地域の特性に配慮した診療報酬体系について、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は1月20日の総会で、看護職員に関する届け出の緩和措置の拡大をめぐり3度目の協議を行った。医療資源の限られた地域に対する診療報酬上の手当てを検討する方向では一致したものの、来年度改定からの試行的な拡大を主張する診療側に対し、選ばれた地域の妥当性を疑問視する支払側は慎重な姿勢を崩さず、最終的に合意には至らなかった。来年度改定での導入は見送られたが、2月中旬に予定されている長妻昭厚生労働相への答申の付帯意見として、2012年度改定に向けて引き続き協議する方針を示すことになった。4月以降の中医協で本格的な議論に入る。

 医療法上の許可病床数が100床未満の病院などで認められている届け出の緩和措置について、厚労省は13日の総会で、看護職員の著しく少ない二次医療圏を対象に次期改定で拡大することを提案したが、委員から「(医療圏を選んだデータが)実態を表していない」などの批判が上がった。同省は15日の総会で新たな分析結果を示した上で、「(試行的な)緩和措置を検討するほどの十分な示唆を得られたとは言い難い」と報告したが、モデル事業としての実施を提案する意見もあったため、最終的な結論は見送られていた。

 20日の総会で、鈴木邦彦委員(茨城県医師会理事)は秋田県内にある病院の事例を紹介し、06年度に導入された「7対1看護基準」の影響で看護師が不足し、入院基本料の算定要件を満たすことが困難になっている現状を説明。豪雪地帯などをモデル地区とし、来年度改定で緩和措置を試験的に拡大すべきと強く求めた。また、西澤寛俊委員(全日本病院協会長)は、12年度改定からの本格的な導入を検討するため、一部区域に拡大することでデータ収集を図る必要があるとし、来年度改定での実施の意義を強調した。
 これに対して支払側は、緩和措置を拡大する地域の選び方に最後まで難色を示したため、12年度改定に向けて協議する方針を答申の付帯意見に盛り込むことで決着した。


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