「世の中には2種類の小説がある!
 ウケる小説とウケない小説である!」


上はアニメ化までされる人気作から
下は検索BOTの巡回しかされてない不人気作まで
数万の小説がひしめく 「小説家になろう」サイトにおいて
圧倒的多数な不人気作品群の傾向と対策を分析し、
踏んではいけない地雷設定などを提示していきます。

この駄文が、プロアマ問わず
小説家を志す少女たち / おばちゃん共のつまづきを緩和し
叶うならば、底辺脱出の灯台の一つとならんことを。


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「これが踏んではいけない地雷要素だッ!」

  ・主人公が魔法の才能なしのマジ落ちこぼれ 剣はなんとか人並み程度
  ・無双も出来ない地味魔法でいつもギリギリの戦い
  ・主人公差し置いてヒロイン無双
  ・side多用しすぎで主人公ドコー 目まぐるしく変わる視点に読者置いてけぼり
  ・主人公をダメ弟扱いする姉ヒロイン
  ・主人公を気に入るサバサバした超強い女師匠 or 女領主 or 女型精霊
  ・初っ端から村が焼かれ両親惨殺の鬱スタート
  ・いとも容易く行われるヒロイン殺し
  ・妙に親しげなホモくさい青年キャラ or 弟分登場
  ・乱暴狼藉を働いていた悪党を殺さず見逃す? or 逃げられる
  ・獣人奴隷があっという間に常識を身につけツッコミキャラに変貌


ここで挙げたのは”女性作家が踏みがちな地雷要素”です
該当項目が増えるごとに、読者が離れていきますので
自分の小説にこれらの要素がある方は、注意しましょう

修正したくないという方は、このblogを読む必要のない方ですので
どうぞブラウザを閉じ、自分の本能と欲望の赴くまま、ウケない小説を執筆していってください

☆      ☆      ☆


それでは各項目が何故地雷なのか、解説していきましょう


【主人公が魔法の才能なしのマジ落ちこぼれ 剣はなんとか人並み程度】

俺TUEEEはアニメ、漫画など、なろう小説に限らずウケる要素です
しかし女性作家の心理的には男主人公=自分の息子にあたりますので
小さな息子が俺TUEEEの勝手大暴れしてママを顧みないなんて許せません!
この心理作用の為、女性作家は主人公の能力を大きく制限したがる傾向があります
書いている作者本人は満足ですが、俺TUEEEを望む読者にはウケません


【無双も出来ない地味魔法でいつもギリギリの戦い】

上述の発展系ですね
余裕があるとママに頼ってくれなくなりますから、
主人公に使えるのはマイナーで弱い地味魔法だけで、
戦闘はいつもギリギリの危なげな勝利という形が多いですね
大怪我をする事も少なくないのに、
報酬などの飴要素は僅かで、これまた地雷要素です
才能豊かで魔法の得意なヒロインがサポートするケースが良く見掛けられますが
言うまでも無く、彼女が作者の分身です


【主人公差し置いてヒロイン無双】

とりあえず男主人公にしてみたけれど、やっぱり女主人公の方が感情移入できるよね!
という駆け出し女性作家さんが踏んでしまう地雷です
主人公そっちのけでヒロインが大活躍してしまいます
男性読者は空気扱いなのでつまらなくなって離れてしまいます
女性読者はヒロインに感情移入してある程度付いてきてくれますが、
ヒロイン殺しの本能(※後述)が発生するので、評価が伸びません


【side多用しすぎで主人公ドコー 目まぐるしく変わる視点に読者置いてけぼり】

男主人公と女主人公の両立を目論んだケースです
しかし、ただでさえside手法は流れをぶった切る悪手とされているのに
乱用してしまう事で、読者が話を把握しきれないというマイナス要素が加わり
なかなかにキツい地雷になります


【主人公をダメ弟扱いする姉ヒロイン】

小さな息子に寄り添いたい作者ママの分身として、姉キャラをヒロインに据える行為です
しかし世のエロゲーやエロ漫画市場を見れば判りますが
姉キャラ需要など殆ど存在しません
男性が求めるのは圧倒的に保護本能を刺激する妹キャラなのです
姉キャラが男主人公の鼻ヅラを掴んで引き回す展開は、当然ながらウケません

