<マッサージ>無資格者が実技指導、生徒の腰悪化 都内
毎日新聞 2011年2月15日(火)2時31分配信

 あん摩マッサージ指圧師などの養成施設として厚生労働相の認定を受けている東洋鍼灸(しんきゅう)専門学校(東京都新宿区)で、教員資格のない校長補佐(67)が生徒を患者役にマッサージの実技指導を行い、生徒の椎間板(ついかんばん)ヘルニアの症状を悪化させる事故を起こしていたことが分かった。教員の資格要件を定めた文部科学省と厚労省の省令に抵触する疑いがあるとみて、厚労省と東京都、新宿区は15日にも立ち入り調査を行う。

 関係者によると、事故は09年10月14日、鍼灸あん摩科夜間部2年の「あん摩マッサージ指圧実技」の授業中に起きた。同校を運営する学校法人の理事で校長補佐の男性が、椎間板ヘルニアを患っていた40代の男子生徒を患者役として腰などのマッサージを行い、症状を悪化させたという。

 生徒は学校側の調査に「施術後は歩行困難になりクラスメートに抱えられて帰った」などと説明したという。生徒はコンピューター関連の仕事をしていたが、事故後は仕事を休みがちになり、10年秋に退職。現在も同校に在籍している。

 同校の岡田明三校長は「事故は授業終了後のことだったと聞いているが、生徒には謝罪し校長補佐も授業から外した。校長補佐は元々教員資格を持っていたが、89年の規則改正(省令改正)の際に学校が手続きを忘れて資格がなくなった。資格がある教員とセットで教えれば問題はないと考えていた」と説明している。一方、校長補佐は毎日新聞の取材に対し、事故が起きたのは授業中で他の教員も不在だったと認めた。実技指導は01年から行っていたとし、「(腰を痛めて)苦しそうな生徒がかわいそうだと思い施術した」と話している。【佐々木洋】