2026年05月05日

『世界映画名作全史』戦後編あらすじ

※本記事は『世界映画名作全史』戦後編(猪俣勝人氏著)をあらすじ化したものです
※本記事は個人的備忘録としてまとめたものです。誤字・脱字・内容の錯誤が含まれかもしれません。あらかじめご了承ください。
※計149作品
【あ】
●『哀愁』Waterloo Bridge('49米)
1939年、英が独に宣戦布告。その夜ローイはウォータールー橋の上でローイ大佐(ロバートテイラー)は過去の思い出にふける。第一次大戦、この橋の上で知り合った劇団員マイラ(ビビアン・リー)と空襲をさけて避難した。明日出征するローイのためにマイラはお守りのビリケン人形を手渡す。ローイはマイラが忘れられず出征直前に結婚式をあげたいとマイラを連れ出すが、それが露見して彼女は劇団をクビになる。ほどなく戦場から手紙がきてローイは自分に母に会ってほしいと。彼女は約束の店へ行くが、そこでローイの戦死記事を目にして失神、気付け薬の酒を飲んでいるところを母親に見られ悪印象を与える。マーラは失意から身をもちくずし夜の女となる。が、偶然帰還したローイと再会を果たしあらためて母に紹介され快く迎えられる。しかしもはや昔の純潔な自分ではなくなったことを卑下したマイラは置き手紙を残して去り、車にはねられて絶命する。

●『愛する時と死する時』A Time to Love and A Time to Die('58米)
1944年、ドイツ軍はロシア戦線から撤退をはじめた。ドイツ兵グレーバーは三週間の休暇をとって故郷へ帰った。が、父も母も行方不明であった。母の主治医クルーゼの娘エリザベスが連行された父を待ちながら一人で暮らしていた。グレーバーとエリザベスは共通の境涯を慰めあううち恋に落ち結婚した。が、ほどなくグレーバーは戦場へ戻される。戦地で子供が生まれた報せを受けた彼は勇みたち、敵に向かうが射殺される。

●『逢びき』Brief Encounter('48英)
ローラは平凡な人妻で、週にいちど街へ買い物に出て映画など見るのが楽しみだ。あるとき、目に埃が入って困っていると、見知らぬ医師が診てくれてあくる週レストランで二人は偶然再会する。
医師は木曜日に街へ代診に来るという。次の週、二人は動物園を散歩したりボートに乗ったりする。二人は一線を越えそうになるがけっきょく叶わず医師はアフリカの病院へ行くことを告げローラは寂しく帰る。夫があたたかく迎えてくれた。
 
●『赤い靴』The Red Shoes('50)
ロンドンのバレエ団に踊り子ヴィッキーと作曲家ジュリアンが加入。団長は彼女の才能を見出し特訓する。童話「赤い靴」を題材に新舞台。
靴屋で赤い靴に見惚れた少女がそれをはくと、たちまち自在に踊れるようになる。しかし脚はいつまでも踊りをやめない。神父が靴を脱がしてくれると少女はやっと踊りをやめる。が、その靴を脱ぐときは踊り子の命が終わるときである。少女は息絶える。新作の大成功で二人はスターになり恋に落ちる。二人は団をクビになり、結婚するが、ヴィッキーはバレエを忘れられず団に戻りふたたび「赤い靴」の舞台へ。ジュリアンが辞めるよう説得するが聞く耳をもたない。が、やがて彼の乗った汽車に飛び、靴を脱がされたとき絶命する。

●『赤い風車』Mourin Rouge('53英)
印象派画家ロートレックの後半生を描いた映画。彼は子供の頃のケガがもとで大人になっても背が伸びない。赤い風車で有名な巴里のキャバレームランルジュへ彼はしばしば現れダンサーたちをスケッチする。彼はひそかに一人の女に心寄せていたが、女は彼を相手にしない。
やがて彼の絵が売れたおかげでムーランルージュは有名になり、彼の才能を尊敬するモデル女に慕われるが、彼は求愛する勇気がなく、酒に溺れまたもケガを負う。死の床にいるとき、彼の絵がルーブル美術館に飾られるという吉報がもたらされた。

●『赤い風船』Ka Ballon rouge('56米)
赤い風船が電柱に引っかかっているのを一人の少年が外してやる。風船は小学校に向かう彼のあとを追っていく。学校へ着くと、生徒たちは風船を取ろうと大騒ぎになる。わんぱくたちから少年は必死になって風船を守る。風船は逃げて見えなくなったが、助けてくれた少年に楽しい思いをさせたいと、パリじゅうの風船が呼び寄せられ、少年の体が持ち上げられると、彼は天国へ連れていってもらった。

●『アスファルトジャングル』White the City Sleeps ('54米)
刑務所を出たドクは賭博業者コビイを訪ね、宝石泥棒の計画をもちかけ、暗黒街のボスであるエメリックに口添えしてほしいと頼む。コビイはディックスを相棒として紹介した。彼はコビイへの借金に苦しんでいた。さらにエメリックに会うと、彼は病妻をかかえて左前で、計画に乗ることになった。
宝石泥棒は成功したが、仲間の一人が負傷してエメリック邸へ逃げ込む。そこで仲間割れがおこり一人がディックスに撃ち殺された。宝石を売却する交渉が保険会社と始まるが、警察の追及を受け、エメリックは自殺する。逃亡したドクも逮捕され、残るディックスは傷を負いながら故郷をめざして車を走らせるが、意識朦朧となり途中の牧場を故郷と間違えて走り込み、草の上で絶命する。

●『甘い生活』+a Dolce Vita('60伊)
作家志望の主人公マルチェロは芽が出ないまま今はゴシップ紙の記者に身を落としている。酒と女に身を持ち崩す日々の暮らしの中で、周囲の者たちが命を絶ち、彼は救いようのない闇へ閉ざされてゆく。

●『雨の朝巴里に死す』Thte LastTime I saw Paris('55米)
第二次大戦終結に湧くパリの街で作家のチャールズはヘレンと出会い恋に落ち結ばれた。妹マリオンもチャールズに恋していたが妹のために身をひき、クロードと結婚したチャールズとヘレンには女児ベッキーが生まれたが、遊び好きなヘレンは夜の街で男たちと遊び、チャールズは酒に溺れてゆく。ヘレンは病に倒れ死んだ。数年後、チャールズは作家として知られるようになり、懐かしのパリを再訪し、義姉マリオンに養育してもらっていたベッキーを引き取り父と娘の二人の暮らしをはじめた。

●『荒馬と女』The Misfits('61米)
リノ市は在住六週間で離婚が認められるため多くの希望者が来た。
ロズリンもその中の一人だったが、地元人のゲイとギトーはロズリンを誘ってピクニックに出かけ、そこで野生馬の大群を発見。馬狩りで大儲けができると馬群を追って出発しロズリンも同行した。馬と人との激しいせめぎ合いにロズリンの神経は弱っていく。しかしゲイは全力をふり絞って馬を組み伏せる。その力強さにロズリンは生き抜く知恵をおしえられる。

●『アラビアのロレンス』Lawrence off Arabia('63)
第一次大戦中、石油利権の塊である東岸スエズ運河を実効支配していたイギリスであったが、従来の支配国オスマン帝国は奪還を狙って圧力をかけていた。そこで中部のアラブ諸民族にけしかけてゆくゆくは統一国家を造ってやるとだまして彼らをオスマントルコ軍と戦わせようとたくらみ、学者ロレンスが抜擢された。序盤こそ優勢にすすめるが、部族間の対立やロレンスの自己矛盾から気力は失われた。やがてロレンスは職務を解かれ祖国へ召喚され、20年後オートバイ事故で死去した。

●『アルジェの戦い』La Bataille d'Algers('67伊)
1954年、仏領アルジェリアに起こった反仏運動と独立の機運。各地で爆弾テロが発生。仏本国はたまりかねてマチュー将軍以下40万の大軍を送る。対するは若き民族戦士アリアポアン指導者ベンミディが殺されるとアリが総指揮官となる。が、アリも殺され全市民が立ち上がる。そして1960年2月アラブ市民は仏軍の武力をけちらし独立を勝ち取る。

●『アンネの日記』The diary f Anne Frank('59米)
'45年、オランダはナチスから解放され、収容所を出たオットーフランクは二年にわたって隠れ住んだ住居へ帰ってきた。彼はそこで娘アンネが書き残した日記を発見する。一家はクラレル氏経営の工場屋根裏で隠れ住んだ。彼の家族も加わり諍いの日々だったが、アンネは移り住んできたピーターと仲良く過ごした。ラジオから連合軍ノルマンディー上陸の一報が入り皆はよろこぶが、ゲシュタポが来てアンネとピーターーは死の収容所へ送られた。

●『イージー・ライダー』Easy Rider ('70米)
メキシコからマリファナを密輸して儲けるというキャプテンアメリカと仲間のビリーはオートバイで旅に出る。が、道中はどこへ行っても冷たい視線を浴びるのだった。
二人はラスベガスへ向かうがトラブルで逮捕され房内で知り合った弁護士ハンソンの口添えで釈放される。
市民運動員のジョージはいっしょに旅をしたいといい三人はニューオリンズのカーニバルへ出かける。が、彼らの風体は強い反発を受ける。レストランも締めだされホテルも宿泊を拒否される。野宿しながらジョージは二人に「自由」を恐れるアメリカ人気質について語る。その後ジョージは村人になぐり殺される。
二人が大草原を走っているとトラックから散弾銃が放たれ二人は撃ち殺される。

●『怒りの葡萄』The Grapes of Wrath('63米)
オクラホマ州は凶作が続いていた。そこへ殺人罪の懲役刑を終えたトムが四年ぶりに帰ってきた。しかし一家は新天地を求めていなくなっていた。彼は叔父の土地で世話になっている家族をつきとめ、涙の再会をはたす。一家ははるかカリフォルニアめざして旅立つ。その道中で祖父、祖母が相次いで死んだ。豆つみのささやかな仕事をやっと得たものの、浮浪者たちが襲いにくる噂を聞いて、次の農場へ移り、腿もぎの仕事を得た。一箱5セントの約束が2セント半に値切られたことで農民の怒りが爆発、ストライキを起こすもリーダーのケーシィが殺されてしまう。ゴムは激怒し乱暴した者を殴りつけ殺してしまう。殺人犯となったトムを車に隠して一家はそこを脱出、次の農場に着くが追手が迫っていた。トムは家族に別れを告げ、闇の中へ消えた。母親は一家の柱を失うが、それでも生きるためには働き口を探さねばならなかった。

●『石の花』A Stone Flower('47ソ)
石工の青年ダニーラは婚約者へ愛の証しとして石の花を彫って贈ったが、結婚式で鉱山の女王があらわれ彼に魔法をかける。ダニーラは女王のために一心に石の花を彫る。が、自分が愛しているのは女王ではなく婚約者だとめざめ、彼女のもとへ帰ってゆく。

●『いそしぎ』The Sandpipenl('65米)
終日いそしぎが打ち寄せる海の家に女流作家ローラが、9歳の息子ダニーと二人で住んでいる。
あるとき、ダニーは誤って森の鹿を射ってしまい、感化のため近くのミッションスクール入りを命じられる。校長エドワードは牧師で、妻クレアーと二人でつつましく暮らしていた。彼はローラを見て、その美しさ、自由な生き方に強く惹かれ、二人はついに一線を越えてしまう。エドワードは妻に詰みを詫びて一人でこの世を去った。
いっぽうロラは彼に永久の別れを告げ、あえてこのいそしぎの家に残る決心をした。

●『イヴの総て』All about Eve('51米)
アメリカ演劇の最高賞授賞式に臨む新人女優イヴ。しかしここにいたる8カ月というものは、、、
人気劇の主演女優マーゴに熱視線をおくる無名新人イブをふと目にとめた劇作家の妻は、彼女のことをマーゴに知らせ、彼女は付き人に雇われる。イヴはマーゴの座を狙い熱心に付け入るため、マーゴは次第に彼女を嫌うように。が、イヴはマーゴはじめ、狙いをつけた役を次々と手に入れのし上がってゆく。マリリンモンローが端役でデビュー。

●『異邦人』L'Etranger('68仏)
アルジェの8月だった。ママンが死に倅ムルソーはバスに乗って母が暮らした養老院へむかう。翌日海でもと同僚マリーと出会い、二人は情事にふけった。ムルソーはおなじアパートのレイモンからケンカした情婦に出す手紙の代筆を頼まれたがレイモンは情婦を殴り警察沙汰となる。翌日、レイモンとムルソーが歩いていると情婦の兄に出会いレイモンはナイフで刺される。
ムルソーは暑かったという理由で、兄と連れのアラブ人を撃ち殺してしまう。判事の取り調べで動機を聞かれるがただ額がまぶしかったからと答える。彼は絞首刑を宣告される。獄舎から空を見上げ何ひとつ欲望ない自分への無関心がはじめて彼を自由にしたように思う。

●『イワン雷帝』('48ソ)
第一部 7歳でロシア皇帝となったイワン。しかし政治の実権は貴族に握られ実母も殺される。
イワンは幼いながら権力をもって逆族を退け、12歳になると戴冠式をあげ王妃と結婚、皇位を固めていくが、叔母や側近の侯爵にも裏切られイワンは都を追われる。いっぽう民衆は再起を願って声を上げた。
第二部 モスクワに戻ったイワンは独裁政治をおこない反対派を一掃した。自分の息子を即位させたい叔母は策略をめぐらせるが、イワンも息子に王の服を着せたところ案の定暗殺され叔母は狂死する。こうしてイワンはロシア帝国の礎を築く。

●『ウエストサイド物語』West side story('61米)
ニューヨークの下町ウエストサイド。ここには二つの不良グループが対立していた。一方はイタリア系ジェット団。他方はプエルトリコ系シャーク団。ジェット団は面白くない。リーダーベルナルドにはアニタという恋人がいる。敵対するジェット団リーダーリフは先輩トニーに助太刀してもらいダンスパーティに臨む。 その夜トニーはプエルトリコから出てきたベルナルドの妹と知り合い互いに惹かれあう。トニーは両団の仲介をしようとするが逆に対立に巻き込まれてしまう。リフがベルナルドに刺殺されたのを見たトニーはかっとなってベルナルドを殺してしまう。愛するマリアの兄を殺してしまったのだ。生前ベルナルドは仲間のチノと妹マリアを結婚させようと思っていた。チノもそれを知っていたが、マリアの心がまだトニーを慕っていることにチノは逆上し、トニーを殺そうと探しまわる。マリアもトニーを探すが見つかったとき、トニーは銃を放ち、トニー、マリアの二人は倒れて絶命する。

●『海の牙』Les Mandits('48仏)
第二次大戦末期、独の潜水艦がオスロ港を出た。乗組員のほかに特殊任務をおびた数人が同乗し艦を南米へ運ぶ任務をおびていた。やがてベルリン陥落、ヒトラー自殺の報に艦内はパニックとなる。艦はようやく南米に着くが、仲間の裏切りなどで次々と死者が出る。ついに医師一人が艦内に生き残り、漂流ののちイギリス軍によって救出される。

●『裏窓』Rear Window('55米)
新聞社カメラマンのジェフは脚を折りアパとで車椅子生活を送っていた。彼は退屈しのぎにカメラの望遠レンズを向かいの建物に向けて一日中覗き見している。恋人リザが遊びにくる、
ある部屋でオーソッドという男が病妻と口論しているらしかった。やがて彼はとらんくをさげて出ていった。それが三度続いたのでジェフは彼が殺した妻の死体を切断して遺棄したと推理する男は肉切包丁とのこぎりを新聞紙で包んでいた。ジェフは自分の推理を確信し親友の警部に電話するが相手にされない。
中庭に犬の死体を見つけるとジェフは妻殺しを知った犬が吠えたので叩き殺したと推理し、リザに頼んで掘ってもらうが何も出てこなかった。
ジェフはリザにソーオルドの部屋へ忍び込んでもらうが、そこへソーオルドが帰ってきてリザはわざと空き巣を装い、警察を呼んで逮捕してもらう。ソーオルドはジェフの存在に気づき、彼の部屋へ乗り込んでくるジェフはフラッシュで目つぶししてソーオルドに向かう。けっきょくソーオルドは逮捕されるがジェフは格闘のすえ窓から落ちてもう片方の脚も折ってしまう。