↓結構有名?なイラストですね 勝手に画像使ったら怒られそうだから
 あちらのURLからリンクで持ってくる形で、、、上手く張れてるかなっと

リンク 



【主人公を気に入るサバサバした超強い女師匠 or 女領主 or 女型精霊】


上述の姉キャラのアッパーバージョンですね
性格や知識面だけではなく、実力でも男主人公を制する力を持つ存在です
女店主や女領主として衣食住など経済的支援や、政治的な保護まで行ったり、
守護精霊として人知の及ばない領域までカバーするなど、
まさに息子離れできないスーパー姑の理想の形といえますが
真性のマザコン男でないかぎり読者はウンザリします

自分が見た一番酷いケースは
女師匠に8人もの姉弟子(もちろん全員が主人公より強い)が付いてきて
モンスターをぶった斬りながら
「あんたが師匠をもらってくれると助かるんだがね」 と追い込むという
何ともいえない悪寒を催すお話でした


【初っ端から村が焼かれ両親惨殺の鬱スタート】

いきなり主人公に過酷な運命が降りかかりますが
要するにメンヘラ不幸自慢が変形して噴出したものです
上述の、主人公の能力(進路)を制限する心理との境界は曖昧です
不幸自慢女のblogがウケないのと同様に、
この展開も読者とってはマイナス因子です

抱き合わせ商法のようにグロ表現がくっついてくるのがお約束ですが
「こんなダークな表現もできますのよアテクシ」 
というアイタタ厨ニ系の心理の顕れだと思われます
念入りな描写はクドくなる傾向があり、純粋に叙述的な意味でも悪手になりがちです


【いとも容易く行われるヒロイン殺しの大罪】

ヒロインが敵に犯されたり殺されたりします
地雷の中でも最大級の悪手で、猛烈な勢いで読者が離れます
それなのにこの地雷を踏む女性作家が存在するのは
女性は他の女性を疎んじる心理が働くからだという分析があります

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人間を含む類人猿は進化の過程で、強いオスの庇護を受ける代わりに
子孫を約束するという契約形態をもつようになった
男性の浮気症は一夫多妻の名残で人類の長い歴史から見れば一夫一妻は
一瞬の間に過ぎず、まだ進化の中に組み込まれていない
女性が浮気を許せないのは自分の取り分が減るという一夫多妻制時代の本能で
ゴリラなどでも同様で、若いメスにたいして嫉妬によるイジメ行動が見られる

紫式部の時代から、ボーイズラブが好まれて描かれるのは
強くて好ましい男性キャラが他の女性と愛を営むことで
自分の取り分が減るという物語は読みたくないという心理によるもの

自作小説の登場キャラですら、この心理から逃れ得ず、
またボーイズラブ市場の圧倒的支持の様子からも、
読者も 「感情移入先として用意されたヒロインにすら反感を感じてしまう」
という、複雑な様相が伺える
 
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↑この項、かなり重要です
本能のまま、欲望のままに執筆するとウケる男性作家と違い、
女性作家が本能のままに執筆すると地雷になるのです
本能に抗いつつ、望まない展開を書くという苦行をしないとウケる小説にならないという
かなり難易度の高い創作活動を強いられる構造です

オスの本能は、メスの従属とその保護ですから
自分に従属していたメスが死んだり、
他のオスに奪われるのは物凄いストレスになります
ヒロインを犯しても殺してもアウト 
他のオスがヒロインにコナ掛けてきてもキッパリと断らせ
その不埒なオスは主人公がワンパンでぶっ飛ばしておくのが良いでしょう
誘惑イベントの発生自体があまり好ましいものではなく、
多用するとヒロインがビッチ認定されかねません
このあたりも、好ましいオスを比較選定したいメスの本能にとっては苦行の展開でしょう


【妙に親しげなホモくさい青年キャラ or 弟分登場】

ヘイト源となる女性キャラを廃した構成です
世に溢れるBL創作物を見れば判る様に、
女性作家の創作の一つの完成形と言えますが
男性読者のホモへの忌避感はどうしようもなく、男性票は殆ど期待できません
そのため有効な手法にも関わらず、この項では地雷という扱いです

