July 12, 2005

「お坊さん」

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昨日知り合いのお坊さんと世間話をしましたが、今日からお盆期間中は、棚経といって、檀家まわりを始めるそうです。
檀家を一軒一軒まわり、長い時間はとれませんが仏壇前でお経をあげてその家の先祖の霊位に回向する。
それも自転車で暑い中袈裟をひっかけてのことですから、一年で一番身体にこたえるとこぼしていました。
しかし、お坊さんが自転車で走っている様は、想像するだけでもなんとなく有難い、ほのぼのとした印象が持てます。
日本人にとって、お坊さんに対する信頼はまだまだ捨てたものではありません。

映画の「寅さん」では、帝釈天の御前様が、時として短い説教をします。
あのふーてんの寅さんさえも、黙って真剣に話を聞き考え込んでしまいます。
そんな、人の生きていく上でありがたいお話をしてくれる人が、お坊さんですね。

さて、今日はこの「お坊さん」の話ですが、たくさんの呼称があります。
お坊さんというのも呼称ですが、本来は「僧侶」です。
僧侶とは、出家して僧門に入った人、もしくはその集団を指します。
梵語では「サンガ」です。
それが「僧伽(そうぎゃ)」「僧(そう)」と中国で音訳されて今日に至りました。
サンガには、集まるという意味もあります。
お釈迦様の時代には、4人以上の比丘(男性の修行僧)があつまれば、サンガです。
それが中国に伝来すると、たった一人でも「僧」と呼ばれるようになったのです。

僧は、お釈迦様の教えを信奉し、修行し、そしてその教えを広めるという伝道者の役割を持っています。
それが日本伝わると、その人物の位に応じて、呼称がいくつも付けられていきました。
最も高い位が「大僧正」で、下はおなじみの「小僧」です。

では、ここでさまざまな呼称を見てみましょう。
冒頭で記したように、最も親しみやすく呼ぶのは「お坊さん」。
これは「坊主」から出た言葉です。
でも悪い言葉遣いで良くいいますが、「くそ坊主」などと。
昔は大きなお寺には僧侶の住居がいくつも点在していました。
それを「坊」と呼びますが、そこに住んでいる主ということで「坊主」です。
「坊主頭」をしている子供が本来は「坊や」ですね。
「朝寝坊」「三日坊主」と坊がつく言葉はいくつもありますが、やはりそれだけ庶民の間で、お坊さんは親しみをもって接することができる人物だったのでしょう。

お寺を維持し管理している役割を担った僧侶のことを「住職」と一般にいいますが、次のように、宗派やその僧侶の位によって変わります。
「上人」 お寺の住職を呼ぶ時はの尊称として用います。手紙の表書きなどでは、○○上人と記せば失礼にあたりません。
「和尚(おしょう)」 庶民に接して教えを説く僧侶を指しますが、「和尚さん」と親しみがもてる呼び方です。
「院主・庵主」 その寺院や庵を代表する僧侶の呼び名です。
「法主(ほっす)」 その宗派を代表(教えの上において)する僧侶を指します。宗派によっては「管長」
「貫首」 本山格以上の大きな寺院の代表を指します。
「猊下(げいか)」 本山格以上の大きな寺院の代表や宗派の代表をさします。手紙の宛名では「○○管長猊下」となります。
「大師」 かって朝廷より名僧に対しておくられた敬称。空海上人は「弘法大師」、最澄上人は「伝教大師」、一番新しいのは昭和に入って日蓮上人の「立正大師」など。
「住持」 お寺に住み、法をたもつ(護持)役割をする人の意味で、住職のこと。

このようにたくさんの呼称がありますが、私はやはり「お坊さん」がすごく馴染む言葉です。
もっともっと街中へ繰り出して、説法三昧に励んでもらいたいと応援しています。
これからお盆を迎えますが、お坊さんだけでなく、みなさんも先祖供養を実践してください。

■写真は、越中「風の盆」


daigoclub at 11:09│Comments(2)TrackBack(0)お坊さん 

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この記事へのコメント

1. Posted by ほーすい   July 16, 2005 20:38
はじめまして、ほーすいと申します。
とあるところで、浄土真宗西本願寺派の寺を預かっております。
宜しくお願い致します。

私の所では、盆のお参りのことを「盆経」(そのままですね)といいます。
13、14、15の3日間で50軒ほどの檀家さんのお宅をお参りします。
大体一巻のお経(20分くらい)をあげて、少し施主さんと歓談します。
一年に一回しかお会いできない方も見えるので、かなり大事なご縁としています。
私の寺は僧は私一人ですので、この間に葬儀などが入ると殺人的な忙しさになりますよ。
暑い中ですので、この間は年の法事のなかでは、やっぱり一番肉体的に疲れますね。のど、腰、足の痛みはなかなか慣れません。

ところで、わたしの地方では「ごえんさん」と呼ばれますよ。
「ご院さん」が訛ったものだとか、言われています。
僕は「若院」とか呼ばれることもありますが、この「ごえんさん」の方が親しみがあって好きです。

2. Posted by だいちゃん   July 18, 2005 12:47
貴重なコメントありがとうございます。
大変参考になり、私は初めて聞く呼び方でした。

暑いさなかの「盆経」ご苦労さまでした。
ぜひ、親しく檀家さんとお話をしてあげてください。

今後とも、「一語一会」宜しくお願いします。

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