●『麗しのサブリナ』Sabrina('54米)
ロングアイランドにララビー家の大邸宅がある。お抱え運転手の娘サブリナはララビー家次男でプレイボーイのデビッドに夢中だったが、彼は眼にも入れてくれなかった。心配したサブリナの父は彼女を料理学校へ入れようとする。その前夜、屋敷でパーティがあり、デビッドが社交界の令嬢と親しくするのを見たサブリナは失意のあまりガス自殺を図るが長兄ライナスに助られる。二年後、サブリナはモデル並みに垢抜けしたレディとなって帰ってきた。デビッドはその美しさに驚き、パーティに彼女を招待した。その夜はデビッドと金持ち娘との政略結婚式だったが、デビッドはサブリナに心奪われ、心配したライナスは彼女を連れ出し、なんとか引き離して弟の結婚を成立させようとする。弟も兄の意を汲み従い、いまは相思の仲になったサブリナとライナス。彼はサブリナが乗った巨船を追いかけて快速艇に飛び乗った。

●『栄光への脱出』Exodus('61米)
第二次大戦後、イスラエル帰還をめざすユダヤ人たちは地中海キプロス島に収容されていた。米軍将校、地下運動リーダーらの活躍によって英国商船エクソダス号が出航し念願の故国へ上陸を果たした。しかしそこはすでにアラブ人の土地であり、きたるべき対立が容易に予想される多難な展開の幕開けであった。

●『エデンの東』East of Eden('55米)
第一次大戦参戦直前、カリフォルニア大農場主アダムにはアーロン、キャルという二人の息子がいた。母は離婚して家を出ていた。噂では漁港で博奕場の女将になっているという。キャルは母に会いにいったが胸に描いていた母とは程遠い姿に失望する。
父はレタスの冷凍輸送に失敗して財を失った。キャルは母に無心して金を借り大豆を買ったところ相場が高騰して大金を得る。それを父に捧げて愛を得ようとするが、キャルを嫌う父は戦争にからんだ金儲けに激怒する。いっぽう兄はアブラという娘と婚約し父に喜ばれる。キャルは兄を母のところへ連れていく。兄は母が死んだと聞かされていたので自堕落な姿にショックを受け、自棄から軍隊へ入隊、それを知った父は脳卒中で倒れる。父と兄の人生を狂わせたキャルは自責の念にうちひしがれるが、アブラが父に彼の心を説き、父はついにキャルを心から受け入れるのだった。

●『黄金の腕』The man with th Golden Arm('56米)
フランキーはカード配りの名人だったが、薬物中毒になり半年の入院の末、退院してきた。彼の家にはつまソシュが車椅子生活で待っていた。彼女はフランキーの運転ミスで立てなくあんっていた。フランキーはドラムを習って転職しようとするが、欲深いゾシュはわざと車椅子から立てないふりを装ってフランキーを金づるとして離さない腹である。
ゾシュはフランキを万引き容疑で逮捕させ、賭博場の胴元に保釈金を払わせ、足抜け出来ないよういし、フランキーは元の稼業に戻る。そんな彼の慰めは酒場女モリーだった。彼女の励ましで三日間の断薬を終えた。いっぽうゾシュは車椅子の秘密を見られた売人を殺すフランキーは彼女との関係を絶とうと無実の罪をかぶるゾシュは立ち上がって彼を追いかけ転落して絶命する。

●『黄金の七人』Sette Vomimi d'Oro('68伊)
スイス銀行の前にロールスロイスが近づいてくる。作業車があつまり工事中の囲いが立てられ、路面に穴が掘られている。教授と美女が合図を送る。彼らは金庫室に眠る金塊を根こそぎ奪う計画なのだ。
金庫直下の坑道に穴をあけ、ついに金庫を破る。コンベアで工事車に運ばれた7トンの金塊はイタリアへ運ばれる。そして仲間割れがはじまる。坂にとめたトラックが走り出し、道路にのべ棒をぶちまけてすべて終わる。数カ月後、ローマの銀行前に教授らの乗った車と作業者がとまった。

●『大いなる西部』The Big Country('58米)
ヨーロッパ大陸から東海岸へ足を踏み入れた先駆の開拓者たちは未踏の西部、希望に満ちたかの地へ進出していく。後発で来た欧人との争い。

●『俺たちに明日はない』Bonnie and Clyde('68米)
非行少年クライドは今日も自動車泥棒をはたらこうとするが、とある民家の2階から見ていた娘ポニーに声を上げられ失敗する。しかしクライドは彼女に惹かれ接近する。いいところを見せようと食料品店へ強盗に入り、金を奪って二人で逃げる。肉やに強盗に入ったとき、抵抗されたので主人を撃ち殺してしまう。やがてモスが仲間に入り、三人は車を盗みながら旅を続け、クライドの兄に会い、兄とその妻も仲間になるが大人数で仕事はやりにくくなる。兄夫婦が警察に始末されモスの父親の密告で残る二人はついに最期を迎える。


【か】
●『凱旋門』Arch of Trimph('52)
仏へ亡命してきた独の外科医ラヴィックは、セーヌ河へ身投げしようとしていた女優の卵ジョアンを助け恋がめばえる。
彼は街中で自分に拷問を加えたゲシュタポのハーケを見つけ、恨みの末に撲り殺す。一方ジョアンはラヴィックとの仲を嫉妬する恋人に撃ち殺されて絶命する。

●『革命児サバタ』Viva Zapata('52)
20C初頭、メキシコは大統領の独裁政治に苦しんでいた。残された道は革命だけだった。革命家サバタは北部のパンチョビラ将軍とくんで政府を壊した。サバタは富豪の娘と結婚、将軍から推されて大統領になる。が、農民たちの欲望に抗しきれず改革は行き詰まり、同志フェルナンドからは裏切り者扱いされ、その座を追われついに射殺されう。

●『カサブランカ』Casablanca('46)
40年モロッコ首都カサブランカでは欧州から米国へ逃避しようとする者であふれていた。バーを経営するリック(ハンフリー・ボガード)は当地のボス。ドイツ軍人3人を殺した犯人が店に逃げこみ、奪った旅券をリックに託して逮捕される。反ナチリーダー格ラズロと妻イルサ(イングリッド・バーグマン)も旅券を求めて店に来るが、イルサは店のピアノ弾きを見て驚く。巴里陥落の日、リックと逃亡を企てた記憶がよみがえる。待ち合わせ場所に行かなかったのは死んだと思ったラズロが生きているとわかったから。リックもイルサと再会して情熱がよみがえるが、妻だけでも助けようとするラズロを愛の深さをみて、二人のための旅券を調達、自分がイルサと駆け落ちする芝居で周囲も欺き空港へ向かう。追手がラズロ夫妻を逮捕しようとするが、リックが追手を撃ち殺す。現場にいたフランス人警部はわざとリックの殺人に目をつぶる。

●『風と共に去りぬ』Gone With The Wind('52)
南北戦争直前、ジョージア州タラの地主オハラ娘スカーレットは同じ地主のアシュレーに恋心を抱いていたが、アシュレーはいとこのメラニーと結婚、怒りに狂うスカーレットはアシュレーへのあてつけにメラニーの兄チャールズと婚約。その一部始終を商人レッドバトラーは見ていた。
チャールズは2週間後に戦死、スカーレットは未亡人となりメラニーと共に志願看護婦となり戦場へ。そこでバトラーと再会。バトラーはスカーレットに求婚される。やがて南部アトランタは北軍の手に落ち、スカーレットはバトラーの馬車で命からがらタラへ帰る。
アシュレーも復員、スカーレットはいっしょにメキシコへえ逃げようと誘うが断られる。スカーレットの父が死にバトラーとの間にできた娘も死なせてしまう。バトラーも彼女に愛想をつかし彼女のもとから去る。スカーレットははじめてバトラーの存在の大切さを知るがすべてはもう手遅れだ。彼女は故郷の地に残り再起を誓う。タラの地だけが残された。

●『ガス灯』Gas Light('47米)
ある有名な女性歌手が殺された。姪のポーラが叔母の跡を継いで音楽家グレゴリーと結婚した。
二人は叔母の遺産と屋敷を相続して住みはじめたが、首飾りがなくなったり室内のガス灯が暗くなったり物音がしたりオカルト的な現象が多発、ポーラの精神はしだいに弱くなっていく。叔母のファンだった探偵のメロンは殺人がグレゴリーの仕業であり、今後は毒牙がぽーらに迫っていることを見抜き彼女を救う。

●『勝手にしやがれ』A Bout de Fouffle('60仏)
主人公ミシェルは狂人で、自動車泥棒が常習犯。マルセイユからパリへ。仏で知り合ったアメリカ留学生パトリシアと再会。彼女は新聞記者になりたいから彼から離れたい。そして警察に居所を密告し追われる。ミシェルは逃げるがついに撃ち殺される。「お前は最低だ」


●『悲しみよこんにちは』Bonjour Tristesse('58仏)
少女セシールと父レイモンは父の愛人エルサと3人で南仏の別荘に暮らしている。亡母の友アンヌがあらわれ父はアンヌと結婚すると言いだす。これに反対するセシールはエルザに若い学生を近づけさせ父の心をエルザに呼びもどし、情事に耽る姿をアンナに見せる。
怒ったアンナは別荘を去り、車を走らせ断崖から転落して絶命する。セシールの悲しみは消えなかった。

●『北ホテル』Hotel de Nord('49仏)
巴里郊外に建つ「北ホテル」に、物憂げな男女ピエールとルネが投宿する。ここで心中するつもりなのだ。心中は失敗しルネはお詫びにホテルで働くことになった。
ルネはピエールへの腹いせに、自分を助けてくれたエドモンにほだされて駆け落ちするがやはりピエールが忘れられず舞い戻る。エドモンは昔の仲間に撃ち殺される。その日はちょうど巴里祭。撚りがもどったピエールとルネは新しい生活を求めて北ホテルを旅立った。

●『気狂いピエロ』Pierrot le Fou('67仏)
主人公フェルデイナンのあだ名はきちがいピエロ。金持ち女と結婚し不自由なく暮らすがそんな生活にも飽き留守番女マリアンヌとよりを戻す。彼女には兄がいて云えば小遣いがもらえるというので二人は車や戦をのぞみながら兄の故郷へむかう。
が、しばらくしてフェルディナンはマリアンヌが再会した兄と抱き合う姿を目撃する。男は兄でなく彼女の情婦であり彼女が道中の用心棒としてフェルディナンを使っていたとわかる。怒った彼はマリアンヌを殺す。そして生きることに嫌気がさした彼は体にダイナマイトをくくりつけ自ら爆死する。

●『キュリー夫人』Madame Curie ('46米)
ポーランドの女学生マリーは大学で物理学を学んでいたが才を認められピエールキュリーのもとで研究に取り組むことになった。マリーの卒業とともに二人は結婚、ウランの謎に迫りついにラジウムの分解に成功する。大学は新たな研究室をつくって功績にこたえたが、その落成祝いの日、夫は交通事故に遭い落命する。がマリーは気丈に研究続行を誓う。

●『恐怖の報酬』La Salaire de la Peur('54仏)
中米のとある油田で大火災が発生し、ニトログリセリンで爆破して鎮圧することになる。懸賞金をかけて運び手を募り四人が集まった。マリオもその一人だった。
二台に分かれて出発するが別組は爆死する。けっきょくマリオひとりが生き残り任務を果たし大金を独り占めするが、帰路、空車で気が緩んだ彼は操作を誤り崖下へ転落する。

●『キリマンジャロの雪』The Snow of Kilimanjaro('53米)
小説家ハリーはアフリカの高峰キリマンジャロの麓で足の傷が悪化し、敗血症にかかる。生死の狭間で彼は過去の事象、女性遍歴などを次々に回想する。彼の症状は奇跡的に改善し、彼はアフリカを離れ、文明社会へ戻る。

●『禁じられた遊び』Jesx Interdits('53米)
第二次大戦末期のパリはドイツの進軍に混乱を極めていた。多くの市民が逃げまどう中、少女ポーレットも愛犬を抱いたまま群衆に押され、いつのまにか森に迷いこんだ。そこへ牛を追う少年ミシェルに出会い彼の家に置いてもらう。死んだ犬や虫たちの墓をつくり手作りの十字架を立てた。そんなとき、牛に蹴られたミシェルの兄が死ぬと、彼の墓の十字架を二人は抜いてしまう。やがて憲兵が来てミシェルを孤児院へ入れるため連行する。雑踏の駅でポーレットはミシェルと呼ぶ他人の声を聞き、おもわず彼を探して憲兵の手からすりぬけ、人混みに飲まれていった。

●『靴みがき』Sciuscia('50伊)
戦後イタリア。二人の少年バスクワーレとジュゼッペは靴みがきで生きながら馬を買う銭をためていた。ふたりは軍のヤミ物資にてを染めていたが、毛布の売買で捕らえられる。
二人は別々に取り調べられ、警察の巧みな尋問で互いが疑って口を割ったと思いこまされ罪状を白状し、二人の友情は引き裂かれた。少年刑務所に収容されたあと、ジュゼッペは別の仲間と逃走、そのときバスクワーレは逃げた場所を密告する。それは二人が捕まるまえ、金を出し合って買った馬が奪われることを恐れたためだ。案の定、馬に乗って逃走しようとするジュゼッペを革帯で打ち落とし死なせてしまう。が、ここで二人の信頼と友情を大人たちに踏みにじられたことを知った彼は狂気のごとく絶叫する。

●『暗くなるまで待って』Wait until Dark('68米)
写真家サムは仕事帰りの空港で見知らぬ女リザから人形を預かってくれと頼まれて家にもち帰った。盲目の妻スージーが迎えた。翌日、サムの兵隊仲間マイクという男がやってきた。さらにロートという老人がきて息子の妻がご主人(サム)と不貞をはたらき人形を受け取ったらしい、この家にあるはずだと勝手に探しはじめる。マイクが警察に連絡してカルリーノという警官が現れるが様子がおかしい。人形には麻薬が隠されており、リザはその男たちに殺されていた。やがて三人は仲間割れをおこし、マイクとカルリーノがロートに殺される。スージーは部屋の灯りを割り、闇に乗じて逃げる。暗闇はスージーにとって好都合だった。が、ロートはナイフを手に迫ってくる。間一髪、スージーは防衛のため相手を刺殺してしまった。夫のサムがやっと帰宅した。

●『グランプリ』GrandPrix('67米)
世界で9戦がくり広げられるカーグランプリ第1戦はモナコ。
ロータスのアメリカ人ドライバーピートと、イギリス人スコットが接触、ピートは無事だったがスエットは重傷を負った。一位はイタリアフェラーリのサルティだった。スコットはレースのあと、妻バットと別れる。サルティも妻モニックと別れ、婦人記者ルイーズと恋に落ちる。ピートはドイツ、フランスのレースに優勝、スコットもカムバックを果たし、最終イタリアグランプリで雌雄を決することになる。レースはピートが優勝する。

●『黒いオルフェ』Orfeu Negro('60仏)
主人公オルフェはリオに住む市内電車の運転手。歌がうまく皆は聞きほれた。彼の電車に若い娘ユーリオディスが乗った。カーニバル見物がてら従妹の家を訪ねてきたのだった。隣から美声が聞こえるので覗くとオルフェだった。婚約者のミラとギターを弾いて歌っていた。カーニバル前夜、街に出てユーリオディスもオルフェと踊った。仮面をつけた男に襲われるが、辛くもオルフェが助けた。様子をみてミラは嫉妬する。怒ったミラはつかみかかり二人はもつれ合う。そこへ仮面の男が現れ、ユーディオリスは必死に逃れたがオルフェが彼女を助ようと高圧線スイッチを入れたためにスパークして彼女は焼死する。ミラは正気を失い、丘の上の小屋に火を放つ。ユーリオディスの死体を抱きかかえたオルフェにミラらは石を投げ崖に追い詰め、二人は転落する。

