2014年10月

2014年10月31日

デス・パズル Vol.1 ['05 英]

Class of '76

【原題】Class of '76
【監督】アシュレイ・ピアース
【出演】ロバート・カーライル
    ダニエル・メイズ
    クレス・スキナー

 ガソリンスタンド付近で何かから逃げる男性が事故死。刑事のモンローが更に調べを進めると、約29年前同じクラスの男女3人が交通事故死している事を知る・・・。

 始まりは、その29年前に起きた10歳の少女:エミリーの殺害事件。未だに犯人も逮捕されていない未解決事件なのだが、交通事故死した3人もエミリーとも同じクラス。ここまで偶然が重なれば、これはもう偶然ではなくて”必然”であり、モンローは男性の遺品であるカセットテープを何度も聴き直しては、そこにヒントが隠されていると踏んでいる。

 29年前の被害者やエミリーが写っているクラス写真。そこに1人当時の教師さえ忘れている男の存在を発見。しかも写真自体もその男の子だけぶれている。モンローたち警察は、エイデンという男に犯人説を出すが、当のエイデンは1度逮捕はされたものの、母の証言などで証拠不十分で釈放されて今は行方不明。一応死亡説まで出ている。29年前のエミリーのクラスメイトにとっては、もう誰も殺されないと言う事でエイデン犯人説を望んではいるけど、そんなに甘くもない。

 そしてぶれて写っている男の子こそエイデンだという証言もあるが、彼はクラス人員にも含まれない「誰も知らない1人」。何故そんな彼が写真のしかもクラス写真に写っているのか。他のクラスメイトがしっかり写っているのに、その男の子だけ写真がぶれているのも不可解。ただ、別に幽霊の話でもない。

 そして、ラストに明らかな殺人が起こって2部へと続く終わり方になっている。まぁスペシャルドラマの2夜連続放送の1夜目と言う作り。

 スリラー作品なので怖さはないが、犯人として意外な感じに終わりそうな予感にはなっている。





2014年10月23日

劇場版マクロスF 〜サヨナラノツバサ〜 ['11]

【監督】河森正治
【声の出演】中村悠一
       遠藤綾
       中島愛

 シェリルのライブから始まる。全体的に”歌”がキーポイントとなっている作品なので、ライブシーンの迫力は圧巻。『イツワリノウタヒメ』を1部としてこちらは2部目の完結篇にあたるが、1部は未見(アニメ版もだが)。1部からそのまま続いている感じではあるが、一応1部がどんな感じの物語だったのか少しだけナレーションで語られるので直ぐに入り込み事は出来る。

 もう1人の歌姫:ランカは未知の生命体:パジュラをその歌声で魅了させる力を持ち、彼女が歌えばパジュラの動きが止まって畳み掛けて攻撃できる隙が生まれる。しかし、彼女のこの力を利用して逆に移民船団「マクロス・フロンティア」支配を画策する者が現れる。シェリルのマネージャーを務めるグレイスもその1人。

 シェリルはV型感染症に冒されていて、生まれながらにしてパジュラを誘導する力が備わっているが、歌うごとにこの感染症は悪化する。そして三島にスパイ容疑で逮捕され、即刻死刑を言い渡される。ただ、感染症を患っている以上死刑執行前には命が尽きるらしい。ランカのライブシーンも彼女のPVを観ているようで中々圧巻。

 グレイスの企みに気付き先手を打つ三島だが、三島自身もランカに対する陰謀に深く関わっている。ランカの兄だが、記憶を無くし操られているサイボーグのブレラは、何度も主人公:アルトの前に立ち塞がる大ボス的存在。ただ、操られている割には、操られている時といない時があり、操られていない時はランカに彼女を使っての陰謀を明かしたりしているので、何だか中途半端。

 ランカとミシェルの歌の力を逆利用してパジュラを我が物にしたいギャラクシー船団との最終決戦では、正直何が何だか分からない。敵も味方も似たような機体、似たような色を使うのはどうかと・・・。歌う度に感染症が悪化するのは分かってはいるけど、それでも歌う為に生まれたと自負するミシェルは、ランカとのデュエットを何度も披露。でも最後は歌いすぎて寝たきりの植物状態に。アルトも行方不明になってしまったが、決してダークなエンディングではなかった。

   ≪キャッチコピー≫
歌は祈命










d777m at 15:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0)アニメ 

2014年10月21日

大脱出 ['13 米]

