95年に茨城県牛久市で飲食店兼ホテル経営者が自宅で両腕を縛られた状態で見つかり死亡した事件で、時効直前の昨年12月に強盗致死容疑で逮捕された千葉県内の70代の男性3人を水戸地検が不起訴とした処分に対し、水戸検察審査会が1人について不起訴不当と議決していたことが分かった。

 3人のうち、この男性だけが事件に関与したことを認める供述をしたが、物的証拠がないことなどから立件は見送られた。

 19日付の議決書は、男性が捜査段階で「盗む目的で(残る2人とは)別の男らを誘って家に入った」と供述したことについて「目撃者の証言と合い、信ぴょう性がある」と指摘。「別の男らの取り調べも含め捜査を十分尽くしたとは認められない」と判断した。残る2人については「公訴時効が完成しており、不起訴は相当」としたうえで「犯行を認めるに足る証拠は発見できなかった」と付記した。遺族の申し立てを受けて審査していた。

 捜査関係者によると、不起訴不当と議決された男性には、時効が停止する海外渡航歴があり、時効成立は今夏ごろになるという。

 県警が3人を逮捕した容疑は、95年1月17日夕、針金で松田行雄さん(当時68歳)の両腕を後ろ手に縛るなどして腕時計1個(30万円相当)を奪い、翌18日に死亡させたとしている。残る2人は容疑を否認した。

 水戸地検の新倉英樹次席検事は「議決内容を検討して、迅速かつ適切に対応したい」とコメントした。【杣谷健太、原田啓之】

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