●『群衆』Meet John Poe ('51米)
婦人記者アンは会社をクビになった腹立ちから架空の仮名を名乗って市庁塔から飛び降りると投書する。編集長はこれを紹介すれば売り上げが上がると、おなじく失業中の野球選手を架空人物に仕立ててラジオ番組でブレイクする。彼の人気は全国区になるが、あるときそれがすべて新聞社社長の選挙運動のためだったと知り激怒、今度は真相を明らかにしようと全国大会会場に向かう。部下たちが引きずりおろし彼は姿を消す。再び彼が現れてのはクリスマスイブだった。ほんとうに飛び降り自殺しようとしたがアンに押しとどめられ、二人は群衆の中に消えていった。

●『群衆の仲の一つの顔』A Face in the Croud('57米)
マーシャの叔父はメンフィスの放送局の経営者である。マー社はインタビュー番組を担当している。 留置場に入っているギター弾きローンサムの歌を紹介したところ町中の評判となる。が、その人気に踊らされる彼の精神はしだいに疲弊してゆく。彼の姿を哀れに思ったマーシャは独断で、大衆の愚かさをあざ笑うローンサムの声を放送で流した。彼の評判は一変、憎まれ者になり下がり、富も名誉も失ってしまう。

●『刑事』Un Maledetto In broglio('60伊)
ローマのアパートで強盗事件がおこり、イングラヴァロ刑事が捜査するが被害者や女中はみな非協力的だった。女中アッスンタは隣家の女中を兼業していたが事件のときは隣家にいた。そして今度は隣家バンウッチ夫人が殺された。イングラヴァロは夫人の夫シーモや発見者のバルダレーナ医師を怪しむが犯人は女中の婚約者ディオメアだった。女中アッスンタは彼を追って泣き叫ぶが刑事はいささかの情けもかけなかった。

●『現金に手を出すな』touchez pas au Grisbi('53仏)
老いたギャングのマクスは相棒リトンと組んで5千万フランの金を盗んだ。が、リトンはそれを酒場女に話してしまいギャングから追われる。
カムスはリトンをかくまいさっそく現金化を急ぐが、そのあいだにリトンが誘拐される。マクスは彼を救うためやむなく金を渡すが空いてはさらにマクスを殺そうとしたため、彼も応戦して相手を倒す。最後の大仕事を仕留めて平穏な老後を送ろうと考えていたマクスは肩を落として街へ消えていった。

●『恋人たち』Les Amantes('59仏)
30才の人妻ジャンヌは月に一度パリの友人マギーを訪ねるのを楽しみにしていた。ジャンヌにはラウールという浮気相手がいるが、表面上マギーの男友達としてカムフラージュしていた。夫の招きで二人はジャンヌの家に来ることになったが、迎えに行った夫の車が故障し、偶然居合わせた若き考古学者ベルナールに送ってもらった。その夜、ジャンヌとベルナールは接近した。翌朝、彼女はベルナールの車に乗って邸を出る。

●『幸福』Le Bonheur('66仏)
まじめなサラリーマンフランソワは平和な一家をもっている。妻テレーズと子ども二人。フランソワは郵便局員エミリーと知り合い、恋におちる。彼はピクニックへ行ったとき、妻にそのことを打ち明ける。彼には悪気というものがまるでない。妻や家庭を変わらず守ることを誓い、妻もまたそれを認める。昼寝からめざめるとテレーズが近くの池で溺死していた。自殺か他殺かわからない。世間はフランソワに同情した。彼はエミリーと結婚し、よき妻となり子供たちもなついた。すべて順調に見えたが、フランソワの表情から以前の明るさが消えていた。

●『地上(ここ)より永遠(とわ)に』From Here to Eternity('53米)
太平洋戦争直前、ブルーがハワイの兵営に配属された。中隊長はボクシング狂で自分のチーム強化のためにブルーを誘うが、過去に友を傷つけている彼は応じない。曹長などからも勧められるが断ると、小隊長のイジメが始まる。そして相棒のアンジェロとともに営倉へぶち込まれる。中隊長の妻と曹長は密会している。ブルーはクラブの女とできた。アンジェロは脱走に失敗して射殺された。真珠湾が奇襲された。中隊へ駆けつけるブルーは味方に撃たれ、くぼ地に落ちて死んだ。何の役にも立たない無名の死だった。

●『心の旅路』Random Harvest('47)
第一次大戦の戦場でショックのあまり過去の記憶を失ったスミス(ロナルド・コールマン)はある日、旅芸人の美しい娘ポーラ(グリス・ガースマン)と出会い恋におちる。二人は田舎の街に逃げて幸せな日々を送る。ある日、事故にあったスミスは過去の記憶を思い出すが、かわりに現在の記憶を失ってしまう。彼は財閥の御曹司であり、実家に帰り実業家となる。いっぽう戻らぬ夫をさがすポーラは雑誌を見てその実業家がスミスだと知り驚く。ポーラは苦労して社長秘書となる。二人は再び恋に落ちて結婚するが、夫は自分を思い出してはくれない。絶望したポーラは結婚生活に終止符をうち、南米へ行く途中、懐かしのわが家へ帰りその場にたたずむ。いっぽう子会社の調停のために当地をおとずれたスミスはその家を見てなにかを思い出し、記憶が戻るまえポケットに入れていた、しかし覚えのないカギを玄関ドアにさしこむと扉が開いた。そして彼はそこに立つポーラを見て記憶を取り戻す。

●『小鹿物語』The Yearling('49米)
南北戦争で心を病んだペニイは妻と二人でフロリダ北部にひきこもり原生林を開拓していた。息子ジョディも成長し11歳になった。あるとき、飼っていた牛と豚が野生のアライグマに襲われた。怒った父は犬をつれて退治に出かけるがクマは逃げ犬は負傷した。
ある日、父は森の中で毒ヘビにかまれ、牝鹿を殺してその肝臓で毒処理し、一命を取りとめた。母を殺された小鹿をジョディは育てたが、父の畑を荒らしたことで父から小鹿を殺せと命じられる。躊躇するジョディに父は「お前は小鹿じゃない」と教えた。

●『ゴッドファーザー』The Godfather'72米)
ドン・コルレオーネはアメリカの裏社会を牛耳る大ボスである。今日は娘の披露宴パーティで、映画スターのジョニーもかけつけた。彼は新作映画の主役が欲しかったが敵対プロデューサーに阻まれていたためドンに泣きついた。ドンは手下に命じてプロデューサーの愛馬の生首をベッドに置いて震えあがらせジョニーの思いを叶えてやった。
老いが迫ったドンは跡目を譲って引退したかったが三人の息子はまだ力不足だった。末っ子マイケルが最有力だった。ドンが暗殺されかけたあと、彼は指令元のボス達を撃ち殺してシシリー島へ逃げた。そこは一族の出身地だった。マイケルはアポロニアという娘と出会い結婚するが、彼女は車に仕掛けられた爆弾で殺され、兄ソニーも銃撃により惨殺された。やがてドンが心臓発作で落命すると、マイケルはアメリカに戻り、新たなゴッドファーザーとなる決心を固める。

●『コレクター』The Collector('65米)
真面目で小心な銀行員フレディの趣味は蝶の収集だった。あるとき、女学生ミラーダを誘拐し、自宅の地下室で監禁しはじめた。一か月たてば解放すると約束し、その後フレディは婚約を申し出るとミラーダは承諾する。しかしそれは逃げたいための偽りであった。ふたたび監禁生活が始まったが、ある雨の夜、ミラーダは土を掘って庭に逃げ、フレディははじめて暴力で彼女をねじ伏せた。傷を負い、病院で手当てして戻った。彼はミラーダが死んでいるのを発見する。それから何日かたって彼は別のお気に入りを蝶を追うように尾行していた。


【さ】
●『猿の惑星』Planet of the Apes ('68米)
アメリカの宇宙船が何らかの故障で見知らぬ惑星に不時着した。睡眠装置箱が壊れて乗員の何人かは白骨化、三人が生き残った。地球を出てすでに二千年たっており、もう帰還できない。彼らは船を出て未知の奥地へ進んでいく。と、裸の人間たちが追いまわされて逃げまどっているのを目撃する。馬に乗り武器をもって追いつめていたのは猿だった! マイラーだけが生け捕りされたが喉に傷を負った彼は声を出せなくなった。原住民の娘ノバも収容されていたがマイラーは会話できない。惑星はオランウータンのザイアス博士が最高権力者だった。テイラーが地面に文字を書くと、驚いたジーラ外科医は考古学者コーネリアスに知らせた。しかし彼らは、声をとり戻したテーラーが太陽系の地球から来たという話を信じず、ザイアス博士はなぜかテーラーの能力を隠そうとした。テイラーの脳手術と去勢が決まったが、ジーラの取りなしでかろうじて免れた。学術査問会にかけられたテーラーは、自分たちの星では人間が世界を支配し、猿は獣にすぎない、と証言して波紋をひろげた。もはや命の危険が迫ったテイラーはジーラらのはからいでノバといっしょに海岸の禁断地へ逃れた。洞窟でテイラーは子供の人形を見つけて、追ってきたザイアス博士に見せるが、彼はその物証を認めようとしない。そして二人が馬で逃げるのを見送る。やがてテイラーは砂浜に埋まった自由の女神像を発見、この星が地球であり自分たちは確かに帰還していたのだ。人類は核戦争で滅び、進化した猿が新たな文明を築いていた事実に、もはや絶望の叫びをあげるのみだった。

●『サンセット大通り』Sunset Bouvard('51)
年老いて今は輝きを失った大女優ノーマが暮らすサンセット大通りの邸宅に、売れない脚本家が転がりこむ。ノーマはカムバック用に温めていた台本の手直しをさせるため、彼を邸宅に住まわせるうち恋心をいだく。が、ジョーはたまらず逃げだす。ノーマの作品は売り込みに失敗し、ジョーとシナリオを書いていた仲間ベティと恋仲に落ちる。ノーマはそれを知り嫉妬に狂い、ジムを撃ち殺す。大女優の殺人に報道陣が殺到、カメラのフラッシュを照明ライトと思いこんだ狂乱のノーマはその場で自作「サロメ」を演じはじめる。

●『死刑台のエレベーター』Ascenseur Pour I'Eeahafaud('58仏)
会社員ジュリアンは社長夫人フロランスを深い関係にある。彼らには社長シモンが邪魔であり、殺人計画が練られた。
ジュリアnは社長室のバルコニーに錨つきのロープをかけて侵入、ピストルで射殺しそれを手に持たせて自殺を偽装、ふたたびバルコニーから逃げたが、ロープを始末し忘れたことに気づき、エレベーターで上る途中、電源を切られ閉じ込められてしまう。いっぽうフロランスは約束の場所でジュリアンを待つが現れないので不安になり徘徊するうち売春婦と間違えられ警察に捕まる。
同じ夜、チンピラカップルがジュリアンの車を盗んでモーテルにしけ込み、そこでドイツ人夫婦を殺害して逃げる。目撃情報から車がジュリアンのものと割り出され行方を追われる身となる。
翌朝、ジュリアンはエレベーターから脱出するが、彼はモーテル事件のアリバイを照明できない。エレベータの件を話せば社長殺しがバレてしまう。モーテル事件はチンピラが捕まって解決するが、車内に残されていたカメラにジュリアンと夫人の睦まじい姿が写っていたことが糸口となってジュリアンの社長殺しが露見する。

●『七年目の浮気』The Seven Year Itch('55米)
出版社副社長リチャードは38歳男盛り。妻子を避暑地に送り出して久々に独り身となると若い妄想がかけまぐる。やたらとモテる自分に気分は高まり、同じアパートの階上に住む若い娘に声をかける妄想、あくる日も彼女を誘い自分のベッドを提供して寝かせる妄想、その現場を妻に見つかり射殺されかける妄想。小心な彼はけっきょく妻子の待つバカンス地へ急ぐのであった。

●『シェーン』('53米)
ワイオミングの開拓地にシェーンが現れ、ジョーの家で馬の水を求める。家には美しい妻と幼い息子がいる。
当地には極悪ライカーが暴威をふるっていた。シェーンは少年に気に入られ、人手不足のおり手伝い要員として滞在することになる。シェーンはライカーの手下に次々からまれるが、ときに鉄拳をふるってのがれる。
独立祭の日、シェーン追い出しにかかる
ライカーは殺し屋を雇い、ついにジョーが立ち向かおうとするが、シェーンは自分が代わりに向かう。そして一味を撃ち、ふたたび馬に乗ってあてもなく去ってゆく。

●『シェルブールの雨傘』Les Parapluies de Cherbourg('64仏)
シェルブールの雨傘屋の娘ジュスヴィエヴはギイと恋仲であるギイに召集がきて彼はアルジェリア戦線に送られ、連絡が絶える。たった一度の夜で妊娠してしまったジュスヴィエーヴは母のはからいで宝石商カサールの嫁になる。三年の月日が流れ、ある日ジュスヴィエーヴが立ち寄ったガソリンスタンドで彼女はその主人がギイだとわかって驚く。彼も復員後、幼馴染のマドレーヌと結婚し、いまは一児の父となっていた。二人はなつかしく見つめあうが、互いの幸せを守るため、何も言わずに別れていった。


●『静かなるドン』Tikhi Don('58ソ)
(黎明編)コザックの貧農夫グリゴリーはナタリヤをめとるが、隣家の人妻アクシーニャと深い仲になり二人で家を出て第一次大戦に身を投じる。が、人妻に裏ぎられ敗れたグリゴリーは妻の待つ家に戻る。やがて革命がおこるとグリゴリーは赤軍運動に加わるが理想との乖離に嫌気がさし再び故郷へ帰る。
(憂愁編)
グリゴリーの村も革命軍との戦いに巻き込まれる。アクシャーニャと再会し、よりが戻った二人。妻なたりやは死に、アクシャーニャも戦いの仲で落命した。精魂尽きて故郷へ帰ったとき、一人息子が父を待っていてくれた。

●『私生活』Vie Privee('62仏)
ジルは湖のほとりで母と召使いに守られて暮らしていた。彼女は演出家の卵ファビオを慕っていたが、彼は友達のカルラと結婚してしまった。ジルは男友達ディックがパリへ行くというのでいっしょに連れてきてもらった。彼女はそこでスカウトされ、映画スターとなった。しかし男関係のゴシップ記事がもとでノイローゼになり故郷へ帰った。
と、ファビオが離婚し、いまは劇演出に没頭していたのでたちまち二人は接近する彼女が主演する野外劇の舞台、その全景を見ようとバルコニーから身をのり出したジルはパパラッチによって焚かれたフラッシュにおどろき、バルコニーから転落する。

●『自転車泥棒』Ladri di Biciclette ('50)
主人公アントニオは貧しい子持ち労働者。やっと映画ポスター貼りの仕事にありつくが、自転車は質に入っている。妻がシーツを質に入れて出してくれた。息子と仕事に出るがその自転車を盗まれてしまう。警察へ行っても取り合ってくれない。犯人らしき男を見つけるが証拠がない。途方にくれてサッカー場駐輪場の一台を盗むとたちまち見つかり袋叩きにあう。息子の哀願でやっと許されるがあとには心を傷つけた父子が残った。

●『シベリヤ物語』Skazanie o zemle Sibirskoi('48)
若きピアニストアンドレイは戦争で左手を負傷、失意の果てに恋人も捨て故郷シベリヤへ帰った。
彼はそこで雄大な自然に心身を癒し力をたくわえる。
いっぽう恋人で歌手のナターシャは乗った飛行機がシベリヤへ不時着し、偶然にもアンドレイと再会するが、彼はわざと喧嘩をふっかけ、再び彼女から去る。数年後、アンドレイは「シベリヤ大地の物語」を作曲して大成功をおさめ、ナターシャとも結ばれる。

