こんにちは、リーヌです。(このブログは毎週水曜定期更新です。)


 毎年恒例行事のこの季節がやってまいりました。

 これは何度も書いていますが、セリフォ不動産投資、すなわちDIYで利益を出すスタイルにおいては、当然ですが財務会計もDIYしてください。部屋を一日きれいにDIYで清掃しても2万円しか節約できませんが、法人税申告を自分で行うと30万円節約できます。節約よりももっと重要なことは、法人の財務状況を100%自分で把握できることで、各投資家が考える「事業のあるべき状態」へ着実に繋げるための一手が常に打てることにあります。

 税理士を雇う派の人は皆「さまざまな節税テクニックは税理士しか知らない」とか言いますが、税金ルールは法律文書で公開されていますので書籍やネットでいくらでも勉強できます。資産300億円をどうやってシンガポールに逃がそうか……などというステージであればまた別ですが、そうでないない限りは、流れ作業であしらわれるプロの税理士よりも、自分で365日間分析を続けるほうがよほど質の高い会計が作れます。年末にならないと、利益額も必要な現金もわからないのは経営者としてどうかと思います。

 恒例の前置きはこれくらいにして作業に入りましょう。とはいえもう4回目となると、定形作業と言えるほど最適化が進んできてしまいます。
2016年版

2017年版

2018年版(一番詳細に手順が載っています。オススメ。)


 今回の作業においては「支払調書」で混乱したので追記しておきます。支払調書とは個人の司法書士に支払いをした場合や、法人が宅建業者以外から不動産を購入した(要するに売主ではなく仲介で買った)場合に、作成する書類です。しばらくリフォームばかりしていたのでこれらの書類とは無縁だったのですが、今年の5月に物件を買っているのでいずれも提出が必要になりました。


 国税庁のWebサイトに様式が落ちているのですが、文字サイズがおかしくてPCでの入力印刷がうまくいきません。そこで色々巡ってExcel版の様式を探します。まずここで一時間以上ロスタイム。次にぶち当たったのがマイナンバー。ルール上は支払先だけでなく、なんと仲介業者のマイナンバー(法人番号)まで必要になります。ところが、そんなことつゆ知らず契約を進めていたので全く控えておりません。どうしましょう?


 ……まあいいか。一旦これで出してみましょう。今までもさんざん間違った計算やルールで申告書類を出していますが、しれっと翌年修正して何も言われていません(それよりも担当者印がないとか、いつも予想外のところでツッコミを受けます)。売上数百万円の小さな会社の小さなお金の動きなどいちいち税務署も気にしません。結局のところ、税金の金額が正しければOKです。なにか言われたとしても、「来年からはきちんとやってくださいね」って言われるだけでしょう。とにかく法人で不動産事業をやる方は、売主・司法書士・仲介業者それぞれのマイナンバー・法人番号を聞いておいてください。年末に使います。

 もう一点、司法書士報酬について、司法書士には登記費用としてまとめて支払ってしまいますが、その内訳は「登録免許税/実費(郵送費等)/報酬(日当)」になります。支払調書および法定調書に書くのはこのうち報酬分のみになります。あとから司法書士の明細書を引っ張り出すのは面倒ですので、記帳時点で登記の立替経費と実際の報酬とに分けて書いておくようにしてください。不動産の売買金額についても同様です。売り主に支払った金額には固定資産税や管理費・修繕積立金の清算金が含まれていますが、支払調書に書くのは本体価格のみです(固定資産税の精算という概念は税法上は存在しないそうですが、要するに対価としていくら払ったかが重要なので物件本体価格で良いはずです)。


 さて、2019年版として手順を要約します。これは自分用のメモです。圧縮版。毎年似たようなところで勘違いするので下線引いておきます。


1.法定調書と支払調書の処理を行う
・「○○市特別徴収センター(給与支払報告書関係書類在中)」の封筒を開ける
法人税申告_1
・緑色の個人明細書は2名分なのでこれを分けてから、役員報酬を記入する
・普通徴収切り替え理由書を記入して、指定の順番に束ねて、同封の封筒に入れておく
・「○○市税務署(年末調整等~在中)」の封筒を開ける
法人税申告_2
・必要に応じて支払調書を記入する(司法書士には控えも送る)
・法定調書合計表を記入する
・税務署宛の封筒を作って入れておく
・あわせて翌年1月に送る