Escape Plan

【原題】Escape Plan
【監督】ミカエル・ハフストローム
【出演】シルヴェスター・スタローン
    アーノルド・シュワルツェネッガー
    ジム・カヴィーゼル

 冒頭からいきなり刑務所内に入っているブレスリンのシーンから始まる。でもこれはブレスリンの仕事ぶりを見せている。セキュリティー会社に務めるが上に、刑務所のセキュリティー状況をチェックする為に態と罪を作って刑務所に入り、態と騒ぎを起こして懲罰房にまで入ってはセキュリティーをチェック。あとは仲間に協力して貰って隙を作って脱走するだけ。その為、「脱獄のプロ」とも呼ばれている。

 ある時、弁護士のジェシカという女性からCIAさえも関与していない秘密裏の刑務所の調査を頼まれるブレスリン。地図にも載っていない事で、囚人を「消滅させる」と言う表現が使われている。一応GPSを着けて調査に出向く事になったブレスリンだが、いきなり拉致されてGPSも抜かれ、目が覚めたら四方がガラスで全て筒抜けにされている房の中。

 そこでブレスリンは、囚人を全般的に率いるロットマイヤーという男と出会う。でもロットマイヤーは既にブレスリンの事を知っていたようで、割と馴れ馴れしく直ぐに2人は仲良しに。因みにブレスリンは刑務所内では別名で収監されている。ここの所長:ホブスは、罪悪人でありながら行方を何時も眩ましている”マンハイム”と言う男を逮捕したくてウズウズしている所があり、”マンハイム”と言う言葉を聞くと若干何時も興味を示す。

 ロットマイヤーと協力して懲罰房まで入るブレスリン。職業病もあるかも知れないが、常に周りを挙動不審のように見渡しては監視カメラの位置や看守の巡回をチェック。巡回者の癖や歩き回る歩数まで数えるという徹底振り。癖は良いとして、歩く歩数まで決まっていると言うのは巡回者としてどうなのだろうと思う。つまり、何だかんだで隙だらけ。

 ある時、隙を狙って外に飛び出したブレスリンだが、そこは何と船の上。しかも安全装置付きなので揺れる事はなく、中の囚人には分からない。確かに船の中にある監獄ならば地図に載らないのは当たり前。ただ、それにしては船の大きさと監獄所の大きさが合わないような気がするのが気になる。横に長い監獄ならば、船の長さに合わせて・・・と理解できるが、ブレスリンの入れられた監獄は縦に長い。と言うか何でも縦に構築されている。そして出口に向かうまでも梯子を”登って”いる。海の上で常にゆっくり航海しているので海底に地下とかは不可能だし・・・。まぁ石油タンカーの下部分に刑務所が入っているという感じ(しかも縦長に)。そして何故か看守は仮面を被っている。

 元々刑務所そのものの設計者はブレスリン。その為、刑務所自体は囚人が逃げにくいように出来ているが、ガラス板で囲んだプライベートも何もない監獄を造っている割には、看守が持ち物検査を一切やらないって所も気掛かり。

 ホブス所長の腹黒い部分だったり、黒幕も分かり易かったが、どちらにしろ悪役は弱かった。黒幕も何処ぞのコンテナ船のコンテナ内に閉じ込め、それこそブレスリンと同じ目に遭わせている(倒されはしなかったが)。

 ロットマイヤーの正体が、ホブスも捜していたというマンハイム。そしてブレスリンに仕事を頼んだジェシカという女性がマンハイムの娘で、ブレスリンが囚人として使われた別名が、マンハイムが囚われた事を示す暗号。まぁブレスリンはマンハイムを脱獄させる為に自身も知らぬ内に送られたって感じ。ただ、マンハイムの居る所にブレスリンは入れられた事までは黒幕も知らず、知らないままだったのが逆に面白かったけど。

   ≪キャッチコピー≫
”完全”を超えろ そこは、地図に載らない動く要塞。








2014年10月19日

クリミナル・トレンチ/地獄の塹壕 ['04 斯]

【原題】Left Foot Forward on the Beat
【監督】カゼム・マ・アスーミ
【出演】ハミッド・ファラネシャド
    ホセイン・マハジョウブ