●『市民ケーン』Citizen Kane('66米)
アメリカの新聞王ケーンが広大な自宅で寂しい死を遂げた。「バラのつぼみ」という謎の言葉を残して。死後、彼の生涯を描くドキュメンタリー映画が企画され、新聞記者トンプソンは謎の言葉の真相をもとめて取材をはじめる。莫大な遺産を手にしたものの両親は離婚し、最愛の母から引き離された幼少時代。若くして新聞社を買い取り、数々の会社を起業し、政界まで進出したが、私生活では最初の妻との冷めた夫婦生活、二度目の妻をオペラ歌手にするも実力がともなわず、彼女は酒におぼれて身を持ちくずす。トンプソンは後見人の建てた図書館でケーンの手記を読むがそこでも言葉の謎は解けなかった。親友の演劇評論家リーランドに取材しても成果はなかった。
最後にトンプソンはさびれたケーンの寝室の暖炉に投げこまれた子供用のソリに「バラのつぼみ」の文字を見つけた。ケーンは孤独にみちた幼き日のひとり遊びの思い出に暮れながら、最後は偉大な実業家ではなく「市民ケーン」として生涯を終えたのだろう。

●『シャンソン・ド・パリ』('58仏)Chansons de Paris
1955年、仏ソ文化協定を記念した記録映画。イヴ・モンタン主演

●『終着駅』Terminal Station('53米)
ローマ中央駅。主人公メリーが巴里行きの切符を買う。ローマにいる妹を訪ねて、夫と子どもが待つアメリカへ帰るところだった。そこへガイドの青年ジョバンニがかけつけ、もう一度町へ戻ってくれという。その求愛のあまりの激しさに平凡な中年女性は初めて恋のよろこびに目覚め、二人は退避線の客車へ姿を消す。駅員にみつかり、思慮深い駅長のひとことで目をさました彼女は列車の人となるが、こらえきれず飛び乗ったジョバンニは線路脇に落ちて、彼女を乗せた列車は走り去る。

●『十二人の怒れる男』12 Angry Men('59米)
12人の陪審員たち。非行少年がナイフで父を刺殺した事件を裁く。全員一致原則の場で一人が無罪かもととなえ、状況証拠は少しずつ覆ってゆく。そして少年の容疑はとけ、無罪判決となる。

●『情事』L'Avventura('62伊)
建築家サンドロにはアンナという令嬢の恋人がいる。二人はシチリア島に招かれてヨット旅行に出る。アンナは恋人との冷めた関係を紛らわせるためクラウディアを誘い二人で無人島に上陸、やがてアンナが失踪してしまう。そのあいだにサンドロとクラウディアの距離は縮まっていき結ばれる。
その夜、寝つかれないクラウディアがサロンに出かけるとそこで娼婦を口説いているサンドロを発見する。彼は泣いて詫びる。クラウディアは彼の頭を抱いてやる。愛の不毛の結末は語られなかった。

●『情婦マノン』Manon('50仏)
マルセイユ港から亡命ユダヤ人を乗せた船がパレスチナへ向かう。ロベール(ミシェールオークレル)とマノン(セシルオーブリー)の二人は密航者であった。ロベールはレジスタンス軍将校でナチスに媚びた女娼を捕らえるとき美しいマノンに出会い、二人は恋に落ちた。二人はマノンの兄がいる巴里に向かった。マノンの兄はヤミ屋として潤っていた。
兄のもとに身を寄せた二人だったが、マノンはたちまち贅沢におぼれ、生活を建てるためやむなくロベールもヤミ屋に身を落とす。ドレス欲しさに他の男に身を売ったマノン。が、それは兄のとりなしと知ったロベールは義兄を殺してしまう。パレスチナに上陸をとげた二人であったがたちまちアラブ人に攻撃されマノンは絶命する。
それでもロベールは彼女をかついで砂漠をさまよう。が、彼もついに力尽き、最後にマノンを砂の中に顔だけ残して埋め、自分もその上に崩れ落ちる。

●『ジョニーは戦場へ行った』Johney Got His Gun('73米)
戦争で手足、顔も目も耳も口も失くした主人公ジョニー。恋人は戦争志願をやめるよう説得していたがむだだった。病院は彼がどこまで生きられるか実験のため生かしておくことにした。自分の意志を伝えられない彼はやがて頭を枕に打ちつけてモールス信号を送る手段を思いつく。自分をサーカスの見世物に売れという。医師はそれを拒み彼を完全に隔離する。彼は賢明に訴える。「死なせてくれ・・」

●『セールスマンの死』Death of a Salesman('52米)
63歳の老セールスマンウィリーは何日も家を空けて仕事に明け暮れる日々に疲れてきた。息子ビフは30才過ぎても仕事をしていない。彼は会社の上層部に少し楽な仕事部署への移動を求めたらいきなりクビになった。
家に帰ると息子は、自分がダメになったのは、出張先で父が女と浮気したのを見たからだと攻撃してきた。
ショックを受けたウイリーは自分ができることを考え、家を飛び出すと車を暴走させて衝突自殺する。家族には5万ドルの保険金が入った。

●『戦火のかなた』Paison('49)
(第一話)1853年、伊に上陸した米兵ジョーは村娘のカルメラの導きで独軍を偵察するが、発見され二人とも射殺される。
(第二話)解放直後のナポリに進駐した米軍。MPのひとりが居眠りする隙に少年に靴を奪われる。翌日さっそく少年を見つけ、自宅へ向かうがあまりの貧しさに衝撃をうけ少年を許し去る。
(第三話)半年前、首都ローマに進駐した米軍のGIジョーは花束をくれた美しい娘が忘れられない。夜の女を抱きながらその話をすると、娘の居所を知っているといって住所を書いた紙をくれる。翌日、酔いもさめた彼はどうせ昨夜の娼婦の居所だろうと紙を捨てる。が、それはたしかに汚れる前の娘が書いたものだった。
(第四話)勢いづくパルチザン部隊がナチと交戦しているとき、従軍看護婦ハリエットはパルチザンに参加している恋人を追って前線へ行くが、ファシストの手で彼が殺されたと知る。
(第五話)北伊の教会へアメリカ人従軍宣教師三人が着き、ささやかな宴を催すが、話題がそれぞれの信仰に及んだとき決定的な溝に旧教徒ビルは考えさせられるものがあった。
(第六話)ポー川河畔で抵抗を続けていたパルチザン。連合軍も戦いに加わるが、独軍に打ちまかされる。米英兵は条約により身を守られるが、正式な交戦者でないパルチザンたちは非情な殺害を受ける。

●『戦場にかける橋』The Bridge on the River Kuaii('57英国)
第二次大戦中、タイ・ビルマ間にに日本軍の手で鉄道橋が架けられた。昭和17年、ビルマ近郊タイ領の捕虜収容所にニコルスン大佐、シアーズ少佐らが入っていた。
クワイ川に橋をつくる命令で全員が動員されるが、幹部不就労の国債権利に反しているとシアーズ少佐は脱走する。工事は遅々として進まず、日本軍斎藤大佐は英軍に折れて全面協力を得、建設は順調に進む。
いっぽう病院に収容されたシアーズ大佐のもとへワーデン少佐が訪れ、鉄橋爆破協力を要請、完成当日、シアーズの仕掛けた爆弾を発見したニコルスンは阻止しようとするが間に合わず、橋は爆音とともに崩れ落ちる。

●『戦争と平和』('56米)
19C初頭ロシアにはナポレオン軍が接近しつつあった。伯爵の私生児ピエールは莫大な財産を相続、令嬢エレーヌと結婚したが、財産目当てだったので梨園、令嬢ナターシャに心惹かれるようになってゆく。親友アンドレイは愛のない結婚生活から逃れるために出征する。負傷して帰ると妻は死に息子が取り残された。彼もまた舞踏会でナターシャのとりこになる。
アンドレイとナターシャは恋におちるが、彼が父の命で外国へ行きナターシャは寂しさのあまり遊び人アナトーリに近づき、だまされかけるがピエールの助けで難を逃れる。
アンドレイは戦場で重傷を負いナターシャの手で看護されながら息をひきとる。ピエールは仏軍の捕虜となるがコサック兵に助られ人間性を取り戻す。ナポレオン軍撤退をロシア軍は追い打ちをかけ勝利する。ピエールはナターシャと再会する。

●『草原の輝き』Splendor in the Grass('61米)
カンザス州の高校生バッドはサッカー部で女性とたちの人気者だった。しかし彼は街の娘でぃーにーと愛し合っていた。バッドはディーニーの体が欲しかったが、ディーニーは保守的な母の教えを守って許さなかった。
バッドのちちは石油成金で彼に大学進学を命じ、安い町娘との結婚には反対だった。
バドは肺炎で入院したとき、知り合った女子高生ファニタと関係を結んでしまい、噂がディーニーの耳にも入った。
彼女はショックを受け引きこもり、散歩中別の男子に襲われ入院させられる。
やがてバッドは大学を出て別の女性と結婚し一児の父となった。いっぽうようやく体調をとり戻したディーニーは彼を訪ね、現在の姿に寂しさを感じたが、もはや大人になった彼女は過去と決別し、新たな人生を歩む自覚を深めていった。

【た】
●『第三の男』The Third Man('52)
米国の作家ホリーは友人のハリーに招かれて終戦直後のウィーンへ来るが、ハリーは交通事故にあい今日が葬式だという。事故現場には三人の男がいたらしいが、第三の男の行方がわからない。ハリーにはアンナという亡命女優がついていたといい、ニセ薬物をさばく組織のボスだったとも。
アンナに会った帰路、彼はハリーらしき人影を見つけて追うが行方を見逃してしまう。
後日、彼は人づてについにハリーと会う。彼はハリーから組織入りを誘われるが、警察と取引しアンナの身分証明証を作ってもらうかわりにハリーの居所を教える。逃亡するハリーはついに射殺される。彼の葬式を終えるとアンナはホリーに目もくれず彼の前を歩み去っていくのだった。

●『第十七捕虜収容所』Stalag17('54米)
タイトルの収容所はドイツにあり、米空軍下士官専用である。あるとき、二人の軍曹が脱走するが、失敗する。密告者がいると疑われ、セフトンが狙われる。ダーバン氏はドイツ軍用列車爆破のヒーローであることがバレて所長室へ連行されると、皆はセフトンが密告者だと彼を袋叩きにした。濡れ衣をきせられたセフトンは本当のスパイを探そうと、ついにブライスを突きとめた。翌日、ダーバンが移送されることを知ったセフトンはブライスを陽動してかく乱させ、ダーバンと一緒に脱走する。

●『ダイヤルMを廻せ』Dial M for Marder('54米)
トニーは妻マーゴに恋人ができたことに気づき、離婚を言いだされないうちに彼女を殺して遺産相続をキープし続けようと計画を練る。ゆうじんのレズケットに妻の刺殺を頼み、自分はアリバイ作りのため恋人ユークとナイトクラブにいた、
計画は失敗しマーゴは揉み合いになったとき傍にあったハサミでレズケットを刺殺してしまう。事件を知ったトニーは急いで帰宅し、レズケットの死体から預けたカギを取り返してからダイヤルM(警察)へ連絡した。そして浮気の秘密を脅されたマーゴが犯人を殺したと証言する。が、供述を怪しんだハーバード警部はトニーを呼び、コートを別のものとすり替えておく。帰宅したトニーはカギがないのに気づき、犯人レズケットが階段下にあると教えておいた鍵で玄関を開けてその鍵を戻してから室内に入り犯行に及んだのだと察し、階段下を探すとやはり鍵があった。それで玄関を開けて入ると、警部やマーゴらがいてトニーの計画は露見する。

●『太陽がいっぱい』Plein Soleil(’60仏)
主人公トムは貧しい青年で金持ちの友人フィリップとつきあいおこぼれに預かっている。
遊び呆けて家に帰らない息子をつれ戻す約束で彼の父から5千ドルを受け取ったトムはナポリへ来た。
フィリップはヨットに遊び、恋人マルジュを抱いてトムをさげずむことに楽しみを見出す。ヨットにつないだボートにトムを乗せて放置、トムに殺意がめばえる。
トムはヨット上でフィリップを殺し、シートに包んで海に投げ捨てた。陸に上がったトムはフィリップになりすましてヨットを売却する。叔母や友人が訪ねくるが巧みに逃れ、ついにその友も殺す。トムは筆跡をまねてフィリップの遺言状を偽装し、財産をマルジュに託して自殺した態にしてフィリップと恋仲に導き、ついに巨額の遺産も手に入れようとする。が、売却されたヨットが陸揚げされると、スクリューにからみついたフィリップの遺体が引き揚げられる。

●『誰が為に鐘は鳴る』For Whom the Bell Tolls('52米)
1930年代スペイン内戦の時代。ファシストの占領していた岩山にアメリカ青年ロバートジョーダンが登ってくる。彼は革命運動に身を投じ、鉄橋爆破の使命を帯びていた。彼はゲリラ部長に応援を頼みに来るのだが、そこでスペイン娘マリアと出会う。
二人は惹かれ合うが、部長の妻はジョーダンの手相が死相を示しているのをみとめた。ジョーダンも色恋どころではなかった。爆破は失敗し、ジョーダンは足を砕かれた。彼は仲間を逃して単身銃を放ちながら立ち向かうが意識が遠のいてゆく。
●『打撃王』The Pride of the Yankees('49米)
NYスラム街に生まれたルウ少年は非凡な運動神経に恵まれやがて名門ヤンキースに入団、たちまち頭角をあらわし、ベーブルースと並び称されるが、小児麻痺を発症し引退を余儀なくされる。

●『旅路の果て』La Fim du Jour('48仏)
引退俳優の養老院。マルニーは恋人を同業のサクレールに奪われ気落ちし落ちぶれていた。サンクレールの子を産んだ女優シャベールも入っていた。サンクレールはカフェの小娘ジャネットを口説く。養老院は維持費を稼ぐために事前公演を行うことになったが、主役が事故にあい、代役専門の老俳優カブリサードが生涯の思い出にと頼みこみ主演する。が、冒頭のセリフが出てこず彼はそれを苦に自殺する。
サンクレールのジャネットへの求愛は狂気をきわめ、彼は精神病院へ送られる。カブリサードの葬儀でマルニーは弔辞を読んだ。

●『007危機一発』From Russia with Love('64英)
犯罪組織スペクターは英ソを対立させ、その間にソ連の暗号解読機を手に入れ、さらにジェームスボンドを殺す作戦を始めた。彼のもとへトルコ支局から知らせが入った。ソ連の女スパイアクメがボンドを介して無事に英へ亡命させてくれたら暗号解読機を渡すという。ボンドはイスタンブールへ飛ぶ。ホテルに向かうとタチアナがベッドにいる。その一部始終はフィルムに収められている。ボンドはタチアナと暗号解読機を手にオリエント急行でトルコ脱出を図る車内でスペクター急襲をかわし、二人は列車を逃れトラックを奪ってヨットハーバーから快速艇に飛び乗って脱出したホテルの部屋でふたたび今度はカタリナ上司の女スパイに狙われるが、カタリナがスパイを撃ち殺す。

●『断崖』Suspicion('47米)
金持ち娘のリーナはアイガースを熱烈に愛し結婚するが、しばらくすると夫の挙動が怪しいことに気づく。従弟の財産を使いこんだり毒薬のことを調べたり。どうやら自分を殺して遺産を奪うらしいと疑い始める。だんだん追いつめられるがついに良人は従弟の金を使いこんだことを認め、その詫びに服毒死しようとしていたと独白する。殺されるというのは彼女の強い被害妄想だった。

●『探偵物語』The Detective Story ('53米)
ニューヨーク2分署。ジム刑事が一人の若者を検挙してきた。会社の金を使って結婚を急いでいた。相手の妹が来て金を工面するつもりだ、会社も許すと言っているという。がジムは許さない。シュナイダーという中絶医が捕まっていた。言いのがれする彼もジムは許さない。しかし彼の妻は独身時代に中絶手術を受けていたのだ。罪の意識にさいなまれるジムだった。と、ギャングの一人がピストルを奪って向かってきた。ジムは面前に仁王立ちとなる。そして腹部を撃たれて死ぬ。