2.法人税申告書を作る
・「○○市税務署(税務関係書類在中)」の封筒を開ける。
法人税申告_3
・「法人事業概況説明書」を記入する。両面印刷なので手書きせざるをえず、超面倒くさい。
・「租税公課の納付状況等に関する明細書」と「旧定額法または定額法による原価償却資産の償却額の計算に関する明細書」を記入しながら決算書を検算する(手書きが面倒なので私はスキャナで画像化してPCで書けるようにしています)。
・「所得の金額に関する明細書」を記入する。
・「法人税申告書」とその次の「別表一次葉」を行ったり来たりしながら両方を記入する。利益800万円以下の法人税率は15%。地方法人税は4.4%(来年からは10.3%)。
・「ホウジンゼイ」と「チホウホウジンゼイ」の払込用紙を記入する。
・「同族会社等の判定に関する明細書」から始まる帳票類のうち上記で記入していないものを記入する。ただし「利益積立金額および資本金等の額の計算に関する明細書」の右側のみ法人県民税・法人市民税の金額の確定が必要なので後回し。左側の数値は一年前の同じ紙の右側欄からの転記。
・(下記の法人住民税の計算が終わったら)「利益積立金額および資本金等の額の計算に関する明細書」の右側の欄を埋める。ここでの「未納道府県民税」とは払込用紙の全額ではなく「道府県民税」と書かれている部分のみの金額。
・すべて印刷して、提出用と控えの束をそれぞれ作り、返信用封筒とともに税務署へ送る。


3.法人住民税の申告書を作る(住民税・県民税・事業税・地方法人特別税)
・「○○市役所(法人市民税申告書在中)」の封筒を開ける。
法人税申告_4
・手順2で作成した法人税の金額を控えておき、法人市民税の確定申告と払込用紙を一気に完成させる。一番上の行が「利益」ではなく(使途不明金)というまるで使いみちのない項目で間違えてここに書きがちなので要注意。面倒でも必ず前年の提出書類の控えを横において確認しながら書くこと。
・「○○県(法人県民税・事業税~在中)」の封筒を開ける。
法人税申告_5
これは「右から埋めていく」というひどいフォーマット。手順2で作成した法人税の金額を控えておき、法人県民税の確定申告と払込用紙を一気に完成させる。税率がとにかく分かりくいが、(標準税率)と記載されている目立ちにくいほうの数字が適用されるので法人県民税率が3.2%で事業税が3.4%となる。来年からは地方法人税の増税に合わせて左記の県民税1%、事業税3.5%に変更となる。
・都道府県に納める税金のうち「事業税と地方法人特別税(法人税申告においてはこれを合わせて事業税と表現するのでややこしい)」と左記を除いた「道府県民税」は税会計上の扱いが異なり、法人税申告書においても記載が別々に必要であるため、このタイミングで金額を分けてメモしておく。
・それぞれ返信用封筒とともに税務署へ送る。


 上記で「スキャナで画像化」とありますが、提出書類の電子化を順次進めています。本来は法人税申告用の会計ソフトを導入するのが正当な方法なのですが、法人税用のソフトってとんでもなく高価(数万~数百万円)なうえに、不動産賃貸業にとってはオーバースペックなので買うほどでもない、ということで、Excelで計算した数値をそのまま印刷、もしくは種類によっては画像処理ソフトで用紙をスキャンしておいて文字をコピペして追加、という方法で実現しています。中途半端と言えばそうですが、手作業で確認しながら進められるので年一回の理解度確認テストだと思っております。既製品で全自動化してしまうのも考えものでしょう。

 手書きは流石に面倒なのでPCで上で処理できるように頑張っていますが、法人税計算などの転写用紙は流石に手書きです。この書類にいちいち住所と会社名を書くのが面倒だったのですが、今年ついにゴム印を買いました。5480円。

はんこ
 
 画像はハンコヤドットコムより。実際ここで買っています。手書きの手間なく、ポンポン押していけます。でもはんこ買うと同時に電子化を一気に進めてしまったので、活躍するタイミングが大幅に減少してしまいました……。去年は30箇所くらい会社名書いていましたが今年は10箇所くらいです。


 今回は全部合わせて10時間。新たにいくつかの提出書類を電子化したほか、減価償却資産の追加や、冒頭の支払調書の作業に時間を食いました。大企業の電子申告が義務化されるそうですが、中小企業はどうなんでしょうかね?個人の青色申告は税制変更により実質的に電子申告が義務化されてしまいましたし、時間の問題でしょう。左記の青色申告の電子申告義務化においては色々と簡略化も進みましたので、法人税も同様にしてくれると楽ですね。いまの申告書類は個人企業においては冗長なものが多すぎます。役員以外の従業員を雇っていない会社は特定同族会社に決まっているわけですから、住民税の特別徴収も不要で、そのような前提条件をかければかなり簡略化できるはずです(というか今の青色申告のシステムそのまま流用でもいいんじゃないかな)。

それではまた~。
 
読んだらランキングを↑クリックお願いします。(「戻る」でここに戻ってこられます)
(質問等はコメント欄へどうぞ)