第一学院 西村塾長ブログ

宇部市で小中学生のための学習塾を運営しています
花それぞれ 人それぞれ それぞれの花を咲かせよう

 4月8日は小中学校と高校の入学式がありました。
新しい学校へお子様が入学された保護者の皆様。おめでとうございます。
また、同時に新学期のスタートです。新しい学校。新しい学年やクラスに期待を膨らます子ども達のはずですが、この春もコロナの影響が続き、期待よりも不安のほうが多いかもしれませんね。

 その新型コロナの影響は一年経っても衰えを知らず、関東や近畿圏のみならず、宮城県や山形、青森のような地方都市でも、変異型による第4波とさえ言われるほどの感染者数が出ています。
山口県とて例外ではないかもしれません。新しい学年になり、いろんな学校行事が昨年のように、中止されたり縮小されたりがないことを祈るばかりです。

 さて、新学期になり、中学校では今年から教科書が変わりました。十年前に「ゆとり教育」が改められ、年々内容が難しくなってきましたが、今回の改定は過去に例を見ないほどの大改訂といっても言い過ぎではないかもしれません。
一番の変更は「中学英語」です。
昨年春に小学校高学年は英語が科目として導入されました。それ以前も小学校で英語の授業はありましたが、せいぜい月数回ほどで、リクレーション的な内容でしたが、今は教科書もあり、テストもあります。その授業を受けた生徒たちが、今回、中学校へ入学していくのに合わせて、英語の教科書が改訂されたのです。

 これまでは、新中学1年生はアルファベットや単語、簡単な会話表現から英語を習ってきましたが、小学生で習ってきた続きとしての教科書に変わるので、今までの2,3学期で出てきた英文を中1の1学期に学ぶような感覚です。
また1年生の改定に合わせ、2年と3年の教科書も変更されました。一部の例ですが、これまでは高校英語で扱ってきた、仮定法や現在完了進行形は中3で習います。
さらに中学3年間で習う英単語は1200語だった量も、小学校からの累積もあり、中学卒業までに1800語程度まで増えました。このように、小学校から始まった英語教育は、親世代が十代の頃よりも格段に難しくなってきているのです。

 これから中学英語に苦戦する生徒が益々増えるかもしれません。ただ、学校で英語を習った新中1たちは、教科書に出てきた英文はある程度読めて、意味も多少は分かっています。楽しく、を基本とする小学英語だからでしょうか。しかし中学英語になると、文法優先の学習になり、その子たちがどこまで対応できるかとなると、それは未知数です。

 英語はもちろん、他の教科も少しずつ学ぶものが増えてきた中学生ですが、勉強はもちろん、運動やさまざまな活動に交友関係など。楽しい日々の中にもメリハリを持った学校生活を送ってほしいと思います。


第一学院 西村隆一朗

1月も半ばを迎えましたが、皆様、新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。さて、新型コロナの猛威はとどまることを知らず、英国や南アフリカの変異種まで国内で確認されました。先月からは首都圏を中心に陽性者の人数が急激に増え始め、先週から二度目の緊急事態宣言が、東京・神奈川・千葉・埼玉に出されるに至りました。
 宣言が出された一番の引き金は、首都圏での病床数の使用割合が半分を大幅に超え、いわゆるステージ4に入り、医療崩壊を招きかねないからです。今月2日には、1都3県の知事が政府に対し、緊急事態宣言の要請を共同で発表する異常事態もあったほどです。


 しかしながら昨年春の、全国一斉の緊急事態宣言とは少しばかり異なる点もいくつかあり、専門家からは、今回の宣言は感染拡大に急ブレーキをかけるほどの効果は期待できない…との声もあります。前回の宣言では、ほぼすべての業種に、また全国民に対し、外出の自粛をお願いしていました。全学校の休校や全事業者への補償もありましたが、首都圏中心とはいえ今回は主に、飲食店中心に夜間の自粛にとどまっているからです。