●『小さな恋のメロディ』Melody('71英)
イギリスノパブリックスクールの二人の恋物語ダニエルとメロディ。
二人は恋に落ち、厳格な学校教師に叱られ「結婚します」と宣言して野原へと逃げてゆく。

●『誓いの休暇』Ball ad soldate('60ソ、独)
(独版)後方の病院から前線へ復帰する小隊を乗せた列車がベルリンに着き6時間待ちのあいだ、兵士たちに懇願された小隊長は自由行動を許す。兵士たちはめいめいの望みをもち飛び出し、悲喜こもごもの思いを胸に隊へ戻る。
(ソ版)17才の新兵アリョーシャは戦地で思わぬ手柄をあげ、6日間の休暇をもらい故郷の母のもとへ急ぐ。往復4日、頼まれていた屋根修理も2日あればできるだろう。ところが道中でさまざまな足どめをくらいやっと戻ったころには時間が残されていなかった。母と抱きあっただけで再会は終わり、彼がふたたび戻ることはなかった。

●『チコと鮫』Tico jo e pescceanc('63米)
タヒチの少年チコは一匹の鮫を飼い慣らしていた。もとは一匹の子鮫を殺すにしのびなく、海岸の水たまりで餌を与えて飼ってやり大きくなったところで海へ返した。
それから何年かたってチコはたくましい青年になった。チコの網に偶然かつての鮫がかかったのだが、むこうはチコを覚えていて両者はしばらく楽しく暮らした。しかしそんな平和もつかの間、観光開発業者が乗り込んできて、環境破壊の暴力をふるってゆく。

●『チャタレー夫人の恋人』L’Amant de Lady Chatterley('55仏)
英国の炭坑王チャタレー卿は戦争で傷を負い、男性機能を失った。妻コンスタンスは虚しい日々を送っていたが、夫は他の男でもよいから我が子が欲しいと思い、妻をその方向に導いていた。妻は森番人メラーズと関係を持った。メラーズの前妻ベルタは二人のスキャンダルをまち散らした。夫はメラーズを解雇したが、妻はすでに妊娠していた。夫はメラーズの身分の低さを軽蔑する反面、子は産んでほしいというそんな夫に愛想をつかしてメラーズの許へ走った。

●『チャップリンの独裁者』Monsieur Verdoux('52米)
主人公アンリ・ヴェルドウは死刑を執行され死んだ。彼は連続殺人鬼で遺産を奪い続けた彼には妻子があり、彼らの前では善良なる父であり続けた。判決の日、彼はこう叫んだ。「百万人殺す人は英雄と讃えられ、一人殺すものは死刑になる。人殺しはたくさん殺したほうが勝ちなのか」

●『超音ジェット機』The Sound Barrier '53英)
リッジフィールドは超音速機の研究者である。息子を空の事故で失い、娘スーザンの婿トリーをテストパイロットにさせようとしていた。妊娠中のスーザンは反抗するが、トニーは試験飛行に臨み自爆死した。スーザンは怒って家でするが、父は今度はトニーの友フィリップを起用した。そして操縦ミスが功を奏し、ついに念願の音速を突破する。娘も父の信念を認め、生まれてくる子をパイロットにしようと心に誓う。

●『長距離ランナーの孤独』The loneliness of the Long Distance Runner('64英)
コーリンは感化院の代表選手である。院長は彼をレースで優勝させて自分の手柄として自慢したいのだった。コーリンは薄幸の青年だった。友人マイクといっしょにパン屋の金庫を盗んでつかまった。彼はレースに出てトップで来たがゴール前で立ち止まり、他選手に次々抜かれる。それがコーリンの世間に対する反逆だった。

●『沈黙』Tystnaden('64スウェーデン)
姉エステルと妹アンナは、10歳になる妹の子と三人で旅の途中だったが、姉が病気になり、ある町にとどまる。三人はホテルに入り、妹は夜の街に出てゆく。姉は孤独と心細さに酒を飲む。妹はカフェで親しくなった給仕と情に耽り、給仕はホテルまで来てまたも情交をくりかえし息子はその様を目撃する。
姉は二人をなじる。翌朝、妹は息子を連れて出てゆく。別れのとき、姉は少年に「ハジュク」と書いた紙をわたす。その国の言葉で「精神」という意味だった。
だれのための言葉なのかはわからなかった。

●『翼よ!あれがパリの灯だ』TheSpirit of St.Louis('57米)
世界初、飛行機による大西洋横断に成功したリンドバーグの自伝的映画

●『鉄道員』Il Ferroviere('58伊)
平凡な鉄道機関士アンドレア(50歳)は従順な妻と3人の子持ち。長女は結婚前に妊娠してしまい父と衝突し家を出てしまった。長男もきびしい父に反抗し不良となる。
ある日、投身自殺に重ねて信号ミスした彼は降格処分となり自信をなくす。しかもストライキ中に正義感から汽車を動かし、仲間の信頼も失い酒におぼれてゆく。幼い次男サンドロは酒場で父を説得する。その様子に心うたれた仲間たちも手を貸してアンドレアを家に帰す。クリスマスの夜、アンドレアを励まそうと仲間たちが家に来てくれ、長女長男も顔を見せた。彼はギターを取って歌いその夜落命する。

●『天井桟敷の人々』Les Enfants du Parodis
(第一部)19Cパリ歓楽街の芝居小屋は天井桟敷まで満室。ガランスは人気女優だがスリの容疑をかけられたところ、バチストの機転で汚名をはらした。それがきっかけでガランスはバチストの一座に入る。
バチストは彼女を愛するが、ライバルも多い。いっぽう座長の娘はバチストに好意をもっている。
バチストはガランスに愛を告白して家に連れ帰るが少しの隙にライバルのルメールに寝取られてしまう。さらに別の男モントレー伯爵も現れた。
(第二部)
5年後、バチストは最愛のヤクシャトナル。ルメールもまた一流役者に。
バチストは座長娘ナタリーと結婚して子もできた。ガランスの周りでは惨事がおこり、伯爵が作家に殺され、ガランスは自由の身となりバチストの愛に気づき、二人は結ばれる。が、妻ナタリーが来てガランスは静かに消える。バチストは後を追う。。。

●『ドクトル・ジバゴ』Doctor Zhivago('56米)
ユーリ・ジバゴは名門の生まれだったが、幼くして孤児になり、成人ののち育ての親の娘トーニャと結婚した。医者であった二人は第一次大戦に動員されるが、ヨーリはそこで看護婦ラーラと出会い恋に落ちる。ほどなくロシアでは十月かくめいがおこりユーリは動乱を避けるようにトーニャとワルイキーノへ避難した。その地でユーリはラーラと再会するが、彼は赤軍に捕らえられ医者としてハタラカサレル。ユーリはからくも脱走し、ラーラとしばらく過ごすが、彼は追手を恐れて逃亡しなければならなかった。妻トーニャは幼な子を連れてパリに亡命していた。数年後、ユーリはモスクワでラーラを見かけ追いかけるが心臓発作を起こして絶命する。

●『毒薬と老嬢』Arsenic and Old Lace('48米)
ブルックリンの古屋敷ブリュースター家には老姉妹と薄弱の甥テディが住んでいた。そこへモティマーとエレーンが新婚旅行へ行くとちゅう立ち寄った。戸棚を開けたら男の死体があった。身よりない老人でかわいそうだから毒酒で殺してやったと平気でいう。そのうえそんな死体が十数体あると。
そこへ本物の殺人鬼があらわれ、すったもんだの展開に。老姉妹の狂気の血が自分にもながれていることを悲観した彼は叔母たちを病院に入れ、エレーンに結婚の解消を申し出るが、叔母の口からじつは血のつながらない他人だと教えられ、彼は大喜びでマレーンを抱きあげた。

●『鳥』The Birds('63米)
サンフランシスコ近郊で突然カラスの大群が人を襲いはじめる。鳥たちに人々が次々に攻撃された。なぜそんなことが起こったかだれにもわからない。ただひとつ言えることは「自然は復讐する」ということだった、

【な】
●『渚にて』On the Beach('60米)
アメリカの原潜がオーストラリアの陸にあがったとき、すでに第三次大戦がおきて当地以外は滅びたと思われた。当地では電気がない街のくらしが営まれていた。この地に残るか、祖国に戻るかを皆で議論し、船長は帰国を決める。その道中、サンフランシスコのある場所から意味不明な無電が発信されていることに気づき、逆探知しながら発信源へ近づいてゆく。と、風に揺れたカーテンがコカ・コーラの瓶を動かして無電器を叩いていた。

●『苦がい米』Riso Amaro(伊'52)
悪党ワルテルは情婦フランチェスカと組んで盗みをはたらき、追われてトリノ駅から列車で逃げた。
車内は水田地帯の田植え出稼ぎに行く女たちであふれていて身をかくすには好都合だった。
田植え仕事は正規の労働手帳をもった者と持たない者のあいだで揉めるが、青年マルコが騒ぎをおさめ、その姿にフランチェスカは一目ぼれする。いっぽうワルテルは魅惑的な田植え女シルヴァーナに目をつけられる。フランチェスカは首飾りを盗まれるがシルアーナがそれを身に着けているのをみて揉める。ワルテルは収穫した米を盗む企てをフランチェスカと実行するが、殺され彼女もまた身を投げて絶命する。他の女たちは彼女の遺体にひと握りの米を供えた。

●『二十四時間の情事』Hiroshima Mom Amor('59)
フランスの映画女優がヒロシマへロケに来て現地で建築技師と知り合い一夜の情を通じる。彼女はヒロシマを見てすべて知ったと語るが、男は何も見ていないという。男はこの地に残れと口説くが、彼女は戦後敗戦国ドイツがフランスの敵とみなされ、かつて恋人が殺されたこと、自らもまた反逆者として辱めを受けたことがトラウマとなり心は解放されなかった。

●『ニュルンベルグ裁判』Judgement of Nurenberg('62米)
ドイツニュルンベルグにアメリカからへーウッド判事が到着する。ナチス関係者の裁判が終わり次は司法大臣らの番だった。非人道的な法律を作ったとして訴えられるが、二人は無罪を主張し、一人は黙秘した。
検事ロースン田一茶は激しく追及したが、司法大臣ヤニングの教え子ロルフは弁護側に立って応戦した。
へーウッドはアメリカ側からかかる不当な圧力とも対峙しながら、意外なる重罪を課す。その厳正な態度をほめたのはヤニングであった。


【は】
●『灰とダイヤモンド』Papioli Piament('59ポ)
第二次大戦下ポーランドにはソ連共産党系とイギリス自由主義系2つの抵抗勢力があった。ドイツ降伏後ソ連の支配下におかれたが、主人公マチェックらは激しく抵抗した。45年5月、彼らはソ連要人シュチェーカを殺したがそれは人違いだった。彼らはホテルに身を隠すが、ちょうど祝賀会の夜で、めざすシュチェーカも来た。
マチェックは給仕娘クリスティーナと知り合いデートし、女と逃げることにした。祝賀会に出た裏切り者同志ドレウノスキーは生命の危機を感じてマチェックに助を求めるが、彼はもう身を引こうと思って逃げた。が、撃たれて絶命する。

●『裸の町』The Naked City('49米)
NYのアパートでモデル女性が二人組の男に殺され宝石が奪われた。ダンとジミイ二人の刑事が動く。モデル仲間のモリスンと婚約者のナイルスが疑われた。ナイルスがシガーケースを質入れし飛行機の予約もしたとわかる。二人の刑事がナイルスを訪ねると彼は倒れており体格のよい男が逃げていった。イースト川で宝石泥棒と目される男バカリスの死体が上がり、相棒は体格のよい男ウイリーと判明した。バカリスとウイリーはモデル女を殺して宝石を奪ったあと、分け前をめぐって揉め、ウイリーはバカリスを殺したとわかる。二人の刑事はウイリーを鉄塔に追いつめ撃ち落とす。

●『裸足の伯爵夫人』The Bare foot ('54米)
女優マリアの葬儀が行われていた。監督ハリーの胸中には過去の思い出がよぎる。
三年前、アメリカ人スポンサーと一緒にスター探しに来たとき、酒場で踊るダンサーが目に止まったハリーはマリアをスカウトし、映画は次々に成功を収めた。
ハリーはマリアとの接近に注意したが、情熱的な彼女はそれが不満だった。そしてとある伯爵と結婚した。が、伯爵は戦争の傷で男性機能不全であると後日になって告白、マリアは怒り情人をつくり不義の子を身ごもった。それを知ったハリーは心配になって駆けつけるが伯爵はマリアと情人を銃で撃ち殺した。

●『波止場』On the Waterfront('54米)
ニューヨーク港の沖沖士を束ねるジョニー組にチャーリー、テリーの兄弟がいた。
チャーリーは親方ジョニーの命令で殺人を犯したが、被害者の妹エディの悲しむ姿に弟テリーは胸を衝かれ、反ジョニー派のバリー神父に真相を打ちあけ、いつしかエディと心を通わせ結ばれる。そんなとき、二人目の犠牲者が出て、さらに神父のもとに集う仲士仲間が襲われたことでテリーの心は打倒ジョニーに傾いていく。
法廷が開かれ証言台に立ったテリーは兄の立場と真実の間で葛藤に悩むが、すべてをぶちまけた。その直後、テリーは襲撃を受け、からくも逃げるが、兄チャーリーは殺されてしまう。激怒したテリーは単身ジョニーのもとへ乗り込み、ジョニーを痛めつけた。テリーは子分たちに打ちのめされるが一歩一歩職場へ向かう。その姿に波止場の仲士たちが付き従い、テリーに新しいボスを待望する声が上がっていった。

●『花嫁の父』Father of the Bride('52米)
父スタンリーは娘をずっと子供だと思っていたが突然恋人バツィリーを連れてきて結婚したいという。さまざまなバタバタの末、挙式を終えて放心状態の父。深い寂しさに包まれるがハネムーン先から電話がかかってきて元気を取り戻す。

●『巴里のアメリカ人』An American in Paris('52米)
戦後のパリ、進駐米兵を現地で除隊となったジュリーは画家をめざしてモンマルトルに住みついていた。階下のピアニストフックはいつかガーシュインの「巴里のアメリカ人」を大オーケストラを従え演奏するのが夢だったが、ジュリーの画家の夢のように叶うはずもなかった。もう一人の友アンリは金持ちでオーケストラのスターだった。三人は歌い踊り、街頭で人々を楽しませていた。ジュリーは香水屋の娘リーズに一目ぼれしd−トを重ねるがある時間になるとぷいとかえってしまう。理由をさぐると彼女はアンリの婚約者だった。そしてアメリカへ行くと別れのあいさつに来た。ジュリーはせめてもの思い出にと彼女と踊る幻想を踊る。踊り終わった彼の前にリーズが駆け寄る。アンリはジェリーのために身を引いたのだった。

●『巴里の空の下セーヌは流れる』(')オムニバス
・田舎娘ドニーズは文通相手マクシミリアンを訪ねてパリへ出てきたが、会ってみると彼は事故で不具者だった。彼女は絶望して画家のアルマンへ会いに行く。
・モンマルトルの屋根裏部屋に住む彫刻家マチアスはモチーフを得るため、すでに三人の女を殺している。そして更なる計画に失敗し追われ、樽置き場に身をかくす。
・街の貧しい老婆は部屋じゅうに猫を飼い寂しさをまぎらしているが、餌代がなくなり困っている。
・医学生ジョルジュはインターン試験に落ちて悩んでいる。
・ストライキで籠城中の工場労働者エルムノーはきょうが結婚記念日。家族と祝うため特別に外へ出してもらう。
・少女コレットは首尾悪い成績表を家にもち帰られずセーヌ河のボートに乗っているところを彫刻家マチアスに誘われるがなんとか逃れる。マチアスはすぐ別の女を殺すが警察に射殺される。
・エルムノーはマチアス銃撃の流れ弾をうけて手術をうける。執刀したのはジョルジュで、その成功から名をあげる。
・猫ばあさんはコレットを家まで送ってあげて御礼に牛乳や食べ物をもらいうれしそうに帰る。
こうしてきょうも巴里の一日が流れていった。