 戦争で塹壕での戦いが続き、ほぼ壊滅状態のヤーヤ隊長率いる兵士はヤーヤ含め僅か3人。しかしその内の1番若手であるエドゥリシは、足に重傷を負い殆ど自力では歩けない状態でもう1人忍耐強い兵士が居る。物語は、塹壕でのこの3人が主で、舞台も塹壕内のみ。他に敵兵士が1人出て来るだけで、味方は僅か3人だが、敵兵士の数は不明。戦争の悲惨さを表す為に、塹壕には既に多数の死体が転がっている。

 つまり、戦争映画ではあるが、戦争の様子も他の戦地の様子も他の隊員の様子なども一切描かれない。そして、エドゥリシは足を壊疽する程の重傷で更に戦地に赴く事を志願した事を凄く後悔しているので、ヤーヤにも逆ギレする始末で口うるさい。戦地に来て精神的にも参っている事は理解できるが、これだけ五月蠅いとそれだけ元気が良い訳で、足に重傷を負っているという緊迫感に若干欠ける。

 相手軍の塹壕と、ヤーヤ隊長側の塹壕の間には池のような水の溜まり場があって、猛暑の中での持久戦を繰り広げる両軍にとっては恵みの場所。しかし、お互い相手の射程内に入るので、水溜まり場に行く場合には白旗を揚げて行く。つまり、向こうからも攻めて来ないし、こちらからも攻めない。ヤーヤは、相手が持って来る水筒の数を見て相手軍の数を知ろうとするも、忍耐強い兵士が正直に3つの水筒を持って行ったことでこちらの兵士数が向こうに知れ渡ったと心配。

 お互い自分たちの軍の数を知られないようにする心理戦にもなっているが、相手の軍は何時も軍曹が水の溜まり場にやって来る(こう言う仕事は軍曹ではなく兵卒などが行うのが普通)。何故何時もリーダーである軍曹がやって来ていたのか・・・その理由は終盤で明らかになる・・・と言うか、単純なんだけど。

 実は相手軍も既に壊滅状態で、残っていたのは軍曹のみ。ヤーヤたちに生きている兵士の数を知られないように見栄を張って沢山の水筒を持ってきていただけで、立てかけた銃にヘルメットを被せる事で沢山の兵士がこちら側を監視しているように見せていただけ。軍曹も戦闘する気は更々なく、小屋を造ってそこに居住していた感じ。しかし、軍の命令には絶対に頭の固いヤーヤは、部下以上に神経質になっていて、相手軍の数が凄く多いと思い込み、見栄で当たらないように手榴弾を投げてくる軍曹を射殺してしまう・・・。確かに手榴弾を当たらないように投げ込めば、砲撃が来たように見せかける事が出来る。見栄を張ってまでその場に居残った相手軍曹も切ないが、思い込みで無防備の軍曹を射殺してしまったヤーヤも少し切ない。

   ≪キャッチコピー≫
進撃不能、後退不能!極限の攻防が兵士たちを追い詰める!






d777m at 09:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0)戦争 

2014年10月15日

東京NEO魔悲夜2 ['08]

【監督】金丸雄一
【出演】村上淳
    三浦誠己
    水橋研二

 暴力団:山龍組を抜け出し堅気になった銀矢と短ラン。そんな中、山龍組傘下である岩神組は、山龍の知らない所で利権を拡げようと画策し、中国マフィアと手を組み麻薬ルートと密入国ルートを広げ始める。

 そして岩神組の麻薬の売人を潰し、住みやすい歌舞伎町を作る為に台頭して来るのは、短ラン率いる「東京魔悲夜」。元は銀矢と短ランが作ったそうで、全員堅気の男女のグループで結成。ヤクザではないんだけど、何だかヤクザっぽい・・・。

 中国人マフィアとか言っても、演じているのは日本人。でも日本語の片言に違和感がなかった。利権を得る為なら手段を選ばない中国人マフィアと岩神の欲の方が多く出ているし、銀矢は最後の最後で数分登場するだけで殆ど出番はない。

 山龍の教えを唯一継承する山龍の右腕:サイモンは短ランとも縁があるらしく、短ランに利権の事で契約するが、サイモンとの約束も全て無にする岩神。サイモンと短ラン、銀矢の素性を知っている1人の刑事は、極悪な中国マフィアが歌舞伎町に入り込んでいる事を警告。

