c4130ad3.jpg四月、働きはじめた僕たちは、「社会」と呼ばれる砂漠の厳しい環境に、予想以上の苦労を強いられる。その土地はからからに乾いており、愚痴や嫌味、諦観や嘆息でまみれ、僕たちはそこで毎日必死にもがき、乗り切り、そして、そのうちその場所にも馴染んでいくに違いない。


砂漠に雪をふらせよう。


伊坂幸太郎「砂漠」読了。



僕らはもう既にその砂漠に馴染みつつある世代なんだろうか。




身勝手なものだった。ひとより図抜けた才能や強烈な野心があるわけでもないのに、ひととは違う人生を歩むんだと決めつけていた。ずうずうしかった。甘かった。若かった。すべてをまとめて、要するに、生きることに対して傲慢でいられたのだと思う。


重松清『カシオペアの丘で』



生きることに対して傲慢でいて、何が悪いことがあるのか。


と思っていること自体青いな、と感じている段階で、つまらない大人達に洗脳され、懐柔され、『あっち側』に行ってしまいつつある自分を認めることになってしまうのだろうか。





そんな些細なことで悩む奴に対して、



優しすぎるんだよ。



だなんて、涙ちょちょぎれセレナーデ。



相変わらず面倒くさいんだねぇ、クラウドは。



と言ったユフィに、



正直なの。



と言い放ったティファたんの強烈な母性くらいクラッとくる。


ユフィ、まだまだガキだな。



達観しているようで、そんな自分に酔って逃げているだけだよ。



自分は、

何から、
どこへ

逃げようとしているのだろう。



人間にとって最大の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである。 サン・テグジュペリ



夏が来ることにドキドキしなくなったら、男として終わりだと思う。

と言っていたのは横山検さんだったか。



早速、毎年恒例の九十九里に行ってきた。


年々だらしなくなる兵共の腹周り。


肉体は中年に向かっていようとも、海岸で何時間もボールを蹴り合い、海に飛び込む我々の清々しい笑顔は変わることがない。

と、信じたい。



BBQして酒飲んで、二日酔いの重い頭を引き摺って温泉に浸かり、海鮮食って、車でドリカム爆音で聞いて。



日に焼けて赤くなった肌は、夏の勲章。


今日から、またみんなヒゲを剃り、ピアスをとって、砂漠に帰っていく。



砂にまみれた僕らの笑顔。

それが砂浜の綺麗な砂なのか、はたまた汚い砂漠の砂なのか。


少なくとも見分けられるくらいの余裕は持っていたいと思う。



なんだかんだキャンタマ言ってますが、結果ウダウダしょうもないことで悩んでても、夏が終わっちゃうだけなんで、太陽の下で夏をかじろう。




とかどうでもいいこと考えてたら、朝っぱらからワイシャツの袖口に鳥のフンを落とされ、昼は豚カツソースをこぼし、夕方は虫に刺された所を掻いていたら滲んだ血がついた。


こんな時、染み抜きを常備してる自分最高。




逃げ出したくなるような夜に

抱き締めていてくれるのは誰

つまらないことで一緒に

一緒に笑い合えるのは誰




知らん！