●『パリのめぐり逢い』Vivre pour Vivre('68伊)
主人公ロブールはTV局ニュースレポーターは美しい妻と不満ない日々を送っていたが、アメリカ留学生キャンディスと知り合い、アフリカ取材の同行を誘うと同意を得た。そして二人は現地で結ばれた。
帰国したロブールは妻と二人でアムステルダムへ旅行に行くが、そこで後を追ってきたキャンディスを見かけておどろく。
途中のフツカカンヲキャンディスと過ごした彼は何くわぬ顔で帰国しようとするがバレて妻にすべてをうちあける。が妻は途中下車してしまう。
ロブールはキャンディスは寂しさに耐えられずニューヨークへ帰ってしまう。やがて元妻はホテルのダンサーになっていた。帰国した彼はその姿を見てあきらめホテルを出ると、彼女は笑顔で彼を待っていた。

●『パリは燃えているか』Paris Brule-t-It?('66仏)
ナチス占領下のパリ。ドゴール将軍のもと、部下たちが徹底抗戦するかで対立していた。ヒトラーは連合軍が進軍してきたらパリを焼き払えと命じていた。そこへノルマンディから上陸した連合軍がパリを避けて進軍すると伝わってきた。
いっぽうヒトラーはパリじゅうに地雷を敷設した。けっきょくドゴールの決断で紫外線がはじまった。8月25日、ついに連合軍がパリに到着。弱体化したドイツ軍にはなす術もなかった。そのときヒトラーから電話が入った。「パリは燃えているか?」甲高い声が幾度も響いた。

●『バンビ』Banbi ('51米)
大鹿グレートスタッグの子として産まれたバンビ。うさぎの子やスカンク、牝鹿ファリンとも仲良くなる。翌年、お母さん鹿が人間に捕まってしまう。バンビが独り立ちするときがきた。ファリンと結婚することになるが、新たにロノが出現し決闘しなければならなくなる。秋に人間が来て火事がおこり、バンビは妻のファリンを助け、森の大将となる。

●『ピクニック』Picnic('55米)
カンサス州の小さな町では年一度ピクニックに出かける習慣がある。友人アランを頼って無一文のハルが街へ来た。庭仕事の口を得て働く。隣家は女性ばかりで、そこの娘マッジは美人で母はアランと結婚させようと思っていた。ピクニックの日、ハルはマッジと意気投合して踊り続ける。嫉妬に燃えるアランはハルを自転車泥棒だと訴える。彼は貨物列車に乗って街をはなれ、マッジが後を追っていった。

●『美女と野獣』La Bell et la Bete('48仏)
森の古城に迷い込んだ商人が花を摘んでいると、あらわれた野獣に花泥棒としてとらえられるが、三人の娘のうち一人を差し出せば許すという。末娘ベルが父の身代わりとなって古城に入り野獣と暮らすが、ある日娘は父が病気であることを知る。野獣は一週間以内に帰らなければ私は悲しんで死ぬだろうと言って娘を一時父のもとへ帰す。
娘を慕う村の若者アヴナンは野獣を倒して財宝を奪おうと古城へ行く。末娘ベルも野獣が寂しさに苦しんでいることを知り城へ向かう。
アヴナンは彫像の弓に撃たれて野獣の姿に変えられてしまうが、もとの野獣は魔法がとけてアヴナンそっくりの王子となりベルと一緒に雲上へ上ってゆく。

●『必死の逃亡者』The Dssperate Hours('56米)
ヒリヤード家の主人ダン、娘シンディ、息子ラルフを送り出した妻のエリナ。そのときさんにんの脱獄囚が飛び込んできた。リーダー格のグレン、弟のハル、もう一人はコービッシュ。夕方になって三人が帰宅すると、たちまち人質にされた。
シンディはデートに出てゆくが、家族の安全のために何くわぬ顔でいなければならない。その間コービッシュは外に出て殺人を犯したり、ハルが金と車を盗んで射殺されたりする。ダンは警察を通さず犯人らと交渉し、ついに家族を解放させる。外に出た犯人たちは射殺された。

●『陽のあたる場所』('52)A Place in the Sun('52)
主人公ジョージは貧しい伝道師の倅で教養も身につかないまま社会に出た。が、華やかな世界に憧れていた。ある工場に就職したジョージ。そこの社長はじつは彼の叔父で、長年音信が途絶えていた甥が現れたことを喜び、彼を事務職に昇格させパーティにも招く。そこでジョージは今までまったく縁のなかったセレブ世界に目覚める。そこには美しいいとこアンジェラがいた。
しかしジョージは女工アリスと関係ができており、アリスは嫉妬していた。ジョージはアリス謀殺を企てる。ボートに乗り争ったさい、アリス自ら立ち上がってバランスを崩しボートは転覆。アリスは溺死し、ジョージは未必の故意で死刑宣告を受けた。
執行当日、アンジェラが面会に来てくれたが、彼にはもう陽のあたる場所はどこにもなかった。

●『昼顔』Belle de Jour('67仏)
大学病院外科医ピエールと妻セブリーヌは円満な夫婦だった。が、妻の友人ルネに話がすべてを狂わせた。上流階級夫人が昼間に秘密の家で売春しているというのだった。ある日、セブリーヌは興味からその家を訪れた。女主人はさっそく彼女に「昼顔」という名をつけて男を紹介した。その一回の冒険が彼女の体に火をつけた。依頼、彼女は娼婦と淑女という二つの顔を持つようになった。が、一人の青年客に見染められ、執拗に追われ、夫が彼に銃で撃たれて下半身不随の廃人になってしまった。今は罪の意識にさいなまれて手厚く夫の面倒をみる妻。ひと言も口を聞かぬ夫は、妻の秘密をすべて知っていた。

●『ブーベの恋人』Ragazed di Bube('64伊)
マーラは今日も刑務所へ通う。これから十四年ここへ通うつもりだ。恋人ブーベのために。
ブーベはパルチザン兵士だった。マーラの兄が死んだことを伝えに来た。彼もまたパルチザンだった。マーラはブーベに強く惹かれ、結婚の約束をした。しばらくしてブーベが来て言うのに、憲兵の息子を殺して追われる身だと。二人は手をとり、ブーベの故郷へむかう。
街に着いたが、追跡の手はすでに回っていた。二人は工場の廃墟に逃げ、結ばれた。ブーベは外国へ逃れ、マーラは印刷工場で働きはじめたがそこで一人の青年に求婚される。そのとき、逮捕されたブーベが護送されてきて裁判がはじまり、十四年の刑が決まる。マーラはブーベの恋人として人生を歩む決心をするのだった。

●『文化果つるところ』Outcast of the Islands('53英)
シンガポールの商社マンウイレムズは酒と博奕で会社の金を横領しクビになる。恩人リンガード船長の船が入港したので彼にすがり、船長は秘密に商売している南の島へウイレムズを連れてゆき、娘婿オルマイヤーに紹介してやった。島は断崖の孤島で、水路は彼らしか知らなかった。ウイレムズは部族の酋長の娘アイサと恋仲になり結ばれるが、商売を狙うアラビア人が襲撃してきてアイサを人質に取り水路の場所を教えろと脅す。ウイレムズは従うが、オルマイヤーは殺され島は乗っ取られ
る。船長が来て、ウイレムズにお前は殺す価値さえない最低の男だといって去ってゆく。

●『ヘッドライト』Des Geno sans imporlance('56仏)
初老のトラック運転手ジャンは階層する。昨年のクリスマス、ボルドー近郊の食堂に入り、可愛い女中クロチルドの笑顔に癒された。
ジャンには妻子がいるが、冷めきっている。彼は離婚してクロチルドと再婚しようと決めたとき、会社をクビになったジャンは食堂へ行かなくなり、クロチルドは妊娠した。連絡がつかず、パリへ出てジャンと再会した彼女は、身体の事は打ち明けられず安宿の女中となる。女将が彼女の様子に気づいて医者へ連れて中絶させる。ジャンに新しい仕事が見つかり、彼はクロチルドを乗せてトラックを走らせるが、体調すぐれない彼女は衰弱していき、到着したとき彼女は息絶える。

●『暴力教室』Blackboard Jungle('55米)
とある職業指導学校に青年教師ダディエが赴任してきた。生徒のボス格あーてぃが女教師ロイをレイプしようとしたところをダディエが助けるが、生徒に傷を負わせたことで責任を問われることになる。帰途、彼は袋叩きに遭い、妊娠中の妻にも脅迫が迫った。ダディエは生徒側に影響力のある少年グレゴリアを善導して波及させようとするが黒人である彼に白人グループが反発する。ダディエは身をもってこれを呈し、皆は彼を見直し徐々になびいていく。

●『慕情』Love is a Many Splendared Thing('55米)
香港の丘の上に女医ハンが勤めていた。病院のパーティで彼女は米国新聞記者マークと知り合い恋におちる。マークには別居中の妻がいる。ハンが妹の結婚式に向かうとそこにマークがいて皆の前で求婚、しかし元妻は離婚を承諾しない。
そんな折、朝鮮戦争がはじまり、マークは戦地へ向かうことに。二人は思い出の丘の上で永遠の愛を誓う。やがて新聞にマーク戦死の記事が載る。ハンはひとり丘の上でマークを偲ぶ。

【ま】
●『摩天楼』The Fount Cinhead('51米)
堅物建築家ロークは才能がありながら妥協しない性格のために事務所を辞めなければならなくなる。いっぽう同期のキーティングは柔軟な性格で成功している。あるときロークのもとに大銀行家ワイナンド自社ビル建築の仕事が入るが、ロークはたちまち衝突し、仕事を捨てコネチカットの石切り場へ石工となって逃げる。彼の才能を認めていた婦人記者ドミニクは父の別荘へ行く途中、偶然石工の姿を見かけるが、それがロークとはわからない。やがて彼女はワイナンド社長夫人となる。そのころロークはキーディングから仕事の手伝いを頼まれる。手直ししないことを条件に引き受けるがたちまち約束を破られ、その建物を壊してしまう。裁判になるがロークは信念を通し無罪が認められる。ワイナンド社長はロークに自社ビル設計を遺言して自殺する。未亡人となったドミニクは摩天楼ワイナンドビルの頂上で働くロークに会うべく上ってゆく。

●『真昼の決闘』High Noon('52)
5年の任期を終え、新妻アミイとともに勤務地を離れようとしていた保安官ウイル。ところが、5年前逮捕した強盗一味が刑期を終え出所、彼のところへお礼参りに来るという。ウイルはアミイを汽車で逃し一味と撃ち合いとなる。最後の敵は町に戻ったアミイの機転でからくも仕留めた。ウイルはバッヂを投げ捨てアミイと馬車で町を去ってゆく。

●『真夜中のカウボーイ』Midnight Cowboy('69米)
テキサスの田舎男子ジョオは自分の性行動に自信をもっており、ニューヨークの性産業で身を立てようと都に来る。が、一人目で失敗、酒場で飲んでいると、ラッツォというみすぼらしいイタリア男と知り合う。彼はいいマネージャーを紹介してやると導いてくれるが、それは男色の世界だった。
怒ったジョオがラッツォを探すと、安アパートで身体をこわしていた。彼は賢明に相手を探してくれるが見つからず、体調はますます悪化する。マイアミ海岸へ行ってみたいと言いつづける。二人は新天地マイアミへ向かうが、途中のバスでラッツォは絶命する。

●『ミクロの決死圏』Fantastic Voyage('66米)
アメリカに亡命してきたベネス博士が脳出血の傷を負わされる。助かる方法は脳の内部からレーザー照射でこぶを焼き切るしかない。そこで脳外科医らが宇宙船に乗り込みミクロ化され注射で博士の体内へ送りこまれる。同情したスパイの妨害もなんとか切り抜け手術も成功するが、残された時間はほとんどなかった。時間が過ぎると彼らは博士の体を突き破ってもとの大きさに戻ってしまう。医師らは博士の眼球から涙腺をたどって涙と共にからくも脱出する。

●『道』La Strada('57伊)
田舎のあばら屋に白痴の少女ジェルソミーナがいる。ある日、旅芸人の一座がやってきてザンパノが舞台の助手役にと彼女を1万リラで買う。オート三輪で村々をめぐり、日銭を稼いでは酒におぼれ、娼婦のもとへ急ぐ。
二人は曲馬団に雇われるがジェルソミーナはバイオリン弾きの音色に魅了され、彼に心を寄せる。面白くないザンパノはナイフを抜いて暴れ逮捕される。ジェルソミーナはザンパノを待つ。二人は修道院へ立ち寄り、ザンパノは聖器を盗もうとする。ジェルソミーナが止めるが聞き入れない。バイオリン弾きと再会するがザンパノは彼を殺してしまいジェルソミーナは発狂する。
彼女を棄てて5年後、ある港町で彼はジェルソミーナが口ずさんでいた歌を聞く。流れてきた女乞食が子供たちにおっしえて死んだという。ザンパノは哀れなジェルソミーナの死、自責の念に慟哭するばかりだった。

●『眼には眼を』Oeil pour Oeil('58仏)
砂漠の国の病院に勤める医師ヴァルテルは現地人ボルタクの妻の診察を頼まれたが疲れていたので断った。彼女は翌日亡くなった。以来ボルタクは尾行されたり迷惑電話を受けたりした。
ある日、アラブ人部落でヴァルテルはボルタクに会った。一緒にダマスカスへ案内してもらうことになったが、途中の谷で食料と水を谷に落とされてしまった。井戸に連れていってもらうと空井戸だった。のどの渇きにヴァルテルは殺してくれと叫ぶ。が、ボルタクは、お前に妻とおなじ苦しみを味わわせたかったという。ヴァルテルはボウタクの手を切り、壊疽になりたくなければ薬屋へ案内しろと脅す。ボルタクはもう歩けなかった。ダマスカスとは逆の道をヴァルテルに教えた。歩み出した彼の後ろ姿を見てボルタクは笑いに笑った。

●『無防備都市』Roma Citta Aperte(Open-City)('50)
第二次大戦下の伊ではナチス圧政の下で抵抗組織が形づくられていた。指導者マンフレーディは同志フランチェスコのアパートに潜伏していた。フランチェスコは子持ち未亡人ピーナと再婚直前で警察の手入れを受け、逮捕され花嫁は射殺される。同志は護送トラックを襲いフランチェスコを奪還したが、マンフレーディは恋人の裏切りによってゲシュタポに捕らえられ拷問の末に落命する。
運動に加わっていたピエトロ神父もまた刑場で銃殺されるが、その有様を目撃した若き戦士たちに意思は受け継がれる。

【や】
●『野生のエルザ』Born Free('66英)
アフリカの狩猟監査官ジョージ、妻アダムソンは人食いライオンを射殺した際、子ライオンを保護してエルザと名付けた。
エルザは日に日に大きく、友人たちは野生に帰すか、動物園へ送るべきと忠告する。夫妻はロンドンへ帰ることになり、エルザを野生に帰すことにした。
エルザは苦労のすえ、野豚をつかまえ、夫妻は安心して帰郷した。
半年後、現地に戻った夫妻はエルザを探すが見つからなかった。キャンプに帰ったとき、エルザが三匹の子をつれて姿を現した。そして子供のときそうしたように、夫妻に体をこすりつけ、顔をなめ、ふたたび原野へ帰っていった。

●『欲望という名の電車』A Steelcar Named Desire('50)
自分の町で身をもち崩した主人公ブランシュは妹ステラを頼って故郷ニューオリンズへ帰った。ステラの夫スタンリーは遊び人で、仲間のひとりミッチが彼女に目をつけて接近、ブランシュも新しい恋に希望を託す。
が、それを面白く思わないスタンリーはやがてブランシュがこれまで放蕩のかぎりをつくして町を追われた過去を知り、それをミッチに教える。
彼女の誕生日にミッチは来なかった。その夜、スタンリーはブランシュの寝室に行き、むりやり関係を結ぶ。そのためにブランシュは錯乱し、精神病院へ。欲望という名の電車に乗ってきた女の最後の姿だった。