 魔悲夜の一員で何者かに殺された”シャドウ”と呼ばれていた男が刑事の囮捜査官だった事が分かるが、何故殺されたのか、何故堅気のグループに潜入させていたのかなどは次回:最終作に持ち越されている・・・。刑事も短ランと銀矢の素性を知っていたのならば、ここは「岩神組」か「山龍組」に潜入させるべきではなかったのか・・・?。そして、この刑事も色々な事を警察からすれば敵対するような者たちに喋って、一体彼等をどうしたいのか分からない・・・。







d777m at 16:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)任侠 

2014年10月13日

ブリングリング ['13 米・仏・英・日・独]

Thw Bling Ring

【原題】Thw Bling Ring
【監督】ソフィア・コッポラ
【出演】エマ・ワトソン
    ケイティ・チャン
    タイッサ・ファーミガ

 新しい学校に転入して来たばかりのマークがある日、おしゃれやブランドが好きなレベッカと意気投合。そしてある時、パリス・ヒルトンがパーティで自宅である豪邸に居ない事を知った2人はヒルトン邸へ侵入を試み、ブランド物を盗み出す事に成功。全てはここから。セレブというのは金持ちで開放的だからなのか、馬鹿なのか、余り鍵を全て閉めようとは思わないらしい(鍵を閉める扉が多いから面倒?)。その為に必ず何処か1箇所の窓は開いている・・・。

 レベッカの友人であるニッキー、ニッキーの妹のサム、クロエも加わりセレブ専門の窃盗団が出来上がる。「ブリングリング」と言うのは、セレブ専門の窃盗団をマスコミが名付けた名前。セレブ専門なので、狙うのは映画の撮影やパーティーで邸宅を離れる有名人。決して一般人の家は狙わない。

 有名人(特に女性)は自らの服をFacebookなどで公表したがるので、ブリングリングの面々も常にチェックし、欲しい服があればそのセレブ邸に忍び込んで盗むだけ盗む。計画性なんてものはないので、まずはその期間在宅していないセレブを狙い、何を盗むかはセレブ邸に侵入してから決めるって事も多い。有名人の自宅は検索すれば即出て来るらしく、親切にグーグルアースでも直ぐに周辺の地形が分かる。劇中だけの設定なのかも知れないが、一応'08〜'09の間に起きた実話。レベッカとマークが主役の筈だったのに、中盤以降ニッキーの加入でニッキー中心となってしまい、このちょっとしたズレがそれ以降を暈かしてしまった印象。ニッキーをエマ・ワトソンが演じている所為だろうけど、だったら最初からレベッカ役にエマを配するべきだった・・・。

 ブリングリングの面々もセレブの高価な衣装を盗んでもそれで着飾るって事はない。ただ、身形は良くなっているかな程度。ただ、ヒルトン邸に侵入した事などを自慢気にペラペラ他人に話した事が逮捕へと繋がる事に・・・。

 マークは何時もドギマギしていた所為で、逮捕後は何でも話している感じだが、他の女性陣は一切悪びれる様子もなく反省の様子もない。と言うより寧ろ事件の容疑者にされた事に逆ギレして無実を訴える。窃盗罪は、例え盗まれた品が容疑者宅から出て来ても、それが本当に被害者のモノなのか証明できないと意味がない。

 狙われるセレブとして、パリス・ヒルトンやミーガン・フォックスなどが登場。半分はニュース映像やネット記事の写真だけだが、実際にカメオ出演する者も数人存在する・・・。

   ≪キャッチコピー≫
キラキラしてたい








2014年10月11日

ソルジャーズ・アイランド ['12 米・露]

Soldiers of Fortune

【原題】Soldiers of Fortune
【監督】マキシム・コロスティシェフキー
【出演】クリスチャン・スレイター
    ショーン・ビーン
    ジェームズ・クロムウェル

 ある戦争で命令を無視して仲間を助けた事で除隊処分を受けた傭兵のエキスパート:クレイグの元にある護衛の話が迷い込む。それは大富豪を対象とした戦争体験。その富豪の者たちをスポンサーとして5人の富豪が集う。

 随伴者の女性を連れて来るジョンや、お手伝いさんを連れて来るシン、武器商人のグリモー等皆個性派。そしてやはり皆富豪なので我が儘し放題。クレイグと護衛たちの特訓の所為かもあり徐々に兵士らしくなっていく。一応富豪なのにこの戦争体験に参加する理由もそれぞれ。シンはゲームヲタクだが、ゲーム中毒でもあり戦争もゲームとしか思っていない。そこで医者に本当の戦争が何であるかを知って欲しい為に参加させられたらしい。

