2022年12月31日
終
ご無沙汰しております。
ご無沙汰しておる間に令和四年も末となりました。
いろいろあり過ぎた一年のようにも感じますがやはりこの時期になるとあっという間のようにも感じます。
今年の世相も、今年の自分も、漢字一文字で表すなら「終」です。
いろんな物事の終わりを味わい、感じました。詳しくは書きませんが、この「終」という字以外に思い浮かぶものはありません。
しかし終は必ずしもネガティヴなことではありません。終わりがあるということは、始まりがあるということです。
何か良いもの・ことが始まるのを願いつつ、まずは自ら始めることをしたいです。
そういうわけで来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
本年もありがとうございました。
2022年10月20日
【LIVE報告】超異種格闘技戦こそ我が命・帰ってきた守山ダダマ
どうも、反社です。この度濃すぎる眉毛を空にした守山ダダマです。早速反社と言われましたが3日経ったらちょうどいい具合でカタギになりつつあります。
10月15日ダダマの渦潮祭Vol.22「矢面に立て!」撫事終了しました。皆さん本当にありがとうございました!
私の企画は基本異種格闘技戦と言うか自分のスタイル上どうしても異種格闘技戦にならざるを得ないし、それならいっそとことん「ありえない組み合わせ」を追求したいのですが、今回の組み合わせは渦潮祭史上でもありえなさが最高だったかもしれません。カオスとか濃すぎるだけでなく、バランスがとれて程よく充実した文字通りのヴァラエティーショーになったと思います。
闇色鍵盤さん(大阪)
渦潮祭は4年9ヶ月ぶり2回目の出演。鍵盤講釈という独自のスタイルで活動。最近はユニットとしてのライヴが主のようですが、ソロでご参加頂きました。私が久しぶりに観たかったし、東京には滅多に来ないので、東日本の猛者たちと遭わせたいと思いました。今回は人魚を主題にしたロマン猟奇譚。鍵盤を撫でながらの語りだけでなく歌も見事で、作品の世界に引き込んでいく力は圧巻でした。誰かが言ってたけど落語の要素もあるんですよね。音声表現の可能性を広げてくれる貴重なスタイルをまた東日本で魅せて頂けて良かったです。
泡盛加賀利さん
渦潮祭は1年9ヶ月ぶり2回目の出演。お酒、消毒…いろんな意味でアルコールを愛する紅一点ピアノ弾き語り。中の人?に初めてお会いしたのが10年以上前の武蔵境STATTO。ともに大好きなザ・バカンスと、守山ダダマが対バンしたライヴでした。その後八王子びー玉で再会&初共演。酔っ払いをアピールするけど呑んでも呑まれてはいない、直向きに酔いと向き合う歌に惹かれます。故郷の沖縄民謡から始まりピアノで奏でるパンクロックへ。この日は美しくかつ力強い歌声がいつも以上に透き通って響き渡りました。
ナベタツさん
サケサケ渦潮祭の1回目に鈴木知文さん推薦で出演。ダダマの渦潮祭本篇は初登場。紙芝居をしてからギター弾き語りをする二刀流スタイル。MC含め段取りがとても整然としていてザ・エンターテイナーと感じさせます。かわいいイラストと透明感いっぱいの歌声、そして誰かも言ってましたがギタープレイも巧い! どこを取っても安定感のあるステージでした。今回の出演者陣、字面の通りクセの強い人ばかりの中でともすればグダグダってか胃もたれしかねないイベントで大事なバランサーになって頂きました。もっと多くの人に知られてほしいです。
渦潮祭は昨年4月以来2回目の登場。ギターの内田さん(a.k.a. ダダマ四番弟子守山埼玉)は今年4月の渦潮祭21から連続出演。メインヴォーカルの三田さんは何とこの日が63歳の誕生日。今、首都圏で誰よりも暴走している神奈川と埼玉の老人ユニット。ド直球の下ネタをぶち込みながら、歳を取ることの喜怒哀楽を歌っていきます。本当しょーもないけど完成された下ネタを、キャッチーなメロディが下支えして、しょーもないけど厚みのある音楽。この日間違いなく最も濃ゆいライヴ。濃ゆいけど、いつでも観る人を元気にしてくれる。と言うかこの人たちより元気な若者を知らない…。ロックンロールで大事なことを教わった気もしています。