悪役令嬢モノなどと同じく女性票しか期待できないので、
なろう累計にBL系の作品はまだまだ少ないです。
男性ウケに特化したかのような俺TUEEEチートでハーレムな累計作品は
女性にもある程度は支持されているのか?という分析も垣間見えるかもしれません


最近で自分が上手いと思ったのはこちらの
「ドラゴンさんは友達が欲しい」 という作品です
http://ncode.syosetu.com/n5103cj/

女性読者の容れものとして強大無比のドラゴンを配し、
人間の青年?たちのホモ、もとい絆を描いています
国から迫害を受ける青年たちを取り巻く状況は厳しく、
ドラゴン(読者)の力を頼るほかありません
心はともかく体は大トカゲなので、例のヒロインへの本能の反感もさほどなく、
こいつはなかなか練られた構成であると唸ってしまいます


かたや下手だなぁと思ったのはこちら
「異世界で生きていく方法」 という作品です
http://ncode.syosetu.com/n9073ch/

序盤は男性ウケしそうなゲーム的TUEEEで快調に票を伸ばしていましたが
調子に乗って余裕ぶっこいたのか、
途中のカイン編から本能の呼び声に負けてしまったようです
誰得の弟分PTを出し、しかも弟から主人公に説教させるという悪手が炸裂
群れの序列を重視するオスにとって看過できない地雷です
どうしてもこういう説教をしたいなら、
せめて序列に直接関係ない妹キャラや
ヨボヨボの爺さん/婆さんキャラにさせるべきでしたね

かなり読者が離れたようですが、伸び悩みを打破する方法として
上位人気作品に感想を書きまくってそこの読者を誘導するという選択をなされているようです
うんまぁ酷い書きようですが、これもスコップの一種だと思って下さい


【乱暴狼藉を働いていた悪党を殺さず見逃す? or 逃げられる】

オスの本能として、群れの維持/貢献があります
パーティを襲う盗賊やPK、街を荒らす反乱者などは
本能レベルで許しがたい敵なのです
その為、これらの存在はきっちりと討伐させるのがウケ要素になります
悪・即・斬! ですね

殺人行為を躊躇させるのも、
1度ならともかく、しつこいと嫌われ要因です
時代劇で武士がヤクザを斬るのに躊躇ったり、
西部劇でガンマンがチンピラを撃てなかったりしたら
視聴者は駄作認定してさっさとチャンネルを変えるでしょう

しかし女性の本能に群れの維持/貢献は殆ど存在していません
力の強い優れたオスのツガイの確保が最優先ですから、
そこさえ押さえられていれば外敵の存在などは重要ではなく
「あたしと会社とどっちが大事なのッ!?」 という
男性諸氏には理解できない台詞を口走ったりします

興味がありませんから殺す事にも積極的ではなく、
適当に放免したり、あるいは逃がして再利用しようとしがちですが
男性心理だと、自分の不手際で群れを危険に晒している訳ですから
モヤモヤ、イライラが溜まるだけの地雷展開になります


【獣人奴隷があっという間に常識を身につけツッコミキャラに変貌】

奴隷という特に弱い立場のメスを得ることで
確実にオスの主導権を確立したいという少々みっともない動機ですが、
それだけに草食系の男性読者の需要があります
ケモミミ可愛いですし、妹需要も相まって凶悪とすらいえる効果があり
獣人奴隷はある意味で必殺技と言ってもいいでしょう

ところが女性作家にとっては、
従順なヒロインは書いてて楽しくありません
同性で感情移入しやすいヒロインがオドオドしていると気持ちが引きずられますしね
ウケを狙って登場させたものの、ノリは悪いので
獣人奴隷は性格改変の標的になりがちです

多少積極的になるくらいなら 「最近はずいぶんと慣れてきたようだ」 で済ませられますが
時には魔法やスキルといった手段で
主人公を引き回せるよう強気な性格と薀蓄豊かな一般常識をネジこまれます
作者的には動かしやすくなりましたが、読者はガッカリです



とりあえず今回はここまで
もっとも、執筆は継続ではなく追加や改変という形を考えています