 今回戦争体験する島は、ルポ大佐が牛耳りCIAのメイソンが警備部長をしている島。一応反乱軍は居る者の、ルポ大佐とその娘、そしてメイソンの所為で島民が怯えている。『エクスペンダブルズ』の脇役出演者低予算版と言う感じ。グリモーはルポ大佐にも武器を売りつけたが未だその資金は払って貰っていないので、命で補償して貰いたくてこの体験に参加したが、ヴィング・レイムスが演じている所為もあるかも知れないが、妙に威圧感がある。そしてロケットランチャーや重火器を持つ姿が良く似合っている。

 富豪の中には1人メイソンやルポ大佐と繋がる裏切り者が存在する。まぁ皆富豪であるが上に資金源を得たいのは同じだし、悪役経験者ばかりなので誰が裏切っても可笑しくない状況だったけど、結果的に「そう言えばこう言う奴居たな・・・」程度の者が裏切り者だったので余り意外性がない。

 ルポ大佐とメイソンの潜む独裁者基地もそんなに立派ではなく、何故か液体窒素が置いてあるので、そこを銃撃でもすれば一瞬で基地内が炎に包まれて破壊されてしまうと言う単純構造にも疑問。その為、独裁者側も手榴弾を使いたいのに使えないと来ている。

 終盤にもなると、本当に”ただの富豪か!?”の如くアクションを熟し、結局クレイグと共に独裁統制下の島を助けて英雄になってしまうのだから面白い。しっかりルポ大佐やメイソンも倒し1人たりとも逃がしていないので爽快感はある。

 富豪部隊とは言っても富豪振りが見られるのは最初だけ(しかもほんの少し)。何だか”予算の関係”と製作上の都合が丸分かりで富豪部分が殆ど出せていないのが残念。 

   ≪キャッチコピー≫
総資産3000億ドルの大富豪部隊結成!








2014年10月09日

恋愛の技術 ['13 韓]

【英題】The Art of Love
【監督】イ・スソン
【出演】ソ・ジソク
    ホン・スア

 部長のセクハラにも耐えることしか出来ないスジン、彼女の会社の同僚で友人でもあるジヨンはスジンとは正反対で男勝りで物事をハッキリ言うタイプ。付き合っていた彼氏と別れたばかりのスジンだが、そのショックが殆どない程前向きに生きている・・・。

 そんな2人が、ある日商店街の福引きで見事特賞のフィリピン:セブ島行きが当たり行くことになる・・・のだが、まず海外旅行が初めてなので荷物の預け方を知らない。ようやく分かって預けた・・・筈が、中途半端な場所に何も言わずに荷物を置いていったものだから、空港の係の人がセブ島へ送り届ける荷物だと気付かず、結局荷物だけ韓国に置いたままジヨンとスジンはフィリピンへ。そして荷物の事を訪ねようとフィリピンの空港係員に聞こうとすれば今度は韓国語が通じず。そこに彼女たちを現地語で手助けしてくれるのはテフンという男性。物凄く都合良く現地語も話せる韓国人に出逢う訳だが、一応カードと現金、航空券を持っていた事が功を奏している。

 ジヨンは男に目がなく、何処に行っても男の話ばかり。スジンも占いで「運命の相手に出逢う」なんて話を聞いているので、現地で出逢う相手は皆”運命の相手”だと思い込んでいる。尻軽と言われても仕方ないのかも知れないが、そこまで男をポンポン乗り換える訳ではない。ただ、2人揃って男に騙されやすい。ジヨンは性格よりもまずは金持ち狙いなので、テフンの事も「貧乏そう」と興味を持たないが、スジンはテフンと出逢った途端少しばかり興味を持っている。

 ホテルで2人の男に出逢い、ジヨンもスジンもそれぞれ別の男に恋するが、呆気なく騙されて一文無しに。何も食べる金さえないので結局はテフンの元を訪ねる。実はテフンは現地のマンゴー輸出会社の社長で結構儲かっている。テフンは現地ではエリックという名を使っているので、現地でテフンの事を聞いても誰も知らないが、エリックと言えば現地人は皆知っている。テフンが大企業の社長である事を知ったジヨンは、掌返したようにスジンと共にテフンを我が物にする為の作戦を開始。でもやっぱりお互い友人同士なので、意地悪するにしても生易しい。でもジヨンはマンゴーアレルギーで1日ダウン。点滴して回復するが、その時の医者は何処から呼ばれたのか気になる(医者の格好でもなかったし)。

