストリートファイターII THE MOVIES STREET FIGHTER!! ['94]

Street Fighter II

【監督】杉井ギサブロー
【声の出演】清水宏次朗
       藤谷美紀
       羽賀研二

 冒頭でサガットに深い傷を負わせて勝利するリュウ。深手を負っても向かってくるタフなサガットに最後は波動拳を当てている。でもここでサガットを破った事が犯罪組織・シャドルーの目にも留まる事になる・・・。

 キャミィが起こした大臣暗殺事件。キャミィ自身は捕まるけど3年間の記憶がなく、洗脳下にあった事が判明し、インターポールはシャドルー壊滅作戦を練り上げる。インターポールである春麗は米軍のガイル少佐に協力を仰ぐも、ガイルは春麗を無視。ガイルに無視された春麗が膨れっ面を見せる様は少し可愛かった。

 シャドルーの総帥・ベガはストリートファイターのデータ収集の為にデータを収集できるサイボーグを各地のストリートファイターの居る場所へ向かわせる。リュウと捜す為でもあるんだけど。でもデータを集めたところでどうするのか・・・が良く分からない。最後にデータを全て収集して色んな格闘家の能力が集まった最強の戦士でも出て来るのかとも思ったけどそんな事もなく拍子抜け。肝心のリュウは世界各国を放浪中。

 一応ゲーム『ストリートファイターII』の面々が全員出て来ては居るみたいだけど、半分以上は台詞が少しだけある顔見せ程度。余興でフェイロンとリュウが一戦を交えたり、ケンは戦意が余りない中、T.ホークと一戦を交えていたりするが、フェイロンとT.ホークはここで出番終了。リュウは放浪中で新聞なども一切読まない所為かシャドルーの事を知らない。ケンはリュウと出逢って一戦を交えたくて仕方もないらしいが、このT.ホーク戦ではシャドルーがリュウと同じ戦闘能力を誇るケンに着目。データサイボーグはどのようにファイターの位置を知るんだろう・・・?。

 インドでは賭け試合でダルシムとE.ホンダが一戦交えていたが、そこでダルシムは戦力の大きな気迫を感じて降参。この気迫はリュウのモノ。このインドでは豪鬼がさり気なく映り込んでいる。気付かなかったが、意外とエキストラ的な存在で何人か別シリーズのキャストが出ていた可能性もある。

 シャドルーの目的は大統領の暗殺。ガイルと春麗はサイボーグの情報をいち早く入手し、D.J.の下へ警告。でもD.J.も警告を受けただけの登場。ホテルの格闘ショーではザンギエフとブランカが戦っていたりする。

 春麗はバルログの襲撃を受け勝利は収めるが重傷を負う。そしてケンはベガのサイコパワーで洗脳される。

 終盤では洗脳されたケン×リュウ、バイソン×E.ホンダ、ベガ×ガイル・・・の三つ巴の戦い。でもケンは洗脳とは言っても完全に洗脳された状態ではないので、リュウと戦っていてもリュウとの思い出とも葛藤し最後は洗脳も吹っ切っている。E.ホンダとバイソンは崖下の転落し、ベガはワープとサイコパワーを駆使してガイルを圧倒。ちなみにサガットはリュウともう1戦戦いたがっていたが、ベガの命によりバルログとキャミィの暗殺を頼まれていたが、その後どうなったのかは不明。

 リュウとケンの共闘でのベガとの戦闘では、主題歌に起用された篠原涼子の「愛しさと、せつなさと、心強さと」が流れるが別にここで流さなくてもエンディングで流せば良いだろう・・・と感じて戦闘シーンに流れたのは拍子抜け。ちなみにE.ホンダはバイソンとガイルを抱えてピンピンした状態で帰って来る。タフさが尋常ではない・・・。

 折角ゲームのキャラを出しているのに誰1人として個性が出ていなかったのは残念。





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2011年06月10日

アウト・フォー・ジャスティス ['91 米]

Out for Justice

【原題】Out for Justice
【監督】ジョン・フリン
【出演】スティーヴン・セガール
    ウィリアム・フォーサイス
    ジェリー・オーバック

 刑事・ジーノの相棒で同期だったボビーが妻子の前で射殺される事件が起こる。犯人はジーノやボビーと同じ組織で育ったリッチー。今では麻薬中毒に陥っている。ジーノはボビーの復讐の為に追跡を開始するも、面子を潰された組織もリッチーを追っていてお互いリッチーの足取りが掴めないのでどちらが先にリッチーを見つけるか的な感じになっている。