脱法超電磁高橋さん(仙台)
主宰者守山ダダマを除くと渦潮祭最多の6回目の出演。毎年10月は脱法超電磁高橋の季節です。観るたびに進化してる感じですが、この日は膨張番長の次の出番で、残りまくった余韻を力技で吹き飛ばす様は、個人的に一番のハイライトだったかもしれません。いや本当に汚物まみれの場を一気にまっさらにした超強力な掃除機。とは言え清涼ってわけもなく程良い澱みで生活の悲哀を歌いました。アコギの弾き語りだけどいろんな音楽を摂取しただけトリッキーな部分もあり。何よりメインとなる音の色が全然メインっぽくないけどそこがまさに脱法さんの世界に対する視点でしょう。令和の最先端、と宣伝したけど、それは底辺から行く最先端。脱法でも人間的には一番まともかもしれないと最近気づいたのですが、複雑系の世界にぴったりの音楽、最新型のフォークロアが人々を引きつけてると思います。自作のMVも完成度高い映像作品なので是非観てほしいです。
守山ダダマ
脱法の次に反社です。トリです。2年ぶりのステージ。以前の通り黒装束ですが、絵レ氣ギターは全て絵も装飾も一切ない真っ白。そしてMCも無しで6曲ぶっ通しのライヴにしました。これも自分には今までにない挑戦。正味20分ほど。予定より短すぎちゃったけど全体的に時間押してたからちょうどよかったかな。新旧織り交ぜ、コミカルもシリアスも織り交ぜ。マラソンとかミュージカルとか告知しましたが、まあ自然にできたんじゃないかと思います。これが守山ダダマ、何が守山ダダマなのか自分でもよくわかりませんがこれが守山ダダマという感じでしょうか。本当自分で言うのも変ですが「復活したんだな」という感想が浮かびました。
【2022年10月15日 ダダマの渦潮祭@荻窪Doctor's BAR セットリスト】
1.俺の透明のビニール傘を返せ
2.生きてるうちなら
3.マスオブチギレスタンバイオアダイ
4.ぎょうざの満洲は俺の家族です
5.嫌いな奴の歌
6.ライフイズビューティフル
(開演前・転換時BGM 『THE SICK,THE DYING…AND THE DEAD!』MEGADETH)
「おかえり!」と言われたし、守山ダダマ自体が「ホーム」とも言われた。守山ダダマが帰ってきたのではなく、守山ダダマに帰ってきたのでしょうか。確かにそうかもしれません。また稗田阿長を見て守山ダダマを見ていなかった人は、華奢で可憐な阿長と全然違う、いかつくマッチョなダダマに見えたそうです。空気感を褒められましたが、自分にとっては空即是色、空気が音みたいなものですからね。しかし今回は実に多種多様なスタイルのパフォーマーが集まり、自分だけが一般的に言うところの「音楽」じゃないパフォーマンスだったけど、振り返ってみて音があろうがなかろうがステージという土俵に立ったらみんな同じだなと改めて思いました。要は伝わるか伝わらないか。自分は自分のライヴも他の人たちのライヴを見てブッキングする時も、この一点しかないと思います。これが韶(シャオ)ですよ。わかる人にはわかる。
名古屋で私の話をしていた人たちのこととか、アフタートークもあれこれ盛り上がりましたね。まず接点がない人同士の貴重な交流のために、通常の夜のライヴイベントよりも時間を早めに設定しているのです。今回も良かった。
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守山ダダマはこの後のライヴ予定はありません。現時点では。お誘いがあれば全国どこへでも馳せ参じたいところですが、まずは今回のライヴから以下2つの動画をご覧になって、改めて呼ぼうかどうかお考え頂けたらと思います。