 テフンは父の跡を継いで赤字だったマンゴーの農場を立て直したが、当時の恋人:マリアを未だに忘れられずにいる。でもマリアはテフンが居ない生活に耐えきれず、結局は許婚と結婚。ジヨンがアレルギーで寝込んでいる間に関係が良くなっていくテフンとスジン。

 ただ、テフンもスジンもお互いが”運命の相手”だと合致する所で映画は終わるので、結局スジンの運命の相手はテフンで良かったのか!?と言う所で終わってしまうので何だか中途半端。どうでも良いよな細かい事で言えば、金がないのに宿泊代はどうしているのか、とか韓国に置いたままの荷物はどうなった!?とかは意外と気になる点。





2014年10月07日

超劇場版ケロロ軍曹3/ケロロ対ケロロ 天空大決戦であります! ['08]

【監督】佐藤順一
【声の出演】渡辺久美子
       小桜エツ子
       中田譲治
【ゲスト声優】福田沙紀

 今作も冒頭は短編。村娘を誘拐するヴァイパーを相手にケロロたちが奮闘するのだが、タママニの屁攻撃と、クルルの激辛カレー攻撃でほぼ全面解決する様が面白かった。何時もはケロロの仲間であるモアが、「ハルマゲドン」さえ知らない村娘に扮している・・・。

 本編の冒頭は、冬樹とケロロ小隊がマチュピチュに居る所から始まる。珍しく夏美は居ないが、ここでケロロが偶然的に開けてはいけない扉の鍵を開けてしまう(本人は気付いていないが)。

 そこから誕生したのは、ケロロとそっくりな姿をしたダークケロロと、配下のシヴァヴァとドルル、そして紅一点のミルル。ダークケロロは自らを「全知全能の王子」と自称していて、奇妙な装置を使い人間を洗脳し自分を慕うようにさせ地球を制圧。しかし、この洗脳はケロロ小隊とモア、冬樹には効かず・・・。ケロロの敵としては何だか初めてぐらいの最初から憎ったらしさ全開の敵。タママニは主人公のような(?)高飛車な発言をするシヴァヴァに嫉妬感持っていましたが。そしてギロロはドルルと過去の縁がある。

 ダークケロロ配下のミルルは、ハッカーに長け地球上全ての電子機器をあっと言う間に制圧し、同じくコンピューターに長けるクルルの上を行く。ミルルは地上に出る際は”ナスカ”と言う人間の姿になる。

 ダークケロロは人間を平伏させる事や従わせるこそ王子の尤もな姿だとか思っていて、昔なりの考えを未だに持っている。クルルはそこから過去の敵である”キルル”と接点がある事を読んでいる。人間を洗脳させる事や、ミルルがキルルを封印する為の”鍵”である事などは1作目を踏襲している。一応、2作目のメールとマールも名前だけだが台詞として登場。

 ケロロ小隊、モア、冬樹が洗脳が効かない理由も簡単で、ケロングッズを何かしら着けていると洗脳されない。シヴァヴァとドルルも最初こそダークケロロの指令に従っていたが、徐々に自分の事第1でダークケロロからの指令よりも、目の前の敵を倒す事で頭が一杯に。”友情”などと言う言葉が信じられないダークケロロは、強いバリアでケロロ小隊と冬樹たちを目の前から見えないようにする・・・のだが、もうお互い長年一緒の所為か、何を考えているのか本能で分かってしまうので、お互いが見えなくても自然と同じ場所に集まる(お互い見えないだけで直ぐ近くに皆居る状態)。

 ダークケロロが1番疑問に思うのは、ケロン人と人間で全く種族が違うのに、ケロン人(ケロロ)の為に助けに来たりする冬樹の姿。劇場版初登場となったクルルの相棒:サブローは出番はそんなに多くはないのに出番の時はいいとこ取り。前作では台詞さえ少なかったドロロが、今作では逆に小雪と共に活躍の場が倍以上増えている。