●『甦る熱球』The Stratton Story ('49米)
テキサスの草野球場に元プロ野球投手でいまは酒に身を持ち崩したワイルがやってきた。彼はそこでモンティ青年の才能を見出しプロをめざせと告げる。そしてみずからマネジャーとなってホワイトソックス売り込みに成功した。
モンティはヤンキースとの試合で完敗、二軍に落ちた。結婚したばかりで子供もできたとき、彼は猟銃の暴発で片足を失い絶望するが、周囲の励ましに奮起、ついにカムバックを果たす。

【ら】

●『ライムライト』Limelight('53米)
ロンドンの老道化師カルヴェロは自殺に失敗した娘テリィを救って自宅で面倒をみている。テリィはバレリーナだが脚の故障を苦にやんで自殺を図った。カルヴェロは彼女を必死に励ましリハビリさせた。そんな彼に久しぶりの舞台仕事がめぐってきた。しかし往年の芸はまったくウケず深く傷つく。と、今度はテリィが慰め駆け寄る。そのときテリィは再び歩けるようになったのだった。半年後、テリィは再び舞台に立った。カルヴェロも寸劇で同じ舞台に立てたが、張り切りすぎて転落、舞台袖からテリィのバレエを見ながら息絶える。

●『旅情』Summer time('55英)
オールドミスのジェーンは一人旅でベネチアへ来た。ふと入った骨董屋の主人レナードが彼女を誘い夜の街を案内した。
翌日、デートの約束をした場所に店の若者が来て、父は仕事で遅れるという。レナードに聞けば妻とは別居中だという。ジェーンはこのままでは離れられなくなると悟り、一夜の思い出を胸にベネチアに別れを告げた。

●『ローマの休日』Roman Holiday('54米)
(略)

●『理由なき反抗』Revel without a cause('56米)
17才の高校生ジムは仲の悪い祖父と母、その仲に立つ気弱な父のもとで育った。転校した学校はバズ一味がしきっていて転入してきたジムは標的となる。ナイフの対決から車を使ったチキンレースへ。ジムの友人ブレートー、バズのGFじゅでぃらが見守る中、バズ側の一人が崖に落ちて死んだ。ジムは警察に自首するが、バズたちは密告したと彼らを空屋敷へ追いつめ、混乱したブレードーが銃を放ち皆はプラネタリウム館へジムらを追い詰める。警察隊もきて投降するよう詰め寄るが、ブレートーは弾を抜かれた銃を向けたため射殺される。ジムは父の腕に抱かれて号泣する。

●『旅愁』September Affair('52米)
ローマからフランスへむかう飛行機でアメリカ人技師デヴィッドはピアニストマニナと親しくなった。飛行機は故障してナポリに着いた。二人は市内見物で時間を取りすぎ予約した飛行機に乗り遅れるが、その飛行機は墜落して全員死亡。リストには二人の名が乗っていた。恋に落ちた二人は世を忍んで暮らしはじめるが、デヴィッドの妻子が彼を探しにくる。マニナもピアノの先生から諭され、デヴィッドの許を去る。

●『旅情』Summer time('55英)
オールドミスのジェーンはベネチアへ一人旅に出た。ふと入った骨董品店の主人レナードが彼女を誘い夜の街を案内した。翌日、デートを約束した場に店の若者が現れ、父は仕事で送れるという。レナードに聞けば妻とは別居中だという。じゃーんはこのままでは離れられなくなると悟り、思い出のベネチアに別れを告げた。

●『老人と海』The Ola Man and the Sea('58米)
キューバの漁村の老漁師サンチャは80日以上不漁がつづき、相棒の少年も他の船に乗りかえる。老人はひとりで海に出s琉。
昼ごろ、猛烈な引きがきて巨大魚マリーンだと直感する。格闘が3日続いたがついに仕留めた。しかし帰路、サメに襲われ、魚は骨だけとなる。家に帰った老人の話は少年だけが信じ、他の者は耳を貸さない。老人はアフリカの夢を見ながら深い眠りに落ちるのだった

●『ロベレ将軍』It Generale della Rovere('60伊)
第二次大戦末期、イタリアジェノバはナチの占領下にあった。連合軍はパルチザンと連絡をとるためロベレ将軍を潜入させたがナチに射殺されてしまった。ナチはロベレの影武者を立てて囮にしてパルチザンの情報をさぐる計画を立てる。ベルトーニという身持ちの悪い男が将軍に仕立てられて刑務所に入ると、獄内のパルチザンたちは喜んだが、同志バリケンは情報をニセ将軍に流したため拷問を受け自殺。ロベレ夫人からの手紙もベルトーニの心を揺さぶり、彼はついにナチを裏切り、誇り高きパルチザンのリーダーとして処刑された。

【わ】
●『わが道を征く』Going My Way('46)
NYの貧乏教会へ赴任してきた主人公オマリー(ビング・クロスビー)は、近隣の子供たちとよくなじみ、聖歌隊をつくって自作の歌「わが道を征く」を指導する。教会が火災消失。オマリーは皆を励まし仮教会を建立。友達のオペラ歌手や銀行家が協力してくれる。対立していた先住老神父の母親を呼び寄せる計画も成功。オマリー神父は別の教会立て直しのために去ってゆく

●『わらの犬』L'Uomo Paglia('59伊)
主人公アンドレアは平凡な機械工で、妻と息子の三人暮らし。倅ジュリオが肺炎をおこし、妻は療養をかねて実家へ戻り、アンドレアはひとり暮らしをはじめる。そんなとき彼は近所のアパート娘リークと知り合う。彼女の弟の就職を自分の工場に頼んでやる。それが縁になり二人は結ばれるが、娘は現実にさいなまれ自ら命を絶つ。アンドレアは妻にすべてを話すが、彼女は息子とともに家を出た。しばらくして二人は帰り、元の暮らしがはじまるが、元通りになるかわからなかった。

●『われらの生涯の最良の年』The Best Years of Oue Lives
第二次大戦から帰還した三人の男たち。フレッド、アル、ホーマー。フレッドは新婚間もない妻のもとに帰るが彼女は家出していた。義父母の圧に耐えかねてだった。ホーマーは戦場で片手を失っているが、恋人はやさしく受け入れる。アルは銀行家としての暮らしを無事に取り戻す。
三人は酒場で祝杯をあげる。彼らは生涯最良の年を戦争に奪われた。
フレッドはアルの家に泊まるが、娘のペギーと意気投合する。しかしアルに忠告される。
フレッドは飛行場で自分たちの戦闘機がスクラップ再利用されるため放棄されているのをみて、その新事業に次の人生を賭けようと決意する。ホーマーの結婚式でフレッドはペギーと再会、新事業が成功したらあらためてぺギーに交際を申し込むと彼女に告げる。


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映画名作全史あらすじ 

2025年12月09日

『細雪ささめゆき』全あらすじ 谷崎潤一郎

『細雪(ささめゆき)』上巻

(その1)蒔岡家の次女幸子が暮らす芦屋の邸宅。演奏会へ出かける身支度にいそがしい三姉妹。三女雪子のもとへ新しく持ち込まれた見合い話の発端。

(その2)美容院の女主人井谷から持ち込まれた雪子の見合い話の詳細。以前、本家の義兄が腐心するも破談となった雪子見合いのてんまつ。

(その3)四女妙子がかつて起こした奥畑啓三郎(啓ぼん)との駆け落ち騒動と新聞記事のてんまつ。奥畑との交際再開を知り、妙子の仕事場へ出向く幸子。

(その4)四女妙子と奥畑がふたたび交際し始めたことを知った幸子の葛藤。雪子の婚期遅れ、未年生まれのジンクス。

(その5)演奏会に締めていく幸子の帯で一騒動。井谷から見合い話の催促電話を受ける幸子。

(その6)演奏会へ出かけようとする三姉妹と見送る悦子。雪子の悦子に対する愛情描写。

(その7)演奏会へ出かけようとするが、井谷からの電話が長引き出遅れる三姉妹。三姉妹の容姿描写。錦帯橋での花見の思い出。

(その8)演奏会からひと足先に帰宅した雪子。悦子宿題の綴り方「ウサギノミミ」添削。隣家の独逸人シュトルツ一家とウサギの事。

(その9)瀬越との見合い前日、井谷の美容室にて。当日、見合い話を悦子に漏らした女中お春が叱責される。

(その10)雪子の見合い(前半)(瀬越氏)

(その11)雪子の見合い(後半)(瀬越氏)

(その12)見合いの仲人 井谷が貞之助の事務所を訪れ、雪子の健康状態と瞼の下のシミについて尋ねる。妙子が、シミは心配ない旨の記事を雑誌に見つけ、幸子と雪子に伝える。

(その13)見合い相手 瀬越に乞われ、幸子を介添え役に井谷邸を訪れた雪子はふたたび瀬越と会う。

(その14)瀬越の母についての故障が本家の調べで明らかになり、雪子の見合いは破談となる。

(その15)貞之助が井谷邸を訪れ、瀬越との見合い話破談を申し出る。後日、井谷が芦屋を来訪、別な見合い話を持ち込むが気乗りしない貞之助。

(その16)妙子が製作した人形の展示会は大成功をおさめる。夕食会の店内で幸子らは、偶然居合わせた亡命露西亜人カタリナを妙子から紹介される。

(その17)カタリナの家へ夕食に招かれる貞之助・幸子・妙子。

(その18)幸子の同窓である陣場夫人から雪子に新たな見合い話(野村氏)が持ち込まれる。雪子は、事前によく調べてくれたら特にこだわりない旨を告げる。二階部屋から、庭でままごと遊びする悦子とローゼマリーを眺める雪子。

(その19)三姉妹は貞之助、悦子らと京都へ花見に出かけ、平安神宮の桜を愛でる。

(その20)幸子が黄疸で臥せっているところへ丹生・下妻・相良の三夫人が突然来訪。

 (その21)長女鶴子から、銀行員である夫辰雄の東京転勤がきまり、大阪上本町の本家を引き払う旨、幸子は知らされる。

(その22)父方の叔母が芦屋を訪れ、妙子には猶予を与えるが、雪子は義兄一家と東京へ移住するよう促す。義兄一家は雪子とともに大阪駅で縁故の者たちに見送られ東京へと向かう。

(その23)東京に引っ越した義兄一家の様子を記した雪子からの手紙が届く。月見の夜、皆は雪子に寄せ書きをしたためる。

(その24)雪子が東京へ引っ越したあと、悦子は神経衰弱に罹ってしまう。雪子もまた東京の空の下で郷愁病に沈みがちとなる。

(その25)東京暮らしの雪子を不憫に思う幸子は、一時でも彼女を呼び戻したく思っている。陣場夫人から、野村氏との見合いを急かせる手紙が届き、幸子は好機とみて姉に打診する。

(その26)雪子が見合いのために帰郷、皆は久しぶりの再会に深夜まで歓談を楽しむ。

(その27)幸子は流産の不幸に見舞われ雪子の見合いはまたしても日延べとなったが、先方に急かされ体調の不安を抱えながら一週間後の列席を決心する。

(その28)幸子は介添人として、雪子と野村氏の見合いに列席するが不手際が多く体調が悪化、貞之助も立腹を隠せないでいた。

(その29)見合いの後、招かれた野村の家で、先妻や子供の写真を飾った仏間へ案内されたことで不愉快を感じた雪子は、妙子を通じて幸子に断りの考えを伝える。約一か月滞在した雪子は、京都の桜見物を終えて帰京する。

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『細雪(ささめゆき)』中巻あらすじ

(その1)昨年、黄疸を患ってからちょうど一年。幸子が春の庭手入れをしているところへ奥畑が来訪。妙子が最近、人形製作をやめて洋裁に熱をあげていることについて、俗めいた職業婦人になることを嫌う奥畑はそれを止めさせるよう幸子に懇願する。

(その2)幸子は妙子と話し合い、彼女が人形製作をやめて洋裁技術を学び、職業婦人として立つ決意であることを知る。
妙子が習っている山村舞のおさらい会が芦屋の邸宅で行われることになり、悦子も習い始める。

(その3)山村舞のおさらい会が芦屋の邸宅で開かれ、妙子は長女鶴子の婚礼衣装を身につけて華麗に舞った。写真家板倉は集合写真を撮る。

(その4)7月5日朝、阪神大水害発生。貞之助とお春は、悦子を学校からなんとか連れ戻すが、洋裁学院へ出かけた妙子の消息がつかめず、幸子は悲嘆に泣き崩れる。

(その5)貞之助は妙子を探しに洋裁学院へ向かうが途中で濁流に阻まれ、脱線した列車内に避難。水が引くのを待ってようやく近所の甲南女学校までたどりつく。

(その6)未だ安否の知れない妙子らを心配しながら居ても立ってもいられない幸子。隣家シュトルツ家でも、主人が子供を迎えに行ったまま帰らないという。
奥畑の見舞い来訪を受けてとまどう幸子。妙子が戻るまで待ちたいと言われ承諾する。シュトルツ氏と子供たちが無事に帰ったのを知った奥畑は、自分も様子を見てくると云い出す。

(その7)妙子らがいっこう戻らないので、様子を見に行くという奥畑を見送る幸子。
妙子の部屋で、舞の会で撮った写真を眺めながら一層不安にかられる幸子。そんなとき皆が無事に帰ってきた。

(その8)妙子が洋裁学院で大水害に遭遇し、板倉に救出されるまでの顛末。

(その9)阪神大水害に遭遇した妙子を無事に連れ戻した、貞之助の視点から見た当日のてんまつ。

(その10)東京にいる雪子は、水害被害を受けた妙子や悦子のことが心配でならず、見舞いをかねて二ヶ月半ぶりに芦屋へ帰る。

(その11)夏の盛り、三姉妹は風通しのよい西の部屋で午後を過ごす。板倉が海水浴に誘い出したり、飛んできた蜂の退治をする。

(その12)舞いを師事している山村のおさく師匠が入院したと聞き妙子は見舞う。ほどなく師匠は逝去、妙子と幸子は葬儀に参列する。

(その13)隣家シュトルツ一家がドイツへ帰国することになり、父親とペータアが先発で横浜に向かう。幸子は、悦子の神経衰弱について東京の病院で診察を受けさせたいと願っていたので、横浜港での見送り方々、東京行きを提案、自分も本家を訪問すべく後からむかうとして、ひとまず雪子と悦子がひと足早く出発する。

(その14)幸子は、荷物持ちのお春を伴って東京に着き、迎えにきた雪子や悦子と再会、車で義兄一家が暮らす渋谷の家へ向かう。

(その15)幸子、悦子、お春の三人は、悦子が紹介された医師が帰京するまでのあいだ義兄の家に泊って待つことにするが、環境が悪く閉口する。

(その16)震災記念日の夜、東京は台風に見舞われ、義兄宅は倒壊の危険があったので皆で隣家へ避難する。

(その17)台風の恐怖に懲りた幸子は義兄の借家を出て宿をとり、長女鶴子と昼食に出てひとしきり女中の評価をし合う。

(その18)幸子らが滞在している旅館に奥畑からの手紙が届く。妙子と板倉に恋愛の萌芽がきざしているらしいという内容に幸子は衝撃を受ける。

(その19)杉浦博士による悦子の診察がようやく終り、妙子の素行が気になる幸子はその日の夜行列車を手配し、悦子、お春と共に帰郷する。

(その20)帰郷した幸子は、妙子に奥畑の手紙を見せて板倉との関係を問いただすが、思いのほか潔白かつ信ぴょう性の高い返答を得てひとまず安心する。

(その21)隣家シュトルツ氏一家に離日の日が迫った。最後の名残を惜しむようにローゼマリーと悦子は遊び暮らした。出帆の日、幸子らも港へ見送りに行き、最後の別れをした。

(その22)離日した隣人シュトルツ夫人から手紙が届き、ペータアから悦子へ靴の贈り物が届くがそれは小さくて履けなかった。

(その23)妙子が洋裁修行に行くための渡仏費用について、本家が亡父から預かっているという嫁入りの支度金を充ててもらえるよう貞之助が使者となって東京へ談判に赴くが、しばらくして不承知の手紙が届き妙子は憤慨する。

