1月も半ばを迎えましたが、皆様、新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。さて、新型コロナの猛威はとどまることを知らず、英国や南アフリカの変異種まで国内で確認されました。先月からは首都圏を中心に陽性者の人数が急激に増え始め、先週から二度目の緊急事態宣言が、東京・神奈川・千葉・埼玉に出されるに至りました。
 宣言が出された一番の引き金は、首都圏での病床数の使用割合が半分を大幅に超え、いわゆるステージ4に入り、医療崩壊を招きかねないからです。今月2日には、1都3県の知事が政府に対し、緊急事態宣言の要請を共同で発表する異常事態もあったほどです。


 しかしながら昨年春の、全国一斉の緊急事態宣言とは少しばかり異なる点もいくつかあり、専門家からは、今回の宣言は感染拡大に急ブレーキをかけるほどの効果は期待できない…との声もあります。前回の宣言では、ほぼすべての業種に、また全国民に対し、外出の自粛をお願いしていました。全学校の休校や全事業者への補償もありましたが、首都圏中心とはいえ今回は主に、飲食店中心に夜間の自粛にとどまっているからです。


 ここ山口県は、都会ほどの人数は出ていませんが、昨年の小野田や岩国でのクラスターは、都会から持ち込まれたウィルスが原因でした。人の移動を完全に遮断できないのであれば、いずれ近いうちに県内にも多くの感染者が出ても不思議ではありません。でも感染者の急増は都会に限ったこと…と対岸の火事のように思っている県民も実際は多くいるのではないでしょうか。油断は禁物です。都会と比べると確かに少ない感染者数ですが、改めて気をつけていきましょう。


 12月から都会を中心に、過去最多の感染者数が出始めましたが、一年近くもマスクを着け、密を避け、外食や外出の自粛を続けてくると、我慢も緩んできたせいもあるかもしれません。欧米諸国と比べても一桁違う感染者数の日本は「大丈夫じゃあないか」というおごりもあるやもしれません。また、先月から各国では新たに開発されたワクチンの接種が始まり、日本でも早ければ三月以降には接種が始まるとの報道もありました。「ワクチンがあるなら…」その妙な安心感が、感染者が急増していても危機感を持たない理由の一つのような気もします。


 感染を収束させるか。経済をある程度回すか。その選択が日本のリーダーに今、求められています。しかし、医療崩壊は確実に近づいている現実に目を背けてはなりません。およそ1年にわたるトンネルですが、出口の明かりは未だ見えてきません。私たちは、その希望の光をいつ見えるかを待つしかないのでしょうか。(宇部日報紙)