前回も少しふれたが、高校授業料が無償化されても、タダで公立高に行けるようになるわけではない。学用品や修学旅行、部活にも別途お金はかかるし、電車やバスで通うなら定期代も必要になる。授業料は、教育費のごく一部なのだ。

 少し数字の羅列になって恐縮だが、全日制高校生が学校に通うために1年間に必要な平均額を細かくみてみよう。

 文部科学省の「子どもの学習費調査」(平成20年度)によると、学校教育費全体では、公立で約35万7千円。内訳は、授業料約11万7千円▽定期代などの通学関係費約8万1千円▽入学金、PTA会費などの学校納付金約4万5千円▽部活などの教科外活動費約4万円▽図書・学用品・実習材料費約3万8千円▽修学旅行・遠足・見学費約3万3千円-などとなっている。

 地方都市出身の私は、高校時代の通学手段は自転車で、公共交通機関で通学している生徒はほんの一握りだった。そこから考えると通学関係費が高いようにも思えるが、この中には制服やかばんなど、必需品の代金も含まれているそうだ。

 大阪府が公表している「大学・高校納付金参考例」によると、府立高の制服代は約4万3千円。今や百貨店でも当たり前となった「2着で2万9800円」などのスーツ代よりはるかに高い。ほかに、体操服代も約1万5千円かかる。

 一方、学校教育費の平均額が公立の2倍以上(約78万3千円)となる私立では、学校納付金が約21万6千円、修学旅行・遠足・見学費は約5万4千円にはね上がる。修学旅行で海外に行く学校は珍しくなくなったが、あくまで年間の額であることを考えると、遠足代などを含むとはいえ、単純計算では3年間で16万円あまりかかることになる。

 さて、ここまではあくまで学校生活に対してかかる費用。塾や予備校、稽古(けいこ)事に通えば、さらにお金がかかる。そうした費用も加えた20年度の高校生の学習費総額は、平均で公立約51万6千円、私立は約98万円に達する。

 「教育にお金はかかる」は今や常識だが、改めて数字でみると、ため息が出る保護者の方も少なくないのではないだろうか。(健)

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