 リッチーが元はジーノと同じ施設に居たという間柄である事からちょっとした人間ドラマも入っていて、リッチーの父や母、妹に弟も登場。妹と弟も少し荒れている感じだけど。でも息子に対する命乞いをする母親とか、どうにか助けられないかとジーノに頼む父親など、何時かは殺される事を分かっている息子の事を危惧する親としての辛さも垣間見せる。組織の人間ともジーノは仲が悪いって事はないので、リッチーの父親に昔は世話になっていた事など過去の話も織り交ぜている。リッチーの父親も息子と同じ施設出身のジーノが息子を殺そうとしている事に複雑な心境。

 ジーノもリッチー捜しに執念を燃やしているのでリッチーを捜し出す為には手段は選ばない。その為ジーノも負けず劣らずの暴れん坊。でも格闘技などは滅法強いので不法逮捕しようが何しようが警察からのお咎めは何もなし。主演のセガールの全くやられない強さは相変わらず。

 ジーノは妻とは離婚調停中だそうだけど、それにしては仲が良かった。リッチーのキレぶりも凄かったけど、もう少し痩せているともっと迫力があったように思う・・・。





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2011年06月06日

狂愛/死ぬまでにしたい4つのこと ['05]

【監督】旭正嗣
【出演】蒼井そら
    大橋てつじ
    麻田真夕

 心臓病を患い余命幾ばくもなく恋人の真治とは仲睦まじいけど、運動の出来ないミワなのでSEXもお互いで満足できない状態。そんなミワは真治の将来性を見越して別れを告げ会社も退職。今真治と結婚しても早くの内に自分は死ぬ運命なので真治を早い内にバツイチにしたくないのが理由。

 そんなミワは真治と同居していた家を売り払い死ぬまでにしたい事を実現すべくホテル生活へ。やりたい事の1つに中途半端に途中で読むのを止めていた長編小説(「戦争と平和」等)を読み切る事。そんな中、『カトリーヌの涙』と言う架空少女漫画に嵌ってしまう。悪戯好きの少女の話らしい。でも死ぬまでに最終巻まで読めるのか不安なミワは、この漫画の意外な展開に出版社に文句を言って、どうやって知ったのか作者の家にまでさっさと最終回を迎えるように直談判に行く始末。しかも作者が凄い老けた小父さんだった事で唖然ともしていた。死ぬまでに最後まで読めない事を知ったミワは読むのを止め、今まで買った同漫画を焼却処分。やっぱり中途半端に読むのを終わってしまっている(仕方ない事とは言え)。

 そんなミワは売り切れた漫画の最新巻をくれたフリーライターの男と知り合う。2つ目のミワのやりたい事は「華やかな仕事に就く事」。と言っても男に別の意味で華やかな”ホステス”を体験。でもそこに上司に強引に連れて来られた真治が来て結局は真治に引き留められ結婚の約束もされて一時的に元の関係に戻る・・・が、ミワの同期である京子が真治が好きだった事を真治に告白し、真治は京子との浮気を始める。

 真治と京子の浮気現場を目撃したミワは自分自身がカトリーヌになるべく真治と京子に悪戯。真治の家に頼みもしない大量の出前を注文したり、京子の携帯に出会い系のメールを何十通も送ったり殆ど犯罪的なストーカー行為を繰り返すように。でもそれも結局はミワが孤独を感じるだけで最後もミワが生涯を閉じたのかどうかさえ分からないまま終わってしまう。



2011年06月04日

ミュータント・クロニクルズ ['08 米]

Mutant Chronicles

【原題】Mutant Chronicles
【監督】サイモン・ハンター
【出演】トーマス・ジェーン
    ロン・パールマン
    デヴォン青木

 天然資源を巡る4つの企業の争いで太古に封印されたミュータントが復活。そのミュータントは”マシン”とも呼ばれていて、機械とかロボットではないのだけど、マシンのように増加速度が速い事からこう呼ばれる。太古には人間を1度壊滅されるほどで可成りの大群、そして俊敏、凶悪・・・と3つ巴。そのミュータントは負傷者や死者を特別な穴に放り込んで改造してミュータントに変えてしまう。

 そんなミュータント退治の為にライバル同士で争っていた4社が協力。修道僧サミュエルは神の導きとして各社の戦士を集める。その中でミッチはサミュエルとは対照的に神など信じない。サミュエルは神を信じる自分自身こそ人間を絶滅から救う”救済者”だと思っている。

