東洋経済の社内勉強会で講演したご縁で、週刊東洋経済を毎週送ってもらえることになった。面白かったら紹介するとの約束付きで。いわゆる「献本御礼」というやつだ。

さて、今週号(7月6日号)の特集は「グローバル時代に勝ち残れ エリート教育とお金」。これが期待以上に面白かったので、少し紹介してみよう。

幼稚園のお受験戦争から、SAPIXなど中学受験、ユニークな中学や高校の取り組み。ここまでならよくある特集だが、これに加えて、国内のインターナショナルスクール、米国や欧州の名門ボーディングスクール、さらにはキッズダンススクール、スポーツ幼稚園まで取材している。共通して、すべてについて月謝・授業料など気になるお金が付記されていること。

ここまで幅広く「お受験」をカバーしている特集も珍しい。
本特集でもっとも気になった学校は、私立中高の渋谷幕張学園。こんな授業の実況中継から始まる。
「シリアの内戦問題はどこにあるんだろう」
「中東和平のために国連安保理はどういう手段を講じるべきか」―
ネイティブの外国人教師は板書もせず、生徒たちはほとんどメモを取らない。中には腕組をしたまま、ジッと目を閉じている生徒もいる。が、ある生徒が中東情勢に意見を述べると、喧々囂々の議論が「英語」のみで巻き起こる。それぞれが各国の大使になった設定だという。

「模擬国連」。こんなユニークな授業を行っているのが、千葉・幕張にある渋谷教育学園幕張中学・高校、通称「渋幕」だ。
  (中略)
2013年は渋幕からハーバード大学など海外名門大学に合格する生徒も10人現れている。ある女子生徒は東大のほか、ハーバード、エール、プリンストンなど米国の大学に合格。
実はうちの姉が中学2年時に帰国し、千葉県佐倉市の公立中学に入学したが、「Ouch」「Oops」とかつい口にしてしまうちょっとアレなキコクシジョとして同級生たちとソリがあわず、3年時に転入したのがこの学校だった。当時はここまで名門校ではなかったが、日頃から上記のような授業を行っているのであれば、インターナショナルスクールよりもいい教育を受けられそうだから、子供を通わせてあげたい(取材は一番いいシーンだけ切りだして書いているでしょうから、若干バイアスはあるでしょう)。

しかし、小学校のお受験戦争などについては知るにつれ、「意味があるのか?」という疑問をもたずにはいられない。いや、一所懸命やっている方々を非難するつもりはないのですが、僕の周りにそういう教育を受けてきてきた人がおらず、ほとんど親の満足で終わってしまっていないのだろうか?と疑問に思うわけです。

親が子供にしてあげられることって、皆が思っている以上に少ないような気もする。それは塾に通わせることでも、インターに通わせることでもない。
  • 子どものあるがままの姿を受け入れてあげること。人と違ってもそれでいいんだよ、と受容すること。
  • ちょっと頑張るために背中を押してあげ、たくさんほめてあげること。
  • たくさんの選択肢を見せてあげて、選ばせてあげること。
  • やりたいといったら、できる限り応援してあげること。それが自分の価値観と合わなくとも。
  • 親自身が絶えず学び続けるさまを見せること。
僕自身、勉強熱心な父親を持ち、ダイニングテーブルでメガネの端っこをくわえながら、語学の勉強をしたり本を読んでいる姿が脳裏に焼き付いている。子どもの頃からずっと、平日の夜も週末の朝も、父が勉強している姿を見ていると、自然と勉強しようという気になるわけです。それでも、姉も弟も、特に勉強が好きなわけでも、得意になったわけでもなかったので、確率論でしょうが。

もしかして、親が一番にすべきことは、自らが学ぶ背中を見せてあげることなのかもしれない。そんなことまで考えさせられた特集記事でした。