 ここ山口県は、都会ほどの人数は出ていませんが、昨年の小野田や岩国でのクラスターは、都会から持ち込まれたウィルスが原因でした。人の移動を完全に遮断できないのであれば、いずれ近いうちに県内にも多くの感染者が出ても不思議ではありません。でも感染者の急増は都会に限ったこと…と対岸の火事のように思っている県民も実際は多くいるのではないでしょうか。油断は禁物です。都会と比べると確かに少ない感染者数ですが、改めて気をつけていきましょう。


 12月から都会を中心に、過去最多の感染者数が出始めましたが、一年近くもマスクを着け、密を避け、外食や外出の自粛を続けてくると、我慢も緩んできたせいもあるかもしれません。欧米諸国と比べても一桁違う感染者数の日本は「大丈夫じゃあないか」というおごりもあるやもしれません。また、先月から各国では新たに開発されたワクチンの接種が始まり、日本でも早ければ三月以降には接種が始まるとの報道もありました。「ワクチンがあるなら…」その妙な安心感が、感染者が急増していても危機感を持たない理由の一つのような気もします。


 感染を収束させるか。経済をある程度回すか。その選択が日本のリーダーに今、求められています。しかし、医療崩壊は確実に近づいている現実に目を背けてはなりません。およそ1年にわたるトンネルですが、出口の明かりは未だ見えてきません。私たちは、その希望の光をいつ見えるかを待つしかないのでしょうか。(宇部日報紙)

 2月中旬頃から始まった新型コロナによる様々な影響は、4か月経った6月の今もなお、終息の兆しすら見えない状況です。緊急事態宣言が解除され、いろんな店舗の自粛が緩和されたり学校再開もあり、都市部ではないこの山口県は、平常の生活に戻ったように見えますが、三密を避けたり、ソーシャルディスタンスなど、まだまだ大きな影響を残しています。

 また、先月25日から小中高の学校が再開されましたが、夏休みよりはるかに長い休校期間を経ての再登校は、子ども達にはなかなか体力的にも精神的にもキツイものがあるようです。
 減ってしまった授業時間を確保するため、宇部市では夏休みが8月1日から16日と大幅に短縮されました。子ども達にとっては残念ですが仕方ないですね。ただ真夏の授業や登下校は暑さに注意しなければなりませんが。


 9月入学議論は見送る…という政府見解が出された中、学校は例年通り3月終了の予定で進んでいるようですが、危惧している点がいくつかあります。
 一番は、来年の大学入試や高校入試の日程や範囲がどうなるのかが、6月初旬の時点で公表されていないことです。大学入試は例年であれば、秋以降にAO入試や推薦入試が始まり、来年1月に新共通テストが行われます。高校入試では、11月下旬に受験校を決め、1月の私立高校の入試から始まり、三月初旬に公立高校があります。

 オンライン授業も始まらなかった学校がほとんどの中、約3か月に及ぶ休校で授業は当然遅れています。新しい内容の授業はなく、入試日程も分からない、そんな状況で高三や中三達は、どう受験に対し意識を持てばいいのでしょう。ある中学3年生の学校の授業では、一部の科目はまだ中学2年の教科書を使っているほど学校現場は混乱しています。

 そんな不安を抱えた受験生やその家庭に対し、文部科学省や県教育委員会は、来年の入試に対する指針を早く発表してほしいと思います。誰も経験したことのない新型コロナの影響は、数か月先すら予測できないと思いますが、一生に一度の入試を控えた受験生には、日々刻々と時間が経過し、入試までのカウントダウンが始まっているのです。

 
 大学入試は全国規模ですが、高校入試は基本県単位です。山口県独自の入試要領を示すことは可能ではないでしょうか。例えば科目ごとに削除する内容を示し、入試後の3月に削除した内容を行い、高校入学後に備えるなど…。併せて第二波が来た際は、オンラインや分散登校などもスピーディに実施できる体制を整えることも必要でしょう。
いつ終息するか分からない非常事態ゆえ、臨機応変に対処しなければならないのは勿論ですが、五十代の大人の数か月と、十代の数か月とでは価値が大きく違うことを認識する。そのことが、子ども達への適切な対応になるのでは、と思います。

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