 ”友情”をテーマにした部分は巧く描かれているが、最後に死を覚悟してキルルを止めに行ったダークケロロがあっさり生きていたのは白けた。ここはそのまま最期を迎えた方が感動的で良かった気がする。あと、ミルルとナスカは同じ人物とは言え声優は違うので、ナスカの声が棒読みなのが気になった(ミルルの方が出番が多いのが救い)。逆にケロロとダークケロロは、全く真逆の異なるキャラなのに、声優は同じなので声優の巧さを醸し出している。







d777m at 21:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)アニメ 

2014年10月05日

マチェーテ・キルズ ['13 米]

Machete Kills

【原題】Machete Kills
【監督】ロバート・ロドリゲス
【出演】ダニー・トレホ
    ミシェル・ロドリゲス
    ソフィア・ベルガラ

 麻薬カルテットの捜査を行っていたサルタナ捜査官と、その恋人:マチェーテ。しかし、そこに謎の集団が乱入。この冒頭シーンで前作ではほぼヒロインだったサルタナが早くも退場。そして保安官に捕まるマチェーテだが、大統領の恩赦で解放される・・・。

 そして大統領から、麻薬組織を取り仕切るマッドマンの抹殺を頼まれる。マチェーテは最初こそ興味なかったけど、任務達成で前科全てを抹消するという条件を付けられ、致し方なくマッドマンの居るメキシコへ。マチェーテがメキシコに詳しいというのも仕事を依頼した理由の1つ。

 マッドマンの元に辿り着いたは良いが、当のマッドマンはミサイルでロサンゼルスを狙おうと画策。しかも、心臓が止まれば発射装置が稼働するように自らの体を開発させ、安全装置を外した事で24時間以内という制限時間が加わる。格闘技に長ける感情のないサロールと言う男を配下に持つが、もっとややこしいのはこのマッドマンが多重人格者である事。元はメキシコの諜報部員だったので、マッドマンの顔と諜報員である”メンデス”と言う顔を持ち、ほんの数分だけ捜査官としての顔も出る。マッドマンの時は冷徹なのだが、メンデスになると冷静になり人間性を取り戻すが、本人も気付かない内にもう1つの人格が出て来るらしい。

 心臓に繋がった起動装置のお陰で、マッドマンを殺す事が出来なくなり、致し方なく唯一解除できるという起動装置の開発者:ヴォズに会う為にアメリカに戻る事になるが、”マッドマンを殺害した者に1000万ドル”と言う懸賞金が賭けられ、メキシコ国境を越えるまでが一苦労。

 何と言っても面白いのは、キューバ・グッディングJr.→レディー・ガガ→アントニオ・バンデラスと顔を変えていく殺し屋「カメレオン」。顔を見られるのも嫌うので、目撃者さえ殺害していくという残酷性を持つが、結局素顔は誰なのか全く分からないまま。レディー・ガガの時だけ何だか服装も原色で目立っていた・・・。

 ようやくメキシコ国境を脱したかと思えば、マッドマンの部下だったサロールが裏切ってマッドマンを殺害し、マチェーテも捕まり、ここで初めてヴォズが登場する。放映時間60分過ぎてようやく・・・。サロールはマッドマンを裏切ったのではなく、元はヴォズの部下で、マッドマンの部下として潜入させていただけ。ヴォズはマッドマンに資金提供していたが、多重人格者であるが故に油断できずサロールを置いて監視下にしていただけの事。どのように取り出したのか、マッドマンに着けられていた心臓起動装置は心臓だけ取られてまだ動いていたりする。ヴォズもミサイルによるアメリカ壊滅を企てていて、その為に宇宙への進出計画を立てている。持っている武器も内蔵を飛び出させるレーザー銃など最新兵器ばかり。

 ヴォズはサロールのクローンを何体も用意。マチェーテのクローンも作りたがっている。ヴォズは少し先の未来を読めるのだが、何分先なのか何秒先なのかは分からない。と言うより、そんな能力を持っている割には余り役立っていなかった印象。

 しかも最後までヴォズとの決着は着かず、『スター・ウォーズ』のパロディでも実現させようかの如く、ヴォズはマチェーテの仲間を巻き込んで宇宙へ飛び立って、次のシリーズ新作は宇宙になるという番宣(?)が少し入り、マチェーテも宇宙に行く事になるって所で終わるので、非常に中途半端。まだ悪役との決着がきっちり着いていた前作の方が良かった気も否めない。まぁ前作は前作でカットのし過ぎで中途半端だったけど・・・。