(その24)幸子は妙子の真意(奥畑との交際、板倉との関係)を問いただしたところ、妙子自身の心が今は板倉に傾き、奥畑に愛想づかししていることを打ち明けられる。

(その25)奥畑や板倉との関係について妙子に問いただした幸子は、彼女がすでに板倉との結婚を約束しており、その意思が堅いことを知り強い衝撃を受ける。

(その26)板倉との関係について、妙子を説得し心変わりさせようとする幸子であったが、彼女の決心は固い。貞之助に相談するも、夫は当人の考えを全否定しないので幸子はいっそう心を痛める。

(その27)幸子は、自分の側について共に妙子を説得してくれるであろう雪子を味方につけようと、舞いの師匠の追善会にかこつけて彼女を芦屋へ呼び寄せる。

(その28)貞之助が仕事場から追善会場へ行ってみると、妙子の舞い姿をカメラに収めている板倉を目撃する。会場には奥畑も来ていて、二人はロビーで口論となる。奥畑はカメラを板倉から取り上げ床に叩きつける。

(その29)妙子の人形製作の弟子である露西亜人カタリナが、恋人の姉の住むドイツへ旅立つことになり、皆は港へ見送りに行く。

(その30)妙子の友人である露西亜人カタリナの出帆を港から見送った貞之助ら一行は、馴染みのすし屋「余兵」に繰り込み、舌鼓をうつ。

(その31)悦子が猩紅熱にかかり、貞之助の離れを寝室にして療養することになる。雪子は東京帰還を延ばして悦子の介抱にあたるが、妙子はこの際に東京へ出向き、自分の結婚支度金を本家に出してもらうべく掛け合うといい幸子を困惑させる。

(その32)洋行の費用に充てるべく、自分の結婚支度金引き渡しを求めて東京の長兄宅へ直談判に出向いた妙子。幸子も後見役として宿屋に滞在しながら推移を見守る。

(その33)中耳炎の手術を受けた板倉の経過がおもわしくない、の一報を東京で受けた妙子はすぐに帰郷、幸子は鶴子から、妙子に奥畑以外の男性が他にいることを長兄家ではすでに知っている旨聞かされる。

(その34)中耳炎手術による感染症から左脚を脱疽に侵された板倉は三日間苦痛にあえぐ。かけつけた田舎の両親たちも最後は因果を含められ、外科手術を受けるべく転院を承諾する

(その35)手術の甲斐なく、板倉は苦悶のうちに絶命する。妙子と幸子は弔問に出向いたが、貞之助は分家としての立場を考え参列を見合わす。妙子は板倉の郷里へひとりで墓参する。イツハンブルクへ無事到着したシュトルツ夫人とローゼマリーから手紙が届く。

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『細雪(ささめゆき)』下巻あらすじ

(その1)東京にいる義兄から雪子へ新たな見合い話が持ち込まれた。義兄の親類に岐阜の名家菅野(すがの)家があり、そのつながりで名古屋の資産家沢崎(さわざき)なる人が雪子との見合いを希望しているという。しかし詳細がつかめず幸子は困惑する。

(その2)急な見合いの膳立てではあったが、義兄の顔を立てるため、幸子・雪子・妙子・悦子の四人は菅野家へ蛍狩りをかねて出立する。が、途中で汽車が止まり、幸子は嫌な予感に顔を曇らせる。

(その3)菅野家に着いた一行は、見合いを取り仕切る菅野家未亡人らに迎えられるが、打ち合わせの席で幸子は、段取りのずさんなことにがく然とし、話に乗って出てきたことをあらためて強く後悔する。

(その4)見合いの前夜、一行は菅野家当主の案内で近所の小川へ蛍狩りに出かけ、その幻想的なひとときを満喫する。

(その5)妙子と悦子を古戦場見物に出し、雪子は幸子を従えて菅野家で沢崎を迎え見合いをする。が、沢崎は雪子にさほど興味を示さず早々に立ち去り、場は不首尾に終わる。

(その6)その日のうちに一行は菅野家を立ち、汽車で蒲郡へ向かう。貞之助が用意してくれた旅館で皆は心を取り戻して無邪気に過ごす。あくる日、幸子らは東京へ帰る雪子と駅頭で袂を分かつ。雪子は帰りの列車内で、かつて自分が見合いして断った男が同乗しているのに気づく。

(その7)帰路の車内で、悦子が土産にもらった蛍籠からクモが出て一同は声を上げる。幸子は見合いの不首尾を思い出して、当日雪子の顔に出たシミの事に胸を痛める。これまでのようにこちらが優位的だという心持ちになれず、終始相手方へ卑屈になっていたことにも気持ちが沈んでいた。帰宅後、夫に事のなりゆきを伝えた幸子。ほどなく菅野未亡人から、先方からの断りを告げる手紙の入った封書が送られてきた。

(その8)蒔岡家母堂の法事が近づいてきた。東京へ引っ越している長女一家は帰省の算段にいそがしい。幸子は、病気で早逝した母の病床での思い出を繰りながら、さらに遠い昔の亡き父を追憶する。やがて、万事節約のためと、父と母の法事を合わせて済ませることが義兄から提案され、案内が届く。

(その9)長女鶴子は、親類縁者が集まる法事の席で、まだ嫁ぎ先が決まらない三女、四女を座らせることがつらいという。ある日、幸子と女中のお春は街頭で、妙子と奥畑が同じ車に乗り合わせて通りすぎるのを目撃する。お春に話を聞くと、奥畑は家を勘当されてアパート暮らししていることがわかる。

(その10)奥畑が勘当された理由について貞之助が情報をつかんできた。実家の宝石店から品物をくすねては遊興費にあてていたらしく、その尻ぬぐいをしてきた母が亡くなり、長兄から追い出されたという。貞之助はその一部が妙子に貢がれていないかと危惧し、現状では交際を認めるわけにいかないと言う。
法事に向かう電車内で、キリレンコに会い、渡欧したカタリナの消息を聞く。

(その11)法事が終わり、帰路につく本家一行を幸子らは駅ホームで見送った。妙子は奥畑との密会が多くなり帰宅時間も遅くなっていた。東京へ出張した貞之助は妙子の近況を長女鶴子に告げる。ほどなく鶴子から幸子宛てに手紙が届き、妙子を東京へ来させて本家の監視下に置くか、さもなくば芦屋の家から出すようにと厳しい内容であった。妙子は家を出てアパート暮らしを決心する。

(その12)妙子の様子が気になる幸子は、夫に内緒で女中のお春を往復させては少なからず援助の手をさしのべている。ある日、妙子がひょっこり顔を見せ、カタリナが保険会社社長と結婚して玉の輿に乗ったと伝える。妙子が帰ったあと幸子はひとり、雪子・妙子らをいまだ嫁に出せないのはひとえに自分の不甲斐なさだと、と自らを責める。

(その13)井谷美容室へ出向いた幸子に、井谷は幸子の友人である丹生(にう)夫人経由で雪子によい縁談があると持ち出す。大阪の製薬会社の重役で橋寺(はしでら)という紳士が先妻に死に別れ、今は女学校へ通う娘と暮らしているといい、後妻の口でよければどうかという。そして幸子は派手立つから欠席してもらい、きょう雪子だけ出向いてもらえたら、と急な話だった。

(その14)幸子は急ぎ貞之助に都合をつけてもらい、雪子の介添えを頼む。井谷・雪子と事務所で落ちあい、約束の料理屋へ向かうと、丹生夫人と橋寺が三人を迎えた。見合いの首尾はまずまずであったが、井谷は手ごたえをつかんだらしく乗り気であった。

(その15)貞之助は幸子に見合いの報告をし、悪くない相手ではあるがむこうの気持ちが結婚に向かっているかはわからないと話した。翌々日、井谷から連絡あり、丹生・橋寺をつれてこれから蒔岡家を訪ねたいという。幸子は慌てたが、雪子が承諾したので貞之助を呼び出し、悦子も仲間に加わって橋寺を迎えた。幸子はじめ皆は橋寺に好印象をもつ。後日、貞之助は橋寺の会社を訪ね会食に誘われて親交を深めた。

(その16)貞之助は橋寺への令状をかねて、雪子の人となりを巻紙にしたためて送った。ある日、貞之助はふと思い立ち、散歩の態で家を出て橋寺の自宅を訪ねた。不意の訪問であったが橋寺は貞之助を快くもてなし、娘と連れ立って貞之助を外食に招き、三人は懇親を深めた。

(その17)幸子の留守中に橋寺から雪子へ誘いの電話があった。
大の電話嫌いである雪子は愛想の悪い応対をしてしまい、怒った橋寺は丹生夫人を通じで破談を申し渡す。幸子は夫人から怒りの電話を受ける。

(その18)橋寺と雪子との交際が破談になったことについて、井谷から詳しい電話連絡を受けた幸子と貞之助。貞之助は橋寺に詫び状を書き、丁寧な返書を受け取る。そんな折、別居暮らしをしている妙子が赤痢に罹ったらしいという一報がもたらされる。

(その19)妙子の看護に女中お春が附くことになったが、報告では病状が思わしくなく、医者の治療も遅々とし改善が見られないという。雪子は自ら介護を申し出、妙子のアパートへ向かう。幸子は櫛田医師に事情を打ち明け、自分も妙子を見舞いに向かう。

(その20)幸子は奥畑のアパートに臥せっている妙子を見舞い、放蕩を続けた妹の汚れ切った有様に胸を痛める。板倉の夢にうなされ、もはや奥畑の部屋には居たくないという妙子の言葉に、彼女は雪子とも相談し、知り合いの蒲原医院へ入院させることを決める。

(その21)妙子は奥畑の家から蒲原病院へ移り、櫛田医師の診察を受けたところ、症状は重篤ではない旨の見立てを受けたが、幸子は気が気ではない。彼女は東京の鶴子に手紙でとりあえずの状況を伝えた。

(その22)蒲原病院へ移った妙子はみるみる回復して幸子らを喜ばせるが、奥畑が彼女の入院先を探し出して訪ねてくる。

(その23)幸子は、妙子の素行についてお春に問いただしてみると、彼女は奥畑の婆やから聞いた話をすべて打ち明ける。妙子が奥畑商店の物品のみならず、誂えた衣料品の代金から日常の生活費までほとんど奥畑に貢がせていたことを聞き、幸子は強い衝撃をうける。

(その24)お春から妙子の素行についてすべて聞いた幸子は、妹にたいして余りにも甘すぎたこれまでの自分を恥じ入り落胆する。
十日ぶりに病院から帰った雪子。貞之助の発議で恒例の京都花見が決まり、一行は戦時下の粛々とした観桜を楽しむ。

(その25)貞之助は幸子と水入らずで、新婚旅行以来の旅を奈良に過ごすが、ホテルで南京虫に刺されるなど散々な目に遭い、仕切り直した富士五湖めぐりは満足の首尾にて大いに鋭気を養う。

(その26)貞之助は妙子に対するこれまでの姿勢を修正し、とりあえず蒔岡家への出入りを許すが、雪子は奥畑に経済面の援助を引き出させていた妙子を強く非難する。

(その27)美容室の井谷が美容術の研究のため渡米することになったが、東京での送別会で雪子に会わせたい人がいると、旧華族嗣子御牧(みまき)との見合い話を持ち込む。

(その28)ひとまず東京へ向かう井谷を神戸駅で見送った幸子らは、雪子を伴って自分たちも東京へ向かう準備をする。

(その29)井谷の送別会に列席すべく東京へ赴いた幸子ら姉妹は、井谷の娘光代の案内でホテル入りするが、妙子は万事を億劫がる様子である。

(その30)渡米を直前に控えた井谷が滞在する東京帝国ホテルの部屋で、幸子ら三姉妹は御牧と会う。彼は幸子が望む「関西在住」もいとわないことを告げる。

(その31)東京滞在中に渋谷の長女鶴子を訪ねようと考えた幸子であったが、妙子が難色を示したため、雪子と二人で赴く。最後の夜、幸子は妙子からバーテンダー三好の子を妊娠していると告げられがく然とする。

(その32)妙子の妊娠を打ち明けられた幸子は、あれこれ思惑をめぐらしながらホテルの部屋で眠れない一夜を過ごす。

(その33)幸子は帰宅後、貞之助に妙子の一件を打ち明け、夫は、出産まで妙子を有馬温泉へ隠すこと、奥畑との関係を清算することを提案、実行にうつす。

(その34)正月3日、御牧(みまき)の後見役である実業家国嶋氏の使いで光代が芦屋を訪れ、蒔岡家から正式な返答を貰いたい旨を告げてくる。彼は本家へ問い合わせおおむね賛同の返事を取り付け、幸子も雪子から結婚を受託する旨の返事を得る。

(その35)御牧家との顔つなぎに、蒔岡一家は京都嵯峨にある御牧別邸に招かれ父子爵と面会するが、妙子は欠席させた。貞之助は本家に経過の手紙を書き了承を得、結納の儀は東京の本家でおこなわれた。

(その36)ドイツから届いたシュトルフ夫人とヘニング嬢の手紙全文

(その37)新居の準備が整い、雪子は幸子に伴われて御牧と下見に行く。妙子は難産の末に女児を死産し、退院後、三好の新居へ越していく。お春は実家で見合い話があり、蒔岡家では人々の運命が急に変わってゆく。雪子は披露宴がおこなわれる東京へ旅立つが、数日来の下痢がおさまらないままであった。

(完)



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谷崎潤一郎 | 文学

2021年12月08日

スタバ東西の名所店

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2021年10月22日

(覚書)トマスコール・イヴクライン

トマスコール タイタンの酒杯 建築家の夢
イヴクライン 青のモノクローム

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絵画 

2021年07月28日

旧D食ルネサンス#001

「大工食堂(旧名 大工うどん店)」は、泉佐野旧市街地(さの町場)新町の路地裏に昭和38(1963)年開業しました。
○左戸あり


以来、地元のみなさまにご贔屓いただき半世紀。諸般の事情により開業50年目の平成25年(2013)に廃業しましたが、このほど店舗部分の再活用を図るべく、令和3年(2021)5月、改修工事をおこないました。
といっても、店舗部分を住居棟と仕切り、電気系統を分離するだけで物件自体のたたずまいや内装は今後入居くださる方のセンスにおまかせすることとしてあえて手をつけず、賃貸募集の流れへとつなぐ予定です。

周辺は江戸時代より自然発生的に集落が形成された典型的な南泉州の民家域で、迷路のような路地が入りくみ、D食(大工食堂の愛称)周辺も車輛はいっさい進入できず、カーナビ誘導も途中で終わってしまうため、遠方からたどりつけないお客様からは「まぼろしの食堂(笑)」とよばれていました。

拙ブログではこれから何に生まれ変わるかわからない物件の進化、その進ちょく状況報告を「旧D食ルネサンス」と銘打ち、拙ブログにてシリーズ連載(不定期)いたします。。

第1回は、お披露目として物件の所在地および外観全景をご紹介いたします。

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所在地は大阪府泉佐野市新町2丁目。 
最寄りは阪神高速4号湾岸線高架下道「佐野漁港前」または府道堺阪南線「旭町」交差点より北へ浜通り。
界隈は関空マリーナや泉佐野青空市場などを有するシーサイドエリアで、近隣は古民家を再生した民泊や商業施設なども増えてきており、手づくりマーケットで人気の春日町「くらふとや」からは徒歩5分の好立地です。
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4号湾岸線「青空市場前」が最寄り目標点。近くには「りんくう北公園」無料駐車場もあります。
○左戸なし
物件は四方を路地に囲まれた古風な立地。築50年超で、古民家としての風格がそなわってきました。
○右戸なし

正面
正面全景。食堂時代は一階部分で営業しておりましたが、今回改修により、二階日本間(床の間付六畳&四畳半)も賃貸部分となりました。(例)一階商業施設、二階各種サークル、スクール等にご活用いただけます。(民泊利用不可。建物の構造上二階部分のみの賃貸不可)

次回は内部の詳細をご紹介もうしあげますm(__)m








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旧D食ルネサンス 
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