 冒頭はライバル社同士の戦争なので冒頭から死者が可成り多い。リアルに残酷シーンも描写され、それはミュータント戦でも継続。ミュータント自体数が多いのでミッチ以外の戦士は全員何らかで犠牲になる。そして”救済者”は神を全く信じないミッチであった事も判明。”信じる者は救われる”と言うけど、この作品の場合”信じない者が救われる”になっている。ちなみに戦士以外の一般人は皆火星へ逃れているという設定。

 あと最大の欠点は音質が低くて台詞が聞こえ辛く字幕で何とか助けられているって所。台詞は良いが音が聞こえにくいのがこう言う場合痛い。やっぱり音がないと戦闘の迫力は薄れるだろうし・・・。





2011年06月02日

劇場版 NARUTO/疾風伝 ['07]

【監督】亀垣一
【声の出演】竹内順子
       中村千絵
       遠近孝一

 冒頭でナルトが死に葬式を挙げるシーンから始まる。本編としては黄泉と言う人物が4人の忍衆を引き連れ、櫓で封印されていた魍魎を解放する。黄泉の体に入り込んだ魍魎が企むのは千年王国の建立。でもそれには自分自身を唯一封印できる鬼の国の巫女・紫苑が邪魔でこの紫苑の護衛をナルトたちが頼まれる。今回はリーがサスケの代わり、ネジがカカシの代わりとしてネジ班としての行動。敵の4人の忍衆はチャクラを注入される事でパワーアップし、その注入の能力を持つのは黄泉と忍衆のリーダーだけ。

 火の国(木の葉の里)の他の忍達は魍魎が出現させた幽霊軍団(巨大埴輪軍団)の撃退に駆り出される感じなので、紅・キバ・ヒナタ、チョウジ、いのは一瞬だけ姿だけを見せる登場をしている。この幽霊軍団は数が多い以上に殆ど不死なので上から岩を落としてもビクともしない。シズネは警護術が赤点だったナルトを不安視するも、どんな事が起きても言われた任務はやり遂げるナルトのど根性に綱手は期待。

 そんなナルトは予知能力を持つ紫苑に死の預言をされて戸惑う。でも今まで何度も運命に逆らってきたナルトと、予知が来た時は自分自身の危険が察知された時だとして鬼の国の巫女としての運命に従おうとする紫苑。紫苑の予知は百発百中だそうだが、単に”運命”で誤魔化して逃げているだけって気も否めない。紫苑を護衛するにしても紫苑自身は我が侭で強情。でもその予知能力の所為で小さい頃から憾まれていてそこはナルトも同じ境遇を感じ取っている。

 ナルトのバカさ程度も大いに出ていて「独断専行をするな」と言われているのに「毒団子の戦功って何だ?」と聞き返す様は面白かった。あと、リーは4人衆の内の1人を先行して倒すのだが、ガイ先生から貰った”チョコレートボンボン”を「超コレでボ〜ン」と名付けられて渡される様も笑ったけど。まぁリーが酔って強くなれる道具って事だけど・・・。

 紫苑の従者である足穂は鬼の国の秘術によって紫苑に成り済まし犠牲になる。ナルトの変化の術とは違い声帯まで変える事は出来ないし、1度変化すると元の姿に戻る事は出来ない。足穂の死も冷静に受け止め涙を見せない紫苑だが、涙を見せるのは自分のために死んだ仲間たちへの冒涜で紫苑が仲間の死体の前では涙を見せないだけ。

 自分の考えは絶対曲げない事を忍道とするナルトに徐々に共感していく紫苑。ネジは白眼で忍4人衆(リーが1人倒して3人)の弱点を見極め、チャクラ注入能力を持つリーダー格を倒しチャクラが切れた隙を狙って全員倒す事に成功。ナルトが幽霊軍団と戦っている隙に魍魎封印へ祠に入っていく紫苑。

 この終盤の幽霊軍団退治にはカカシ、シカマル、テマリが参戦。逆に言えばこの3人(特にテマリ)は取って付けたような存在で台詞なんてモノは殆ど無いに等しい。魍魎戦では紫苑かナルトかどちらかが予知としては死亡するはずなのに、ナルトの諦めない精神と紫苑の生きたい精神が覆い被さり2人の協力技で魍魎を撃滅。

 と言うか魍魎って既に人間でもない只の魔物なんですけど・・・。魍魎とかって存在的に抜け忍軍団の「暁」などが喜びそうだけどな・・・。

   ≪キャッチコピー≫
ナルト、死す――






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